俺とシドは15となった。姐さんの通っている王都ミドガルにある『ミドガル魔剣士学園』に通う予定だ。試験を突破出来れば。
そしてその試験日3日前なのだが……。
「ふぅシド。見てきたぞ」
「お疲れ様。どう、王都は?主人公候補いた?」
王都ミドガルまで行っていた。
理由はこうだ。シド曰く、「陰の実力者プレイをするために、主人公が必要不可欠」とのこと。
そこで、王都での下見をじゃんけんで決めた結果、俺が負けて見てきたと言うことだ。
「いや、いなかった。プランBで、俺が主人公になるしかない」
「オッケー。じゃあお願いね」
「ああ。任せろ」
プランB、この俺、デュールが特待生として入学し、シドがその親友として接するモブムーブに徹する。これが内容だ。
「さてと、んじゃ俺は、『お掃除』やって来るわ」
「掃除?早くない?」
「いや、このタイミングでしかやれない掃除だ」
「そっか。頑張ってね〜」
◆〜sideホロブアーク家の教団員〜
あの『器』が行方不明になってから7年。
フェンリル様やロキ様から人員をもらったが、未だ見つからない。
そんな中、デュール・ホロブアークに呼ばれた。
「これは……?」
俺以外にも呼ばれていたようで、約50人ほどいた。全て、執事やメイドに扮した仲間達だ。
そして奥に、やつはいた。
「デュール様。今回はどのようなご用件で?」
呼ばれた一人が聞いた。
「ああ。お前達が随分と探してるようだからな。見してやろうと思って」
そう言うと、なんと『器』を取り出した。
『ドレッドライバー』
「「「「「「「「「「「「「「「っ……!?」」」」」」」」」」」」」」」
驚き、息を呑む。
「分かりやすく驚いてるな。それも当然か。探してた物が、近くにあったんだからな」
嘲るようにこちらを見る。
「な、何故だ!何故お前がそれを持っている!」
演技も忘れ、激昂しながら聞く。
「なぁに。たまたまだ。た・ま・た・ま。
そして、お前達を改竄する」
『ZUKYUMPIRE』
『ドレイン』
ピンクのハートが当たり、意識を失った。
◆〜sideデュール〜
「よし成功」
舞踏会用の広い部屋。そこに、教団員全員が倒れていた。
そう。我がホロブアーク邸に、これほどまでの数が潜んでいたのだ。
(さぁて、後は……)
「全員立ち上がれ」
命令すると、その通りになった。
さっき使った『ズキュンパイア』のカードは、洗脳能力がある。
「色々と聞きたいことがある。答えてくれるな?」
全員が頷いた。
「よし。じゃあ一つ目、これ(ドレッドライバー)はなんなんだ?」
「我々にも分かりません。フェンリル様やロキ様がそう仰っていただけですので」
「なるほど。二つ目、なぜこのホロブアーク邸にあった?」
「教団本部輸送への中継地点として、1ヶ月保管し、その後に運ぶ予定でした」
「そうか。よし分かった。
普段通りに過ごして構わない。ただし、俺が命ずることは『教団』より絶対だ」
全員が頷いた。
「よし。仕事に戻れ」
ゾロゾロと持ち場に戻って行った。
「フィー、『お掃除』完了」
(最初は殺そうと思ったけど、そしたら『教団』に怪しまれるし、お父様達にも迷惑がかかる。
これが最善なわけだ)
「さあ、後は試験勉強でもするか」
そうして、俺も会場から去った。
いよいよ明日から学園編です。お楽しみに。