パワーで捩じ伏せて、魔法少女! 作:あああ
暇で暇でしょうがない。あと金欲しい
3分前に辺りが騒がしくなった。人々の視線の先をなぞってみると、ビルが林立している間を3人が縫うように飛び回っている。
おおすげぇ、と驚嘆の声があがっている。
どうでもいい、それしか私の中に無かったが一応合わせてやるかと上流貴族でもなんかを気取って「パチ..パチ」と拍手をしてみた。
しかし、それは悪手だった。皆、「 がぁ、がんばれー」や「まけないでー!」と言った言葉での応援だったのに私はそれらの人を冷笑するように拍手をした。シィッンと静まる。
私の周りからは空気読めねぇな、というチクチク言葉と何を考えているのかわからない目を向けられる。
こわ、と私はこわ!
と思いながらその場を足早に去った。
オレンジ色の道路反射鏡を下から覗き込み、つけられていないか何度も確認したあと、コンビニのトイレを借りるために入店する。アンドリューのまたこいつトイレ借りに来てるやん、という目を見なかったことにして一言声をかけたあと入ろうとするが、開かない。
人、入ってんのかよ。私は急いでいる訳では無いので、ダラダラと菓子コーナーをみて、グミとガムを買うためレジへと並ぶ。レジ横にあるそのチェーン店独特の人気商品があるのかを背伸びしたり、前の人の横から覗き見ようとしたが見えない。まぁいいと思いながら、順番が来た時には売り切れていた。
この店に私がいないことを確認したあと
「は?意味わかんねぇー。……なぁアンドリュー、次に並べられんの何時よ。」
「あぁ?んだよ、頻尿。」
「殺すぞ」
「今日はやけに早かったからな……アレらの争いが」
「まぁ……1時間前もあったしな。」
「そそ。この精神安定剤だって、中毒性が高いって言うからレジ横に態々置くように指導されてんのにさ、政府の野郎どもはそれだけなのほんとカスだよな!」
「まぁ……そうだな。転売対策も買い占めも結局は君達、下の人種がやらなきゃ!」
「おっと、ワンアウト。そんな人種差別は数十年前に無くなってんだよ」
「ジョークだよ、ジョーク。まぁでも、私もこれがないとやっていけないしなぁ……でも、使いすぎもな。」
「……それは本来の使用方法ではないからだ。頑張ってみろよ、やめんの。」
そうするよ、とそんな気が1ミリも感じさせない返しをした後、結局お菓子ぐらいしか買えなかった。
何故、そんな病院で支給されるような薬がこうも簡単に手に入るようになったのか。それは数十年前に突如人の形が変わり果てるミュータントの大殺戮による精神不安定になる人々が増加したからだ。
それも1回ではなかった。何十何回もこの国に悲劇をもたらした。人々は安心と快楽を求めた。その為に「魔法少女」や「精神安定剤」が世の中に普及した。アンドリュー達、人外の差別もそこから無くなり始めた。
いつ誰が、ミュータントになるかわからない。我々はそんな不安に殺されながらも生きていくために精神安定剤……薬物に手を出した。
薬物はとてつもない力を発揮した。だがそれよりも彼女達、「魔法少女」の力のほうが活躍した。絶対的な守護者、ミュータントを瞬殺するほどの破壊力に人々は心酔した。宗教とはこんな感じなんだと思いながらも日々、私は過ごしている。
だから私はぶち壊す。この窮屈な生活を、この腐った平和を、アレに護られているだけなのに気がでかくなっている民衆を。
9時に目が覚め、そっから思いついて書いているのであれでしたね。蒟蒻とかが連想されそうなことをずっと考えてました