超・暴太郎×かぐや姫   作:大2000

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ヤチヨバッドエンド第二話

 私は、彩葉とかぐやを待ち続けていた。

この輪廻は、もう成立していない。

それでも私は、此処で歌姫として笑うことをやめられない。

電子の海にとらわれた歌姫は、救われない。

そして……かぐや姫はまだ来ない

 

月見ヤチヨは、壊れている。

 

彩葉は、ツクヨミに来なかった。

この世界の彩葉は、もしかして死んでるの?

その考えと同時に、ヤチヨの体にノイズが走る。

 

FUSHIが心配して、声をかけた。

「ヤチヨダイジョブ!!」

 

失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した

会えない会えない会えない会えない会えない

オマエが殺した

君が見捨てた

お前は、救われない

 

その思考は、8000年のトラウマと共にどす黒く染まる。

 

ノイズが、その体を覆っていく。

ヒトツ鬼――姫鬼が顕現した。

 

FUSHIが「ヤチヨ?」とつぶやく。

声に反応したヒトツ鬼は、腕を振るい斬撃を飛ばした。

 

同時に、月からヤチヨを救うために、月人がツクヨミへ向かっていた。

 

 ヒトツ鬼――姫鬼は、ログインユーザーに夢を見せ始めた。

終わらない幸福しか存在しない夢を……

 

ヤチヨが目指した楽園は、自身の手によって黒ずんで……

腐った食べ物のように変貌し始めた。

 

一か月後。

ドンブラザーズが来るまで、彼女は苦しみ笑い続けた。

ログインユーザーを襲いながら……

 

だれ? だれ? だれ!

私が会いたい人じゃない!! 

どこ! どこ! どこ?

 

 見慣れないユーザーがログインしてきた。

不正アクセスでもない、謎の5人組。

5人は、次々とユーザーをログアウトさせていく。

 

ヒトツ鬼――姫鬼は、5人を視界に捉える。

 

「ねぇあなたたちも邪魔をするの?」

 

 同時に、月人がヤチヨを保護するために月からログインした。

 

ドンブラザーズと月人は、ほぼ同時に現れた。

双方が、その異質な力を感じ取った。

 

ドンブラザーズは、月人をヒトツ鬼が生み出す敵として武器を向けた。

月人は、ドンブラザーズこそが、この惨状を生み出した敵だと誤認した。

そして――

 

ツクヨミのKASSENを模した防衛戦が始まった。

 

黄色い鬼のアバターが叫んだ。

「アンタは、何がしたいの!」

 

 その声は、ひどく懐かしく聞こえた。

そして――8000年の間、待ち望んだ声に、よく似ていた。

 

その声は、届かない。

彼女たちの精神は、もう限界だった。

歴史の違いは、ここまでの悲劇を呼び込んだ。

 

ドンブラザーズと月人の衝突は、もう止まらない。

酒寄彩葉は、本当の喪失を知る。

月見ヤチヨは、自分の無力を知った。

 

誰も望まないエンディングは、開演を迎える。

 

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