彼らのヒーローアカデミア。   作:曇らせを求める鳥 

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ゆっくりと、ゆっくりと。

地獄へと踏み出していく。


冒頭。

 

「お姉ちゃん!!」

「風香!!逃げて!!!」

 

家族が私の名前を呼んで叫んでくる。

焼けた家の中で、誰かが笑っていた。

黒いスーツ?顔が真っ黒。

…というか、火のせいでほとんど何も見えない。

家族に泥のようなものが纏って消えた。

私にも泥が纏って…

 

 

目がぱちっと覚めると普段と何も変わらない、少し狭くて綺麗とは言えない、自分の家だった。

…また夢に出て来た。

別に何度も見た夢だからもう傷ついたりはしないけど。

今日は雄英高校の入試の日。

これで落ちたら驚きだ。

私より強い"人間"はいるのか、

居たら会ってみたい。

…まぁ強さ以外でも考えられるなら、落ちる理由もあるにはある。

真っ黒な大きな手を見下ろして、どこか少し不安な気持ちを抑えて朝の支度をする。

一人暮らしももうとっくの前に慣れてしまった。

気づいたら長くなっていた真っ白の髪を解いて、ツインテールに結ぶ。

…高校生でツインテールは痛いかな。

まぁどーせ私の事なんて誰もみてないんだろうからどうでもいい。

真っ白の手袋をつけてから、必要最低限以下くらいの荷物を持って、飴玉をポケットに突っ込む。

そして家を出ると今日は凄く綺麗な青空だった。

太陽が目を焼くように明るい。

焼かれた所で再生出来るんだけどね。

私もあんな太陽になりたい。

みんなを照らせる、

 

ヒーローになりたい。

 

…なんてもの、無理に決まってるのだろうけど。

 

 

  × × ×

 

 

雄英高校に着くと説明のようなものが行われた。

敵を倒してポイントを稼げ、ね。

こんなのサポート個性の子が可哀想だとは思わないのかな。

違うか、そんな理不尽にも立ち向かえるヒーローが欲しいのか。

なんだか賢そうな人が緑でもじゃもじゃのスーモみたいな人に注意をしていた。

…元気だなぁ。

 

そんな事を思っていると話が終わり、会場に連れて行かれた。

私の周りには大して強そうな人は居ない。

…でも2、3人、才能を感じる子も居る。

あ、さっきのスーモくんもいるね。賢そうな子も。

なんの個性かはわからないけど、

どっちみち私には勝てない。

むしろ勝ってほしくない。

私みたいなバケモノに勝ててしまったらそれは…

 

『START!!!』

 

一瞬固まりかけたが、一番最初に出ることが出来た。

カウントダウンくらいしてあげなよ…とは思うけど、ヴィランはカウントダウンなんてしてくれないから仕方ないんだと思う。

後ろを見ているとみんなは私の三歩後ろくらいに居た。

なんならスーモくんはもっと後ろにいる。

ぱっと前を見ると数人…人ではないか。

数台のロボットがこちらへ向かってくるのが見えた。

頭にポイントが書いてある。

…殺意ありすぎじゃない?

これを全部倒せば10くらいは稼げるかな。

そして、体を爆発させる。

私の個性『自爆』だ。

全身が爆ぜて、体中がビリビリと痛くなるけど、個性『超再生』で瞬きの間に治った。

ロボットはちゃんと壊れてたから、安心して走っていく。

手袋を外して、足を触る。個性『累乗』を使って、足の速さを5乗した。

累乗出来たら手袋を付け直す。なるべく手袋は外したくないから。

そしてバサバサと…といったら変か。

かなりのロボットの数を着々と倒していった。

多分、合格は出来たはず。

 

 

 

そして、脅威(0ポイントロボ)が現れる。

 

 

 

「…デカすぎでしょが。」

 

あのサイズは流石に見た事がないな。

戦う理由もないしさっさと去ろう。

そこまで恐怖は感じない。

あんな人間が作ったバケモノ、怖いわけがない。

本当に怖いのは人間…アイツ人間判定でいいのか?

まぁなんでもいいや。

誰かが瓦礫に押しつぶされて苦しんでる。

痛そうだとは思うけど、

私は善性なんてこれっぽっちもない。

今さら助けた所で変わらないんだろうし。

そして立ち去ろうとしたら、

さっきのスーモくんが飛び出した。

異常な跳躍力で地面を蹴り飛ばして、

0点ロボの顔面(らしき所)をぶん殴ってぶっ倒した。

 

なんであれをぶっ飛ばせるの?

それになんであんなの倒すの?

意味なんてないはずなのに。

どうして、あの子は。

どんな顔をしているのかなと思って、空を見上げたら普通に落ちて来ていた。

 

「…え?」

 

飛べるなら着地出来るはずだしそういう作戦?

…いや、ダメそうじゃん。

あのスーモくん大丈夫か?

地面に触れる前に茶髪の可愛らしい女の子が何故か頬をぶっ叩いたと思ったらその子は浮いて、上手いこと着地が出来ていた。

…なんか吐いてるんだけど…?

スーモくんは全身バッキバキに折れてるし。

 

「…大丈夫?」

 

また手袋をはずして、個性『累乗』で再生力を6乗する。

動くつもりなんてなかったし、見捨てるつもりだったけど、何故か体が動いた。

少しずつ、2人ともの怪我が治って、女の子が吐いてるのも少し落ち着いてきた。

そして、試験終了の合図が流れる。

…スーモくんはなんでこんなボロボロだったんだろ?

私と同じ感じで個性を使ったら体バキバキになるとかなのかな。

そんな疑問は置いといて、さっさと帰りたいので累乗を切って出口へ向かっていった。

誰かが待ってと言ったような気がしたけど、

興味もないので足早に帰る。

 

 

それから数日後、合格通知が届いた。

 

「…ちゃんと中身で判断してくれるんだ。」

 

私が落ちる理由もなんとかクリアしてたようで、私は晴れて雄英高校ヒーロー科になった。

 

私は今日から雄英高校ヒーロー科の生徒、天城風香となった。

 

 

 

ここから私と彼達の物語は始まる。

 

苦くて、辛くて、でも楽しい。

 

そんな物語によくある話が始まった。

 





は?
という感想は一旦お待ちを…
まぁ本編読んでる方ならなんとなーく察しはついてるはずですが…

大体は前書きが物語について、
後書きが私の話です。
ちなみに個性について⤵︎

個性『超再生』
 自身の体を超再生する。家族全員この個性だよ!

個性『自爆』
 自身の体を大爆発させる。結構グロい。かなり痛いらしい!
(因みに、超再生でいつも治してるから生きてるけど治せなかったら爆速で死亡する並みの強さだよ!かっちゃんと並べるね!やったぁ!)

個性『累乗』
 自身、誰かに触れる事で触れている相手の何かしらを累乗出来る!!何故か一応個性的には上限はないが彼女は10乗までしか使わない。その理由は━━?

2026/09/01 一部編集しました!本当にすみません!!名前と手袋の描写を忘れていて…1話から謝罪ってどうなってんすかね…

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