ソードアート・オンライン ─フィクショナル・テイル─ 作:三枝愛依
──ソードアート・オンライン──
それは最先端の技術を用いた初のVRMMO。
創造主、茅場晶彦の手によって作られた第百層まで連なる広大なフィールドを駆け巡り、強敵に何度もトライし、その果てにボスを倒し、仲間と共に冒険という思い出を紡いでいく、そんな超人気作。
そのはずだった。
ソードアート・オンライン、通称SAO。
正式サービス開始、2022年11月6日13時00分。
皆の期待、皆の膨らむ夢、高まる興奮。
あらゆるプレイヤーが待ち望む、これからの楽しみを、かの創造主はたった一言で裏切ってみせた。
──
ゲームでの死が、現実の死に直結するデスゲーム。
多くのプレイヤーは絶望に陥り、それでもクリアを目指すべく立ち上がったプレイヤーたちはいた。
この悪魔のようなゲームは、二年の歳月を経て約3,853名の犠牲のもと、クリアされた。
悪夢のような毎日を送るプレイヤー達を救い、創造主たる茅場晶彦もとい血盟騎士団、団長ヒースクリフを殺害した英雄。
黒の剣士、キリト。
英雄は数多の悩める者を救い、それでその軌跡は止まることを知らない。
彼らの物語は、彼らの物語こそがソードアート・オンラインの軌跡である。
そしてこの物語は、過去のお話ではなく、とある作者の手によって創造された作り話。
すなわち、ひとつの作品の内側にすぎない。
だが、もしも……そんな世界を知る者が、その世界に落ちてしまったら………。
この物語は、本来はそこに存在しない架空のプレイヤーが共に描かれた、英雄キリト達のもしもの物語。
───
2026年8月25日、この時代にSAOHRを開いてソロでフィールドのザコ敵を狩って遊ぶ人間がこの世に何人いるだろうか?
今日は最近ハマっているアニールブレードを盾なしで使って遊んでいる。
アニールブレードは、SAOHF購入者特典の武器で、序盤での性能は十分だが、オラクル1000層を除いた全てのコンテンツを終えた今。
正直、こいつを使う価値は見た目以外にない。
だが、使う理由はそれだけで十分だ。
ステータスなんぞ、この世界ではバフスキルと防具、アクセサリーがある。
もっと言うなら、SPとSSC連撃数+のバフさえあれば十分だ。
SP、スキルポイント。いわばスキルと呼ばれるものを発動する際に必要となったり、回避時に必要となるポイント。
言い方を変えるなら、この世界における魔力、MPのような存在だ。
そしてSSC連撃数+、この世界はソードスキルコネクトと呼ばれる戦闘システムが存在する。ソードスキルを放ち、的確なタイミングで次のソードスキルを発動すると硬直なしでソードスキルを連続で放てるシステム。
本来、ソードスキルは一度放つと硬直が発生して隙を晒すが、この世界はこのシステムによって、プレイヤーは1連撃のソードスキルを交互に繰り出してSSC連撃数を稼ぐ戦い方などが普通だ。
SSC連撃数は上昇すればするほど、段階的にダメージ倍率が跳ね上がる。
最終的には400%。すなわち、通常の4倍の火力でソードスキルを放てたり、自身の攻撃力と敵の防御力の比率で計算するダメージ計算システムに対して、この連撃数が多いと段階的に緩和。すなわち、相手の防御力が高くてもダメージが通りやすくなるのだ。
故に、この世界のプレイヤーはボスに対して慎重に立ち回るなんてことはなく、隙を見せたらバフを重ねがけした肉体で一気にSSC連撃を叩き込み、まるでボスであることを嘘だと思わせるかのようにHPゲージをゴリゴリと削る。
そんなゲーム、SAOHR。
僕はこのゲームがSAOのゲームシリーズで最も好きなのだ。
もしも、僕がVRMMOをやれるのなら、間違いなくこのようなゲームがしたい。戦闘はワンパターンになってしまう、だがそれでも面白さがある。
今日もコントローラーを手に取り、ゲーム機を起動し、タイトル画面の壮大なBGMを聞いてテンションを高揚させながら、スタートする。
──画面が暗転した。──
ゲーム機が落ちたのだろうか、僕はすぐにモニター横のゲーム機本体に手を触れる。ゲーム機本体自体は正常に稼働しており、モニターだけが不具合を起こしているようだ。
僕は困惑しながらも、一度再起動しようと試みる。
その直後、真っ白い光に包まれ、あまりの眩しさに両手で顔を覆う。
先程まで扇風機の音だけだった環境音が、一気に人の賑わう声と足音、そして鐘の音が自身の耳を刺激した。
目を開く、両手をどかし、そこに広がるのは転移門広場だった。
見慣れた光景、何度も見た。
間違いない、困惑しながらも身に染みるほど覚えた光景を脳が勝手に処理し、
結論を出す。
「………は?SA:O??」
理解が追いつかない自分の第一声は、それだった。
作者の俺がHR好きすぎて、たまたま当時のデータが残ってたので。
なんか、思い出深くてみんなにもHRのことを思い出して欲しくて書き始めました。
とはいえ、僕は当時はやった戦法とかまるで覚えていないので、刀がクソ強い以外は大して覚えてないです。
コントローラーをセロハンテープでボタン固定して、神聖剣とったのは覚えてます。
ちなみにオラクルは100層突破して満足しちゃいました。Lv300ぐらいだった気がします。