立希さんは可愛いだけじゃなくてかっこいい。
実はmygoの大ファンな俺ですが。
ライブの度に迫力のある演奏をする立希さんのことをかっこいいと思ってる。
周りのことをしっかり見てるし、ミスをフォローしようとしてるところとか最高にかっこいいと思う。
顔がいいだけじゃなくって、音楽に気遣いもできるなんて、立希さんは可愛いだけじゃないんだよなぁ。
―――
「昨日の立希さんめっちゃかっこよかったです」
「はいはい、可愛い可愛い……って?なんて?」
「いや、かっこよかったなって。演奏すごい迫力あって」
「……なんだよちゃんと聴いてるんだ」
燈さんのボーカルもそよさんのベースも楽奈ちゃんのギターも愛音ちゃんのギターも好きだ。
「1番かっこいいのは立希さんのドラムかな」
「うっさい……褒めてもなにもでないけど」
「可愛い立希さんが出てきます」
「ほら、くだらないこと言ってないで仕事して」
そう言って、トレイに乗せたコーヒーを俺に渡して、俺はすぐさまお客さんに運ぶ。
カウンターに戻ると、次の注文のコーヒーを立希さんが淹れているところだった。
「……綺麗だなぁ」
「っちょ、お前!急に何言ってんの!」
動揺した立希さんは手元を狂わせて、ポットからお湯を少しだけこぼした。
「す、すいません!大丈夫ですか?火傷とかしてないですか?」
俺は慌てて、布巾を取り出してお湯を拭き取る。
「大丈夫、だけど。お前が変な事言うから手元が狂ったんだけど」
「すみません……今後気をつけます」
俺が深々と頭を下げると、立希さんはふんっと顔を逸らした。
「だから、お湯とか使ってる時はそういうこと言うのやめて」
「……はい」
さすがの俺も今回は反省した。下手したら立希さんの綺麗な肌が傷ついてたかもしれない。
「……言うのは好きにすれば。ただ、時と場所は考えて」
顔を上げて立希さんの方を見ると、いつも通りの顔でカップを片付けていた。
口を開こうとした時に、ちょうど注文が入って店が混み始めた。
ドタバタして、注文処理で少し詰まっていると、立希さんがさりげなくフォローを入れてくれた。
「こっちやっとくから、ホールの方お願い」
ライブの時と同じだ。
やっぱりちゃんと周りのこと見てるんだな。
「ありがとうございます」
「別に、あたりまえのことしただけでしょ」
いつもは不器用なのに、困ってる時とかはしっかりと助けてくれる。
「立希さん素敵です」
「あっそ」
そっけない返事だったけど、俺にとってはその姿ですら魅力的に見えた。
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