Radiated World〜少年少女の生存記〜 作:良久樹
わたしは、
小さい田舎に平和に住んでいた。
家族と、わたし、友達が3人と、その家族。みんなで楽しく暮らしていた。
あの日、地図から抹消されたアノ国が、核を暴走させるまでは。
アノ国の失敗で、地球は放射線で溢れかえった。
たくさん人が死んだ。
都市の方は地下シェルターでコミュニティを作っているようだが、こんな田舎は気に留めてももらえない。
地上に取り残された友達も全員死んだ。
その家族も皆死んだ。
わたしの家族も、死んでしまった。
わたしは何故か生き残った。
肩は爛れ、髪はすすだらけ。
体の一部は黒く変色してしまっている。
けれど生きていた。何故か生きていた。
皆死んだのに、なんで。わたしだけ。
生き物にも生き残っている子たちがいた。
大抵の生き物は暴れていたが、家畜化されていた子たちの生き残りは大人しい子もいた。
暴れていた生き物に喰われてしまった子たちもいる。わたしの、友達1人は、その生き物に。
生き残った生き物はどうやら放射線に“適応”しているらしい。
適応する過程で皮膚が爛れたり、黒く変色したりするようだ。
骨が体を突き破って爪や角のようになっている生き物もいる。
まるで、“怪物”のようだった。
生きるためには、たくさんのものが必要だった。
初めは、死んだみんなの家に残ったもので。
途中からは、怪物を殺して、その肉も食べた。
猪が適応した怪物を殺した時に、気づいた。
どうやら、“怪物”になった時に、魔法が使えるようになっていたということに。
生き物が怪物になると、
第一に体が強くなる。
第二に、感覚が強化される。
第三に、魔法が使えるようになる。
というように変化するらしい。
でも、家畜ちゃんは魔法を使えるようにはなっていなかった。
近くに怪物が現れた時には、真っ先に気付いていた。
魔法が使えない代わりに、一か二が強化されることもあるよう。
もしくは段階的に変化するのかもしれない。
わたしが使えるようになった時にことは、朧げに覚えいてた。
猪の怪物と殺し合った時、わたしは、逃げ惑うばかりだった。
逃げて、逃げて、逃げて、逃げて。
突撃を受けた時は、もう終わったと思ってた。
おなかは抉れて、血が流れていた。
死ぬ、と思った。
みんなと同じように、死ぬと思った。
でも、わたしは、死にたくないと思った。
死にたくないと願った。
「死にたくないよ」
と、叫んだ。
その時に、何かが起きて、わたしはこの
「【
すると怪物の足が裂けて飛んだんだ。
わたしは、生きれる、死ななくていいんだ。
初めて本気で神に感謝したい気分だった。
怯んでいた怪物に、わたしは。
わたしは、力を込めて、叫んだんだ。
「【
赤い赤い、花が咲いた。
これが、わたしが魔法を得た時だった。
わたしは、その次の日の朝起きて、肩に激痛が走っていた。
肩を見ると、鋭い刃のような“骨”が生えていた。
とても驚いた。
触ると落ちた。
握ってみると、やけにしっくりきた。
これが、わたしの武器なんだと、悟った。
それから、私は家畜ちゃんたちと生きた。
必死で生きて、生きて、死ななかった。
そこに、1人の男の子と、1人の女の子が、現れて。
「僕たちは、地上に残された人を探していたんだ」
「あたしたちと一緒に来ない?」
私は。
久しぶりの人との会話に、涙を浮かべて。
「うん」
と頷いたんだ。
「読んでくれた方、ありがとう。これがわたしの噺。」
次は「解」(男の子)視点の予定