暗黒の破壊者になりたくて!   作:淫神リリム

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タイトルモチーフ「第28話 ベロベロ怪奇!蓮華の里帰り」


第9話 ボドボド拷問!ガーデンの作戦

暗い拷問部屋。鈍い肉の音が響く。

 

「ごはっ、ごっ!」

 

パンツ一つで、殴られ血を吐く。

 

「おらっ、まだ足りんのか?」

 

拷問官二人が、邪悪に笑う。

連行された俺に、『聞き取り』と言う名の『拷問』が襲った。

 

「お前しか考えられないんだよ。犯人は!」

 

「もう一度聞く。アレクシア王女を、どこに隠した?」

 

「知らないものは、知らないと、言っている。ごぶっ!」

 

木棒で打たれる。

 

(痛い。苦しい。これが拷問。ドレッドよりマシだが、やばいなこれ。

ああ。シドだったら、どんなモブっぽいことをするか)

 

「さっさと吐け!その方が楽だぜ」

 

「苦痛にもバリエーションをつけてやんねえとなあ」

 

細針を出す。

 

(早く、終わってくれ)

 

 

5日後。夕暮れの町にて。

 

「おら、さっさと行け!」

 

馬車から放り出される。

 

(終わっ……た)

 

パンツ一丁に剣、その他諸々も投げられる。

制服を着て、歩き出そうとしたら……。

 

「あ、いたいた」

 

「シド、迎えに来てくれたのか?」

 

「まあね。君がいないと、陰の実力者プレイが面白くないし」

 

(やばい。ちょっと泣きそう。シドにも人の心あったんだ)

 

「ありがとう。助かる」

 

「早く帰ろう。デュールに手伝って欲しいことがあるし」

 

「手伝い?まあいいけど」

 

こうして、二人で帰っているのだが……。

 

《見張りが二名。バレバレだな》

 

《だね。モブらしい下手さだ》

 

やはりまだ疑われてるらしい。変装して尾行されてる。

 

(全く、親友との帰宅を邪魔するとはな……)

 

瞬間、白ローブの女性が目の前を通った。

 

「後で」

 

軽く頷く。

 

《デュール、今のって……》

 

《ああ。アルファだな》

 

数秒後、モブの悲鳴が聞こえてきた。

 

 

数分間歩き続け、ようやく寮に着いた。

シドとは一旦さよならだ。

 

「到……着」

 

ドアを開けると……。

 

「っ……」

 

白金髪が靡き、紫の瞳が俺を見る。ゼータだ。

 

「久しぶり。ゼータ」

 

「久しぶり。シュヴァルツ様。お腹、空いてるでしょ?」

 

マクドnーーーーもとい、『マグロナルド』のマグロバーガーを手渡して来た。

 

「ありがちゅ」

 

包装を解き、食べる。久々のまともな食事だ。

 

「うま。つか、さっきアルファとすれ違ったけど」

 

「アルファ様は主の方だよ」

 

「ああ。なるほど」

 

「厄介なことになってるね」

 

「ああ。ほんと散々だ。そっちは?」

 

「教団の調査を更に進めてるよ。まだ『教団』には及ばないけど、着々と成長しているかな」

 

「学園が忙しくて拠点に来れてなかったけど、その調子じゃ大丈夫だね」

 

包装紙を丸め込み、投げる。

 

「うし。ナイシュー」

 

ゴミ箱へ入った。

 

「あー、マジきつい」

 

ベッドへ倒れる。

 

「大丈夫?」

 

顔を近づけてくる。

 

「大丈夫では……ないな。王女の誘拐犯として処刑されるかも」

 

「騎士団は信用できないよ」

 

「うん。あいつらのオーラ見たけど、赤い。誘拐も、あいつらの手引きだろ」

 

全員ではないが、かなりの数がそうだ。

 

「『教団』の目的は何だ?」

 

「濃度の高い、英雄の血だね」

 

「はぁ〜、あいつらめ」

 

(確かに王族なら、そこらの悪魔憑きよりよっぽどいいのが取れるだろうな)

 

「それにしても、何で王女なんかとロマンスを繰り広げてるの?」

 

「色々とな。てか、ロマンスはない」

 

「まっ、分かってるよ。シュヴァルツ様は、いつも考えて動いてる」

 

(今回ばかりは違うけどな)

 

起き上がり、『スライムボディスーツ』を着る。

ついでに、魔力で傷も消す。

 

「でも、もう少し私たちを頼って欲しいな」

 

「助かってるよ。特に情報戦に関しては……」

 

頭を撫でた。

 

「さてと、シドに手伝いで呼ばれてる。そっちに行かないとな」

 

「主に?分かった。……ところで、あの拷問官達、先に消していい?」

 

瞳から光が消えている。怒りをフツフツと感じる。

 

「フン、悪いがあれは俺の『獲物』。俺直々に罰を下す」

 

「そっか。でも気分が変わったら言ってよ」

 

体を擦り付けてきた。柔らかいし、色々と当たってる。

 

「ちょちょ、何やって!」

 

「マーキング。馬鹿犬より先に、付けておかないと」

 

「デルタも来てるんだ」

 

「む、今は私だよ。シュヴァルツ様」

 

「ああもう。分かった。分かったって」

 

その後、5分くらいマーキングされ、帰っていった。

ゼータとデルタ。仲良くないくせに、息はぴったりなんだよな。

 

「さぁて……」

 

ドレッドライバーを持つ。

 

「今行くぞ。相棒」

 

 

寮に着いた時には、シドが準備を始めていた。

 

「全てはこの日の為に」

 

「よっ、シド」

 

「おっ、デュール。ちょうどいいところに」

 

部屋の中は、数多の絵画や高級な家具、陰の実力者っぽい椅子があった。

 

「すっご。盗賊狩りまくってここまで集めたの?」

 

「うん。後は節約して何とか買って来た」

 

「そっか。俺は、何をすれば?」

 

「デュールは、この『モンクの叫び』飾って。次は……」

 

そうして、部屋を陰の実力者色に染め上げた。

 

「じゃあシド。これもいい?」

 

一枚の封筒を取り出す。

 

「それは……?」

 

「処刑場ご案内の『招待状』だ」

 

「ああ。なるほどね。そしたらそれをここに……set」

 

ワイン瓶の下に挟んだ。

 

「後は時を待つだけ」

 

シドが椅子に深々と座る。

 

「だね」

 

右側にもたれかかり、腕を組む。

数分後……。

 

(来たな)

 

扉が開かれる。

 

「わあああ」

 

ベータが感嘆を漏らす。

 

「時は来た。今宵は陰の世界」

 

シャドウがワインを飲む。

 

「陰の世界。月の隠れた今宵は、まさに我らに相応しい世界ですね」

 

「それではベータ、報告を」

 

「はい。アルファ様の命により、動員可能な者は、全て王都に集結させました。その数114人」

 

「114人?」

 

「も、申し訳ありません。今動員できるのは、これが最大で」

 

「逆だベータ。よくこれほどまで動員出来た」

 

「ありがとうございます。シュヴァルツ様」

 

《ねえデュール》

 

《なんだ?》

 

《エキストラでも雇ったのかな?》

 

《……流石にそうじゃない?》

 

《だよね〜》

 

「ベータ。続けてくれ」

 

「はい。作戦は、王都に点在する『ディアボロス教団』フェンリル派アジトの同時襲撃です。

それと同時に、アレクシア王女の魔力痕跡の調査。突き止め次第、確保します」

 

(フェンリル……ラウンズの第五席次か)

 

「作戦の全体指揮はガンマが、現場指揮はアルファ様が取り、私はその補佐を。イプシロンは後方支援を担当、デルタが先陣を切り作戦開始の合図とします。部隊ごとの構成は……」

 

『招待状』を取る。

 

「それは……?」

 

ベータに渡す。

 

「読め」

 

「っ、これは……」

 

顔を顰めた。

 

「デルタには悪いが、序曲(プレリュード)は、俺が奏でる。いいね?」

 

「はい。そのように手配を」

 

シャドウが立つ。

 

「今宵、世界は我らを知る」

 

窓が開き、コートが靡いた。




皆さんは犬派ですか?猫派ですか?私は猫派ですが、デルタの方が好きです。
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