ゼンゼロキャラとイチャイチャ純愛したり激重感情を向けられるお話 作:dark9486
このシリーズを書く切っ掛けになったのがXのとある方のポストで見た師匠のssでしたね。
『ポムさん』って方なんですが自分好みの癖な話を書いていてpixivにも小説を投稿していらっしゃるので良ければフォローして行って下さい!(宣伝ではありません)
───『衛非地区雲嶽山 適当館』
“えっと、必要な物はお札用の和紙と……香炉に使う油か”
『あなた』は数年前家族を養う為にホロウへ入り、エーテリアスに襲われ死にかけた所を今の雲嶽山第十三代宗主『儀玄』に救われたことを切っ掛けに弟子入りをしここ『適当館』の門を潜ることになった。
最初こそ術法を上手く使えず難儀していたが今ではその才能を開花させ、宗主儀玄を除き適当館の誰よりも優れ、また自身の人柄の良さもあり占いをしながら住民達の声を聞いてきた為いつの間にか住民から若くして『宗主代理』と勝手に呼ばれるようになっていたのだった。
『あなた』自身はそれを否定しているが他の弟子達、そして宗主である儀玄も『あなた』のことを信頼し器足り得る人物だと触れ回っていたのである
「あ!○○さん!もしかして今から買い物ですか?でしたらおトイレの洗剤が切れそうなので補充をお願いしますね!」
「おお!ちょうど良かった○○!俺も今日の祝いで使う食材の量が足りなくてな…悪いがメモを渡しておくから頼んでも構わないか?」
買い物のリストを眺めながら歩く二人を虎のシリオンの女性と熊のシリオンの男性が声をかける
“『福姐』に『潘兄弟子』。二人とも全く人使いが荒いなあ…”
「はは!すまんすまん!なんてったって今日は久しぶりに『お弟子君』が戻って来るんだ!『釈淵』も顔を出すし『瞬光』も仕事を早く終わらせてくるみたいだ。せっかくならとびきり豪華に祝いたいからな!」
『お弟子君』とはつい最近に宗主が連れてきた好青年『アキラ』のことである。
彼は熟達した『プロキシ』でもありこの適当館の復興活動に協力してくれただけでなく、『青命剣』と呼ばれる雲嶽山の秘術にして呪いの象徴でもあった物を巡り奮闘し、姉弟子でもあり大切な仲間である『葉瞬光』を救いだしてくれた『あなた』にとって恩人兼可愛い弟弟子だ。
そんな彼が戻って来ると手紙が届き、皆彼を祝うため朝から忙しなく準備をしているのである
「お弟子さん。最近は他の所に行ってて戻る機会がありませんでしたからね!せっかく適当館に戻ってくれるならお腹一杯まで食べて欲しいです!(ジュル…」
“福姐せめてよだれは隠そ?下心が丸見えだって”
「ち、違いますぅ!////こ、これは…その…肉食動物としての本能なんです!」
“はいはい、そういうことにしておきますよ”
「ムゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!/////(ポコポコ」
「こらこら、あまり姉弟子をからかうものじゃないぞ○○。まあ気持ちは分かるがな」
胸をポコポコ叩く実に可愛…勇ましい姉弟子を暖かい目で眺める貴方の背後から宗主である儀玄が肩に乗った『青命鳥』愛でながら声をかける
「さて、もうじきアキラとリンが来る頃合いだ。それとなんでもアキラが紹介したいという者も来るらしい。福福、潘、お前さん達も準備を怠らないようにな。」
「任せてくれお師さん!腕が鳴るぞお!」
「久しぶりにお弟子さんに会えるの楽しみですねえ!」
“じゃあ自分は二人に頼まれた物もついでに買って来ます。師匠は何か要りますか?”
「いや、私は大丈夫だ。何時もすまないな『宗主代理』」
儀玄は悪戯っぽく微笑みながら『あなた』を見つめ、それに対して『あなた』は気まずそうに頭をかく
“師匠こそからかわないで下さいよ…自分はまだ若いから器じゃないですって”
「ほう…?それは私が年増だと言いたいのか?」
“滅相もない。好きな人は何時見ても綺麗なものですよ。ところで師匠は何時返事くれるんです?”
『あなた』は拾われた瞬間からずっと儀玄に一目惚れしており、適当館に入ってからというもののほぼ毎日告白しながら振り向いて貰う為に修行を頑張っているのだが毎度軽くあしらわれているのだった…
「はあ…全くお前さんは強情だな。私なんぞよりも良い女なんぞ、それこそごまんとおるというのに」
“少なくとも自分の目には師匠以外の女性は魅力的に感じませんね”
「………まあせいぜい私から隣に立つに相応しいと思って貰えるよう励むことだな。」
『あなた』の言葉に儀玄は特に反応することなくそっぽを向き『青命鳥』を飛ばす
「いやお師さん…もう『宗主代理』以上に相応しい肩書きなんて無いと思うが…」
「大丈夫ですよ○○さん!お師匠さまは照れてるだけです!この調子で頑張れば絶対振り向いてくれますよ!」
「喧しいぞ福福」
その後一通り雑談を楽しんだ『あなた』は買い物を済ませてから適当館に戻ろうと歩くと向こうから此方に向かって手を振る学生服の女の子が走ってくる
「○○さん!久しぶりだね~。どう?似合ってる?」
“『リン』ちゃん?可愛くなったね!アキラはまだ来てないのかい?”
アキラの妹でありもう一人のプロキシ『リン』
とても快活で明るい女の子であり、『あなた』とはよく師匠のことで女性の好みやおすすめのデートスポット等の相談に乗っている仲である
「えへへ~、お兄ちゃんは『彼女』と合流してからこっちに来るよ!私は早く会いたいから先に来ちゃったの!」
“そっか……うん?今『彼女』って言った?”
「あっ…やばっ……今の内緒ね?」
リンは気まずそうに口を両手で押さえる…『あなた』はその言葉に両膝を付き慟哭する
“そんな……先を越されただと…!?やっぱイケメンは強すぎるぜ…”
「まあまあ落ち着いて…(○○さんも割とお兄ちゃんに似て顔良いと思うけどなあ…)」
がっくりと肩を落とす『あなた』をリンは慰めながら適当館へと戻る…
──────二時間後
「皆、久しぶりだね。ようやく色々と終わったからこうして会えるのは僕としても嬉しいよ。」
リンと似たような学生服に身を包んだ銀髪の青年『アキラ』が到着し皆に挨拶をかわす…
そして彼の隣には真っ白な天使のような翼を生やした色々と大胆な格好をした桃色髪の女性が立っている
「あと、これは報告なんだけど……僕は現在進行形でここにいる彼女と男女の関係でお付き合いをしているんだ。皆にはその挨拶も兼ねてと思って連れて来てね。」
「初めまして~♪アキラさんの彼女にして共犯者のレミ…『ラミル』だよ~♪皆よろしくね~」
そう彼女は愛らしくウィンクしながら全員に自己紹介する
「おう!宜しくなラミルのお嬢ちゃん!今日は腹一杯食べていってくれよ!」
「うわあああ!綺麗な羽ですね!ふわふわして気持ち良さそうです!」
“うおお…デッカ………”
「ちょっと○○さん?ラミルはお兄ちゃんの彼女だから口説くなんてことしないでよね?」
“しないよ?というかリンちゃんもしかして俺をただのおっぱい大好きおっぱい星人だと思ってる?”
「え?違うの?だって何時も師匠のこと口説いてるし、あの時やリゾートの時だって『アリス』のことチラチラ見てたじゃん」
“いやあれは雄の狩猟本能で…というかバレてたんだ………”
笑いながら話す皆だったがその内の儀玄の声が聞こえないことに少し疑問に感じた『あなた』は彼女の顔を横目で確認する…
「………っ、そうか……目出度いことだな」
そうボソっともらす彼女の目は一瞬見開き、悲しい表情をしたかと思うと何時もの顔に戻る…だがその一瞬を『あなた』は見逃さず、同時にこれまで考えていた疑念が確信に変わる
“(師匠……やっぱりアキラのことが…)”
それからの祝いでは釈淵と瞬光も合流し豪華な食事を囲んだが隣同士だった『あなた』と儀玄はほとんど口にすることなく時間が過ぎていった…
「それじゃあ僕達はこの辺で失礼するよ。本当は泊まりたい所だけど店の片付けがまだだからね…今日は本当に楽しかったよ皆、師匠も元気でね。」
「……ああ、気を付けてな。」
宴会が終わりアキラはリンとラミル三人で適当館を後にし静寂が館内を包む
「さあ、明日は早い。皆早めに寝るんだぞ。瞬光と釈淵も疲れているだろう?ゆっくり休むといい。私も今日は寝るとする」
そう言い残し儀玄は足早に自室へと入っていった…
残された皆は少し首を傾げながらも各々の部屋へと戻り床に就くが『あなた』だけは皆が寝静まるのを待ってから儀玄の部屋の前へと忍び足で近づき耳を澄ます…
「……グスッ…うぅ…」
微かだが彼女の消え入るような啜り泣く声が聞こえた為『あなた』はコッソリ術法によって聴覚を上げる
「取られた……私のアキラが…私の弟子なのにぃ……くやしいくやしいぃ…嫌だぁ……」
“(師匠……)”
もはや彼が知っている凛々しい宗主の姿は無く、ただ子供のように泣きじゃくりながら布団に顔を埋めているのであろう彼女の声に『あなた』は胸が裂けそうになりながらも静かにその場を後にし部屋へと戻るのであった…
“ふあぁ…”
「全く、あれ程早く寝ろと言ったのになんだその体たらくは…そんなことでは『宗主代理』は務まらんぞ」
“……はい師匠”
翌日には何時も通り振る舞う儀玄であったが今まで付きっきりで修行をつけて貰っていた『あなた』にとって無理をしているのは明らかだった…化粧で他所隠せてはいるが僅かながら瞳の周りが赤みがかっており、あれからずっと泣き続けていたのが見て取れ、『あなた』その様子に拳を握りしめる…これ程までに自らが想いを寄せる人が悲しんでいるというのに何も出来ない自身に憤りを感じているのだ…
「そうだ○○。今夜私の部屋に来い。話がある」
“…?はい?”
『あなた』が耽っているとふと儀玄が声をかける。その言葉の意図に『あなた』は疑問を抱きつつも今日の仕事をこなし夕食と入浴を済ませる
──────『儀玄の部屋』
ギィィィィィ…
『あなた』は少し建て付けの悪い扉を開け中へと入る。そこにはベッドの上で腰をかけ寝間着なのであろう薄着の儀玄がいた
「来たか、まあ座れ」
『あなた』は時々視界の端にチラチラ見える彼女の豊満な玉体に目を剃らしながら隣へと座る
「……ここに呼んだのは他でもない、聞きたいことがあってな……お前さんもわかってはいるだろうが」
儀玄は一呼吸間を置き『あなた』の目をじっと見る
「……昨日の夜のこと…聞いていただろう?」
“……はい”
『あなた』は隠すことなく正直に答える…その答えに儀玄は少し驚いた顔で目をぱちくりさせる
「……てっきり動揺するかと思っていたがこうもあっさり自白するとはな」
“すみません……アキラが師匠に彼女を紹介してから様子がおかしいと思ってたので…それに、『師匠のアキラへの気持ち』にはなんとなく気付いていましたから”
「……それがわかっていながら私に毎日告白していたのか?」
“人間いつ心変わりがあるかわからないじゃないですか。それに貴女への気持ち自体は嘘偽りなく伝えたいので”
「……そうか、なら頼みがある」
儀玄はそう言うとベッドから立ちあがり……
シュル……
唐突に自らの衣服を脱ぎ始めた
それを見た『あなた』はブゥゥッと吹き出しながら慌てて彼女を止め布団を被せる
“ちょちょちょ!?何やってるんですか師匠!?”
「見てわからんか?私を抱け。今ここでだ」
ドサッ…
『あなた』の好意に対し無造作に布団を払いのけ、最終的に産まれたままの姿となった儀玄が馬乗りになりながら『あなた』を押し倒すが『あなた』は目を瞑りながら全力で抵抗しようとする…
「どうした?普段のお前さんなら喜びのあまり死にそうになるだろうに。」
“俺をなんだと思ってるんですか…!いくら師匠のことが好きだからといって自暴自棄になった貴女を抱く趣味なんてありませんよ!”
「何を気にすることがある?お前は今や名実共に『宗主代理』だ。雲嶽山宗主である私の身にとって世継ぎは大事だろう?だから問題はない筈だが?それに……」
ゴリィッ
「『こっち』のお前さんは準備万端のようだ」
儀玄は自らの臀部に当たる感触を感じながら妖しく微笑む…
“師匠……”
だが『あなた』は身につけた『感情を読み取る術法』により笑っている儀玄の心中…心の中にある本心を読み取る…
『アキラ……』
彼女の中には今もアキラの名前がこびりついて離れないのだ。『あなた』は目を開け彼女の瞳を見つめる…
“師匠…俺は貴女を愛しているし出来ることなら今すぐにでも抱きつきたい”
「なら早く済ませ…“ですが…!”」
儀玄が何かを言う前に『あなた』が言葉を続ける…
“俺は…貴女のそんな顔を見たくなんかありません!自棄になって好きでもなんでもない俺に身体を委ねようとしないで下さい!”
ギュウウウ…
そして『あなた』は彼女の身体を優しく、力強く抱きしめる…
「……どうしてそう優しくするんだ…私は……私はお前の好意に付け込んで自らを慰めようとするような卑しい女だというのに」
そう卑下する儀玄に対して『あなた』は優しく笑いかけ頬を撫でる
“貴女はあのホロウで死ぬ筈だった俺を救ってくれた。今度は俺が貴女を救いたいんです。愛しているから……”
「っ……!」
『あなた』の言葉に儀玄の目から沢山の涙が零れ落ちる…
ギュウウウ!
そして儀玄は『あなた』の背に手を回し抱きしめ返す…
「うぅ……うああああああああっ……!」
そして押さえ付けていた感情が爆発したのだろう…『あなた』の胸の中でひたすら大声で泣き続ける彼女を『あなた』は何も言わずに頭を撫でながら薄暗い部屋の中、彼女の側に寄り添うのだった……
「昨日は情けない所を見せてしまったな……すまない」
“いいんです。少しは楽になりましたか?”
翌朝、二人は適当館の屋根の上に座って朝日が昇る衛非地区を見下ろしていた…儀玄の顔は昨日以上に泣き腫らした後が残っていたが憑き物が落ちたかのようにその瞳は輝いていた
「ああ、おかげでアキラへの気持ちも踏ん切りが着いた。」
“じゃあ…!”
「『踏ん切りが着いた』だけだ。お前さんの気持ちに今は答える気はない。」
その言葉に『あなた』は“そんなあ…”とがっくりと肩を落とす…
だが儀玄がポンと『あなた』の肩を叩く
「阿呆、『今は』と言ったろう?男なら振り向かせてみせろ。昨日のは…その……少しは良かったぞ///」
儀玄は屋根から飛び降り、起きて来た他の弟子達に軽く挨拶をしながら『あなた』の方を向く
「どうした?早く降りてこんと朝飯に間に合わんぞ?」
“はい!師匠!”
何時もの様子に戻った彼女に『あなた』は安堵した表情で返事をしながら彼女の後を付いて行く…
「……どうやら上手くいった様子ですね」
「だな!しかしお師さんも手厳しいもんだなあ…」
「でも良かった…師匠が何時もの調子に戻って…」
そんな師匠の様子を昨夜からなんとなく察しコッソリ覗いていた藩、釈淵、瞬光はホッと胸を撫で下ろしながら二人に笑顔を向ける
「三人とも揃って何の話をしてるんですか?ふあぁぁ……」
そしてそんな皆のことなど露知らず呑気に欠伸をしながら出てくる大姉弟子なのであった……
元のポストだと曇らせのまま終わっていたのでどうにか自分の物語ではハッピーエンドまで持ち込みたくて書きました。
この世界線ではアキラ君はレミエールとデキてます。アキ×レミはいいぞお
関係性として
『あなた』→♡(←?)儀玄→♡アキラ→♡←レミエール
って所ですね。リンちゃんはよく『あなた』から相談を受けてるので『早く結婚しねーかな』と思ってます。
福福ちゃんはなんとな~く『あなた』が儀玄のこと好きなのはわかってますが詳しくは分からない感じですね。恋愛に対してぴゅあぴゅあな姉弟子はいると思います(偏見)
そして藩、釈淵、瞬光は思い切り気付いてますので陰ながら見守りつつサポートしてます。
今後もネタが浮かんだらちょいちょい書くと思います