アストレア・ファミリアの盾使い   作:ナカタカナ

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 感想の中に中黒点3つが読みにくいとの指摘がありましたので、急遽、全話中黒点になっている個所を三点リーダへ変更しました。

 もしまだ未変換の箇所がございましたら、ご報告ください。


【女神】と【女神】Ⅳ

 

 13階層をなんなく攻略したギャラハッドたちは更に下へ降りて行った。

 

 15階層にてギャラハッドは大型怪物(モンスター)であるライガー・ファングと戦っている。鋭い牙と爪を持った巨体は、多くの冒険者にとって脅威である。

 

 しかし…

 

 「動きが単調だよ!!」

 

 いくら素早いといっても突っ込んでくるしか能のない怪物(モンスター)を相手することは、今のギャラハッドにとっては脅威にはならなかった。

 

 「はあッ!!」

 

 大きく口を広げたタイミングで盾を打ち込む。折れた牙が地面に落ちた。

 

 口から血を流すライガー・ファングの頭を盾で叩き潰した。

 

 「ガル、怪我はない?」

 

 アイズがギャラハッドへ駆け寄ってきた。

 

 「うん、大丈夫。」

 

 「ガル強いね。私、すぐに追い抜かれちゃう。」

 

 「アイズを守るっていったからね。でも、もっと強くならないと!!」

 

 「頑張って、私も援護するから!!」

 

 そしてまたギャラハッドたちは15階層の探索を再開する。

 

 大きなルームに出た。道が二手に分かれている。右のルートを進めば正規ルートであり、16階層へ降りられる。しかし、その前にここで経験値稼ぎをしたい。

 

 「我が名はギャラハッド・デカトゥリア!最後の円卓の騎士にして、正義の眷属【アストレア・ファミリア】の第13席に座る者!!」

 

 スキル【騎士の名乗り】の最大効果を発揮する。

 

 三本の分かれ道から怪物(モンスター)たちが押し寄せた。

 

 「ガル、左のルートは任せて。」

 

 「わかった。僕は右のルートを担当するね。」

 

 後ろで三人の姉たちが武器を持ち、不測の事態に対応できるよう準備している。

 

 「来た! 目覚めよ(テンペスト)!!」

 

 先に怪物(モンスター)が現れたのはアイズの方だった。付与魔法(エンチャント)を発動し風を纏う。

 

 ワーム、コウモリといった小型怪物(モンスター)が押し寄せてくるが、アイズにとってはただの的だ。

 

 一瞬で細切れにされていく。

 

 「すげぇな、これで八歳ってマジか。」

 

 「う、うん、信じられないね。」

 

 「ガルの方にも来たよ!って、ミノタウロスじゃん!!」

 

 人型の怪物(モンスター)ミノタウロス、肉は断ちにくく怪力である。Lv.2の冒険者であってもソロで倒すことは困難だ。

 

 「ブモオオオオオオオオオオ!!」

 

 スキルの効果でその視線はギャラハッドくぎ付けだった。

 

 その巨体で突進してくる姿は、まさに死の塊だった。

 

 「ぬっ!!」

 

 ギャラハッドは全身に力を貯めて盾を構えた。イメージするのは城の城壁。

 

 「ブモッ!!」

 

 盾にぶつかったミノタウロスの方が弾かれる。

 

 今の衝撃でミノタウロスの角が片方折れている。

 

 「あの小さな身体でミノタウロスを押し返しね…」」

 

 「まぁ、今更だな。」

 

 「うん、今更だね…」

 

 同じ盾使いのノインはギャラハッドの防御力の高さに目を剥いた。

 

 ライラとセルティは、もう何度も見た光景だと驚かない。

 

 「ブモッ!! ブモオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

 怒り狂ったミノタウロスは右こぶしを高く振り上げ、盾を殴打する。

 

 「全然力が伝わってないね。」

 

 四回目の殴打を弾き、耐性が崩れたミノタウロスの腹部に盾で殴りつける。ステイタスが上がったことで、攻撃力が上がっていたギャラハッドは、ミノタウロスの腹部に風穴を空けた。

 

 「次来るぞ!!」

 

 ミノタウロスを倒して一安心とはならず、通路の奥から小型怪物(モンスター)が押し寄せてきた。

 

 「赤雷よ(クラレント)!!」

 

 一筋の赤い稲妻が通路を走り抜け、何匹もの怪物(モンスター)が灰になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その日は15階層で探索を切り上げた。

 

 ダンジョンで夜を明かすわけにはいかない。

 

 アイズを黄昏の館へ送り届けた後、ギャラハッドたちは星屑の庭へと帰った。

 

 「ギャラハッド君!!」

 

 すると道端でギャラハッドは声をかけられた。

 

 「アイクさんとイーナさん、こんばんは。」

 

 【メドゥーサ・ファミリア】のアイクとイーナ兄妹だった。今日はオフだったのだろうか、いつもの装備ではなく私服だった。

 

 「こんばんは、じゃなくて、【フレイヤ・ファミリア】と|戦争遊戯(ウォーゲーム)するって本当なの!?」

 

 イーナが尋ねた。

 

 「なんでそんなことになってんだ。」

 

 アイクも目が点になっている。

 

 「コイツが、あの女神に気に入られたからだよ。」

 

 ライラが簡潔に答えた。

 

 「「あぁ~まぁ、そうだと思った。」」

 

 二人は息ぴったり答えた。仲が良いようで何よりだ。

 

 「俺たちも出来ることがあったら助けるからな!」

 

 「私も助けます!」

 

 「ありがとうございます。」

 

 二人はギャラハッドのことが心配だったようだ。最近は早朝鍛錬が終わると、すぐにダンジョンに潜っていたため会うことがなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 星屑の庭へ戻るなり、早速ステイタスを更新する。

 

 Lv.2

 

力: 973 S → 1231 SS

 

 耐久:1130 SS → 1383 SSS

 

 器用: 932 S → 1104 SS

 

 敏捷: 925 S → 1124 SS

 

 魔力: 958 S → 1221 SS

 

 【騎士】:H

 

 スキル

 

 【正義誓盾(アストライアー・オルコス)

 

 ・誓いによる行動での経験値上昇

 ・誓いの丈により効果向上

 

 【誇り高き正義の盾】

 

 ・戦闘時、力と耐久のステイタス上昇。発展アビリティ【対魔力】、【耐異常】が発現。

 ・守護対象の側にいる際、全ステイタス上昇。守護対象の数に乗じて上昇。最大12名

 ・周囲にいる守護対象の耐久ステイタス上昇。

 

【騎士の名乗り】

 

 ・恐怖耐性を獲得。

 ・怪物(モンスター)からのヘイト獲得

 

 魔法

 

 【いまは願う正義の盾(ロード・アストレア)

 

 詠唱

 

 「神名、拝借──この身は正義の席に立つ……

 

  其は全ての罪、全ての罪禍を正す我らが天秤──顕現せよ!」

 

 ・魔力障壁展開、あらゆる攻撃を隔絶する。

 ・発動後一定時間、発動範囲内にいる全てに力、耐久、器用のステイタス大幅上昇。

 

反逆の騎士(モードレッド)

 

 詠唱

 

 「赤雷よ(クラレント)

 

 ・速攻魔法

 

「全基礎アビリティオールSS越え…もう昇格(ランクアップ)させるだけ…ガル、明日階層主を倒しに行くぞ。だから、早朝の鍛錬はなしだ。」

 

 「階層主って、ゴライアス?」

 

 「そうだ。丁度、明日ゴライアスが産まれる。」

 

 階層主…特定の階層に産まれるダンジョンのボスのことだ。一体ずつしか産まれず、討伐しても一定周期でリポップする。

 

 リポップする度に18階層にある安全階層(セーフティポイント)、【|迷宮の楽園(アンダー・リゾート)】と呼ばれるリヴィラの街に滞在する冒険者たちなどが討伐している。

 

 「そうね、ガルの昇格(ランクアップ)のためには、階層主に挑むくらいしないとね。」

 

 アリーゼも同意する。

 

 「頑張ります!!」

 

 「念には念を入れて、明日はガルの探索に人員を裂くわ。あの会合以来、他のファミリア達も巡回に回ってくれているし、明日は全員でダンジョンよ。」

 

 そして迎えた翌朝。

 

 いつもの早朝鍛錬の時間帯には既にバベルの塔前に集まっていた。

 

 「みんな気を付けてね…ガルも無理は禁物よ。命を落としたら戦いにも望めないのだから。」

 

 「はい!!」

 

 「リオン、ギャラハッド君も、頑張って!!」

 

 見送りにはアストレアとアーディが来ている。アストレアはこの後、アーディと共に【ガネーシャ・ファミリア】の拠点、アイアム・ガネーシャにて待機する。

 

 流石にアストレア一柱残して、ダンジョンへ向うことは出来ない。事情を知っているガネーシャや、アーディが協力してくれ、ギャラハッドたちがダンジョンに滞在中の警護をしてくれる。

 

 「よし、それじゃあ行くとしましょう!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ゴライアスの産まれる場所は【嘆きの大壁】と呼ばれる18階層へ続く巨大な広間だ。

 

 そこまでの道中、ギャラハッドは消耗させないようにアリーゼたちが怪物(モンスター)を倒して最短距離かつ、最速でダンジョンを下って行った。

 

 時間にして1時間、ついに一行は17階層へと到達した。

 

 「すごい、ここが17階層…」

 

 ギャラハッドは初めて来た階層ということもあり、周囲を見回している。

 

 「ゴライアスがいない…」

 

 「もうすぐ産まれるだろう。それまで体を休めておけ。」

 

 輝夜が水をギャラハッドへ渡した。

 

 「にしても、もう昇格(ランクアップ)かぁ~」

 

 「完全に追い抜かれちゃったね。」

 

 「そのうち身長も追い抜かれちゃうし。」

 

 「頼りがいのある男になってくれるのは嬉しいけど。」

 

 「そうねぇ、前も私が転びそうになったら助けてくれて、格好良かったけど…」

 

 「「「「「女神に目を付けられるのは聞いてない!!」」」」」

 

 ノイン、セルティ、アスタ、ネーゼ、マリューの五人の言葉である。

 

 「絶対に負けないでね。」

 

 イスカがギャラハッドの瞳を力強く見つめそういった。

 

 「…うん、負けない。勝つ!!」

 

 「そろそろ産まれるぞ、準備しろ!」

 

 輝夜の合図でギャラハッドたちは陣形を整えた。

 

 魔法職三名は入口より少し前で待機、万が一入口が崩落して潰されてしまわないようにだ。中衛にはライラ、遊撃にイスカ、ネーゼ、リュー。前衛が、ギャラハッド、アリーゼ、輝夜、ノイン、アスタの五名で参戦する。

 

 ピキピキピキと【嘆きの大壁】に亀裂が奔った…産まれる。

 

 「GUAAAAAAAAAAA!!」

 

 体長およそ7メドルほどの巨人が産まれた。

 

 ギャラハッドのスキル【誇り高き正義の盾】が発動する。力と耐久が上昇し、【耐異常】、【対魔力】が発現。更に今回は守護対象たる【アストレア・ファミリア】全員がいるため、ギャラハッドの全能力(ステイタス)が上昇し、守護対象の耐久も上昇した。

 

 「いくわよ!!」

 

 アリーゼ、輝夜、ギャラハッドが飛び出す。遅れて、アスタ、ノインが追走。

 

 「我が名はギャラハッド・デカトゥリア!!」

 

 ゴライアスの標的がギャラハッドに定まる。普通なら、このような怪物(モンスター)の標的にされるなど、体がすくんでしまう状況だが、【騎士の名乗り】の効果にある、恐怖耐性を獲得していることによって、ギャラハッドの身体がすくむことはなかった。

 

 「GOAAAAAAAAAAAAAAA!!」

 

 雄たけびを上げてギャラハッドを踏みつける。

 

 流石にこれは押しつぶされると判断したギャラハッドは大きく回避。その後、足を伝ってゴライアスの身体に駆け上っていく。

 

 その間に…

 

 「【魔炎の持ち物(イリヴュート)!!」

 

 「【緑雷の三叉槍(トライデント・ボルト)!!」

 

 詠唱を終えた後衛二人の魔法が炸裂した。ゴライアスの胴体に直撃し、ダメージを与える。

 

 「こっちだ鈍間!!」

 

 輝夜の刀がゴライアスのアキレス腱を切断した。

 

 バランスを崩し膝立ちへと移行する。

 

 「頭が下げればこっちのもんだぜ!! 【ウィング・スマイト】!!」

 

 ライラの魔法により風の礫が、ゴライアスの顔面を強襲する。あいにくと決定打は決まらないが、ゴライアスの瞼が切れ血が流れた。

 

 「私もいっくよおおおおお!!」

 

 アスタの全身の一撃がゴライアスの脛に直撃。戦斧の刃が深く突き刺さった。痛そうだ。

 

 「くらえ!!」

 

 そしてゴライアスの肩まで登り切っていたギャラハッドはゴライアスのこめかみ目掛けて盾で殴り込んだ。

 

 ドゴン!!

 

 重く鈍い音が広間に広がる。

 

 「GURAAAAAAAAAAA!!」

 

 咆哮(ハウル)だ。これを正面から食らってしまうと一時的に体が動かなくなってしまう。

 

 これで白い竜を討伐する際に痛い目を見ている。あのときは、白い竜が咆哮(ハウル)を使うなんて知らなかったが、今回はあらかじめ知っていたため。

 

 「ふふん、耳栓しちゃってるから効いてないわよ! 花開け(アルガ)!! 【アガリス・アルヴェシンス】!!」

 

 炎の付与魔法(エンチャント)が発動し、火の舞姫となったアリーゼはギャラハッドが上った逆からゴライアスを駆けあがる。

 

 その足跡は火が残り続けゴライアスの左半身を焼いている。

 

 それでもなお、ゴライアスの標的はギャラハッドへ定められており、接近するアリーゼには見向きもしない。

 

 ゴライアスが肩に乗っかったままのギャラハッドに口を向けて高速のブレスを放った。

 

 チュドン!!

 

 音が聞こえるより先に盾へと直撃する。

 

 「ガル!!」

 

 ネーゼの悲鳴があがる。

 

 至近距離でブレスを食らったため、流石に全部は防ぎきれなかったようだ。軽くはないダメージを負った。

 

 「だ、いじょうぶ、です。」

 

 致命傷には至っておらず、戦闘も続行可能だ。再びゴライアスへ向ってかけていく。

 

 「回復します! 【レア・ヴィンデミア】!!」

 

 治癒師(ヒーラー)マリューの全体回復魔法が発動した。ギャラハッドの傷が癒えていく。

 

 「ありがとうマリューさん!!」

 

 傷が治ったことで足取りが軽くなり、再びゴライアスへ向って駆け出して行った。

 

 「青二才!!」

 

 「【ルミノス・ウィンド】!!」

 

 リューの魔法がゴライアスの顔面へ一直線に向かっていく。並行詠唱ではなく、普通に詠唱し、狙いに特化させた。狙い通り、ゴライアスの目に魔法は炸裂した。

 

 「はあああああ!!」

 

 イスカの蹴りがゴライアスの腹部へ突き刺さる。

 

 「まだまだいくよ!!」

 

 ネーゼの爪もイスカと共に腹部へ深く突き刺さる。

 

 ゴゴゴゴゴ

 

 アキレス腱を切断されたというのにゴライアスが立ち上がる。

 

 その衝撃でアリーゼは落下、ギャラハッドも跳躍し退避した。

 

 「あっぶないわねぇ。」

 

 なんとか空中で姿勢を整えて着地したアリーゼの声が漏れた。

 

 「クソ、デカブツのくせにどうなっている。アキレス腱の切れた状態であの巨体が持ち上がるはずがないだろう。」

 

 普通の人体ならばそうであろう、しかしゴライアスとて階層主。いくら、やつは階層主の中でも最弱といわれているとしても、階層主なのだ。アキレス腱が切れたくらいで倒れるような怪物(モンスター)ではなかった。

 

 「もう一回いくわよ!!」

 

 アリーゼの掛け声で乙女たちは駆け出した。

 

 「ガル、今度は私たちが引き付ける!!」

 

 「その間に、このデカブツに一撃ぶちかましちゃって!!」

 

 ノインとイスカがそういって、ゴライアスの標的を買った。

 

 「【魔炎の持ち物《イリヴュート》!!」

 

 そして再び、リャーナの魔炎魔法がゴライアスへ被弾する。

 

 「アリーゼ!!」

 

 リャーナがアリーゼへ言い放つ。この意味は…

 

 「えぇ、ありがとうリャーナ。いっくわよ!!炎華(アルヴェリア)!!」

 

 魔法耐性を下げられたゴライアスへ、アリーゼの魔法が解き放たれる。胸に大きな風穴が空いた。

 

 「おし、やれガル!!」

 

 「はい!!」

 

 いつの間にかゴライアスの顔の横へ登り切っていたギャラハッドはゴライアスの耳に手のひらを向ける。

 

 「赤雷よ(クラレント)!!」

 

 バチンッ!!

 

 手のひらから赤い稲妻が解き放たれる。ゴライアスの耳から侵入し、脳を破壊する。目玉、口、反対側の耳から赤い稲妻は漏れ出した。

 

 動きを止めたゴライアスはゆっくりと地面に倒れ込む。

 

 「うわっ!!」

 

 力が抜けたのか動けなくなったギャラハッドはゴライアスの身体から落下する。

 

 「ガル!!」

 

 アリーゼがギャラハッドを受け止める。しかし、盾の重みで地面に落下してしまう。とっさに盾を離して、アリーゼと共になんとか着地した。

 

 倒れ伏したゴライアスはというと…灰となった。

 

 「…やった!」

 

 「おめでとうガル!!」

 

 「案外あっけなかったかもな。」

 

 「そうですね、ですが、止めはガルが刺しました。きっと昇格(ランクアップ)しているでしょう。」

 

 「これで上がってなかったら、逆にどうすれば上がるんだ。」

 

 「また【勇者(ブレイバー)】との組手とか?」

 

 祝勝ムードが静まり返った【嘆きの大壁】へと拡がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ゴライアスを討伐後、ギャラハッドたちは18階層へ降りてきていた。

 

 「ダンジョンの中に、こんな綺麗なところが…」

 

 上層や中層とは違い、開け切って明るく自然豊かな美しい階層の姿を目にしたギャラハッドは感動した。

 

 「すげぇだろ、ここ。 アタシらみんなここが好きなんだぜ。」

 

 ギャラハッドの隣に立っていたライラが少し背伸びしてギャラハッドの肩に腕を掛けた。柔らかい桃色の髪が、ギャラハッドの耳をくすぐる。

 

 「せっかくここまで来たんだ。水浴びくらいして帰るか。」

 

 「そうね!!」

 

 「賛成!!」

 

 輝夜の提案にアリーゼ、イスカが乗る。

 

 「もちろん、ガルも一緒よねぇ!!」

 

 マリューが背後からギャラハッドを抱きしめた。

 

 先ほどの戦闘で、血に塗れながらも盾を離さず立ち上がり、巨大な怪物(モンスター)へ立ち向かったギャラハッドの姿を見てマリューは少し脳を焼かれていた。

 

 テンションが爆上げし、ギャラハッドに対しても積極的になっている。

 

 「え、えぇ!?」

 

 リューが羞恥で声を上げる。

 

 「なんだ? まだ恥ずかしいのか、既に全裸で湯舟に浮かぶ痴態をさらしておきながら。」

 

 輝夜の鋭い言葉が突き刺さる。

 

 「う、うう、恥ずかしくないです。」

 

 姉としてギャラハッドへの羞恥を捨てたようだ。覚悟が決まったリューは目をかっ広げながら先を進む。

 

 「さぁ、早くいきましょう!!」

 

 「なんか変なスイッチ入っちゃったわね。」

 

 「面白いから放置しておこう。」

 

 「セ、セルティ!?」

 

 「同じ妖精のセルティがこういってるし、放っとくか!」

 

 リャーナがリューの心配をするが、セルティは冷たく突き放した。普段では考えられない言葉に、まさかのライラが突っ込む。そして考えを放棄したノインはギャラハッドの腕を取り、水浴びが出来る場所まで向かうのだった。

 

 

 

 

 

 





 なんかゴライアス戦あっけない?という風に感じてしまいます。ですが、正直【アストレア・ファミリア】の過保護なお姉さまたちがいたら呆気なく終わってしまうでしょう。

 今回はとりあえずこれで昇格(ランクアップ)し、Lv.3へなってもらいます。

 大抗争までに最低でもあともう1段階昇格(ランクアップ)させたいところです。
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