「ふっざけっるなーーーーっ!」
撲殺単于はリズミカルに叫ぶとドンドンと輿の上で足踏みし、奴婢が一人力尽きて倒れ込み、後続の者はそれを踏み砕いて進み、すぐに臣は奴婢を補充する
奴婢兵は幾ら死んでも良いが弓兵は困る、幼い時より修練を積み
「これでは赤字ではないかーッ!」
撲殺単于は絶叫する、臣ポレンタがぼそりと呟く
「山に陣を張っている相手に正面から突っ込むから」
撲殺単于は懐より抜く手も見せずに手裏剣を打つと
撲殺単于は周囲をぐるりと睥睨して
「貴様らア、恥ずかしくないのかあ、あんな安物に我が精兵を倒されて!」
「キングモアチョイ!」
臣キングモアチョイが進み出て恭しく拱手する
「あの藁人形どもを根絶やしにしろんッ!」
「SER!、YES!、SER!」、とキングモアチョイは絶叫し馬に飛び乗りかけていく、その頃ポッピペチョは後ろに下げた精鋭投石兵に前進を命じた
精鋭投石兵は棍棒を持って進み、雨あられと矢の降りしきる近衛投石兵の間を射貫かれ、また射貫かれしながら走り下り、疎らに残った奴婢兵と盾兵と投石兵の乱闘の間に押し寄せていって、奴婢兵を囲んで殴り殺し、殴り殺し、落ちている投げ槍を拾って投げつけて投げつけて、その尽くを殺しあるいは追い立てて、足を血に濡らしながら、何人かは滑って転び
石の山に取りつき囲み、投石紐を回して弓兵に向かい石を放ち始めた、鉛弾の軌道に拳大の石弾の軌道は混じり、腕を打ち指を打ち足を打ち弓を打って、弓兵に血の赤の滲む者さらに増えていき
その後ろを騎士の大集団の威容は左に向かって進み、キングモアチョイの率いるそれは密集隊形を成してフワトロ山の西方、カヤバンダ軍から見て左側面に遷移した
ポッピペチョは長柄槍兵と長棍棒兵からなる3万、サスマタ兵からなる1万を左側面に展開する、騎士の大群は徐々に速度を上げながら前進する、しかし斜面である、山は馬より強い、いまいち速度が出ないまま、騎士はゆるゆると上っていき、長柄槍兵と長棍棒兵はその長大な槍先を並べ突き出して槍衾を成して、片足を出してもう片方の足で石突を踏みおさえ
騎士は
槍衾を押し除けて跳ね除けて、馬の巨体は崩れ落ち撓う長柄槍の柄に兵は弾かれてよろめいて周囲の兵に背より押し込んで隊列は乱れ、
背の騎士は両手を大きく振り回しながら横倒しに地面へ叩きつけられ何かを叫びながら跳ねるようにして上体を動かすも足は馬の下に動かない、
3列より成る長柄槍と長棍棒の戦列は次々と崩れ騎士の大集団は次々とこれを突き抜けて、しかし