英雄を問う。   作:ただねこ

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曽我くんのヒロアカ知識に関して、修正という名のナーフを施しました。
・ヒロアカという物語の結末まで知っている
から、
・読んでいたのは神野まで。だがその記憶は薄れてほぼ覚えていない。
というような感じです。覚えてたらセキュリティとか驚かないよなぁ……。


襲撃

「敵か」

 

 何故雄英に、というか何故USJ(ここ)に……!

 

(いや、USJは孤立した空間!13号先生曰くセンサーもある……が、起動していない。つまり相手にそれが出来る個性持ちが居るな)

 

「どこだよ……せっかくこんなに大衆連れてきたのにさ……オールマイト……平和の象徴が居ないなんて……」

 

 周りの大勢は雑魚ばっかか。見た感じ個性を持て余したり、暴れたいだけの奴ら。でも……手だらけ、黒い巨体……あとワープ。こいつらが格段にヤバい。

 

「子どもを殺せば来るのかな?」

「っ!!」

 

ギィン!!

 

「おお、血気盛んだな。でも……こいつには効かないんだ、ごめんな雄英生」

 

 ……本当に効いてないな、この黒い敵。というか勝手に出てきてしまった。これ後で説教だな……。

 

「曽我!何やってる!」

「反射です、すいません。……こいつは別格に危険です、先生はあの手だらけを」

「いや、俺が──」

「おいおい、何も脳無(アレ)だけじゃないんだぜ?俺も居ること忘れるなよ」

「チッ!」

「脳無、そこのガキを殺せ」

 

 ……半ば無理やり分断されたか。先生の方は数で、俺は多分……こいつの個の力。

 

「……一応()()おく」

「了解、イレイザー」

「はは、脳無相手にガキ1人か?……いや……ああ!!」

「?」

 

 唐突に大声を出す、手だらけ敵。まるで難しい数式の解を見つけたかのような。

 

「お前"曽我"かぁ!」

「!?」

「妖刀だっけ?それ。先生が言ってたなぁ」

 

 妖刀を知ってる……!?

 

「いくつか気になることはあるが……まずは捕える」

「やってみな、ヒーロー」

 

 

・・・・・

 

 

「マジで効かないな、お前」

 

 一向に言葉を話すことのない、この黒い巨体の敵。どうやら名前を"改人"脳無と言うらしく、オールマイト並みのパワーにショック吸収の個性を持つ、対オールマイト用に仕上げられたと言う。

 

(仕上げられたってことは多分改造人間……手だらけの「先生」発言、妖刀を知ってること。なら……)

 

 裏にいるのはオールフォーワン……!!

 

「『(トンボ)』」

 

 ……速いな。『(トンボ)』で捉えきれないか……。『(クモ)』で拘束しようとしても、無理やり身体をちぎって再生する。複数個性……AFOで確定だな。

 

「『(ムカデ)』」

 

 『(クモ)』は拘束、『(トンボ)』は斜線上を穿つ。『(ムカデ)』は──

 

ズバァッ!!

 

 全方位への居合。鞘から抜くことは出来なくとも、鎺*1をほんの少し覗かせることは出来る……。

 

 そのほんの少しすらも、妖刀の前では絶大な居合になる。

 

「でも、効かないんだよなぁ」

 

 さっさと倒れてくれたらいいんだけど。斬っても斬っても再生するし、拘束はできないし、『(トンボ)』は避けるわ『(ムカデ)』は殆ど意味ないわ……ちょっと嫌になってくる。

 

(脳無、ねぇ)

 

 にしては、頭から脳が剥き出しになっている。カバー的なのが被せられてはいるが、あからさまに弱点だろ。まぁその弱点を突けるヒーローが何人居るんだって話ではあるんだが。

 

「……くそ」

 

 俺じゃ時間稼ぎが限界か……!

 

「死柄木弔」

 

 黒モヤ……おそらく転移系個性の!

 

「黒霧……13号はやったのか?」

「行動不能には出来たものの、散らし損ねた生徒がおりまして……1名逃げられました」

は?

 

 ……っ、悍ましいな……!

 

「はー……お前がワープゲートじゃなかったら殺してたよ。……ゲームオーバーだ。帰ろっか」

 

 帰る?ゲームオーバー?助けを呼ばれるから?オールマイトが狙いだと言うのなら──いや。思ったよりも生徒が強かったか。

 

「けどもその前に……平和の象徴としての矜持を少しでも……へし折って帰ろう!」

「待っ……!!」

 

 速い!!あいつ自身もかなり出来る、相澤先生に個性を消されてたにも関わらずやりあえるんだ、緑谷たちが対処できるわけがない!!

 

「……はは」

 

 ……?触れただけ?

 

「ほんっとかっこいいぜ、イレイザーヘッド」

 

 脳無が邪魔してたか……でも。

 

「『(クモ)』」

「助かった、曽我!」

「このまま捕まえ──」

「悪いなヒーロー。……もう終わる」

 

 ワープゲートが広がって、死柄木弔と呼ばれた男と脳無は消えていった。オールマイトが来たのは、その直後だった。

*1
ハバキ。刀身の手元側に着ける金具のこと。




なぜオールフォーワンのことを知っているのかは、後々。
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