ミ~ムミムミム! ミムは全身ネットミーム人間ミムよぉ!! 作:ヤチヨ 幸せ なれる 質問
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みんなありがと~!!
今回の短編集の時系列は全て第七話以前です。
【番外編】ミムミムの配信集(時系列第七話以前)
ツクヨミがサービスを開始してから数日。ツクヨミに存在する唯一の人間の管理者、副管理人が配信をするという情報が急速に出回った。
副管理人と言えば、今までツクヨミのバグ取り配信や、ヤチヨのライブでたまに作業している姿がチラッと映っていただけの異様に巨大な西洋甲冑の人物。声どころか性別も分からない謎の存在。
実際、配信枠は立っていた。しかしタイトルがあまりにも酷く、これが本当に公式側の人間の立てた配信枠なのかという話題で持ちきりだった。
:本当にあの副管理人の配信なのか?
:wktk
:ミムってなんだ??
配信開始まで残り僅か、始まったカウントダウンに沸き立つコメント欄。
カウントダウンが終わり、画面に現れたのは西洋甲冑を纏った巨体の人物。
僅かに身動ぎをすれば、金属と金属がすれる音が響く。
:あまりにもイケメン
:雰囲気が怖すぎる
:無言で立ってるだけでこの圧力
見た目だけなら超怖くてカッコ良い。そんな存在の第一声を期待させる無言の間がしばらく続いた。
そして、第一声。ライバー人生を左右してしまいかねない大事な場面で――
「ミ~ムミムミム! ミムはネットミームの伝道師にして――ミムミムミーマーのミームマン! よろしくミムよぉ~~!」
:なんて??????
:ミムって一人称なのかよ!?
:なんだこれ、なんだこいつ
:こんなのがツクヨミのセキュリティ担当してるってマジ?
:ヤチヨがかわいそう
――ミームマンはハジケた。
「ミ~ムミムミム! インターネットミーマーのミムマダムミムよぉ~~」
:まぁた名前変えてるよ……
:う わ で た
:釣りタイトルだろうけど激エロ武器って何作る気なんだ
:どうせロマン武器だろうなって……いやまぁロマン激エロ武器も良いんだけどさ!?
配信画面に現れたのはいつも通りの西洋甲冑の男。葛飾北斎並みに名前の変わることに定評のあるバカ。今日も今日とて終わりの配信枠を開いている。
こいつだってヤチヨに色々と無茶振りされて疲れてるんだ、キチゲ解放配信くらい許してやってくれ。
「とりあえずここに、食らった女性アバターのテクスチャを全裸にする銃があるミム」
やっぱり許さなくて良いわ。とんでもねぇモン作ってんじゃねぇ。
:激エロ武器じゃねぇか!?
:(ツクヨミのCEROが)終わった……
:待て待て待て
:ツクヨミ公式??
:おい副管理人???? おい??
ツクヨミは血も出ないCERO:Aの全年齢対象! だというのにそんなエロMODみたいな武器が存在していては色々とアウト!
しかし、血と内蔵とその他諸々を目にしない日の無い人生を送って来ていたこのバカには、ちょっとその辺の倫理観が無い。
「安心するミム。この武器は正式実装予定は無いミム」
:ツクヨミは救われた
「今のところは」
:ツクヨミは終わりだ
「そんで、この銃に激エロ変形機構を組み込んで、激エロ武器を作るミ――」
ポン、とミムマダムの肩に手が置かれる。誰だお前は!?(鉄十字)
「ミ~ム~ス~ケ~~~~?」
「ヤッベェ、ヤチヨいつの間にミムの後ろに居――!?」
:行けてくれ!頼む!
:俺達の夢をかなえろミムミム!!
理屈の上では動くはず。その状態で失敗する事、数えて数十回。いつもの甲冑姿ではなく、それっぽいスキンを着て、微調整に微調整を重ねたミム三郎がベルトを腰に巻き――
「ふぅ……ふっ、はっ……ふんっ!」
――連続で、ポーズを取る。
事前に登録されたポーズを認識したことで、腰に巻かれたベルト――オルタリングが光と音を放ち始める。演出として周囲に風が渦巻く。ツクヨミ特有の夜の闇の中に、オルタリングの光が輝く。まさに原作再現!!
:ここまでは完璧!
:かっこよ……
:あまりにも良すぎる!!
:カッコヨ……
溜めに溜めて、再びポーズ!
「これで……変っ身!」
声と共に勢い良く両腰のボタンを押す。反応し、ベルトの音が変わる。放たれる光が全身を包むほどに溢れる。
「――よっしゃぁ!! 成功したミム!!」
光が収まった場所には、仮面ライダーアギトが立っていた。
ただ、アバターの変更に特殊演出を追加しただけ。別に特段強くなった訳でもこれが出来たところでメリットがある訳でもない。
:最高
:おめでとうミムミム
:かっこよすぎて泣いてる
:俺ら特攻の配信すぎる
それでも、かつて
:サテライトのクズが俺とデュエルだぁ?
:サテライトのクズが俺とデュエルだぁ?
:サテライトのクズが俺とデュエルだぁ?
:サテライトのクズが俺とデュエルだぁ?
:ここまで驚異の一致率
:なお遊戯王ではなくデュエマの模様
「という訳で、ムシケラども、寄成ミムやでぇ! 今日はお前らの事デュエマでボコボコにしてやるさかい、せいぜい良い悲鳴聞かせてくれや!」
:なんで寄成ギョウなんだよ!!
:クッソこいつ身長あるせいで無駄に似合ってるな……
:もうオチが読めた
:これは負ける悪役
「ワイが負けるやって? ファー! 甘い甘い!! そんなことある訳がないやろ! なんせワイのデッキは昔から愛用してるドラグナーやからな! 簡単には負けへんで!!」
:フラグ
:死亡フラグ
:そのセリフ言った奴大体負けるぞ
:おう、そのエバーラスト誰から盗った
「黙れムシケラ!!」
そうして、寄成ギョウのコスプレをしたミムミムが参加型配信を始め――
「ではジョリー・ザ・ジョニーでシールドを4枚ブレイク。アタック終了時にそちらのバトルゾーンにクリーチャーが居ないためエクストラウィンです。対戦ありがとうございました」
「ワ、ワイの負けやと……!? あ、ありえへん!! ありえへ――ぐわあああああああああああっ!?」
舞い散るシールド! 貫通した弾丸が寄成ミムを撃ち抜くッ! しめやかに爆散! ゴウランガ!! ナムサン!!
:マナにあんだけトリガーあるのに引けないミムミムサイドにも非はある
:デッキがあまりにも俺らのガキ時代すぎる
:令和に平成のデュエマを見れるのはツクヨミでもここだけ!!
:ドラグナーと無印ジョニーのジョーカーズとか……懐かしくて泣けて来たわ
綺麗に無色ジョーカーズに4キルされて負けた、哀れミムミム。
勝者、謎の覆面視聴者RAI!!
「はいどーも、クソ上司に振り回されてる部下です。今日は仕事ですクソッタレ」
:ミムミムがミムミム言ってない……
:本当にクソ案件回されたんやろなぁ
:嫌な仕事やってる時の俺じゃん
:頑張れミムミム
:今日はyachi8000だったかぁ……
:こいつと関わる時はだいたいyachi8000だろ!!
「おいお前ら見てみろよ、これ。沢山ウィンドウ出てくるだろ? これ全部それぞれ別々の武器装備の案な? ざっと10個、明日までにモデリングからプログラミングまでしてベータテストに実装しろって……死ねカス」
闇落ちミムミム。なお暗黒遠未来出身なため、そもそも素が闇落ちしているような気もするが、言ってはイケナイ。
「それじゃあお前らも作業の傍らとかに俺がクソ見クソヨのクソクソ案件を片付けてるのを見て行ってくれな~ファッキンホーリーシット!!」
:これはまぁ、ヤチヨが悪いから……
:推しへの悪口のはずなのに推しの非がデカすぎて納得しちゃうのバグだろ
:ミムミムって仕事できる側だからな……しゃあない
:いつの時代もSEはクソ案件に死にかけるモノ
「という訳で一個目は……弓と円形の近接武器になる変形武器?? 悔しいけど面白そうだなぁ……!! っし、頑張ろっと」
しかし、それはそれとしてロマン大好き男の子なので変形武器とかはウキウキで作って、作って……そして作りすぎて、その処理に自分で苦しむのである。
「おわ~~!! どうして変形段階一個増やしたんだモデリング段階の俺!! 死ね!!!!」
「へぇい、時に神々の皆さんはこちらの、トライピオというベイブレードをご存知でしょうか」
モザイクのかかった黄色い円盤を手に語り始める超☆熱血ミム太郎。
:始まりがあの人すぎる
:始まり方があまりにも酷い
:タイトルからして酷いだろうが
「今回の配信は、ただいまスリープ中かつ、スリープ終わり直後にライブの予定のヤチヨの傘をトライピオにして、ライブの雰囲気をぶっ壊そう、という算段です」
西洋甲冑の男が美少女の寝込みを襲っている完全に終わりの絵面ではあるが、実情がクソブラック上司に復讐する部下の図なのでコメ欄は何も言わない。
「クッソこいつ面だけは可愛いんだよな……そんな訳で早速改造して――」
ヤチヨへと伸ばされた魔の手へ、2つの影が噛み付いた。
「……邪魔立てするミムか!? FUSHI! 収納メンダコ!!」
「邪魔するに決まってるだろ!! 何やってんだバカ野郎!!」
:流石FUSHI先輩
:もうミムミムを止められるのは貴方しか……!
:このメンダコ自律で動くのかよ
:メンダコかわいいね(現実逃避)
フシャーと威嚇するFUSHIと、普段から傘やらなんやらをぶち込まれている収納メンダコ。ここにきて始まる、FUSHI&収納メンダコvs超☆熱血ミム太郎という激熱対戦カード!!
世紀の一戦の結果は――数時間後、SNSでトレンド入りした”ヤチヨ トライピオ”の文字列だけで語るべきだろう。
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