リクエストでアイズをヒロインにしてほしいというものがあったので、今回はアイズさん回です。
ギャラハッドが初めてダンジョン探索を終えたあの日、ステイタスを更新していた。
Lv.1
力:201 G → 533 D
耐久:239 G → 622 C
器用:104 H → 399 F
敏捷:135 H → 406 E
魔力: 0 I → 368 F
スキル
【
・誓いによる行動での経験値上昇
・誓いの丈により効果向上
【誇り高き正義の盾】
・戦闘時、力と耐久のステイタス上昇。発展アビリティ【対魔力】、【耐異常】が発現。
・守護対象の側にいる際、全ステイタス上昇。守護対象の数に乗じて上昇。最大12名
・周囲にいる守護対象の耐久ステイタス上昇。
魔法
【
詠唱
「神名、拝借──この身は正義の席に立つ……
其は全ての罪、全ての罪禍を正す我らが天秤──顕現せよ!」
・魔力障壁展開、あらゆる攻撃を隔絶する。
・発動後一定時間、発動範囲内にいる全てに力、耐久、器用のステイタス大幅上昇。
トータル上昇値 1600オーバー・・・
「・・・」
アストレアの手が止まる。
『いくらなんでもこの成長速度はおかしいわ。いくらスキルがあるからって。』
「どうかしましたかアストレア様。」
「い、いえ、なんでもないわ。さぁ、これがあなたのステイタスよ。」
【
「ダンジョンにいったおかげか、よく伸びてますね。」
「えぇ、そうね。きっと成長期なんだわ。」
口角がピクピクと動くアストライアにことなど知らないギャラハッドは、自身の結果を見て喜ぶ。
ギャラハッドが寝付いたあと、アストレアは乙女たちを集めた。
「アストレア様、話したいことってガルのことですか?」
察しの良い姉たちである。
「えぇ、口で説明するより見てもらった方が早いわ。」
そういって、アストレアはギャラハッドの更新したステイタスを見せる。
「なにこのステイタス!?」
「流石におかしくないですかアストレア様。」
「やっぱりか・・・」
「まぁ、間近で見たからこのステイタスの結果には納得だが。」
「あの動きは明らかに駆け出しを越えていた。」
実際にダンジョンへ潜ったネーゼとライラは受け入れられているが、他の姉たちは目を疑っている。
輝夜だけ何かあると気づいていたようで顎に手を添えていた。
「このスキルの力ですか。」
アリーゼが指さす。
【
・誓いによる行動での経験値上昇
・誓いの丈により効果向上
「誓いによる行動・・・」
「なんとなく予想は出来ますが。」
「だな。」
リューが思考に耽る。
輝夜とライラは既に分かっているようだ。
「えぇ、あの子にはこのスキルのことを教えていないわ。」
「英断だと思いますアストレア様。不用意に教えて身を滅ぼすことに繋がってしまう。」
誓いの内容が誰かの盾となるようなことだと察している輝夜がそういった。
「それに他の神々に知られたら大変なことになるわ。」
「みんなでガルのことを守らないといけないわね!」
「えぇ、お願いね。みんな。」
「任せてください!」
「私たちはあの子のお姉ちゃんです!」
「他の神々になんか絶対に渡さないです!!」
ギャラハッドを守る。改めて決意する乙女たちだった。
ダンジョンへ潜った日から数日が経過した。
あの日以降、ダンジョンへは潜っておらず巡回する日々だった【アストレア・ファミリア】たち。
「さて、今日は私たちがガルと一緒だね。」
「ガルもすっかり【アストレア・ファミリア】の一員らしくなってきたね。」
「そうですね。」
今日の巡回メンバーはガル、マリュー、イスカ、リューだった。
巡回場所はオラリオの北区。
「僕だけいつも北だけど、どうして?」
「あぁ、それはだな。」
「み、南には怖い人がいっぱいだからねぇ。」
「そうそう、ガルみたいにかわいい子はパクッて食べられちゃう。」
とのことだ。
オラリオの南には歓楽街が存在している。もちろん、巡回のルートで必ず通る必要がある場所なのだが、そのようなところへギャラハッドを連れて行こうものなら、大変なことになる。
歓楽街、【イシュタル・ファミリア】が牛耳る夜の街。昼の間はそこまで人通りがないとはいえ、歓楽街特有の空気は、七歳のギャラハッドには早すぎる。
「あっ、ギャラハッド君!こんにちは。」
北区のギルドがある通りの前で、ギャラハッドは同い年くらいの女の子に声をかけられる。
女の子の名はサーシャ。以前の巡回中にギャラハッドが助けた少女だ。
「こんにちはサーシャちゃん。今日は迷子にならずにおつかい出来そう?」
「うん!」
暗黒期に子供一人でおつかいをさせるのはどうかと思うが、彼女の母親は病気らしい。一日中ベッドの上で寝込んでおり、彼女がこうして買いものに来ることが多い。
「せっかくだし送って行ってあげようか。」
イスカがそういった。
「大丈夫だよ。お姉さんたちは忙しいでしょ。いつもありがとう。」
サーシャの穢れなき笑顔に三人の乙女たちは破顔する。
「やはり心配です。私がガルと送ってきます。二人には申し訳ありませんが、巡回を続けてもらっていいでしょうか」
「うん、わかったわ。」
「じゃあ私らはそのまま工業区の方へ向かうから、あとで合流しましょ。」
そういってマリューとイスカは巡回を続ける。
「いきましょ。」
「ありがとうギャラハッド君、リオンさん。」
「いいのいいの。」
ギャラハッドとサーシャが並んで歩き、その後ろをリューが歩く。
「ギャラハッド君お料理できるの?」
「ちょっとだけね。」
「ガルの料理は、いつもおいしいです。」
「そうなの!! すごいね!!」
「サーシャちゃんは料理しないの?」
「するけど、難しいのは出来ないの。お母さんもスープくらいしか食べられないから・・・」
「そっか、今度教えてあげようか?」
「いいの! 嬉しい!!」
同年代同士と思えないほど思いやりの溢れた会話である。
ファミリアで最年長のリューの目に涙が浮かぶ。
『尊い』
無事サーシャを家まで送り届けることが出来たギャラハッドたちは再び巡回に戻る。
工業区に向かうためにバベルの塔を横切ろうとしたとき、ギャラハッドはいつぞやの少女を見かけた。
今日は血まみれというわけではないが、肘や膝に擦り傷を負っており、血がにじんでいる。
「アイズさん!」
「・・・あなたは、【アストレア・ファミリア】のギャラなんとかさん?」
「ギャラハッドです。ダンジョン帰りですか?」
「そう。今日は16階層まで潜ってた。」
「16階層!? 」
自身と同い年くらいの少女がソロで16階層まで潜ったという。ギャラハッドは目が飛び出す。後ろで聞いていたリューも同様だ。
「ファミリアの人は?」
「リヴェリアは忙しいって。フィンも、ガレスも今日は忙しいから無理って。他の人とは、あまり話さないから。」
リヴェリア・リヨス・アールヴ、森の加護を受けたかのような緑の髪を持った女神のように美しい容姿を持つハイエルフ。Lv.5の第一級冒険者、神々から授かった名は【
派閥は違えど、リューとセルティが尊敬する人物だ。
フィン・ディムナ、同じくLv.5で【
ガレス・ランドロック、LV.5でドワーフの冒険者。二つ名は【
「そっか、でも独りで16階層まで行くなんて危ないよ。」
「私は
少女の顔には何もない。喜怒哀楽すべてを失っているかのようである。整った容姿なだけに不気味なくらいだ。
「アイズさん・・・アイズさんはどうして冒険者になったの?」
「力が欲しかった。
「人形姫。」
自身の弟と同じくらいの年頃の少女が痛々しい。以前よりはマシになったと噂で聞いたが、これでマシになったというのか。一体、以前はどれほど酷かったのだろうか。リューは内心でそう思った。
「もういくね。遅くなるとリヴェリアが怒るから。」
「ちょっと待ってください。せめて傷だけは治させてください。」
そういってリューは回復魔法を唱える。
リヴェリアが可愛がっているという少女を傷を負ったまま帰させるわけにはいかないからだ。
「今は遠き森の歌。懐かしき
リューが唱えた回復魔法は
「【疾風】?さん。ありがとう。」
体力が回復したことで少し顔色もよくなったアイズがリューへお礼をいった。
「いえ、それでは気を付けて帰ってください。」
少しずつ遠くなる小さな背中をギャラハッドとともに見つめる。
「リューお姉さん。アイズさんは
「おそらくそうでしょう。あの年頃の少女が剣を執る理由など・・・」
「助けたいな。」
「私もそう思います。」
「遅かったわね。」
「サーシャちゃんは無事に送れた?」
工業地区にてギャラハッドとリューは、イスカ、マリューと合流を果たした。
「えぇ、問題ありません。そちらはどうでしたか?」
「痴漢にあっている人を助けたくらいね。」
「【ガネーシャ・ファミリア】に任せたから大丈夫だと思うわ。」
「痴漢・・・下劣な。」
怪我に発展するような事件は起きていないらしい。
お互いに身の安全を確認して一安心だ。
「ガル君、元気ないけどどうしたの? 体調悪い?」
様子がおかしいギャラハッドの姿を見て
「うん、大丈夫。」
「人形姫のことが気になるのですか。」
「人形姫って、【ロキ・ファミリア】の?」
「えぇ、先ほどダンジョン帰りの彼女と会いました。」
「独りで16階層まで潜ったって・・・」
「16階層!?」
「あの子、LV.2とはいえ、ガル君と同い年くらいよね。」
イスカとマリューもアイズがソロで潜った階層を聞いて度肝を抜かれる。
「えぇ、なのでガルもこの様子でして。」
「ファミリアの人ともあんまり仲良くないって。心配だな。」
【アストレア・ファミリア】内にて、みんなから可愛がってもらっているギャラハッドだからこそ、余計にアイズのことが心配になる。
「正直、他派閥の問題だから首を突っ込むことは出来ないんだよね。」
イスカが告げた。
「そうなんだ。」
オラリオに来てまだ浅いとはいえ、ギャラハッドも理解している。あまり他派閥のことに首を突っ込むのは良くないと。
「ガル君は優しいね。」
マリューがギャラハッドを撫でた。
「きっといつかガルの心配が人形姫ちゃんにも届くって。」
イスカもそういってギャラハッドを抱きしめた。
「ただいま。」
アイズが黄昏の館に帰る。
館には多くの冒険者がいるが、誰も反応しない。
「おっかえりぃぃぃぃぃぃぃぃ。」
しかし、主神ロキは違った。
帰ってきたアイズに飛びついてきた。
「ぶべっ。」
突っ込んできたロキを華麗な回避でスルーする。
地面と熱烈なベーゼを決めたロキであった。
「いたたたた、アイズたん避けるなんて酷いやんか。」
「ロキが突っ込んでくるから。」
とだけいってスタスタと歩いていく。
「怪我もなさそうでよかったよかった。」
「肘と膝を擦りむいちゃったけど、【アストレア・ファミリア】の【疾風】さんが治してくれた。」
「あの覆面ちゃんかいな。今度お礼しなあかんな。」
そしてアイズはとある部屋に入る。
「ただいまリヴェリア。」
「おかえりアイズ。」
リヴェリアの執務室である。
「しっかり門限までに帰ってきたな。」
「うん。」
「今日はどこまで潜ったんだ?」
「16階層。」
「バカ者!! 誰が一人で中層まで潜るんだ!!」
「だって、LV.2になったし。」
「はぁ、いいかアイズ。中層からは上層と違って
「・・・ごめんなさい。」
「わかればいい。」
そういってリヴェリアがアイズの髪を撫でた。
「怪我はないのか?」
「肘と膝を擦りむいた。でも、帰りに【疾風】さんが治してくれた。」
「【アストレア・ファミリア】の同胞か。今度、礼をいわなければならないな。」
「【アストレア・ファミリア】に入った男の子知ってる?」
アイズがリヴェリアに尋ねる。
「噂で聞いたくらいだな。なんでも身の丈以上の盾を持つお前と同じくらいの歳の少年だって。」
「そう。」
「その子がどうかしたのか?」
「いや、なんでもない。じゃあ私、汗流してくるから。」
「あぁ。」
リヴェリアはアイズが部屋から退出したあとに、窓の外を見た。
「【アストレア・ファミリア】の盾の少年か。あの子の友達になってくれるかもしれないな。友達が出来ればきっと、あの子も今のような無茶をしなくなればいいが・・・」
大事な娘を想う母の心、娘は知らず。
翌日、リヴェリアはアイズを連れて【アストレア・ファミリア】の拠点である星屑の庭へ来ていた。
「リ、リリ、リヴェリア様ッ!?」
出迎えたのは妖精のセルティ。高貴なるお方の突然の訪問に腰を抜かしていた。
「突然の来訪申し訳ない。昨日、アイズが世話になったと聞いてな。」
「わざわざ来てくれたのね。立ち話もあれだわ。どうぞ入って。」
アストレアが二人を迎え入れた。
「リ、リヴェリア様、お口に合うかわかりませんがどうぞ。」
セルティが紅茶を入れて二人に出す。
「すまないな。同胞。」
「ありがとう。妖精さん。」
「い、いえっ!」
「それで、本題に入る。昨日はアイズが【疾風】に治療してもらったと聞いた。感謝する。」
恐れ多いあまりリューは意識が飛びそうになる。
「恐れ入ります。」
なんとか気合でそういった。
「噂の少年はいないのか?」
「ガル、ギャラハッドのこと?」
アストレアが答えた。
「ギャラハッドというのか。アイズと同い年くらいと聞いてな。この子の友達になってもらえたらよかったんだが・・・」
「あの子なら今はデメテルのところにいってるの。もうすぐ帰ってくると思うわ。良かったらゆっくり待ってちょうだい。」
「女神アストレア、感謝する。」
「にしても、本当にかわいいわね。」
アリーゼがアイズの正面に立ちそういった。
「サラサラ艶々の金髪。うんうん、将来は超絶美人さん確定ね!」
「髪はリヴェリアが整えてくれる。」
「あら、そうなの! 素敵だわ。リヴェリア様に愛されてるのね。」
「・・・うん。」
ギャラハッドが聞いた話によるとファミリアで仲の良い人が少ないと聞いていたが、リヴェリアからは、しっかり大事に接してもらっているようだ。
「ただいま戻りましたアストレア様!!」
「ふふふ、帰ってきたわ。」
帰ってきた件の少年は両手に紙袋を抱えており、中には野菜がいっぱいだ。
「え、アイズさん! どうしてここに?」
「昨日のお礼を言いに来たの。」
「君がギャラハッド君か。うちのわがまま娘が世話になった。感謝する。」
「い、いえ、傷を治したのは僕じゃなくて、リューお姉さんですから。え、えっと、あなたはもしかして、リヴェリア様ですか?」
「あぁ、この子の保護者をやっているリヴェリアだ。」
「失礼いたしました!!」
そういって頭を垂れた。
「・・・頭を上げてくれ。今の私はただのアイズの保護者だ。」
一瞬言葉が詰まったのは、ギャラハッドの頭を垂れた姿が、あまりにも様になっていたからだ。かの円卓の騎士を連想させるほど、ギャラハッドの頭を垂れた姿は様になっていた。
「そうだ、デメテル様のところでジャガイモをもらったんです!じゃが丸くんを作ろうと思っていたので、よかったら食べて行ってください。」
「じゃが丸くん!!」
それまで表情が乏しかったアイズの表情が輝く。
「アイズさん、じゃが丸くん好きですか?」
「じゃが丸くんは大好物。」
「よかった! 急いで作りますね。待っていてください。」
そういってギャラハッドは厨房へ走っていった。
ムフフといいたげな表情で、足をプラプラさせるアイズの姿が正義の乙女たちには刺さったようだ。
「か、かわいい!! なにじゃが丸くんが好きなの!!」
「さっきまで無表情だったのに、パッて笑顔になったねぇ。」
「こ、これは妹力が高すぎる。」
「弟もいいけど妹もいいな。うちの末っ子といえばポンコツエルフだからな。」
「リオンちゃんも可愛いけど、アイズちゃんの可愛さはやばいわ。」
リャーナ、ノイン、アスタ、ライラ、マリューがアイズの可愛さにノックアウトされている。
「ッ。」
アイズは照れたようで顔が赤くなった。
「人形姫って呼び始めたお方は、とんだ節穴野郎ですねぇ。」
猫かぶりモードの輝夜が微笑む。
「お待たせしました! じゃが丸くんできました。」
そしてついに、じゃが丸くんが出来たようだ。香ばしい香りが拡がる。
「待ってた!」
今にでも飛び出しそうなアイズ。
「熱いので気を付けてください。」
「この白いソースは何?」
「僕の故郷でよく使われていたタルタルソースです!」
「もう一方はトマトソースか?」
「はい!自信作です。リヴェリア様のお口にあえばいいんですが。」
ギャラハッドが作ったじゃが丸くんは、屋台で売られているじゃが丸くんよりも小さい。
タルタルソースが乗ったものと、トマトソースのもの一個ずつ器において、二人に提供した。
他のみんなの分は、まだ揚げていない。夕飯のときに出すつもりだそうだ。
「いただきます。」
アイズがタルタルソースのじゃが丸君を口にした。
「!!」
屋台のものよりサクサクふわふわので軽い口当たりだ。
「おいしい!」
目が大きくなる。ハフハフと湯気を逃がしながら頬張っている。
「確かに、これはおいしい。肉が入っていないのは私にとって食べやすい。」
「はい! リヴェリア様がお口にされるので、肉は使わずキノコを使いました。」
「なるほど、このタルタルソースも酸味が程よい。これはピクルスの触感が楽しいな。」
「どうしてこんなにふわふわなの?」
「ナガイモという、イモをすりおろしたものを衣に混ぜたからです。!」
「今まで食べたじゃが丸くんで一番おいしい。」
あっという間にタルタルソースのじゃが丸くんを食べたアイズは目に見えてわかるほどはしゃいでいた。
「トマトソースの方も食べてください。」
「うん!いただきます。」
サクッという衣の軽い音が耳に心地いい。
「!!」
なんとじゃが丸くんの中からとろーりチーズが出てきた。
じゃが丸くんとアイズの口元を贅沢なチーズの架け橋がつなぐ。
「ほう、チーズが入っているのか。その発想はなかった。私もいただこう。」
リヴェリアもまたトマトソースのじゃが丸くんを口にする。
「おいしい。この香りはハーブか?」
「そうです!故郷ではよくハーブを使って料理していました。マッシュしたジャガイモにハーブとマッシュルームを混ぜています。」
「なるほど、トマトソースにはガーリックも入っているな。主張の激しいトマトソースだというのに、しっかりじゃが丸くんの味を引き出している。これならいくらでも食べられそうだ。」
「お口にあってよかったです。」
アイズの方を見るとリスのように頬を膨らませている。かわいい。
「信じられない。今日食べたじゃが丸くんは、どっちも今までで一番おいしかった。どっちも一位。」
「喜んでもらえたようで、嬉しいです。」
初めて会ったときは、血まみれの姿。
昨日あったときは、血に滲んだ姿。
どちらも表情が硬く近寄りがたい雰囲気だった。
しかし、今の彼女はどうだろうか。
年相応の少女だ。満面の笑みを浮かべてじゃが丸くんを食べる。
ギャラハッドはアイズに親近感を持つようになった。
「あなたと友達になれば、じゃが丸くん食べ放題?」
「こ、こらアイズ!! 失礼だ。すまないな少年。」
「いえ、それだけ喜んでもらえたようで嬉しいです。僕もアイズさんとお友達になりたかったので。」
「わたし、アイズ・ヴァレンシュタイン。もう一度、あなたのことを教えて。」
あのときと違う。彼女の瞳には完全に少年のギャラハッドの姿が映っていた。
「はい! 僕はギャラハッド・デカトゥリア。誇り高き正義の眷属【アストレア・ファミリア】の第13席に座るものです!ガルって呼んでください アイズさん、これからよろしくお願いします。」
「うん、よろしくガル。わたしのこともアイズでいい。」
「わかった。アイズ。」
最初はどうなるかと思っていた
ベルくんのことですが、TSさせます。
ベルちゃんにすることでアーディ、ティオナ、ベルちゃんの英雄譚大好きトリオを結成します。
大抗争、アストレア・レコードに関しては、イレギュラー・レコードで進めます。
ギャラハッド君が命をかけて【アストレア・ファミリア】のみんなを逃し一人天に帰ってしまった世界から来たベルちゃんが、ギャラハッドと出会います。
もともとジャガーノート戦でギャラハッドくんを殺そうとしていました。死後に【アストレア・ファミリア】の英霊としてアストレアが還るまで付き添わせようとしていました。
死後も正義に仕える英霊ではなく、ギャラハッドくんも生存させます。