超・暴太郎×かぐや姫   作:大2000

6 / 9
番外編(観覧注意)
ヤチヨバッドエンド第一話


 私は、母の思い通りに東大へ進学した。

そして、母と同じ弁護士になった。

 

弁護士として働き始めて、二年が過ぎた頃、私は計画通りにすべてを捨てた。

職場を辞める。

電話番号、本籍地、アパートも変えた。

合法的に自分の痕跡を消していく作業は、意外にも簡単だった。

後は、この生活を続けていくだけだった。

 

……最後に油断したのだろう。

母が、目の前に立っていた。

 

母が、泣いている。

いつも正論をぶつけてくる母が……泣いている。

私は、それを見ても何も感じなかった。

 

私は、事務的に告げる。

「私の人生には、もう必要ないのでお引き取りください」

 

歌姫に出会わない彼女は、すべてを捨てる。

 

その後、私は新たなアパートへ逃げた。

 

ある日――

桃井タロウと出会った。

私は、ドンブラザーズの一員として戦い始めた。

 

その出会いは、彼女の危うさを加速させる。

戦い抜いて、一年が経った。

 

私たちはすべてを終えた。

タロウは、役目を終えて消える。

 

私がリーダーとなったドンブラザーズ。

終わらない戦いと、命のやり取り。

疲弊したメンバーは、次々と去っていく。

私の知っているメンバーは、もういない。

 

でも私は、戦う

……生きる理由だから……

 

酒寄彩葉は、死なないために戦う。

 

 彼女にとって、それは幸福だったのだろう。

タロウから受け継いだのは、使命。

戦いの中で、命を救う責任を理解していく。

仲間を失い、仲間を得て、それでも終わらない。

繰り返す戦い。

今までの人生が、彼女に決意をさせる。

 

 

戦いは……一人で……犠牲は、私だけで良い

 

 彼女は、まだ理解していない。

自分が壊れ始めているのを……。

そして、本当の喪失はその枷を壊すきっかけになる。

 

運命の日。

仮想空間ツクヨミのヒトツ鬼の討伐が始まった。

 

一か月前から、ログインユーザーが現実で意識不明になっている。

被害者数は、増すばかりだ。

ツクヨミのライブ配信によって、その異常が明らかになった。

 

 

そのヒトツ鬼の名前は……姫鬼

 

ツクヨミ中心部に陣取るそれは、笑い声を上げてユーザーの意識を刈り取っていく。

だが、その声は泣き疲れ、狂い笑うしかなくなった者のように乾いていた。

 

 ドンブラザーズには、ヒトツ鬼の元へ転送される能力がある。

彼らは、その力を利用してツクヨミへ突入した。

強行突破して、ツクヨミ中心部へ向かった。

 

突如として、謎のアバターが邪魔をする。

提灯のような頭部を持つ戦闘員。

その戦闘員を生み出す、ボサツ型がヒトツ鬼を見守る。

さらに、ボサツ型は様々なアバターを召喚する。

彼らは、ヒトツ鬼を守るように陣形をとった。

 

そして、ツクヨミのKASSENがスタートした。

 

オニシスターが叫んだ。

「アンタは、何がしたいの!」

 

ヒトツ鬼は、その声に反応するようにもがき苦しむ。

「い…は…」

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。