ちなみにリッターとは、ドイツ語で騎士を表す単語です。
何故貴方がここに?」
「ここが私の施設だからだよ。私があの男に投資した。それだけさ」
さも当然かのように話す。
「まさか、君までいるとは思わなかったけどね」
「お前が来ることは分かっていた。そうでなきゃ、迎えには行かない。
確か、ラウンズ候補生だったか?」
その言葉に、ゼノンは眉をひそめる。
「驚いたよ。君からそんな言葉が出てくるなんて」
ナイツ・オブ・ラウンズ。『教団』の最高幹部にして最強の12人。9席辺りが今のアルファと同等かそれ以上。俺ですらリーダーの1席よりかは強い程度、だと思う。
「俺がお前を倒す」
剣を抜く。
「ダメよ」
アレクシアが制止する。
「貴方じゃ、あいつに勝てない」
「彼女の言う通りだ。大人しく彼女を明け渡せば、命だけは助けるよ」
「……勝てない、か。そんなの、やってみないと分からない」
「やれやれ。素直に引いてればいいものを……」
もう一方も剣を抜く。
「アレクシア、見てて欲しい」
「え?」
「憧れを追い続けた、『凡人の剣』を」
◆〜sideアイリス〜
地上にて。赤髪を夜に靡かせ、戦う者が一人、アイリス・ミドガル。
「くっ、何故こんなことに……」
立場上、自ら妹を捜索できない彼女は、この日も無事に帰ってくるよう祈っていた。
そんな時、騎士団に要請が届く。「何者かによって、建物が次々に破壊されていく」と言う。
しかし来てみればどうだ。確かに建物は破壊されていた。謎の化け物によって。
「グワァァァァァァ!」
化け物の爪が彼女を狙う。
「はぁぁ!」
化け物を吹き飛ばし、右手を斬る。
建物とぶつかり、悶える。しかし、すぐに立ち上がり再生した。
「これでも再生しますか。それなら、再生できなくなるまで、切り刻むだけです」
刀身が赤く染まる。次なる太刀を入れようとした瞬間……。
「それが苦しめるだけだと、何故分からない」
美しい声が聞こえた。
瞬間、二人の男女が間に降り立つ。
一方は長い金髪のエルフ。
もう一人はフードを被った男。
「何者だ!」
唖然とした意識を戻し、二人に問う。
「アルファ」
「シュヴァルツだ」
二人が化け物へ目を映す。
「可哀想に……」
「だがもう、苦しむことはない」
男が何かを取り出し、腰に付けた。
『ドレッドライバー』
「俺が治療する」
『STEAMLINER』
『UNICON』
カードを2枚スラッシュした。
同時に、西洋風の恐怖を煽る音楽が鳴る。
「変身」
◆〜sideシュヴァルツ〜
「変身」
『ネグベドヴォーグ』を起こす。
『ドレッド 壱式』
零式をベースに、ユニコーンが右肩に融合する。
「字は、仮面ライダードレッド壱式。白銀(しろがね)の騎士だ」
マントが靡き終わり、レイピアーーーー『ブラッディーUC』を錬成する。
「アルファ、彼女を拘束してくれ」
「ええ。分かったわ」
スライムを鞭へと変え、化け物を拘束した。
「一体、何をするつもりだ!」
「見ていろアイリス・ミドガル。『悪魔憑き』とは、治せる呪いだ」
物言わぬ瞳が彼女に圧をかける。
「グゥ、ゥゥゥゥ」
「さぁ、こんな悪夢、終わりにしよう」
2枚のカードを取り出す。
『CARERY』
『UFO-X』
『『ドレイン』』
レバーを倒し、もう一度起こす。
『ブラッドレイン』
レイピアの刀身に、緑色の光が激しく灯る。
「はあぁぁ!」
UCを構え、素早く突いた。
「グッ、ゥゥゥ、ウワァァァァァ!!!!」
「くっ!」
激しい光に包まれる。
その眩しさに、アイリスは目を瞑った。
目を開けた時には……。
「っ……」
壱式が、少女を抱き抱えていた。
「これで治療は完了した。……ん?」
下に落ちたものを見る。そこには、「親愛なるミリアへ」と掘られた短剣があった。
(っ、そうか。この子がオルバの娘の……)
剣を拾い、アルファに少女ごと預ける。
「アルファ、この子を拠点へ」
「分かったわ」
『WARPTERA』
『ドレイン』
アルファに触れ、アレクサンドリアへとワープさせた。
(さて、後は分身の回収だな)
変身を解除し、向かおうとしたら……。
「待て!」
「ん?」
アイリスが呼び止めた。
「貴様らは一体何者だ!このミドガルに、仇なす者か?」
「フッ、違うな。いずれ、真なる闇がこの世を動乱させる。その闇を砕くのが、我ら『シャドウガーデン』だ。
観客でいたくなければ、強くなれ。そのままでは、闇に呑まれる」
風と共に、姿を消した。
デュール君が何故2人いるかは、次回で分かります。