某バレー漫画に影響されすぎたオリ主がSAOでも「ちゃんと」やる話 作:論理的のうきん
小説のタイトル通り、既にお察しの方もおられるでしょうが、ハイキュー!!の北さんをデスゲームにぶち込んだらおもろいんかなとか考えてみたんですけど、なんか違うと思ったので北さんに脳を焼かれまくったオリ主にやってもらうことにしました(?)
読んでいただくと分かりますが、合っているかは別としてほぼ北さんのつもりです。北さんもどきのオリ主がリアルでもSAOでもキタさんムーブしまくる展開にしたいと考えているので、どうか温かい目でご覧ください。
・・・・・・理不尽って何やろ。
この目が眼前に広がる景色を捉えて、耳が人混みの中意外にはっきりとした音を拾って、脳がそれらの情報を処理してから理解しようとしとる間、意外に自分は人より冷静やったんか知らんけど、ふと思た。
いつも通う道場で、剣道始めたての小学生くらいの子が大人の先生達によう遊ばれとる。ああ言うのを理不尽って言うんやろか。それとも、部活で同級生や後輩が顧問に毎日しごかれることを言うんやろか。
いや、もうちょい簡単なことかもしれんわ。せっかくの夏休みにいっぱいの宿題をやらされる……とか。
・・・・・・色々考えはしたけど、出てくるのはあくまで世間一般の話で、どれも俺が俺にそうか?と聞いたら頷きはせんものばかりや。どれも毎日ちゃんとやることしとったら理不尽やとは思わん。
要するに、意欲の話やと俺は勝手に思うとる。どれも本人にそれに対する意欲、言い換えるとやる気さえあれば例えそれがどんだけ苦しくても、どうも思わへんことやろう。まぁそこまでやる人間は周りからよう天才とか呼ばれるんやろな。
対して北さんみたいな結果よりも過程に重きを置いとる人間には、そもそも練習も勉強も手抜く理由はないんやけども。
話だいぶそれたけど、理不尽の意味、その答えはもうとっくに出とる。この光景を目の当たりにしとる時点で。
「・・・・・・ふっ、ふざけんなよぉ!!!」
「だせっ!!!こっから出せよ!!!」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
この世界は、決して
中心となる広場には数多の人間が集まっており、その数は総勢1万に迫る。人々の口からは罵声や叫声が鳴り響き、その顔からは絶望以外の何も読み取れない。あまりのショック故か、身動き一つ取れずに涙を流しながらブツブツと架空に向かって何かを呟く子供までいる。
ここはゲーマー達の実際にゲーム世界に自分自身が入り込み、体を動かしでゲームをプレイしたいという淡くも度重なる期待に応えるべく天才的ゲームデザイナー「茅場 晶彦 」指揮の元開発され、2022年11月6日新作フルダイブ型MMORPGとして発売された「ソードアートオンライン」通称「SAO」のバーチャルゲーム空間であり、今日は記念すべきそのリリース日であった。
正式にサービスが開始されたのは13時。そして現時刻は17時30分を過ぎた。本来であれば、時間帯的に見てもこの日を待ち望んだゲーマー達が晩餐のことすら忘れるほど夢中となって発売を開始したばかりの初見ゲームをフレンド達と存分に楽しんでいる頃合いのはずだ。
しかし、悠介の目の前に広がっているそれとは明らかに違うものであった。
・・・・・・大の大人が人目も気にせんと喚いたり、その場で泣き崩れとる。側から見たらどう考えても異常事態や。やけど、それすらも納得させるほどのことが、ついさっき起きた。
「プレイヤー諸君、私の世界へようこそ」
全ての始まりは、この一言やった。17時30分になった瞬間、このゲームにログインしとる全プレイヤーがこの広場に強制的に集められて、見えない壁で覆われた。初日やからか、セレモニー的なイベントやと俺含めて思とったら、空に血みたいな色のフードを被ったデッカいアバターが突然現れて、そう言った。なんや嫌な予感はしとった。
予兆はあった。バグかなんか知らんけどゲームからログアウト、つまり初日からやめれんとかいう意味のわからへん予兆は。アバターはゲームの開発者さんらしく開発者さん直々にそれに関するお話とかあると思とったんやけど・・・・・・どうやら違ったみたいやわ。
いや、厳密には違わん。ちゃんとそれについても言及はされとった。ただその答えは俺らの求めていたものやなくて、それに加えて色々偉いことを開発者さんは抜かした。
端的にまとめると
一つ、ゲームからログアウト出来へんのはそもそもの仕様で、俺らはこのゲームをクリア、つまり100層あるダンジョンを踏破せん限りこのゲームをやめられん。
二つ、このゲームの中で死ぬ、もしくは外の人間が俺らをログアウトさせようとした瞬間、現実の俺らは本当に死んでまう。
・・・・・・意味がわからへんかった。もちろん、頭では言っとることはぜんぶ理解しとるし、普段から人の話はちゃんと聞いとる。ただ、本当やなんてその時点では誰も思うてなかった。ゲームで死んだら、本当に死ぬ。そんなんフィクションでしか聞いたことない話やから、余計そう思う。
やけどアバター、茅場さんは既にこのゲームで死んだ、または外部から接触しようとしたプレイヤー213人が現実でも死んだことを知らせるニュース映像を見してくるもんやから、現実を受け入れるのが想像よりもずっと早なった。
最早ここまで来ると嫌がらせにしか思えんけど、最後に茅場さんは手鏡をプレイヤー全員に渡してきた。その手鏡で自分を写すと、どうやったかは知らんけど、事前に設定したはずの自分アバターが消えて、現実の性別、身長、体格になったんや。もう俺はこうする意味を理解しようとせんかった。
それ以降、茅場さんは消えて空の色も、広場を囲んどった透明な壁も消えた。本当にそれだけや。ただ静かに、殺風景に、あっけらかんとデスゲームが始まったんや。
・・・・・・そして今に至る。
「・・・・・・」
言葉はでやへんかった。ただ目の前の惨状を遠い目で見つめることしかできへんかった。体も動かんかった。ただ混乱したプレイヤー達に身を委ねて押され押し返されてを繰り返すことしかできへんかった。
剣道の試合中、強豪相手にして終盤までリードしとると、よう相手は殺気じみた目になることはある。そん時俺は怖いなと思いつつも、他のことを考えるゆとりとかは確かにあったし、体を動かす気力も以外と残ってたりするもんやった。
やからって、決して自分は殺気に強いとか、死ぬのを恐れてないとか驕っとったつもりはなかった。
でもよう分かったわ。人はホンマの意味で怖いとき、ホンマに何もできへんのやって。
・・・・・・そして宮兄弟とか、うちのエースみたいなバケモンたちは、そういう時も動じたりせんのやろうか・・・・・・・・・・・・いや、それは失礼や。アイツらかて同じ人間やもん。
・・・・・・・・・・・・もっと生きたかった。
・・・・・・やり残したこと、まだいっぱいあるもん。
ばあちゃんと父さん母さんにもっと恩返しせんとやし。
紅葉にありがとうもっと伝えんとやし。
もっと・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・やから・・・・・・・・・・・・やからこそ、ちゃんとやんねん」
俺を構築すんのは毎日の行動であって、結果は副産物にすぎん。この世界の結果はとにかく分かりやすい。死ぬか生きるかや。ならもうやるべきことは決まっとるやろ。べそかいとる暇なんかあらへん。そのために必要な事を毎日やるんや。
この世界で喝采も、成功もいらん。
ちゃんとやんねん。
この世界が終わるその日まで。
どうでしたでしょうか?
自分でこれでいいのかどうか分からなくなりながら勢いで書いたので、似てなかったりその他諸々のご指摘等や気になるところがあれば何でもお待ちしております。
今の所、次はSAOデスゲーム化手前までのお話を書きたいと思ってます。