暗黒の破壊者になりたくて!   作:淫神リリム

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タイトルモチーフ「第28話 ベロベロ怪奇!蓮華の里帰り」


第9話 ボドボド拷問!ガーデンの作戦

暗い拷問部屋。鈍い肉の音が響く。

 

「ごはっ、ごっ!」

 

パンツ一つで、殴られ血を吐く。

 

「おらっ、まだ足りんのか?」

 

拷問官二人が、邪悪に笑う。

連行された俺に、『聞き取り』と言う名の『拷問』が襲った。

 

「お前しか考えられないんだよ。犯人は!」

 

「もう一度聞く。アレクシア王女を、どこに隠した?」

 

「知らないものは、知らないと、言っている。ごぶっ!」

 

木棒で打たれる。

 

(痛い。苦しい。これが拷問。ドレッドよりマシだが、やばいなこれ。

ああ。シドだったら、どんなモブっぽいことをするか)

 

「さっさと吐け!その方が楽だぜ」

 

「苦痛にもバリエーションをつけてやんねえとなあ」

 

細針を出す。

 

(早く、終わってくれ)

 

 

◇

5日後。夕暮れの町にて。

 

「おら、さっさと行け!」

 

馬車から放り出される。

 

(終わっ……た)

 

パンツ一丁に剣、その他諸々も投げられる。

制服を着て、歩き出そうとしたら……。

 

「あ、いたいた」

 

「シド、迎えに来てくれたのか?」

 

「まあね。君がいないと、陰の実力者プレイが面白くないし」

 

(やばい。ちょっと泣きそう。シドにも人の心あったんだ)

 

「ありがとう。助かる」

 

「早く帰ろう。デュールに手伝って欲しいことがあるし」

 

「手伝い?まあいいけど」

 

こうして、二人で帰っているのだが……。

 

《見張りが二名。バレバレだな》

 

《だね。モブらしい下手さだ》

 

やはりまだ疑われてるらしい。変装して尾行されてる。

 

(全く、親友との帰宅を邪魔するとはな……)

 

瞬間、白ローブの女性が目の前を通った。

 

「後で」

 

軽く頷く。

 

《デュール、今のって……》

 

《ああ。アルファだな》

 

数秒後、モブの悲鳴が聞こえてきた。

 

 

◇

数分間歩き続け、ようやく寮に着いた。

シドとは一旦さよならだ。

 

「到……着」

 

ドアを開けると……。

 

「っ……」

 

白金髪が靡き、紫の瞳が俺を見る。ゼータだ。

 

「久しぶり。ゼータ」

 

「久しぶり。シュヴァルツ様。お腹、空いてるでしょ?」

 

マクドnーーーーもとい、『マグロナルド』のマグロバーガーを手渡して来た。

 

「ありがちゅ」

 

包装を解き、食べる。久々のまともな食事だ。

 

「うま。つか、さっきアルファとすれ違ったけど」

 

「アルファ様は主の方だよ」

 

「ああ。なるほど」

 

「厄介なことになってるね」

 

「ああ。ほんと散々だ。そっちは?」

 

「教団の調査を更に進めてるよ。まだ『教団』には及ばないけど、着々と成長しているかな」

 

「学園が忙しくて拠点に来れてなかったけど、その調子じゃ大丈夫だね」

 

包装紙を丸め込み、投げる。

 

「うし。ナイシュー」

 

ゴミ箱へ入った。

 

「あー、マジきつい」

 

ベッドへ倒れる。

 

「大丈夫?」

 

顔を近づけてくる。

 

「大丈夫では……ないな。王女の誘拐犯として処刑されるかも」

 

「騎士団は信用できないよ」

 

「うん。あいつらのオーラ見たけど、赤い。誘拐も、あいつらの手引きだろ」

 

全員ではないが、かなりの数がそうだ。

 

「『教団』の目的は何だ?」

 

「濃度の高い、英雄の血だね」

 

「はぁ〜、あいつらめ」

 

(確かに王族なら、そこらの悪魔憑きよりよっぽどいいのが取れるだろうな)

 

「それにしても、何で王女なんかとロマンスを繰り広げてるの?」

 

「色々とな。てか、ロマンスはない」

 

「まっ、分かってるよ。シュヴァルツ様は、いつも考えて動いてる」

 

(今回ばかりは違うけどな)

 

起き上がり、『スライムボディスーツ』を着る。

ついでに、魔力で傷も消す。

 

「でも、もう少し私たちを頼って欲しいな」

 

「助かってるよ。特に情報戦に関しては……」

 

頭を撫でた。

 

「さてと、シドに手伝いで呼ばれてる。そっちに行かないとな」

 

「主に?分かった。……ところで、あの拷問官達、先に消していい?」

 

瞳から光が消えている。怒りをフツフツと感じる。

 

「フン、悪いがあれは俺の『獲物』。俺直々に罰を下す」

 

「そっか。でも気分が変わったら言ってよ」

 

体を擦り付けてきた。柔らかいし、色々と当たってる。

 

「ちょちょ、何やって!」

 

「マーキング。馬鹿犬より先に、付けておかないと」

 

「デルタも来てるんだ」

 

「む、今は私だよ。シュヴァルツ様」

 

「ああもう。分かった。分かったって」

 

その後、5分くらいマーキングされ、帰っていった。

ゼータとデルタ。仲良くないくせに、息はぴったりなんだよな。

 

「さぁて……」

 

ドレッドライバーを持つ。

 

「今行くぞ。相棒」

 

 

◇

寮に着いた時には、シドが準備を始めていた。

 

「全てはこの日の為に」

 

「よっ、シド」

 

「おっ、デュール。ちょうどいいところに」

 

部屋の中は、数多の絵画や高級な家具、陰の実力者っぽい椅子があった。

 

「すっご。盗賊狩りまくってここまで集めたの?」

 

「うん。後は節約して何とか買って来た」

 

「そっか。俺は、何をすれば?」

 

「デュールは、この『モンクの叫び』飾って。次は……」

 

そうして、部屋を陰の実力者色に染め上げた。

 

「じゃあシド。これもいい?」

 

一枚の封筒を取り出す。

 

「それは……?」

 

「処刑場ご案内の『招待状』だ」

 

「ああ。なるほどね。そしたらそれをここに……set」

 

ワイン瓶の下に挟んだ。

 

「後は時を待つだけ」

 

シドが椅子に深々と座る。

 

「だね」

 

右側にもたれかかり、腕を組む。

数分後……。

 

(来たな)

 

扉が開かれる。

 

「わあああ」

 

ベータが感嘆を漏らす。

 

「時は来た。今宵は陰の世界」

 

シャドウがワインを飲む。

 

「陰の世界。月の隠れた今宵は、まさに我らに相応しい世界ですね」

 

「それではベータ、報告を」

 

「はい。アルファ様の命により、動員可能な者は、全て王都に集結させました。その数114人」

 

「114人?」

 

「も、申し訳ありません。今動員できるのは、これが最大で」

 

「逆だベータ。よくこれほどまで動員出来た」

 

「ありがとうございます。シュヴァルツ様」

 

《ねえデュール》

 

《なんだ?》

 

《エキストラでも雇ったのかな?》

 

《……流石にそうじゃない?》

 

《だよね〜》

 

「ベータ。続けてくれ」

 

「はい。作戦は、王都に点在する『ディアボロス教団』フェンリル派アジトの同時襲撃です。

それと同時に、アレクシア王女の魔力痕跡の調査。突き止め次第、確保します」

 

(フェンリル……ラウンズの第五席次か)

 

「作戦の全体指揮はガンマが、現場指揮はアルファ様が取り、私はその補佐を。イプシロンは後方支援を担当、デルタが先陣を切り作戦開始の合図とします。部隊ごとの構成は……」

 

『招待状』を取る。

 

「それは……?」

 

ベータに渡す。

 

「読め」

 

「っ、これは……」

 

顔を顰めた。

 

「デルタには悪いが、序曲(プレリュード)は、俺が奏でる。いいね?」

 

「はい。そのように手配を」

 

シャドウが立つ。

 

「今宵、世界は我らを知る」

 

窓が開き、コートが靡いた。




皆さんは犬派ですか?猫派ですか?私は猫派ですが、デルタの方が好きです。
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