影の軌跡 〜鉄血の子供たち〜   作:もっさん。

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はい、もっさん。です。


話書くの難しいです。

でも頑張ります。


クレア見て癒されよう。



十六話 天ヶ瀬一刀流

 

 

 

 

 

 

 

「これが……身に抱えている恐怖……」

「……人間じゃ、ないよな。どう見ても」

 

こんな人間、いてたまるか。

身体から黒いオーラが滲み出ているとか、どこぞの化物だ。

……ま、一人知っているが。

 

「……っ」

「どうした?汗、かいてるぜ?」

 

Mの方はというと、冷や汗なのか顔が青くなっている。

呼吸数も多い。動揺してるのは間違いないだろう。

本当なら、この隙に勝負を決めるんだが…。

 

「なーにしてる。お前が望んだんだろう」

 

わざと陽気な声で話す。

これは、アイツが望んだことだ。

自分を超えると言ってきた少女。

ならば、全力で戦わなければ相手にとっても礼儀に反する。

故に、殺してしまうかもしれない。

それでも、もう後悔はしない。

 

これは、必然の出来事なのだから。

 

「さぁ、始めようぜ?」

 

そして、心で問う。

………お前に。こうなる勇気はあるのか?

 

 

 

 

 

 

 

「……っ」

 

先程とはうって違う、本物の殺気。

視線だけで斬られそうなその殺気を、私に向けられている。

初めて感じた、『恐怖』

怖い、これほどとは。

トーリさんが、天ヶ瀬を捨てた理由。

殺人衝動に駆られるのが怖かった、という、単純な理由。

だが、その実態は単純ではなかった。

人とは明らかに外れた、人外の力。

もし、私にあの力があったのなら、今の私でいられたのだろうか。

 

無理だ。

 

恐らく、いや絶対と言える。

力に溺れ、人を機械的に殺す、まさにデスマシーンになっていただろう。

だが、目の前の貴方は、それを乗り越えている。

………強い。この人は、強過ぎる…!

 

「さぁ、始めようぜ?」

 

その言葉に、鳥肌が立つ。

思わず身構えてしまう。私の剣術は、居合なのに。

防御の姿勢に、無意識に追いやられる。

 

……突っ込むのか?いや、出方を見たほうがいいのか?

 

そんなくだらないことを、考えてしまう。

……そんなことを考えては、戦場では命取りだ。

 

「私は、私の戦い方を貫く!」

 

私の取り柄は、速さのみ。

威力では勝てるわけがない。

なら、速さで翻弄して一撃を与えるしかない。

通じるとか、通じないとか関係ないです。

私の剣で、目の前の貴方を倒す……!

 

 

 

 

「……ほぅ?」

 

相変わらず、目を疑う程の速さだ。

恐らく、俺以上だろう。

ならば、こちらも答えなければな。

 

「天ヶ瀬一刀流、納刀居合、瞬閃!」

 

縮地で俺の後ろまで移動するM。

その通過点である俺の周りに、無数の斬撃が襲いかかってくる。

 

「その程度じゃ、まだ刃は届かないぜ?」

 

その斬撃を、俺の周りにある影が防ぐ。

だが、その間にも攻撃は止まない。

 

「はぁぁぁ!」

「っ…っと!」

 

更に瞬閃。だが、来ることは分かっていたので振り向かずに鞘から出ている刃で防ぐ。

通過させていないので、襲いかかる斬撃は無い。

 

「…!まだ!」

「ほら、もっと来いよ」

「………言われなくても!」

 

また更に瞬閃の構え。

だが、何かが違う。

俺を通過してはまた通過。

目に見えぬ速さで俺の周囲を走っている。

そして、最後の一撃。

 

「天ヶ瀬一刀流居合、瞬閃月影!」

 

これまでの瞬閃の回数分、一気に斬撃に襲われる。

 

「影踏」

 

俺の周囲を取り巻く影が俺を包み、その場から消える。

 

「なっ……消えた…?」

「こっちだ」

 

Mの背後まで移動し回し蹴り。

 

「がっ…!」

 

直撃、勢い良く岩に叩きつけられる。

そもそも、この影はただモノを斬るだけじゃない。

俺の身体能力の強化。影と影への移動。俺を守る盾にもなる。

 

「さて、良い攻撃だった。瞬閃月影、俺の知らない名だ、アンタが考えたのか?」

「……は、はい……それがなにか」

「……ふふ、興味が出ただけさ」

 

そのまま、瞬閃の構え。

 

「……!まさかっ」

「ふっ!」

 

地を蹴り、縮地を繰り返す。

数でいうとMの倍程を瞬間的に行い、姿を表す。

 

「瞬閃月影」

 

その刹那、Mの周りに大量の斬撃と影刃の雨が出現し、襲いかかる。

Mは縮地で回避しようとしたが、左手から肩にかけて斬撃をもろに食らってしまい、血が滴る。

 

「くっ…」

「影刃は、ああも使えるんだ」

「……一つ、聞かせてください」

「ん?」

「その力を、憎んでいますか?」

 

「あぁ。忌むべき力だよ。これは」

 

「そう、ですか………」

 

さて、そろそろ時間だ。

ミリアム達がもうすぐ石切場に到着するはずだ。

その前に、ケリを着けなければ。

 

「さて、時間切れだな…」

「……もう一つ、よろしいですか」

「ん?」

 

真剣な眼差しで、こちらを見てくる。

……何か、アイツの中で変わったか?

 

「今から、私の中で最高の技を出します。……トーリさんには、それを受けて欲しい」

「……へぇ」

「ですが、ただ受けろと言っても可笑しい話です。………ですから、貴方も、貴方の中での最高の技を私に出してください」

「……下手したら、死ぬかもしれないぜ?」

「構いません」

 

決意は硬い、ってか。

なら、仕方ないな。

俺は刀を抜刀し、後ろで刃先を摘み、構える。

これは、天ヶ瀬一刀流【納刀居合】の【閃の構え】。

Mの方も刀を抜刀し、【閃の構え】を取る。

……どうやら、同じ技、ってことか。

 

「いきます」

「あぁ。いつでも」

 

風が吹き、木々が揺れる。

そして、一枚の葉が風に揺れ、地に吸い込まれていく。

 

そして、その葉が、地面に落ちた。

 

『はぁぁぁぁぁぁ!!!』

 

お互い、縮地で駈ける。

そして近づいたところで、お互いの姿が消える。

いや、速すぎて見えないのだろう。

周囲に刀と刀がぶつかる音が鳴り響く。

そして、最後の一撃。

 

『天ヶ瀬一刀流!影閃!』

 

一閃。

 

その瞬間、周囲に斬撃が広がる。

木々は切り刻まれて倒れ、岩は粉々に。

生えている草が剣風で宙に舞う。

 

そして、背中から血を吹き、倒れるM。

既に意識はなく、ただ前に倒れる。

 

「……アンタの剣、なかなかだぜ」

 

俺の右腕から滴る血液。

……まさか影の守りすら超えるとは……。

充分だと思うぜ、それで。

 

 

 

 

 

「その辺にしといてくれや」

 

背後から、声がする。

………そして、とても聞き覚えのある声だ。

 

「……この娘を。どこで手に入れた」

「手に入れたなんて言い方ひでぇな。ちゃんと自分から志願してきたんだぜ?ちゃんと、俺自ら査定したさ」

「……査定、ね……。お前がやろうとしてることは、間違いなく止める」

「……なんでアンタはそっち側なんだ。どう考えてもおかしいだろ」

「おかしくねぇさ。俺自ら決めたことだ。復讐なんかで人を利用してるお前よりは、マトモな考えだと思うがな」

「……トーリ!」

「今ならお前は見なかったことにする。……コイツを連れてさっさと行け」

 

 

後ろの男は、倒れているMを抱きかかえて歩き出す。

 

「俺はまだ、諦めちゃいないぜ」

「……何度来たって同じだ」

 

そして、お互い逆の方に歩く。

……なんでそっち側なんだ、か……。

俺からすれば、復讐心に囚われているお前よりは、前に進めているさ…………クロウ。

 

 

 

『ど、どうしたのさトーリ!』

『ん、なかなか強い奴に出会ってな』

『そ、そうなんだ……でも、なんか嬉しそうだね』

『……そうか?』

『うん、なんか、家族に会えた子供みたいな顔してるよー?』

 

『家族……か。確かに、そうかもしれないな』

『??』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




あー…ブランクというやつですか。

最近書くのが下手になってきてますね……。
でも頑張りますよ!

そうか、クレアいないからか(ぇ

ご意見、ご感想お待ちしております!
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