クライはシトリーと共に『アカシャの塔』の帝国支部を担当していたノト・コクレア一派の隠れ家を襲撃するという最後の仕上げを行った。
そうして制圧すると触れた相手の記憶を操る能力を有する『記憶の手袋』を使ってノトの記憶より他の『アカシャの塔』の支部の情報を引き抜きながら、クライとシトリーについての記憶を完全に消去し、そしてかつて、サウスイステリアの大監獄に収監されている囚人を大脱走させた首謀者であるという記憶を与えた。
真実はシトリーが大監獄にいる屈強な肉体を有する囚人のハンターを材料にして組み合わせ、人間型のキメラを生み出すために大脱走をさせたのである。
そして、実際に脱走させた囚人は全てシトリーにより、捕らえられてキメラの素材として組み合わせられ、キメラのキルキル君と化している。
無論、ノトの弟子たちの記憶も弄り、クライとシトリーについての記憶を消しつつ、やはりサウスイステリアの大監獄の囚人を脱走させたのは自分達であるという記憶を与えたのだった。
隠れ家には他にもシトリーに懐いているマリスイーターの成体がいたが、可愛そうな話だが、駆除するべきなのでスライムの餌にしたのである。
その後、『アカシャの塔』の者達を探っていた騎士団に連絡し連行させたうえで研究成果も押収させたのであった。
こうして『アカシャの塔』の一件を終わらせるとクライは【白狼の巣】で戦ったクランメンバーに探協のガークとカイナを集め、帝都で広く展開しているハンター向け酒場である『黄金の鶏亭』を貸し切って、宴を始めた。
「それじゃあ、皆……今回は本当に良くやってくれた。そしてお疲れ……盛大に宴を楽しもう。乾杯っ!!」
『乾杯っ!!』
クライが店の名物である黄金エールを注いだ特大のジョッキを掲げながら温度を取ると皆がクライに応じた。
そうして出された料理と酒の飲み食いを始める。
「ああ、本当に生き返る~。今回の試練はきつかったなぁ、流石は魔術の巨大犯罪結社だった」
「宝物殿弄れるのはやばすぎだろ」
「スライムみたいな幻影出したり、キメラ出したり、ゴーレム出したり……とんでもなかったよなぁ」
トレジャーハンター達は皆、『アカシャの塔』との戦いを振り返りながら感想を話し合う。
「ガークさん、まだまだ現役いけますね」
「あまり、支部長をその気にさせないで。クライ君」
「俺もいつでも復帰しても問題無いつもりではあるが、それでも示しはつかねぇから復帰するつもりはねぇ。それにしても引退した俺に試練をぶち込むなんて相変わらず、とんでもねぇ奴だな」
「ブランクある身には良い刺激になったでしょう?」
「言うねぇ」
ガークやカイナと話をしつつ、酒を飲み交わし、料理を楽しんでいくクライ。
「っていうか、あの強いスライム出せばもっと楽に勝てたんじゃないか、クライ?」
「あのスライムは俺の指示しか聞かない上に下手をすれば暴走するから、制御が大変なんだ。余計にやばい事になっていた可能性が高いぞ」
「まじかよ」
スヴェンがクライに質問したが、クライからの返答に血の気が引いた。
ともかく、宴を楽しんでいき……。
「ひゅあ、く、クライさん……」
「ますたぁ、気持ち良いです」
「クライさん、もっとぉ……」
「クライちゃ……愛してぇ」
「もっとこの身を捧げさせてください、クライさん」
「ああ、愛しているよ。エヴァ、ティノ、クロエ、リィズ、シトリー」
クランハウスのクライの部屋にてクライは寝台の上でエヴァにティノとクロエにリィズとシトリーと愛と快楽を一晩中、与え合い続けながら満たされていったのだった。