暗黒の破壊者になりたくて!   作:淫神リリム

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タイトルモチーフ「第25話 若きセンセイの過ち」


第6話 若きオルバの過ち

を辿ると、松明が灯る、石レンガの廊下に出た。

 

「よおシャドウ」

 

「シュヴァルツか。残念だが、そいつは仕留めた。もう時期死ぬ」

 

下に目をやると、倒れている幹部がいた。

 

「こいつの処理は俺に任せろ。

それと、その扉の先で、みんなに会えるぞ」

 

「本当?いやあ〜迷子で困ってたんだよ。ありがとうデュール」

 

シャドウからシドになり、扉に向かう。

 

「じゃ、バイバイ」

 

手を振り、姿を消した。

 

「ふぅ、さて……」

 

幹部の体を起こし、壁へと寄せた。

 

「……まだ私に用か?」

 

痛みに耐えてるか、せめてもの悪足掻きか、俺を睨む。

 

「ああ。あんたに聞きたいのは二つ。素直に答えてくれるか?」

 

「フン、どうせもう死ぬ身。知ってることは答えてやる」

 

「じゃあ一つ目、あの錠剤はなんだ?」

 

「私もあまり分かっていない。上から配られただけの魔力増加薬だ」

 

本当に分かっていないようで、少し申し訳無さそうな顔をしていた。

 

「そうか。じゃあ二つ目。とゆうか、こっちの方が本題。

あんた、根っからの悪人じゃないだろ」

 

「っ!?」

 

目を見開き、ひどく驚いていた。

 

「どうして分かったのか、って目をしてるな。

まあなんだ。そういう力があると思ってくれ」

 

つい最近になって、この力は手に入れた。

と言ってもきっかけは突然。ある日アルファ達を見ると、綺麗な青いオーラが見えた。

そこから、ある程度扱えるようになった。青ければ青いほど善人。赤ければ赤いほど悪人。

こいつは薄青色。つまり、悪事や悲劇で色が薄まってる状態だ。

 

「とゆうわけで、話してくれないか?あんたの過去」

 

そして幹部ーーーーオルバは語り始また。

かつて子爵位を持っていた貴族であること。

娘が悪魔憑きになったこと。

治したいがために、騙されて『教団』に入ったこと。

 

「……なるほどな。

だったら教えてやる。お前が見た女の子達は、元悪魔憑きだ」

 

「っ!?まさか、本当に治せるのか?」

 

「ああ。俺とあの少年ーーーーシャドウなら治せる」

 

「……一つお願いしてもいいか?」

 

「なんだ?」

 

「娘を、ミリアを、頼む」

 

「ああ。約束する。あんたの娘は、治療する」

 

「感謝、する」

 

事切れると同時に、ペンダントが落ちた。

そこには、「親愛なるミリアへ」と掘られた文字と家族写真があった。

 

(っ、分かってはいたが、相変わらず腐った組織だ。『教団』め)

 

「やっぱり優しすぎるよ。シュヴァルツ様は」

 

去ろうとした時、声をかけられる。

 

「……ゼータか。見張りを命じたはずだが?」

 

「主もみんなも撤収した。後はシュヴァルツ様だけ」

 

「そうか」

 

「ねぇ、なんでそんな優しく出来るの?」

 

(優しく、ねぇ。俺は普通のつもりだけど)

 

「やつは罪人であり、被害者だ。だから死という罰と、娘を助ける慈悲を約束した」

 

「やっぱり、理解できないや」

 

複雑そうな表情をする。

 

「いや、ゼータも理解できるはずだ。

道こそ間違えど、治療法を探し、文字通り命までも懸けた。

君の父親に通ずるものがある」

 

それにハッとなり、口元を緩めた。

 

「ーーーー少し理解できた」

 

「それで上出来だ。帰るぞ、ここにもう用はない」

 

「うん。そうだね」

 

オルバに背を向け、歩き出した。

 

 

あれから数日。怪我で少し療養した後に、姐さんは旅立った(今回は見送れた)。

シドは嬉しそうにしていた。まあ、姐さんの束縛が無くなったから当然か。

そしてさらに数日。アルファ達から呼び出された。錬成で篭ってたのもあるが、久々に顔を合わせた。

 

「私たちは、貴方達の元を離れる時が来たわ」

 

夕焼けが見える城壁で、そう言われた。

 

「ーーーーーーーー世界に散らばるのか?」

 

「ええ。貴方達が言ってた通り、『教団』は世界に根付いている。

奴らの基地の破壊、悪魔憑きの保護と治療、調査も引き続きするわ」

 

「寂しくなるな」

 

一方のシドは、何も喋らず、アルファ達を見据えていた。

 

(絶対にえっ?って、なってるなシド)

 

「安心して、定期的に連絡に来るわ」

 

「ああ。絶対に死ぬなよ」

 

「もちろんよ」

 

そうして、アルファ達は去った。

 

「ねえデュール」

 

ようやくシドが口を開く。

 

「何だ?」

 

「彼女達、目が覚めたんだね?」

 

「???????」

 

(ちょっと何言ってるか分からないな)

 

「だから、『ディアボロス教団』なんて存在しない。それに気がついたんだよ。アルファ達は優しいからね。僕たちが傷つかないように、設定を考えて自然に去った。

いつか来るとは分かってたけど、悲しいなあ」

 

(……なるほど。そう解釈したか。

やっぱり、シドに本当にあることを伝えない方が良さそうだ)

 

その後も少し話し、それぞれの家へ帰った。




オルバの真の過ちそれは……ウィザードの笛木ほどの力と行動力を持たなかった事では?
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