あと全体も入れたいの詰め込んだら長くなっちゃった。
サンラクからシャンフロを始めるという連絡が来た。あのクソゲーマーが神ゲーをプレイするとは……。とりあえず返信。
ルシッド:ちょっとログアウトして家族に最期の感謝でも伝えてくるわ
サンラク:は?いきなりどうした?
ルシッド:お前みたいなクソゲーマーが神ゲーを始めるなんてことが起きるなら明日世界が滅亡するんじゃないかと思って
サンラク:ぶっとばすぞ
ルシッド:まぁそれくらい衝撃を受けたってことだ
ルシッド:シャンフロ始めないかお前を誘ったけど、正直サンラクはやらないと思ってたからな
サンラク:学校終わった後にゲームショップ行ったんだけどフェアクソが極まりすぎててなかなか次にやろうと思えるクソゲーが無くてな
サンラク:その時にショップの人にシャンフロを勧められたんだよ
サンラク:『良いものを良いと言えるのは悪いものを知っているから、その逆もまた然り』ってな
ルシッド:なるほど、一理あるな
サンラク:それに共感できる時点でお前も立派なクソゲーマーだな!
ルシッド:シバくぞお前
サンラク:まぁそんなわけで俺も半日遅れでのスタートだが、その程度のハンデ、巻き返して追い越してやるよ
ルシッド:ほーん?じゃあどれだけ短時間で強くなれるか見せてもらおうか
ルシッド:このあとセカンディルで集合な
サンラク:セカンディル?どこだそれ
ルシッド:ファステイアの次の街だよ、NPCから情報収集してないのか?
サンラク:ファステイア?
ルシッド:最初の街くらいは分かるだろ?
サンラク:俺森の中からスタートしたんだが
ルシッド:は?普通街スタートじゃないのか?そんなことあんの?
ルシッド:とりあえずファステイアでエリア突破するための準備やら色々できるから急いでファステイア行きなよ
サンラク:いや……このままエリア突破してすぐ追いついてやる
ルシッド:そんな気はしてたわ、お前ならそうするよな
ルシッド:じゃあとりあえず一つだけ、先輩からのアドバイスだ
ルシッド:跳梁跋扈の森に出現するヴォーパルバニーが落とす武器は結構性能いいから狙った方がいいぞ
サンラク:半日早く始めたくらいで先輩風吹かすんじゃねぇよ、まぁアドバイスは受け取るけどな
ルシッド:そのままクソ乱数で苦しんでしまえ……
サンラク:ドロップ率低いのか?
ルシッド:100体弱狩ったけど一本しか手に入れられなかったんだよ……乱数の女神め……
サンラク:流石にドロップ率低すぎないか?お前LUCいくつ?
ルシッド:20だけど、そのときは10だったかな
サンラク:このゲームだとLUCはアイテムドロップ率に影響するぞ
………マジで?
ルシッド:LUCにステータス振ってねぇよクソが!そのせいであんなにドロップしなかったのか……!
サンラク:俺は出身補正も含めてLUC伸ばしてるし案外楽に手に入れられそうですなぁ
ルシッド:こうなったらセカンディルのエリアですごい鉱石採取して絶対強い武器作ってやる……!
サンラク:どうせお前クソ乱数でロクなアイテムしか手に入れられないだろ
ルシッド:うるせぇ‼
クッソマジかぁ……。LUCってのはゲームによって扱いは様々だがアイテム運にも影響する感じかぁ。それなら最初はLUC伸ばした方が良かったな。
「最初のビルドミスったか?でも今更どうしようもないしなぁ、しょうがないか」
とりあえず今は乱数の女神に対する数少ない対抗手段が分かったことに喜ぶべきか。でも少しくらいシャンフロ始める前に調べときゃそういう重要なことでミスるなんてことは……。
「ダメだ。さっさと切り替えよう。こんなこと考えてるとレアアイテムとか出るものも出なくなるな。さっさと採掘に出かけよう」
新しいモンスターとかが見られるのも楽しみだしな。
―――『四駆八駆の沼荒野』―――
まぁ名前の通り沼地だな。跳梁跋扈の森より視界はいいけど泥沼エリアは足が沈んで動きずらいし軽戦士にはキツイなこれ。鍛冶屋のおっさんには鉱石掘るなら柱みたいな岩を掘れって言われたけどあれかな?
沼地の所々に乱立している細長い岩があるのでそこに向かって沼の中を歩く。
「ほんとキツイなこれ……。片足が底につかないと次の足が踏み出せない。いわゆる強制歩み状態ってやつか?」
「こんなときにモンスターに襲われたらちょっとマズ……」
ザバァ‼
あっ。これフラグじゃん。
すぐ近くの泥沼が盛り上がって泥を飛び散らせながら現れたのは……泥の塊?モンスターかコイツ。
『マッドフィッシュ』
魚?でもデカい泥の塊にしか……
バチャチャ‼
泥の塊が突進してきた。結構デカいなコイツ。この泥の塊2mくらいあるぞ。
「よいしょっ‼っとあぶねぇ!」
コイツの動きは鈍重で速くないので普段の俺なら余裕で避けられるのだが、なにせ俺は今走れないからな。避けるのが結構ギリギリでキツイ。
でも動きが遅いならこちらの攻撃も当てやすくなるってことだ!まずはすれ違いざまに一閃!
様子見でとりあえず斬ったのだが……変な感触だな。本当に泥を斬ってるみたいだ。
また突っ込んでくるのでなんとか避けて深く斬り返すが、これまた手ごたえ無し。ダメージを受けてる素振りも無い。どういうことだ?外側は本当にただの泥で本体が纏ってるだけなのか?
こういうときは……ちょっと試してみるか。
インベントリから跳梁跋扈の森で狩ったアルミラージの生肉を取り出し、そいつの近くに投げてみる。
するとそのマッドフィッシュとやらの泥の塊は投げた生肉に反応して近づいていく。食いつくか?スキル『集中』を発動してじっと見守る。このスキルは貪食の大蛇を倒した時に生えてきたスキルだ。このスキルを発動すると、思考がスムーズにできてより精密な攻撃ができるようになる。スキル名の通り集中度みたいなものに補正をかけてくれるスキルだと思うんだが⋯…。どういう原理なんだマジで。
スキルレベルが低いのもあるしその効果は微々たるものだが、効果内容自体は汎用性が高いスキルだ。こういうときに使える。
バチャン‼
ほんの一瞬だがちゃんと見えたな。泥の中にいるやつの
「本体のサイズ思ってたより小さいな。二回目は結構深く斬ったが、当たらないわけだ」
口の部分しか見えなかったので概算でしかないが、多分本体の大きさはあの泥の塊の大きさの3分の1もないな。
あの量の泥を纏ったままどうやって動いてるんだとか、あまり深くない沼に潜水なんてできるのかとかツッコミどころはあるけど……流石にそこはゲームか。とりあえずやることは分かってきた。俺の剣のリーチだとギリギリ届くかどうかくらい泥の層の厚さがあるので、攻撃が当たらないわけじゃないが、本体にはあまりダメージは入らないだろう。なのでこうする。
俺は剣をしまって傭兵の小盾を両手で持って構える。それも何かを
「その泥斬るのに邪魔だし本体の場所分かりにくいからさぁ……。ちょっと取り除かせてもらおうか‼」
マッドフィッシュは変なことをしようとしている俺に構わず突進してくる。スピード的にこっちがトチらなければ大丈夫なので回避。そして……
「泥を回収!」
傭兵の小盾の形状は丸く、見方によっては底の浅いお椀のようにも見える。だから回避してすれ違った瞬間に泥をかすめ取る!
「結構手間かもしれないけど今持ってる武器の中でリーチが一番長い傭兵の片手剣が届かないならこうするしかなくてな」
全部とは言わんがその泥が防御の役割を果たせなくなるくらいには引っぺがしてやるよ!
それなりの回数泥を掬うというのを繰り返したのでかなり泥の塊が小さくなった。途中で周囲にある泥を回収されて元に戻ったらヤバイという問題に気付いたが、何か条件があるのかアイツは泥を回収して追加で纏うことができないらしい。そろそろ攻撃が当たるくらいには泥を取り除けただろうか。
「どうした?纏う泥が少なくなった途端弱腰か?」
マッドフィッシュの攻撃してくる頻度が減ってきた。本体の防御力自体は低そうだし、あとはこっちが良い一撃を当てられればいけそうなんだが……。
そんなことを考えていたら、マッドフィッシュは自分の下の泥沼に潜ろうとし始めた。
「お前の泥剥がすのに結構苦労したんだぞ!逃がすかよ!」
急いで泥沼を移動してマッドフィッシュに近づく。結構泥沼での移動も慣れてきた。逃げられる前に攻撃をぶち込む!
「『スク―ピアス』‼」
恐らく本体がいるであろうところに剣をぶっ刺すと泥が崩れ落ちて、剣先に突き刺さっていたのはデカいドジョウみたいな魚。その魚もすぐにポリゴンとなって消えた。
「あまり強くないけどちょっとめんどくさいやつだったなコイツ」
『マッドフィッシュの
『マッドフィッシュの
おそらく長物か遠距離攻撃かつ貫通型なら余裕なのかもしれんが短射程の近接にとってはかなりキツイ相手だったな。ドロップアイテム割に合わないな……。
「採掘するはずだったのに結構戦闘で時間取っちゃったな」
気を改めて岩の方へ向かい、ツルハシを装備。レッツカンカンターイム!
ガキィィィン‼
おっも。これ繰り返さなきゃいけないの?スタミナ結構削れるしキッツイなこれ……。
ガキィィィン‼
ガァァン‼
採掘し始めてから一時間弱。成果は灰色鉄鉱3個と藍泥鉱1個、その他は全部石ころ。
うん……ゴミだね!マジでドロップ率終わってんだろ……。
藍泥鉱は今つけてるアクセサリーのやつだ。買ったときの値段的に価値は高くない。それより武器作成に必要な灰色鉄鉱がまだ3個しかないのがヤバい。質の良い武器なら多く必要って言ってたよな?それにこの鉱石多分武器制作における汎用素材って感じだよなぁ。なんか特別な武器が作れそうなすごそうな鉱石は出てきてくれないんですか⁉
「LUCが低いせいってのもあるかもしれないけどやっぱりお前か乱数の女神……」
幸い採掘中にモンスターには襲われなかったけど疲れた……。ちょっと休憩。
泥沼の中だが座り込む。別にゲームだし汚れもすぐ落ちるからいいだろ。と腰を下ろした瞬間。
ゲロッ
「ん?」
すぐ隣を見るとなんか四角い感じのカエルが沼に埋まってた。
『マッドフロッグ』
「うおっと‼びっくりした!」
すぐに立ち上がり距離をとって武器を構える。いつの間にこんなに接近されてたんだ?ていうかもしかして最初からいたのか?
警戒してカエルの出方を伺っているが、全然攻撃してこない。
……ちょっと近づいてみる。
ゲロッ
んー無反応。……さらに近づいてみる。
ゲロッ
これも無反応。……近づいて触ってみる。
ゲロゲロッ
反応したけど攻撃してこない……。温厚なモンスターってやつか?このゲームにはこういうやつもいるんだな。
俺は攻撃してこないモンスターなら素材を狙ってるとかじゃなければ攻撃しないタイプだ。警戒する必要はないっぽいので武器をしまってマッドフロッグの隣に座る。
……とりあえずもう一回触ってみる。
ゲコッ
「触っても攻撃してこないなんて呑気なやつだな」
マッドフロッグの姿は現実のカエルとは異なり、結構角ばってるというか四角い。濃い緑色の肌に薄い黄緑色の一本線が入った少し変な姿のカエル。背中は他の部位よりちょっと硬いな。肌は少しひんやりしてすべすべしている。結構気持ちいいな。ていうかモンスター触った時の感触もここまで作り込んでいるのか。相変わらず狂気的とまで言える作り込みだな
「セカンディルの防具屋でお前の仲間の皮が防具として使われてたから狩られないように気をつけろよ?」
ゲコッ
分かって無さそうだなぁ。
そうして俺はなんとなくマッドフロッグと肩を並べてしばらく休憩したのだった。
モンスターの中でマッドフロッグは結構お気に入りのモンスターなんですよね。シャンフロ劇場でも出てくるし。ずんぐりむっくりしてるやつってなんか良くないですか?
『マッドフィッシュ』
沼地に生息する泥を纏う魚のモンスター。本体のサイズに比べて纏う泥の量が異常に多く、近接武器だと射程が長くないと歯が立たない。逆に遠距離攻撃などの普通に泥を貫通してくる攻撃をされるとすぐに逃げるので結構嫌われている。どちらかといえばクソモンスに分類されるやつ。
攻撃が届かない近接職はなんとかして泥を取り除かないといけない。ルシッドのやり方は流石におかしいけど。
泥……掬う……ドジョウ……何かの民謡かな?
今の所ヒロインいません!筆者の文章力で書くのが不安だからです!まだ設定練りきってないから今なら間に合うけど…
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そのままでもいいよ
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そんなの関係ねぇ!書け!