『先頭はアドマイヤジャパン、逃げる逃げる!
そしてローゼンクロイツ…1番外から!
1番外からディープインパクト!!
凄まじい加速で…ローゼンクロイツをかわした!
あと100m!
アドマイヤジャパン粘る…しかし先頭はディープインパクトに変わる!!
世界のウマ娘たちよ!見てください!
これが日本近代競馬の結晶です!!
ディープインパクト!!
大外から足元を軽やかに…シンボリルドルフ以来の無敗の3冠ウマ娘が誕生です!!』
………
「…勝ったよ。」
「しっかりと見ていた。おめでとうディープインパクト。歴史的快挙だ。」
「…約束…覚えてる?」
「あぁ。」
「…次こそ勝つから…だから
───
チーム"エレメント"…トレーナー『ソウジ』とサブトレーナーのサンデーサイレンスが5人のウマ娘を担当しているチームである。その中で唯一デビューしており、サンデーサイレンスと直接契約しているのが…先日の菊花賞勝利により無敗の3冠ウマ娘となった『ディープインパクト』である。
「条件は芝2000mの右回りだ。準備はいいか?」
「…いつでも問題なし。」
そして、場所は芝のトレーニング場…そこにソウジとディープインパクトの姿があった。ソウジは軽く柔軟をし…ある『合成因子』を飲み込んだ。それにより髪が栗毛へと変色し、耳が頭へと移動し、尻尾が生え…ウマ娘みたいな姿『ウマ
『ウマ人』…
「…初めて見る『ウマ人』。」
「『レックスファタリス』、ティアラで3冠を取ったメジロラモーヌとG1を9勝した
「…誰に言ってるの?…私、
「そりゃ楽しみだ…まぁ、俺としてはサンデーサイレンスと共に最後まで駆け抜けて欲しいと思っているけどな。」
「…どうして?」
「サンデーサイレンスが嫌がるからもあるけど…タキオンの実験を優先出来なくなるからな。」
「…絶対に勝つ!」ゴゴゴ
今回ソウジが『ウマ人』になるのに使った『合成因子』は第百四号『レックスファタリス』。中距離・先行を得意とする『合成因子』である。高いスピードに加え、未来視という異次元の能力を持っており、それで相手を走りを前もって熟知した状態で走ることが出来る。
ゲートの中へと入る2人。そのまま、模擬レースが始まった。先頭は『レックスファタリス』、ディープインパクトは7バ身差をキープしつつ後を追いかける。
両者仕掛ける様子は無かったが…残り500mのところでディープインパクトがペースを上げて『レックスファタリス』へと距離を詰める。
「ディープインパクトは…そろそろ仕掛けてくるな。なら………ここか、俺も仕掛けるとしよう。」ダンッ
「…そんな…タイミングを読まれた!?」ダンッ
ディープインパクトが並んで強く踏み込むタイミングで…『レックスファタリス』も強く踏み込んで仕掛ける。それによりディープインパクトは動揺して一瞬動きが鈍る。何とか『レックスファタリス』をかわそうと食らい付くも…半バ身差でディープインパクトは敗れたのだった。
「ふぃぃ…
「…3冠取れたから…勝てると思ったのに。」
「今日は仕掛けたタイミングが悪かった。上手くいけばラスト3ハロンからの上がりタイムを0.5縮めれたからな。」
「…本当?」
「実感したいなら…またサンデーサイレンスに憑いて走ってもらうか?」
「…それは嫌。…何か身体を支配されるの…気持ち悪い。」
「そりゃそうか…」
「…
「んー、俺はサンデーサイレンスみたいな能力ないからな…今度、例の首輪で入れ換わってみるか?」
「…うん♡」シュルッ
自身の尻尾をソウジの尻尾に絡ませるディープインパクト。その顔はまさに獲物を捕らえんとするメスの顔。
「むむむ~!今の1番はアタシの筈なのに~!」
「スカーレット、落ち着いて!」
「そうですわ。トレーナーはタキオンさんの夫ですわよ~。なのでプイさんがそこまで本気じゃない……と良いですわね。」
「トゥーレ、自信を失くさないで!」
「タキオンさん以外にそうなるのなら…私がトレーナーを殺す!」ゴゴゴ
「グランデッツァ、あんたも落ち着いて!」
コースの外から同じく"エレメント"のメンバーである『ダイワスカーレット』が嫉妬しつつも、『ディープスカイ』と『キャプテントゥーレ』がなだめる。隣では『グランデッツァ』が黒い感情を溢していたが…ソウジたちが気付く気配はない。
「やぁ、やぁ…元気にしてるかね。」
「「「「タキオンさん!お疲れ様です!」」」」
そこにアグネスタキオンとサンデーサイレンスが姿を見せた。ダイワスカーレットたち4人は一瞬にして頭を下げる。
「タキオンだけか?俺もいるんだが…」
「これが人徳ってやつだよ。それでソウジはいるかな?」
「はい。あちらでプイさんと模擬レースを…」
「それはそれはタイミングがいい…ちょっと混ざってくるとしよう。」
「そろそろプイを返してもらわないとな…」
アグネスタキオンはサンデーサイレンスと共に芝コースの中へと入っていった。