エルフィンド連邦国史〜清廉なエルフの国は、如何にして平和なドワーフの国を焼き払うに至ったか〜 作:サクラモッチー
いや〜....オルクセン王国史って沼ですよね?(圧)
とまぁ、そんなわけでIF戦記という形で野生のオルクセンに手を出してみましたw
野生のオルクセンは良いぞ!!
平和なエルフの国
昔々、と言っても人間からすれば二〇〇年も昔になる時代において、長命種であり人ならざる種族の一つであるエルフの国々こと、エルフィンドを治めていたとされる白エルフの女王は、周囲のエルフに向けてこう告げた。
「エルフとは、白も闇も関係なく平等に白銀樹の下で生まれ落ちる」
彼女の言い放った言葉は、エルフィンドに暮らしていた白エルフと闇エルフの二種類のエルフは同じエルフであり、仲間であるとある意味では諭すような言葉であった。
女王のその言葉を聞いた白エルフ、そして闇エルフはその言葉に深く感動し、そして涙を流した。
何故ならば、彼女達が涙した言葉は女王の最後の言葉だったからである。
その昔、前女王は
しかし、この発言は後に【エルフィンド平等宣言】と呼ばれるようになり、星歴八七五年現在も平和と調和の礎を作った言葉として知られていくようになっていった。
それから長い時が立ち──星歴七二一年にエルフィンドが平和的に王国から連邦へと変わり、世界で二人目となる大統領がこのエルフの国に誕生してから一〇〇年が経過した頃、そのエルフィンドの国境付近の森にドウラグエル・ダリンウェンは居た。
ドウラグエルはエルフィンド連邦内での選挙の末に、前任の大統領であったロルベーア・ブラットからその座を受け継ぎ、今日に至るまで大統領としてエルフィンドを治めていた。
彼女は政治家としても人の上に立つものとしても優秀であったため、白も闇も関係なくエルフ達から信頼されており、それ故に支持率も高かった。
また彼女はロザリンド会戦やデュートネ戦争を経験したこともあってか、軍事面や兵站面においても非常に理解が深く、たまに一部の側近達を集めた上での
そんなドウラグエルではあったが....実のところ、彼女にはとある秘密があった。
それもただの秘密ではなく、二〇〇年前の女王と同じ秘密を抱えてこの世に生まれ落ちたため、それを遠い未来の墓場まで持っていくつもりであった。
....少なくとも、とある出来事が起こるまでは。
「閣下、お見事でございます」
ドウラグエルは、白エルフでは珍しく趣味として狩猟を楽しむ節があった。
約六〇年前、彼女はデュートネ戦争時に軍に属していた闇エルフから趣味として教わったらしく、それ以降は暇さえあれば度々こういう時間を設けていたのである。
そのためか、この日はエルフィンドの国境近くの森にて、陸軍の上級大将で盟友である闇エルフ....ディネルース・アンダリエルと共に狩りに出向いていたのである。
彼女はロザリンド会戦の際、オークを筆頭にしたオルクセン王国側の兵士を倒した英雄であり、公私共に親交を深める程に仲が良いのもあってか、このような形で休日に狩りに行くことも少なくはなかった。
そんな二人であったが、仕事云々だけではなく私生活でも仲が良いのもあってか、ディネルースは見事な腕前で鹿を撃ち抜いたドウラグエルに対し、部下としてそんなことを言っていた。
しかしながら、今は完全な休日の気分であった彼女はその顔に苦笑いの表情を浮かべた後、彼女に向けてこう言っていた。
「閣下はやめてくれ、ディネルース」
大統領ではなく一人の友人としてディネルースに対し、彼女に気を許すかのようにそう言うドウラグエル。
大統領である彼女の政権下における軍部は、非常に風通しの良い組織であった。
それは、ディネルースとドウラグエルが年齢も白も闇も関係なく仲が良いのもあるのだが、彼女が大統領就任後に行った改革のこともあってか、今のエルフィンド連邦軍は隣国であるオルクセンに並ぶ程に強力になりつつあった。
そして、彼女自身もオルクセン王国の現国王であるグスタフ・ファルケンハインと仲が良いこともあり、この二つの国の関係が改善しつつのもまた事実であった。
更に、ドウラグエルとグスタフがどういうわけか馬が合っただけではなく、食や酒の好みが何もかもが似通っていたこともあり、彼ともまた公私共に仲が良かったのである。
ただし、彼女と彼は自分達の関係をあくまで友人だと強調しており、それは彼がディネルースと結婚するまで続いたとか。
そんなドウラグエルであったが、当のディネルースは彼女と仲が良い友人としてケラケラと笑うと、冗談めいたことを告げるようにこう言った。
「だが、お前以外に閣下が似合うエルフは居ないだろう?」
「それだと、前任の大統領に合わせる顔が無いのだが.......」
「相変わらず、ドウラグエルは謙虚だな」
そんな会話をした後仲良く森の中を歩くドウラグエルとディネルース。
その道中で鹿や野鳥などの獣を狩りつつ、時折森の中で発見したキノコを採る....などをしながら、二人は森の中を進んでいた。
ディネルースは山間部の集落出身であるためか、キノコや獣狩りについてはめっぽう詳しかった。
そのこともあってか、この時期に彼女と出かけた際の食事は自分達で狩った獣の肉に加え、森で採取した美味しいキノコを食べることが多く、公邸勤めの料理人達はその食材をどう調理するかで議論することが度々あった。
そんなこともあってか、二人は今回はどんな料理が出来るのかと話を弾ませていた時.....ドウラグエルの護衛を務めていた闇エルフからの魔術を使った通信が届いたのか、ディネルースの顔色は分かりやすく変わっていた。
ドウラグエルがその顔色の変化に気がついた時、ディネルースは軍人として彼女の方に視線を向けると、やむを得ないとばかりの表情になっていた。
それを見たドウラグエルは何かがあったのかと察したようで、彼女に向けてこう言った。
「ディネルース、何があった」
「ドウラグエル....いえ、閣下。今し方、私の部下から報告画あったのですが....ここから先の
本作のドウラグエル
・転生者(常識人)
・非常に優秀かつ人望が厚い政治家
・グスタフと仲が良い←ここ重要
・知識人
・ディネルースとも仲が良い←ここも重要