※主人公は割と容赦なく敵を殺ります。ご注意ください
気がつけば俺は生まれ変わっていた。
いわゆる異世界転生と言うやつなのだろうか。
前世では獏の真似して雷に打たれてみたら死んだんだっけか⋯などと思い出していると父親らしき男が俺の顔を覗き込んでくる。
「⋯ついに、生まれた⋯!」
父は目に涙を浮かべていた。
父は俺を抱き上げると頬ずりをした。
「許してくれ、バク⋯お前には普通の生活を送らせてやれないかもしれない。君には⋯エージェントとなってもらう」
その言葉に俺は目を輝かせ、笑みをこぼした。
あれから十数年、
貴族の一家・コードリー家の跡取りとして生まれた俺は、物心つくと父親による鍛錬が始められ、齢10にして、大抵の盗賊ぐらいなら簡単に倒せるくらいにはなっていた。
⋯というのは表向きで、前世で鍛えていたときの知識や技術もあり、俺は既にこの辺りで一番強いカゲノー男爵家のご令嬢、クレア・カゲノーを優に超える。それどころか、この国でもそれなりにやっていけるくらいにはなっていた。
ある日、父であるゼロ・コードリーは今まで一切の断ち切りを禁じていた自分の書斎に俺を招いた。
「バク、お前には既にこの私でも敵わないほどの実力が備わっている」
ゼロはそう切り出す。
「いきなりどうしたの?」
俺はそうとぼけながら言う。
「隠さなくて良い。こう見えて私もエージェントだ。お前の実力ぐらい、見定められているさ」
そう言うとゼロは書斎の棚にある『CODE』と書かれた本を押し込む。
すると本棚は動き、扉が現れると、ゼロは茶色いカプセルのようなものを取り出し、回転させる。
「ついてきなさい」
ゼロに続いて中をしばらく歩くと、その先にはゼッツに登場したゼッツルームのような部屋が現れた。
「これは⋯!」
「ようこそ⋯私の作戦室へ」
ゼロは階段を登っていき、俺もそれについていく。
「お前には、夢と現実を行き来するエージェントとしてこの世界を守ってもらう。強大な敵⋯ディアボロス教団から」
そう言うとゼロはアタッシュケースを開き、俺に見せる。
「これって⋯!」
「私が極秘で開発した武装兵器・ゼッツドライバーだ」
俺はゼッツドライバーを手に取る。
「そこのガシャを回すといい」
ゼロはそう言って下のガシャのようなものを指す。
俺がガシャを回すと、赤いカプセルのようなものが出てくる。
俺がそれを手に取ると、ゼロは俺の肩に手を置く。
「⋯バク、お前には辛い道を歩かせることになってしまう。だが⋯頼む。世界を救ってくれ。直に私は奴らに消されるだろう」
そう言うとゼロは俺に先ほど使った茶色いカプセルを差し出す。
「この作戦室へと入るために必要なゲートカプセルだ。どんなドアだとしても、ドアノブの前でそれを使うと、作戦室へと入ることができる」
そう言ってゼロはバイク・コードゼロイダーのある場所へ歩いていき、ゼロイダーのシートをなでる。
「バク、悪夢は⋯夢を超える。それだけを覚えていてくれ」
数日後、コードリー家は何者かに焼き払われ、俺は天涯孤独となった。
俺は表向きにコードリー家と交友があったカゲノー男爵家に引き取られることになった。
「家族を失って辛いとは思うが、どうか我々を本当の家族のように接してほしい」
カゲノー家の男爵、オトン・カゲノーはそう言って俺を自身の子供たちに紹介する。
「バク・コードリーくんだ。二人とも、仲良くしてあげなさい」
オトンはそう言って二人の子供を見る。
「⋯はい」
「は〜い」
クレア・カゲノーは渋りながら言い、弟のシド・カゲノーは呑気に返事をする。
あれからまた2年、色々あってカゲノー家とは打ち解け、クレアはまだツンツンしているがシドにも似たような態度なので、まぁ認めてくれたんだと思うことにしている。
「ほらバク!もっと集中しなさい!」
クレアはそう言って俺の胸に突きを放つ。
「うわぁ!」
俺は間抜けにそんな声を出しながら尻餅をつく。
「ちょっとぉ、少しは容赦してよ姉さ〜ん」
俺がそんなことを言うとクレアは大きなため息をつく。
「はぁ⋯成長しないんだから」
まぁ姉さん相手に本気なんて出したことないんだけどね。
そうそう、いつの間にか姉さん呼びも許してもらって、シドとは仲睦まじく、本当の兄弟のように育ってきた。
夜、
俺は全員が寝静まったのを確認して外に出る。
「さて⋯」
俺はゼッツルームから拝借したエージェント服に着替え、黒いコートを羽織る。
「『
ゼッツ⋯!ドライバー⋯!
俺はそう言ってゼッツドライバーを胸に巻く。
「ヒャヒャヒャ!大量大量!」
そう言いながら男は宝石を首に巻きながら肉にかぶりつく。
「おい、取り分は山分けつったろ」
そう言いながら仲間の男が馬車の中を漁る。
盗賊たちは焚き火の周りに散らばった死体を見て言う。
「にしても今回は随分とためこんでやがったな!おかげで動きも鈍いし、楽に殺れたぜ!」
そう言いながら死体を踏みつけにする。
そのとき
「その汚い足をどかせ」
「「「っ⋯!」」」
盗賊たちは一瞬で臨戦態勢に入り、暗闇の奥から聞こえてきた声の方を見る。
「誰だテメェ!」
一人がそう言うと、男の姿は焚き火に照らされてあらわとなる。
小柄な男だった。まるで15も行かない子どものように。
男は被っていたフードを脱ぐ。
その顔にはまだ幼さが残っており、見るからに子供であった。
盗賊たちの警戒は一瞬にして解ける。
「プッ⋯ハハハッ!ガキじゃねぇか!てめぇ一人で何ができるんだ!?」
「ガキは帰ってミルクでも飲んでな!」
そう言って肉の骨を投げつける。
少年は骨があたっても微動だにしなかったが、腰のホルスターから拳銃を取り出し、盗賊の一人の眉間を撃ち抜く。
「ガ⋯!」
一瞬にして男の動きは止まり、地面に倒れる。
「な⋯何しやがったテメェ!」
「おい!ズク動かねぇぞ!」
盗賊たちは騒ぎ立てる。
「⋯俺は無敵のエージェントだ」
少年は胸に巻いている何かの装置のようなものをあらわにする。
「なんだアリャ⋯!」
「構わねぇ!撃て!」
盗賊の一人が装置めがけて矢を放つが、それは胸の装置にいとも簡単に防がれる。
少年はおもむろに赤いカプセルのようなものを取り出し、胸の装置にセットする。
すると装置が白く光り、心臓の鼓動のように脈打つ。
少年は装置のトリガーを押す。
インパクト!
メツァメロ⋯!メツァメロ⋯!メツァメロ⋯!
装置が赤く発光し、そう繰り返す。
少年は左手の親指を口元に当てる。
「
左手の指を弾き、そう叫ぶと、少年は装置のカプセルを回す。
少年の体は闇に包まれ、筋肉が膨張を始める。直に赤いラインが浮かび上がり、黒い目に赤い光が広がっていく。
グッドモーニング!ライダー!ゼ・ゼ・ゼッツ!インパクト!
「なんだこいつぅ!」
「ヒィ⋯化け物だ!」
盗賊たちは逃げようとする。
「おい!逃げるな!」
リーダー格の男がそう呼び止めるが、仲間たちは聞かない。
だが、少年が変化した存在は強靭な脚力で地面を蹴って彼らの前に回り込む。
「ヒィ!」
「⋯今まで殺してきた人たちの報いを受けろ」
そう言って怪物は男たちを次々と殴り殺していく。
血の海となった中、呆然と立ち尽くしながらリーダー格の男は恐怖に顔を歪める。
「なんだ⋯なんなんだお前は⋯!」
「お前たちに名乗る必要はない」
「う⋯うぁぁぁぁぁぁ!」
近づいてくる怪物に男は冷静さを失い、剣で斬りかかる。
だが
「なっ⋯!?」
男の剣はいとも簡単に掴まれ、怪物の手の中で軽々と握りつぶされる。
「バk⋯」
次の語をつむぐこともなく、男は腹を貫かれて息絶えた。
「⋯ミッション、コンプリート」
そう言いながら怪物は少年の姿に戻る。
そのとき
「いやぁ、お見事」
暗闇から拍手が聞こえる。
「⋯誰だ」
少年は鋭い眼光でそちらを睨む。
だが拍手の主は怯まず姿をあらわす。
「盗賊狩りに来たらもう狩られてる⋯なんてことは今までもあったけど、まさか君が犯人だったとはねぇ⋯バク」
「!」
少年はその名に反応し、そちらを見る。
拍手の主は少年と同じくらいの年齢で、漆黒のコートにフードを被っていたが、その顔は間違いなく彼の義兄弟の顔だった。
「シド⋯!?」
「そういうこと、そして僕は⋯陰の実力者を目指す者さ」
その言葉に少年は目を見開く。
「まさかお前⋯ミノルなのか⋯?」
「久しぶり、ゼツ」
それが、俺の最悪にして最高の出会いだった。
ちなみにコードリーというのはコード+ドリームから来てます。
ヒロインは誰がいい?(上位三人をヒロイン入り)
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アルファ
-
ベータ
-
ガンマ
-
デルタ
-
イプシロン
-
ゼータ
-
イータ
-
シェリー
-
ローズ
-
上記以外のヒロイン