暗黒の破壊者になりたくて!   作:淫神リリム

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タイトルモチーフ「第2話 追跡、錬金、スケボーズ!」
なんかバグってたので直しました。


第3話 発見、治療、悪魔憑き!

「ヒャッハー!!金出せおらぁ!」

 

「うわっ!なんだこのガキ共」

 

「俺知ってるぞ。最近有名になってる盗賊狩り共だ」

 

シドの相棒になって3ヶ月。

あいつのこともよく分かってきた。

まずダサい。自己紹介の時に言ってた『スタイリッシュ盗賊スレイヤー』とか。さっきのチンピラ見たいな言い回しとか。

本当に、心配になるほどダサいのだ。

 

「なんか失礼な事考えなかった?」

 

「……気のせいだろ」

 

「ふぅ〜ん。取り敢えず気合い入れてよ。今夜は、『スライムボディスーツ』の試運転なんだから」

 

そして頭がいい。さっき言った『スライムボディスーツ』がいい例だ。

この世界には『魔力伝導率』、簡単に言えばどれだけ物質に魔力を通せるかを示した数値がある。これは50%でもすごいのに、このスーツは驚異の99%。

それだけじゃない。ドライバー以上の携帯性と軽さ。付け心地も快適で、鎧の上位互換だ。

 

「うらよっ!」

 

スライムを鞭にし、勢いよく賊共の首を刎ねる。

 

(攻撃にも使えて、マジこれすげぇ。

なにより、ドレッド以外の手段が増えたのがありがたい。慣れたとは言え、負荷自体はあるし)

 

「次はこれだ」

 

極細の棘に変化させ、放って突き刺す。

 

「うぐっ!」

 

「ぬがっ!」

 

また一人、また一人と倒れていく。

 

「そっちは終わった?」

 

「ああ。

こいつもかなり使いやすいし、実験は成功だな」

 

「それは良かった。さて……」

 

「ああ」

 

賊のアジトに入る。

 

「「宝探し/ゴージャスタイムだな(だね)」」

 

そうしてお小遣いになりそうなものを探していると……。

 

ゴトッ!

 

「ん?」

 

「どうしたの?」

 

「今なんか揺れなかったか?」

 

ゴトゴトゴトゴト!

 

「ほら」

 

「あの檻じゃない?」

 

覆いのかかった檻があった。

取ってみると……。

 

「っ、……これって」

 

そこには、赤紫のブヨブヨがいた。

 

「腐りかけてるけど、まだ生きてる。

てことは、ーーーー悪魔憑きだね」

 

『悪魔憑き』、突然痣が全身に現れ、体が腐敗していく女性限定の不治の病ーーーーなのだが、『教典』擬きによると、かつてディアボロスが英雄たちにかけた『呪い』らしい。

普通は『教会』が買い取り、浄化もとい処刑する。しかし『教団』との繋がりがあるため、実験などに利用されている。

ちなみにこれらをシドに話したが、「すごい。いい設定考えたね」と信じてもらえなかった。

 

(まさか、生でこれを見るとはな……)

 

「この波長……知ってる。

デュール、これ魔力暴走と同じだよ」

 

魔力暴走とは、名の通り魔力の制御がきかなくなる状態。

1ヶ月前に俺もなり、その時はシドが治してくれた。

 

「魔力暴走?不治の病じゃないのか?」

 

「うん。ほら、こんな感じで……」

 

肉塊に魔力が注がれる。瞬間、苦しみだす。

 

「ちょおま、何して!?」

 

「いや〜、自分じゃないから実験にちょうどいいなあと思って」

 

(マジかこいつ。倫理観ないとは思ってたが、ここまでとは……)

 

「シド、これ以上はダメ」

 

「え?なんで?」

 

「これが魔力暴走なら、俺みたいに治せるんだろ。だったら、救ってあげて。

それができないなら、俺がこの子を預かる」

 

「……え〜、でもなあ〜」

 

 

色々と話し合って、条件を決めた。

・実験をしてもいいが、期間は1ヶ月。それ以降は治す事。

・もちろん死ぬような実験はしない事。

・これらを破った場合、コンビを解消する事。

そして今日はその1ヶ月後。根城とした廃村に到着したのだが……。

 

「良かった。治ったんだね」

 

着いた時、シドがちょうど直し終わっていた。

なんと金髪のエルフ。しかも10歳くらいの少女。

 

「正直、忘れてるかと思った」

 

「デュールを失うのは嫌だからね。ちゃんと守るよ」

 

「そっか。それより、この子裸だから……」

 

取り敢えず、そこらにあった毛布を被せた。

 

「それでさ、シド。この子どうする?」

 

「う〜ん。そうだ!いいこと思いついた」

 

シドがカッコよく木箱に座る。

 

「……もしかして、陰の実力者プレイに付き合わせる気?」

 

「That's light.流石、よく分かってるね。ほらほら、デュールは僕の隣に立って」

 

「はぁ、まあいいか。オッケー」

 

スタンバイが完了すると同時に、エルフが目を覚ました。

 

「……あ、れ?」

 

「目が覚めたか」

 

「っ!?私の、体が、元に戻ってる」

 

「君にかけられていた呪いは解いた。これで君は自由だ」

 

(あ、『教団』を使うんだ。てっきり、忘れてると思ったけど)

 

「呪い?」

 

「呪いとは、ーーーーーーーー英雄の子孫である君たちにかけられた呪い。恐ろしき、ディアボロスのね」

 

「ディアボロス!?あの、御伽噺の?」

 

蒼の瞳から、驚愕が見て取れる。

 

「驚くのも無理はない。だがあれは、『物語』ではなく『歴史』。実際の出来事だ」

 

(人を信じ込ませる演技は上手いんだよなあ。

さて、俺も少し喋るか)

 

「魔人が二度と自分の命を脅かすものが現れないように、と。かけた呪いが、悪魔憑きだ」

 

「だがそれを、何者かが捻じ曲げ、蔑まれる存在へと変えた。その黒幕の正体はーーーーーーーー」

 

シドの黒目が俺に言う。「名前なんだっけ?」と。

 

(キリが悪いな。忘れてるなら、そこまで言わなくていいのに)

 

「『ディアボロス教団』。それが正体だ。奴らはディアボロスの復活・私物化を暗躍している」

 

「その野望を止めるのが、我々の使命」

 

(んじゃ、タイミングもいいし、ここらで……)

 

「君の選択肢は二つだけ。この事を忘れ、この場を去るか。我らと同じ道を行くか。決断しろ」

 

「その台詞取らないでよ」と目で訴えてくるが、気にしない。

 

「病に……いいえ、呪いに侵され、全てを失った私を貴方方は救ってくれました。貴方方のために、私も命を賭けましょう」

 

「ーーーー後戻りはできないぞ?」

 

「ええ。それでいいわ」

 

瞳は揺るがず、俺たちを見る。

 

(マジかよ。この子、覚悟ガンギまっちゃったよ。

あぁ、これ以上巻き込むつもりなかったのにな)

 

「我が名はスタイリ……シャドウ。陰に潜み、陰を狩るもの」

 

(あっ、改名するんだ。じゃあ俺は……)

 

「『漆黒』ーーーーシュヴァルツ。暗黒の破壊者だ」

 

「シャドウに……シュヴァルツ」

 

「敵はおそらく強大な権力者とかだ。真実を知らずに操られてる人もたくさんいる」

 

「だが立ちはだかるなら、容赦無用。

罪人には罰を、弱者には慈悲を」

 

「他の子孫たちも見つけて、保護する必要があるわね。それに、組織の拡大に拠点の整備。それを成すための資金までも。やることは山積みね」

 

「あ、うん。では、これより組織の名は『シャドウガーデン』とし、君はアルファと名乗れ」

 

「アルファ……いい名前ね。ありがとう」

 

「今日よろしくな。アルファ」

 

「ええ、よろしく」

 

こうして、『シャドウガーデン』は結成した。




主人公がシドの初めて(の魔力暴走の治療)奪ったから責任取らないといけませんね。
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