2話目投稿した後閲覧人数が倍以上になってて舞い上がってました。コメントもいただけて本当に嬉しいです。励みになります。
3本目です。恐らく次かその次で人里編は終了します。早く次の編を書きたいぜ。
気になるところがありましたら、何なりと教えてください
慧音先生の搾乳見てみた(ry
人里編その3
幻想郷滞在三日目。
この日は寺子屋の通常営業である。
俺は相変わらず、慧音先生の副担任として席を置き授業が始まる。昨日見た先生の表情は何処へやら、あのメリハリのある凛々しい姿で授業を開始した。
その反面、俺の頭の中には昨日と一昨日のことが頭から離れないでいる。忌み子……幻想郷にもこのような悪習があったのだと思うと少し失望仕掛けたが、今更ここで引くわけにもいかない。俺は授業半分、考察半分の状態で、昼を過ごした。
「どうした?○○君、今日は具合でも悪いのか?」
「いえ、別に。あ、ああ、昨日筋トレしたら目が冴えて夜更かししたからかなあ、あはは」
「まったく、だからやめておけと言ったじゃないか?」
「え?言いましたっけ?」
「言ったではないか。とぼけても無駄だぞ?」
「……はい、すみません」
俺の中では、言われた記憶が無かったが確かに夜更かしはいけないことだと思った俺は大人しく謝ることにした。
「せんせー、○○さん、さようならー!」
「「はい、さようなら」」
「おーい、今日キヨ様の庭で蹴鞠しようぜ!」
「そうだねー‼︎いこーいこー‼︎」
こういった無邪気に遊ぶ子供を見るのは何年ぶりだろう。外の世界は受験やらなんやらで、ただひたすら俯いて帰る子供しか見かけなくなってしまった。
「子供時代って、いいですよね」
「ふふ、ああ。やっぱり子供の笑顔というものは月下美人なんかよりも綺麗なものさ」
休日の翌日は大体授業自体は緩いものなのだという。大体は今までやった事を軽くおさらいして終了というものである。なので、俺はその後の時間にあの場所へ行く事にした。
稗田邸、稗田阿礼から数えて十代目になる彼女、稗田阿求からこの里の事情を聴くことだ。内容は、この村に生贄の儀式のようなものがあったかということ。
しかしここで問題がある。
どうやって、名家である稗田阿求に取りつけることができるかということ。当然、外の世界から来たストレンジャーは警戒されることは自明の理である。
慧音先生にでも頼めばよかったと今更後悔している。いや、紫にも頼めばよかったのかもしれない。
すると突然、近くで嬌声が走った。
「泥棒‼︎泥棒デス‼︎誰か〜オッペケペームッキー‼︎」
何処ぞの仮面ライダーでも呼ぶようなその声のする方へみると、黒い棒がこちらに向かってものすごい勢いで走って逃げていた。恐らくこいつがその泥棒とやらなのだろう。
一瞬魔理沙のことかと思ったが、魔理沙は親友の物を借りたりするものであって、決してこのようなことはしないだろうと思った。
周りの人達も何とか捕まえようとしていたらしいがその泥棒の足が速いのか、その人達が遅いのか、
「捕まらねえ」「くそーっ!」
といった声が聞こえていた。
人様が今後の目的に悩んでいるというのに、全くもって迷惑なことである。
そこで俺は、以前から"もしこのようなことが起きた時にやってみたいこと"をしてみることにした。
生まれつきの頭の回転の早さが滲み出てんだよなぁ……武○壮さん乙。
やり方は簡単。こちらに向かってくる奴に軽く足払いをする。フルーチェより簡単だ。
「ウソダドンドコドーン!」
泥棒はいとも簡単に罠(即席)に引っかかり、その場で思いっきりすっ転んだ。あとは捕まえるだけである。
「オレハバッシュダー‼︎」
俺は、倒れた泥棒に向かって外の世界の授業で習った横四方固めを食らわせる。泥棒は自分の状況が把握できてないのか、抵抗が感じられない。
「いたぞ‼︎外来人のお兄ちゃん、そのまま抑えてくれ‼︎」
「ウェミダー‼︎」
「オンドゥルルラギッダンディスカー‼︎」
「オイオイオ!」
「お前らうるせぇ!」
泥棒はその後、里の自警団によって敢え無く御用となった。
幻想郷では泥棒なんていない(白黒を除く)と思っていたから、これまた驚きだった。
「あの、今回ありがとうございました!」
「いやぁ、たまたま足が引っかかっただけで……」
何と運の良きことかな、泥棒の被害にあっていたのは鈴奈庵店主、本居子鈴こと、子鈴ちんだった。この呼称にゴールする子は関わっていないと言わせてもらおう。そしてそれの何が運がいいのか、それは、少なくとも俺の知っている二次創作の中では彼女は稗田阿求と親友であるということである。
「しかし、鈴奈庵の店主として、何もお礼をしない訳にはいきません。何か出来ることはありませんか?」
「そうだなぁ……」
ここで ん? と言いたいところであったが、ここは冷静に対処する。
「俺、幻想郷の歴史に興味があって、稗田阿求っていう人に会いたいんだけど、そういうのって出来るかなぁ」
彼女からしてみれば、いきなり外来人と思われるような人に知人である事を知られていて、会いたいなどと言っているのだから警戒されて当然のことなのだが、頭を煮詰めていたせいか、はたまたご都合主義的展開の連続で頭が麻痺していたのか、どちらにしろこの時の自分にはとにかく阿求に会いたい一心だった。
「阿求、ですか?いいですよ、外の世界の学生さんって勤勉なんですね」
案外人というのは騙しやすいのかもしれない。
「あやややや!そこにいるのは鈴奈庵の子鈴さんじゃあないですか、そこにいるのは彼氏ですか?ふふーん、お盛んですね〜!」
「あ、あんたは!」
上を見上げると、そこには案の定俺の嫁、マスゴミ烏天狗 射命丸文がいた。早い、流石天狗登場が早い。
彼女とは、妖怪の山で会えるだろうと予定していたから驚いた。
股座がいきり勃つぞインテグラ‼︎
「どうも、清く正しい射命丸です‼︎そこの学ランのお方は外来人ですか?」
「はい、お初にお目にかかります。○○と言います」
「んでんで、外来人を彼氏にした子鈴さん、今の心境は?」
「彼氏ではありません‼︎先程助けていただいて、そのお礼で」
「1日デート、ですか!○○さん、お主も悪よのう」
「違いますって」
「そうです。これから、彼を阿求のところに連れて行く途中なんですから」
好きなキャラクターである文にもてはやされるのは正直嬉しいが、あまり気乗りはしなかった。あと、顔を真っ赤にする子鈴ちんかわいい。
「はぐらかそうったって、そうはさせませんよ〜!なんだったらおはようからおやすみまで、暮らしの夢を取材させていただきます‼︎」
「射命丸さんはサイコロでも投げて遊んでてください」
「ならせめて、一緒に同行させて下さい。こういうネタは鮮度と質が問われるんです!」
「……と言ってますが、○○さんはダメですよね」
「えー↑よー↓」
「軽い!」
だって射命丸だもん、俺の嫁だもん。
断っても絶対についてくる、それが射命丸である。
「本当ですか!ありがとうございます‼︎それではとっとと行きましょう‼︎」
こうして厄介者が加わった三人は、徒歩約3分の稗田邸へと向かった。
アポは簡単に取れ、俺たちは奥の間へと案内された。
子供達によって踏み続けられた寺子屋と違い、い草の匂いが自然と背筋を伸ばさせる。
「初めまして。私の名前は稗田阿求と申します」
「俺の……あ、いや僕の名前は○○、外の世界で高校生をしていました」
「楽にしていただいて結構ですよ」
「そうですよ、こう見えても阿求は自分のこと「やめて下さい」」
「ほぉーなんて言ってるんです?」
「あちき」
「これは良いネタですね!メモメモ、と」
「やめなさい‼︎」
こうして、い草と名家のプライドで構築された厳かな空間は開始間もなくで破壊された。
それにしても、阿求は本当にAQNだったのは驚きである。
三人が落ち着いた頃、昨日一昨日で得られた成果を元に質問をしてみることにする。
「……それで、今回○○さんは私に聞きたいことがあると、そういうことなのですね」
「はい、二つ程。一つ目は、この里の寺子屋を営んでいる上白沢慧音さんの能力についてです」
「慧音さんですか。彼女はワーハクタク、この里の出身唯一の半人半妖です。能力は歴史を食べ、作る能力」
「はい。彼女は以前、幻想郷の、人里の歴史を食べたという経緯はありましたか?」
「ええ。過去に数件ありましたが、例として挙げると、永夜抄異変という、幻想郷で起きた異変の時において、里を守るために歴史を食べて里を隠しました」
「なるほど、わかりました」
「あのー○○さん、一つ質問なんですけど、何処でそのようなことを?」
「そのようなって、慧音さんの能力のこと?」
「はい」
「えーと、スキマ妖怪の仕業です」
「あぁ、なるほど」
だいたいこういう時はスキマ妖怪のせいと言っておけばいい。
外でもここでも、妖怪のせいにすればなんでもしっくりきてしまうのだ(正直言うと即席の嘘であるが)
「では、ここからが本題です。聞きたかったのはこの事です」
「ここ最近で、彼女が歴史を食べたこと、ありますよね?人に対して」
「」
「え、そうなんですか?阿求さん」
俺が質問した瞬間、阿求は明らかに曇りの表情を見せた。子鈴もそれを感じ取ったのか、正座の上の拳が少し固くなっている。文も恐らく感じ取っているだろう。
「なぜ、そのようなことを?」
阿求はさっきまでの顔とは一変、無表情になる。例えるならばオ○シロ様モードといった顔である。
この様な質問をしたのは、もちろん今までの出来事からの簡単な推測でしかない。
まず一つ目、妹紅と俺と慧音先生と三人で食卓を囲んだときのこと。あの時に聞こえた泣き声は、耳を澄ませば確かに聞こえる程の音量だった。半人半妖、つまり半分ハクタクである彼女が音に鈍感であるはずがない。霊感だってあるはずだ。
それに、あの時距離的に音の発信源に一番近かったのは彼女である。
ここで言えることは、俺の考え付く限り慧音先生があの子の存在を認知した上で行っていること。
二つ目は、あの女の子の発言。
彼女は、慧音先生に感謝していると言った。それはつまり、彼女の死に慧音先生が味方の立場で付き添ったということだ。
この二点から、俺は
あの女の子を慧音先生が何らかの形で歴史を食べたのではないか、と推測した。
あ、あとほんの付け足しみたいなものだが、八雲紫が言っていた地縛霊のようなものと言うのはこういったもののことなのかもしれない。
そして、阿求のあの顔を見る限り恐らく予想は的中したのだろう。
俺は、あの日に起こった事を話した。子鈴は口を栗のように開いたまま自分の立場に少しオロオロとしている。申し訳ありません。
その一方文は、ネタの材料を見つけたのだろう、興味津々でメモを取っている。
「……あの天狗も居ますし、誤魔化しようがありませんね。貴方の仰った通りです」
「……私の知らないところでそんなことが……」
「同じく」
「二人も、知らなくても無理もありません。何せ、記事にしようもない出来事です。何せ、博麗の巫女が解決に介入しなかった異変ですから」
阿求は手元のお茶を啜った後、話し始めた。
「元は、ほんの小さな異変でした。里の中で、一日に何件もの暴力沙汰が起きたんです」
「確かに、そんなんじゃ記事にしようがないですね」
「ええ、それなら異変の発見が遅れた程度で済んだでしょう。問題なのは、原因が博麗の巫女が対処出来なかった事です」
「どういうことですか?」
「それは私が説明しよう」
「⁉︎ 慧音先生、どうしてここに」
空いた襖の中にいたのは慧音先生だった。走ってきたのだろう、首筋に一条光って見える。
「八雲紫が、君があの事について色々と調べていると聞いてな。阿求殿、よろしいか?」
「ええ。当事者の貴方の方が適任でしょう」
「……ありがたい。では」
後書きの存在を忘れてました。閲覧していただいた皆様、コメントしていただいた人、重ねて感謝いたします。
好きに書いているといっても、書いては考え、考えは考えを繰り返しているのでどうしても矛盾が生じてしまいます。なにとぞお許しを、お許しを〜。