ショートで流れてきたんですが、ヴォジャニーツァちゃんの『容赦なく吹雪の中に放り出してあげる』ってセリフ滅茶苦茶笑いました。
どこかで使いたい。
「チケット拝見しますー」
私の名は、クリシュ。
このコロレフスキー劇団のスタッフをやって長年、劇場の入り口でチケット確認の仕事をしている。オデットさんのファンでもある。今日もミスなく仕事をこなす日々を過ごす。
「クリシュさん、今日もお疲れ様」
「監督、お疲れ様です」
そんな私に声をかけてくれたのは、監督のアカツキさん。
彼とは、ずっと一緒にこの劇団を運営してきた長年の付き合いの旧友と言えるのでしょうか。
それでも、アカツキさんは私よりもずっと長生きしている。
「ヴォジャニーツァさんは何故、アカツキさんにずっとくっ付いているのですか?」
「アカツキに変な女が付きまとわないか監視するため!」
「えっと…?」
「ごめんね…クリシュさん…今朝からずっとこんな感じなの…」
「はぁ…?」
監督にはそう言われたが、私は理解できていなかった。
ヴォジャニーツァさんが監督の事を好意的に思っているのは、世間にも認知されているくらいには周知の事実であることを知っていた。
「そういえば、オデットさんが監督の事探してましたよ」
「本当?じゃあ、オデットの所に行かないとねー」
監督はそう言って、再び劇場の奥に戻ろうとしました。しかしヴォジャニーツァさんが監督の腕を掴み、戻る事を許しませんでした。
「何するんだよ」
「だめー!アカツキは今日、私とデートするって約束だったでしょ!」
流石は歌姫と言ったところなのでしょうか。普通に話すだけでも凄い音量です。
監督もよく耳をふさぐことなく居る事が出来ますね。そういえば、二人は幼馴染の関係でした。もう何百年もやってきたのでしょう。そう思うと温かい視線で見守りたくなります。数百年歳上の人達ですが。
「クリシュ、どうしてそんな目で見てくるのよ」
「いえ、二人のやり取りを見ていたら何と言いますか、付き合い始めの恋人みたいだなと思いまして」
私が思った事をそのまま口に出して、二人にそう伝えました。
「アカツキ聞いた!私達、恋人みたいだって!!」
私の言葉を聞いて、盛大に喜ぶヴォジャニーツァさん
「クリシュさん!?なんてことを言うんですが!!」
反対に私に対して怒ってくる監督であるアカツキさん。
いいじゃないですか。減るものもないでしょうに。
「そういう問題じゃ…」
「アカツキ、早速デートに行きましょう!そして、夜は…えへへ、旅館に泊まってあんなことやこんなことをーぐへへ」
何か妄想を働かせているヴォジャニーツァさん。そんな彼女に監督から鉄拳制裁がくだりました。
「痛いっ!!アカツキ、レディーを叩くなんて最低よー!!」
「お前はレディーじゃなくて、ガキの間違いじゃん」
「何よー!!」
幼馴染とは言っても、こんなやり取りをするものなのでしょうか。
それとも、監督とヴォジャニーツァさんだけの事なのでしょうか。私には理解し難い事です。
「あっ、オデットさん」
そんな時です。監督がいつになっても来ないからなのでしょうか。オデットさんが劇場内から来ました。
「皆さん、お揃いでどうしたのですか?」
「オデット!!今は邪魔しないで!!」
「? 私は邪魔していないと思うのですが」
ヴォジャニーツァさんがオデットさんに言いがかりを行っていました。
オデットさんも噂程度ではありますが、監督の事を好意的に思っているらしいので、そう言った意味合いでのけん制なのでしょうか。
「違うわよ!!オデットが来るだけでややこしくなるから来ないでー!って意味よ!!」
「?言っている意味が分からないです。アカツキは分かりますか?」
「えっ、まぁ…?」
「アカツキは理解してなさいよ!!」
ヴォジャニーツァさんはそう言って、監督の事を叩きましたが…
「はいはい…お前の行動パターンは分かってるから」
「ぐぬぬ…!」
簡単に塞がれてしまいました。
ヴォジャニーツァさんは、とても不満そうです。
「あら、監督居たのねー!」
「うん?あっ、エスコフィエさん、いつもありがとうございます」
その修羅場と言って良いほどのタイミングに来たのは、監督と仲の良い料理人のエスコフィエさん。
監督がフォンテーヌにしばらく滞在していた時に、仲良くなったとかなんとかで、料理はこの人に任せておけばいいとかなんとか、良く知りませんが。
「今日も自信作持ってきてあげたわ!」
「うわあーケーキだ、本当にいつもありがとうございます!!この後は」
「そうね。久しぶりにアカツキの家で泊まって行ってもいいかしら?」
『はっ?』
エスコフィエさんが監督に家に泊まっていいかを聞いた途端、ヴォジャニーツァさんとオデットさんから物凄い黒いオーラが発せられていました。
監督、監督、後ろ、後ろを見てください。貴方の判断次第では…死にますよ、そう思った時でした。
「構わないよ」
『はっ?』
その時、終わったと思いました。
ただでさえ怖いお二人が更に怖くなっていました。そんな様子に気付かない監督は、家の鍵をエスコフィエさんに渡しました。
そして、エスコフィエさんは笑顔でこの場から立ち去っていきました。
でも、これだけで終わるようなら警備隊など要りませんよね。
「アカツキ~?エスコフィエさんと随分と仲良いみたいね~?」
「アカツキ…私との約束は破るつもりなのですか?」
「二人、どうしたの?それにオデットの約束って何!?」
『いいからこっちこい(こっちに来てください!)」
監督は二人に引きずられていきました。
全く…二人の好意に気付いているのに、お二人にはあまり優しい対応をしないのに、普段会わない方々に優しくするからそうなるんですよ。全く、監督には困ったものです…
その時でした。つけていたテレビからの音が耳に入ってきました。
『今日はここ!コロレフスキー劇団に来てます!アナウンサーは私、シャルロットがお送りします!』
何日か前に取材に来た映像が流れていました。
そして、アナウンサーをしているシャルロットさんは、昔記者をしていたみたいですが、今ではヘイワットでは知らない人は居ないアナウンサーになっていました。
「そしてーこのお二人こそー『その愛は氷よりも固い』でお馴染みのアカツキさんとオデットさんです」
シャルロットさんがそう話すとの同時に、受付に人がやってきたのが足音で分かったので、テレビを消して対応をする。
そこには、身体のラインが物凄く分かる服を着た女の人でした。うん…どこかで見たような気が_
「すみません」
「はーい。チケットですか?」
「そうなんですけど…監督さんにお会いしたくて…」
「すみません…監督は、用事で居なくて…」
監督に会いたいという人は数多い。
さっきのエスコフィエさんは、顔パスで通る人ではあるが、あの人は特別だ。
「そうなのですか…今日、お会いする予定だったのですが…」
監督…色んな人を仲良くするのは良い事です。
でも、ヴォジャニーツァさんやオデットさんが居るのに、女性に声を掛け過ぎるのもどうかと思います。
「そうなのですね。要件だけ伺って、監督にお伝えすることは可能ですよ」
「本当ですかっ!良かった」
「良かったわね。
「はい、良かったです」
だからと言って、璃月七星の方々と知り合いなのは聞いてないです。
フォンテーヌキャラは出すと言ったが、他の国のキャラは出さないとは言ってないんだよなー
シャルロット…お前、アナウンサーやってるんかワレェ……