英雄を問う。   作:ただねこ

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騎馬戦①

『さあ続々とゴールインだ!順位等は後でまとめるからとりあえずお疲れ!休憩してな!』

 

 ……水、飲む暇も無いか。あっという間に10人、20人……。そうか、俺と爆豪のスピードに引っ張られてたのか。

 爆豪はまだ俺を見つめてる。「次は勝つ」って目をしてる。

 

「ようやく終了ね、それでは結果をご覧なさい!」

 

 1位俺、2位爆豪、3位緑谷、4位轟、5位は……B組か。6位耳郎……耳郎?

 

「鍛えた甲斐があったってもんだ」

 

 心操は……11位か。普通科がこれは大健闘だろ。まぁ第二種目で落ちるような鍛え方をしたつもりも無いが……。

 

「予選通過は上位42名!残念ながら落ちちゃった人も安心しなさい、ちゃんと見せ場は用意してあるわ!」

 

 第二種目は……騎馬戦?

 

「参加者は2〜4人のチームを自由に組んで騎馬を作ってもらうわ!」

 

 ……普通の騎馬戦と違うのは、順位ごとにポイントが割り振られる点。つまり騎馬ごとにPが違ってくる。

 

「与えられるPは下から5ずつ。42位が5P、41位が10P……という風にね。そして、1位の曽我勾人くん!君に与えられるPは1000万よ!」

 

 ……待て。ミッドナイトは今なんて言った?

 

「ミッドナイト、よく聞こえなかったからもう一回言ってくれ」

「あなたに与えられるPは1000万って言ったのよ」

 

 ……終わった。

 

「上を行く者には更なる受難を。雄英に在籍する以上何度でも言われるわよ、これがPlus Ultra!予選通過1位の曽我勾人くん、持ちP1000万!」

 

 ……面白い。

 

「制限時間は15分。振り当てられたPの合計が騎馬のPとなり、それが表示されたハチマキを騎手に装着してもらうわ。終了までにハチマキを取り合ってPを稼ぎなさい。取ったハチマキは、必ず首から上に巻くこと」

 

 そしてどうやら、騎馬が途中で崩れたとしてもアウトにはならないようだ。Pを漁夫の利するもよし、一旦Pを取られて身軽になるもよし。戦略の幅が広がるな。

 

「これより15分、チーム決めの交渉タイムスタートよ!」

「「「15分!?!?」」」

 

 ……15分は少し短すぎる……!戦場の予想と参戦立案、チーム決め、個性の確認……これらを迅速にこなせと言うのか?いや、プロになるためにはこれくらいしなきゃか。

 

「組むぞ耳郎」

「だと思った。人使も誘ったから組もうか」

「よろしくな、曽我」

「ったく……仕事が速いんだっての」

「……あと1人、誰にする?」

「いや、3人で良いだろう」

 

 無駄に手の内を晒すのは良くない。

 人を増やしてPを増やすのも、1000万(1位)の俺がいる。3人の方が、いろいろと都合が良い。

 

「そう言うことなら、そうするよ」

「騎手は……耳郎か?」

「だな。戦場の機微を聞き分けられる。前に洗脳の心操、俺は妖刀さえ出しておけば、手で触れなくても発動できる。後ろでいい」

「「OK」」

 

 ……すぐに終わったな。あとミッドナイトにPの申告か。耳郎が行く?そう。

 

「……作戦は?」

「臨機応変、柔軟に」

「行き当たりばったりの間違いだろ」

「そうとも言うな」

「ったく……ほら、そろそろ時間だぞ」

「はいはい」

 

 耳郎が戻って来たところで、騎馬を作り乗ってみる。意外と不安定ということが判明したので一部を『(クモ)』で固定しておくことにする。

 

「事前確認はこれでいいでしょ」

「だな。あとは体ほぐすだけだ」

「準備運動大事」

 

 

・・・・・

 

 

「15分経ったわ、それじゃあいよいよ始めるわよ」

 

『さぁ起きろイレイザー!これで騎馬が出揃った!』

「なかなか……面白え組が揃ったな」

 

 ……この騎馬戦は、実質1000万の争奪戦。つまり逃げ切ればいい。耳郎からハチマキが取れないことがわかれば、実質2位争奪戦、俺たちの1位抜けが確定する。

 

「うん、よく耳が動くよ」

「いつでも大声で出せるぞ」

「こっちも、発動準備はいつでもできてる」

 

 騎馬戦、開始だ……!

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