「狙撃も全て証拠隠滅済み。情報操作も完璧か」
一里塚は学内のサーバに不正アクセスし、情報を収集していた。
事件の顛末は全て揉み消されている。ただ、分かっているのはジャンヌがイ・ウーに帰還しておらず、作戦は失敗したという事。ただ、公安にも捕まっていない事から潜伏しているのは確実。
フィアナ先輩に関しては完全に不明。公安が遺体を回収した可能性も捨て切れないが、生存している可能性も捨て切れない。いや、ただ願望として生きていて欲しいと思っているのだろう。
それにしても、公安に警戒しろというメールを送信してきた人間は一体誰だったのか。
独自にメールの送信経路を辿ったのだが捨て垢だったらしく、情報は手に入らなかった。
「これで満足ですか。この程度の情報なら貴女の方でも手に入った筈ですよね。ナタリア・スティールさん」
「流石に国が違うとやり辛いのよ。でも、公安施設襲撃とフィアナ=シュトレーゼ暗殺。この二点が繋がるとしたら、この女しかいない訳か。通称『人形』。本名不明。出身も不明。全ての情報が黒塗りされてる女」
フィアナ=シュトレーゼが東京武偵校以前に通っていた学校での事件で公安に拘束された女。
ただ、問題はその事件に関わったという点以外に接点が存在しない事だ。
イ・ウーにいる教授に問い合わせれば何かを掴めるのだろうが流石に武装探偵の前でそんな馬鹿な事はしない。
今回の協力関係も互いの利害が一致したからだ。そして、ナタリア。通称『深紅』も私がフィアナの戦妹だったからという理由で捜査に協力させているに過ぎない。
最も近くにいた人間としての意見を聞く為に。
「そうはいっても、先輩の私物は全て押収されてます。公安の保管庫を漁れば何か見付かるかも知れませんが流石にそこまでの度胸はないですよ。まだ私も死にたくはないですから」
「久瀬さんも繚乱さんも行方を晦ましている事が引っかかるのよね」
恐らく、状況から考えて校舎屋上から狙撃を行っていたのは久瀬遙だろう。
レキ先輩は状況から有り得ない。そして、もう一人は既に死亡したと言われている。
銃による狙撃でなければ、あと一人頭に浮かぶが彼女がこんな案件に絡むとは思えない。
「あぁ、そう言えば四季星遊馬が日本に入国したって噂がありましたね。『穴倉』の連中が何を考えてるのか分かりませんけど、中国とイタリアのマフィアと抗争を起こしているっていうのに今の時期にどうして……」
穴倉の首領の右腕と噂される女剣士。
その首には生死問わずの賞金がかけられており、彼女が斬ったとされる犯罪者の数は数えきれない。
データバンクを漁ればこうして膨大なデータと共に……あれ?
そこで一つ気になる情報を見付ける。彼女の犯罪歴の中に犯罪者以外の名前があるのだ。
科学者――それも名前が知れ渡っているような人間ではない。そんな人間を組織の中核である人間が独断で殺すとは考えにくい。何か繋がりがある筈だ。
核心に似た何かでその科学者の経歴を調べようとするのだが、いくら探してもデータが見付からない。
「アーマンド・キャンベル――アメリカ人ですけどそっちで何か分かりませんか?」
「聞いた事ないという事は無名。殺された場所はどこか分かる?」
「事件はネバダ州の警察が担当してますね。ただ、すぐに捜査は打ち切りにされたみたいです」
すぐに捜査が打ち切りにされたという点。
上からの圧力と考えるべきか。しかし、何をしているのだろう。
日本の公安の動向を探っている筈が国外の終わった事件について調べている。
一里塚がそんな事を考えて溜息を吐いていると横からPCをナタリアに奪われる。
何か思い付いたのだろうか。その顔はやけに真剣だ。
「アーマンド・キャンベル、ネバダ州、暗殺――繋がったぞ。その捜査に圧力をかけた政府高官がつい最近、狙撃で殺されている。場所は日本のアメリカ大使館。犯人は不明。ただ、その男を確保しようと動いたのは公安0課前課長。真相を突き止めるにはその当時の事件資料が必要ね」
「アメリカ大使館狙撃事件……」
どこかで最近聞いた気がする。確か、中華街を中心で起こった元藍幇の幹部の争奪戦。
それに項羽が関わっていた筈だ。彼女と連絡が取れれば何かしら分かるのではないか。
とは言っても、彼女はいつも連絡が取れない。どうでもいい時には向こうから連絡を取って来る癖に。
「流石に公安内部のデータバンクを漁るのは無理ですよ。あそこ、セキュリティが頑丈ですし、凄腕の情報屋の知り合いとかいないんですか? 本業のSランク武偵でしょう?」
「残念ながら心当たりはあっても連絡を取る手段がない」
そうなると情報を入手するのはまず不可能。
現状、あそこの課長に狙われるのは辛い。忠告もされているのだ。そんな危ない橋を渡りたくはない。
そうなるとやはりここは一度身を引くべきだ……ろ……うと思ったのだが、どうやらナタリアさんは私の首に手を回した。
「私の方でもその筋で情報を当たってみるから、何か掴んだら連絡してくれ。少し長いバカンスを取ったからな」
それが意味している事は一つ。日本に滞在するという事だ。
色々と火種を抱えている所にSランク武偵……どう考えても、国が許すとは思えないがそこを権力で押し通すつもりなのだろう。本当にSランクというものはバカしかいないのか……。
「分かりました。私の方でも少し調べてみます。あの人の経歴を色々と洗っておかないと私の経歴にも傷がついちゃいますからね」
戦姉が犯罪者だった場合、その戦妹だっただけでそれなりにペナルティを喰らう。
まぁ、元々そちら側の人間であるだけに対した痛手でもないのだが、ここはそういう姿勢を見せる事も大切である。何より、今回の一件で一番傷付いている友人の為にも。
アクセスログを削除し、部屋を出るとナタリアと別れ、近くで待ち合わせしていたライカと合流する。
アドシアードの後片付けとその名目での証拠隠蔽。それらの作業の為の休み期間中も部屋に引きこもっていたらしい。間宮の話にも耳を傾けなかったそうだ。それでどうして私にお鉢が回って来るのかとも思うが。
私は沈んでいるライカを連れて近くの喫茶店へと入ると適当にオーダーを済ませた。
「所で、随分と落ち込んでいるようですけどそんなにショックですか? あの人の事が」
「そりゃ、分かってるよ。こういう事もあるって事くらいは……。でも、頭で理解出来ても納得出来るもんじゃないんだよ。色々と手取り足取り教わってたわけだし……」
「そう言えばそうでしたね。あの人、近接格闘だと恐らくトップクラスの腕前でしたし、戦い方としても十分に見になるモノだったと思いますよ。戦う上で必要な事は十分に教えて頂いてましたから」
出された珈琲にミルクを入れながら私はライカにそう返答する。
フィアナ先輩に関して言えば、確実に裏の世界でも上位ランカーに入るだけの素質がある人間だ。
元より、そうでなければあの項羽に目を付けられる筈がない。
地下での痕跡を調べていたがM500と思わしき、マグナム弾の弾痕が発見できたことから蘭豹先生とも戦っている可能性が高い。割と化物じみている気がしなくもないのだが……。
ジャンヌと連絡を取れれば地下での状況を詳しく知る事も出来るのだが彼女は一体どこにいるのやら。
「そりゃ、解ってる。あの人と訓練し始めてから目に見えて周りとの差が出来始めちまったし、この前なんて上級生と訓練する事になったけど、問題なく勝てたしさ」
「あぁ、やってましたね」
確か、上級生に絡まれてそれでなし崩し的にだった気もするがそれでも普通に勝っていた。
少し前のライカなら苦戦していただろうが、今のライカには足下にも及ばなかったようだ。
現状、本気を出さなければライカとの差は殆んどないと思っている。暗器の使用を封じて近接戦闘だけに絞った場合、五分五分と言った所だろう。
その縛りを解除したとしても、勝率は八割行くかどうか。
そろそろ、自分の腕を更に磨く必要が出て来たのかも知れない。
「ただ、遺体は見付かってませんし、教務科も情報を故意に隠蔽しているようですからね。こっそり、現場を見て来ましたが狙撃に大量の血痕。そういう場面に遭遇する覚悟は出来てましたが、気分の良いモノでは無かったです」
慣れていると思っていただけに少しばかり驚いてしまった。
もしかしたら、相手がフィアナ先輩だったからなのかもしれないが。
そこまで思い入れを作らないようにしていたが、無意識の内に気を許していたのかもしれない。
「あの警戒の中で良くお前も潜り込んだな……。教務科の先生たちが巡回してただろ」
「まぁ、気配を消すのは得意ですからね」
流石に校長並みにとまでは行きませんがと心の中で付け足しておく。
しかし、情報は洗浄済みでほとんど手に入れる事は出来なかっただけに草臥れ損だったが……。
「それにしても、元気そうで何よりです。引きこもってたって聞きましたから安心しましたよ」
「間宮達に相当心配させてたみたいだからな……。それに、もうそろそろ学校も再開されるみたいだし……」
「なら、一つだけ忠告しましょう。もしも、彼を追うなら天国に一番近い場所に行く事になりますよ。ライカさんの関わった事件を拝見しましたが、夾竹桃なんて比じゃないと思います」
あの主任という男は簡単に人を殺せる人間の筈だ。
あの時、遠距離にいた私の視線にも気付いていた。恐らく、警戒心が高く、人を駒のように扱う人間。
最大限の効率でどれだけ犠牲を厭わない戦い方をする人間という奴だ。
だからこそ、相手にしたくない。どんな手段でもとってきかねないのだから。
「流石に命は惜しいからな……。『諦めるな、武偵は決して諦めるな』って武偵憲章に書いてあるけど、先輩が行方不明になるほどの相手なんて私が相手に出来る訳ないしさ」
「それが分かってるのなら、安心しました。自分の器を知る事は良い事です」
「……なんか、一里塚ってフィアナ先輩に似て来たな。あの人もそんな事を言ってたよ」
私はその言葉に少しだけ頬を朱く染めるとそれを隠すように珈琲を一口、口に含んだ。
「なるほど、その為に一人でここに来たという訳ですか」
外資系会社の会長室。目の前には車いすの少女。
足音が聞こえない。最初にここに通された時に言われた通り、ここの周りには人員を配置していないのは事実なのだろう。危険視されていないのと同時に、舐められているという事にもなるのだが……。
「撫子さんなら何か情報を持っているんじゃないかと思いまして……」
「確かに情報は幾つか手に入れてますが。――中空知さんにそれを提供する義理はありますか?」
撫子さんの言う通りだ。私は勢いでここに乗り込んで来たが、彼女に提供できる物が何もない。
フィアナさんが死亡したという話を聞いた時、あの時止める事が出来ていたらと後悔してもしきれなかった。
だが、それ以上に信じられなかったのもある。彼女がそう簡単に死ぬようには思えなかっただけに。
「ないです。でも、何もかもが有耶無耶にされて揉み消されるんは見てられなくて……」
「そうですか。私の掴んだ情報では公安でも遺体を確保できなかったようです。相当な捜索をしたようですが発見できなかった事から、彼らは生存している可能性が高いと読んでいるようです」
「えっ!? でも、公式に死亡宣言を!!」
撫子の言葉に中空知は驚きを隠せなかった。
遺体が発見できず、出血量から死亡と判断されたと聞いていただけに……。その理由が分からない。
いや、そう言えば死亡処理は学校が行っていた筈だ。だから、公安の対応と食い違いが出て来た?
しかし、生きているとして何を警戒しているのか。教務科から関係者として話を聞いた限り、重症なのは間違いない。すぐに動けるようになるレベルの怪我ではない筈だ。
そんな人間をどうして警戒しているのか。まさか、別の理由でもあるのだろうか?
「フィアナ=シュトレーゼ。公安0課。過去の重大犯罪歴とは考え辛いとするなら、何かの生き証人? 証言される事を恐れている? いや、それなら武偵校に入れて監視下から一時的に離れる状況を作るのはおかしい」
「まぁ、その推理はおおむね正解です。実際に我々も以来という形で彼に接触する事が出来ていましたからね」
そう撫子のような裏社会の人間と関係を持つ事が出来ていた。
なら、どのような可能性が考えられるのか。立ち位置。二つの鍵。国益。飼いならされた犬。
もしかして、何かの人体実験? だとすれば、公安が恐れているのは……。
「データの流出と複製。それによる実験の再開」
「…………はぁ、まさか自力でそこまで行きますか。仕方ありませんね。隠し通すのも無意味でしょうし、お話しましょう。貴女が闇に堕ちる覚悟があるのなら」
「闇に堕ちる覚悟……ですか?」
「はい。フローレアという血統。そして、それを基に作られた完成された殺人兵器。それらの情報を知るという事は深い闇の底を見るという事なのですから――綺麗なままではいられませんよ」
即答は出来なかった。
フィアナさんが綺麗なままでいる事が難しいというような事を言っていたのは覚えている。
何が正しいのか。何が間違っているのか分からない。
強襲科ですらない。通信科の裏方。そんな人間に何が出来るのか分からない。
友達と呼べる人間も少ない。暗い人間だ。
――答えは最初から決まっていた。
「覚悟は……出来ています。友達、だったから……。し、知りたいです。彼女の事」
「はぁ、分かりました。なら、まず一つ目の訂正をさせて貰いますが、本名はクロエ=フローレア。性別は男です。実戦経験は半年にも満たない。彼の関わった事件に関しては割愛させて貰いますがね」
その言葉に反応できなかったというのが正しいのだろう。
あれだけの動きを指定ながら、実戦経験が半年。いや、ここはいい。えっ? 男?
でも、男の子を前にいつもならあがっていた私がフィアナさんの前ではあがらなかった。いや、う、嘘でしょう?た、確かに少し不自然な点があった気もしなくもないが、本当なのか……。
いや、今はそんな事はどうでもいい。そんな事は些細な事でしかない。
私の出した結論とは何一つとして掠りもしていないのだ。
「需要と供給です。貴方達のような武装探偵に需要があるように殺し屋にも需要がある。ですが、供給が追い付いていない。何故なら、プロの武装探偵やボディカードに比べ、殺し屋の育成はコストと時間がかかって見合わないんです。それを低コストにしてしまおうと考えた馬鹿な科学者がいたんですよ」
殺し屋の低コスト化。
量産化と言い換えられるかもしれない。つまり、それが意味しているのは……。一つしかない。
パッケージ化だ。教育プログラムの作成。それをインストールする人材の選別。
そこまで考えてようやく分かった。コストを下げつつ、需要に応える方法。
使い捨てるのだ。子供に技術を教え込み、失敗した時点で廃棄する。想像しただけで気分が悪くなる。
「『穴倉』はその計画を破棄しようと動いたのですが、プログラムの成功例を公安に確保されてしまいました。そして、最近判明したのですがそのプログラムの一部が流出し、今も続いているらしいのです」
「い、今も続いている? それって、まさか……」
実験が続いているという意味他には考えられない。
人身売買。裏社会では実際に行われていると耳にするが、まさかそれがどういう風に利用されているのかを知る事になるとは思わなかった。だが、それだとフィアナさんがどのように関係しているのかが見えて来ない。
そのプログラムに参加していたのなら、実戦経験の半年という部分に違和感を覚えてしまう。
まるで、撫子はそれを読んだかのように背後の窓へと視線を移した。
「そのプログラムの最終目的は完璧なる暗殺者。そのパッケージ化もあくまで過程に過ぎません」
完璧なる暗殺者。実戦経験。そこで頭に一つの可能性が過ぎった。
パッケージ化した教育プログラムを使い、多くの殺し屋を作り出して蠱毒を行う。そうする事によって経験を積ませつつ、多くの技術を身に着ける事が出来る。
自分の知らない世界の話。なのだが、見えなかった事を知ってしまうというのは辛い。
知らなければいい事が存在しているというのはこういう事なのだろう。
「彼はその過程の中で生まれた本来の目的の完成品。公安が押さえたのはプログラムの中で生まれた完成品。実際は失敗作でしたが、プログラムとしては成功品ですから流出したデータと合わせれば、ね」
完全にプログラムを再開できるという事。
ある程度の事を覚悟してここに来ていたが、まさかこんな話を聞く事になるとは思わなかった。
その言い方から考えるにその公安が押さえていた人間も行方不明になったのだろう。
聞いてはならなかった事を聞いた気がするのだが、気のせいだろうか?
「公安施設襲撃は失敗。第三者に確保されました。我々は現在その第三勢力を捜索するとともにプログラムの中心人物を特定しようと動いています。ですので、彼については放置しているのが現状ですね」
手を回せないという事か。
色々とキナ臭い事を聞いてしまった。この人達と敵対勢力だけでなく、謎の第三勢力。
「あの……私の方でフィアナさんについて調べてみようと思います。事件資料を見たのですが、恐らくあの場に公安の協力者がいた事は確かな筈ですから」
遺体を用意した人間が誰かいた筈。
そして、星伽白雪を輸送した人物が。
「そうですか。なら、こちらからも何か判明次第、貴女に情報を渡す事をお約束しましょう。ですが、お気を付けを。ここから先は気を抜けば殺されますよ」
撫子の言葉に小さく頷きその言葉に了承するのだった。
「すまなかったな。こんな事なら、あのバカをアイツの方へ回しておくべきだった」
「後悔先に立たずですよ。それより、円卓はどのような決定を?」
最高戦力である二人の投入をもってしても、奪還作戦は失敗した。
それ故に次の作戦は行われないのは理解しているが、ロスアラモスと第三勢力。それを放置するのであれば穴倉の存在理由が問われてしまう。
存在理由がなくなれば自然と組織は瓦解。それを理解しているだけに盟主の動きに撫子も警戒をしているのだった。
現状の流れを考えると、イ・ウーとの勢力争いの下準備をしている段階だ。
その上でロスアラモスと第三勢力を本当に相手に出来るのか。
恐らく、円卓の半数は反対票を投じるだろう。
「まぁ、円卓の幹部の中で現状動ける武闘派はいないからな。俺も四季星も欧州へ移動しなけりゃならない。他の奴らも中国だ。自然と手を引く以外にないだろ」
「結局、私達は無力ですか。何一つとして変えられない」
「そう落ち込むなって。フローレアの血統がそう簡単に死ぬわけないだろ。アイツらは不死身だからこそ、裏社会で恐れられているんだからな」
「そうですね。分かりました。ここは表舞台の人間に任せるとしましょう。恐らく、立花繚乱も今回の一件で何かしらの行動を起こす筈です」
極秘裏の移送作戦。
ロスアラモスとの取引。
それは確実に彼女の描いた正義に反している。
もしも、それを肯定してしまえば大切な近いが霞んでしまう事になるからだ。
「そうだな。アイツは最後まで貫いて見せるさ。私を前にお前は狂っていると言い切ったのだからな。その程度の覚悟は見せて貰わねば困る」
「だな。俺達は所詮は黒でしかない。悪を持って悪を裁く。その為の俺達だ」
穴倉――裏社会に秩序を作り上げる組織。
それ故に金融、政治、情報、武力にわたるまで多岐に渡るまで組織網が張り巡らされている。全ては正義の味方になる為に。
大切な物を守るためにその大切な物すらも敵に回す。
それが我々、穴倉の決意なのだから――。
主人公不在で続きます。
穴倉はここでまた表舞台から離脱。
主人公も離脱してるが大丈夫なのだろうか?
感想待ってます