ミ~ムミムミム! ミムは全身ネットミーム人間ミムよぉ!!   作:ヤチヨ 幸せ なれる 質問

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なんかちょっと主人公の出身世界がバレ始めてて笑ってます。意外と知ってる人多いんだなぁって。
感想、評価、お気に入り、滅茶苦茶力になってます!

なんでこんなに好評なんだ、超かぐや姫!のオリ主物なのに……?

追記 日間7位……? イカれてるのか? この作品で?


第四話 バッドエンドを望む君、ハッピーエンドへ向かう君

 ――今は昔。それはもう気が遠くなるくらい昔の話。

 

 地球へ帰る途中にちょっぴりドジってしまった、えらえらかぐや姫に巻き込まれて、1機の棺(ひつぎ)が地球に墜落しました。

 

 その棺が帯びていた任務は、ただ1つ。異種族(ゼノ)を殲滅すること。

 

 しかし、墜落の衝撃で棺は沈黙。再起動されることも無ければ、誰かに発見されることもなく。

 

 ただいつものように、時を待ち、眠ります。

 

 さて、一方かぐやは落着から数年、絶望の時を過ごしていました。

 

 たった1人、未来か過去かも解らない、ここが地球であるかも今となれば自信を持てない。

 

 自分の乗って来た宇宙船であるもと光る竹も壊れてしまい帰ることも出来ないし、外に出る事も出来ない。

 

 本当に、ただ1人。誰もいない自分だけの世界で、かぐやは孤独に耐えていました。

 

 そんなある日、僅かな信号を捉えました。

 

 人の思念波に近い存在とも思えて、そうでもないような不思議なその信号。

 

 それは、無遠慮に全周波数帯を覆っていたようです。

 

 それこそ、壊れてしまったもと光る竹でも簡単に聞くことが出来るほどに。

 

 その信号は、歌でした。

 

 聞いたことがある歌。

 

 聞いたことが無い歌。

 

 そして、未知の言語の歌。

 

 ただそれらが垂れ流されるだけ。

 

 まるで壊れかけのRadioのように。

 

 それでも、ただ孤独だと思っていたかぐやにとっては、間違いなく救いでした。

 

 だって誰かが居る。何かが居る。それがどれだけの救いになったでしょう。

 

 きっと、この歌が無くても、かぐやはたった1人、1番の思い出だけを糧に8000年を生きたでしょう。

 

 それでも、ちょっぴりは救いになったのです。

 

 それからどれほど経ったでしょう。かぐやはウミウシの体を用いて縄文人に接触しました。

 

 そして、その優秀なスペックで神の様に崇められ、賑やかで、穏やかな時間を過ごしていました。

 

 火を囲み、踊り、歌う。

 

 どうしようもなく原始的で、どうしようもなく幸せな日々でした。

 

 しかしある冬、彼女の居た集落は、他の集落の恨みを買い滅ぼされます。

 

 特段何かした訳ではありません。ただ、十分な量の食糧があった、それだけの理由です。

 

 かぐやは逃げ出しました。

 

 必死に逃げ出しました。

 

 ウミウシの体で必死に逃げて、逃げて逃げて転んで――また、歌が聞こえました。

 

 かぐやの孤独をちょっぴりだけ救ったあの歌です。

 

 生まれて初めて、人間の負の面に傷付けられたかぐやは、縋るようにしてその歌の主を探します。

 

 1日、1週間、1ヶ月――どれだけ探したのか、そして今となってはどこで出会ったのかはもう解りません。

 

 いつしかかぐやの辿り着いた、巨大な竹林。

 

 その中に、その巨人は眠っていました。

 

 植物の蔦に覆われた青い体。

 

 中心に置かれた棺。

 

 それに無理矢理手足を付けたような、歪で奇妙な姿。

 

 そんな奇妙な巨人こそが、数百年間かぐやをちょっぴりだけ支えていた歌の発生源。

 

 かぐやは喜びました。この棺の中には、私と同じような人が居るかもしれないと。

 

 嬉しくて、それはもう嬉しくて。

 

 その喜びのままに飛び跳ねていると――

 

 ――ガコンッと、機械の駆動音。

 

 一瞬の内に響いた轟音と共に、竹林の一角が消し飛びました。

 

 何が起きたのか、すぐには理解できませんでした。

 

 かぐやを掠めて跳んでいった何かが、その向こうにあった竹林を消し飛ばした。

 

 種族柄優秀な脳だけが、辛うじてその情報を冷静に処理します。

 

 答えは棺の腕にありました。

 

 複数の銃身を円形にまとめたガトリングガン。

 

 それが、煙を吹き出してかぐやの方向を向いていたのです。

 

 恐怖に震えるかぐやと、その体の持ち主である犬DOGE。

 

 そんな2人を前に。

 

 蔦を千切り。

 

 地面ごと引き剥がし。

 

 数百年間眠り続けていた青い巨人が、ゆっくりと立ち上がり、叫びます。

 

「汚らしいクソッタレのゼノ共が!!」

 

 轟く怒声はそれだけで周囲を揺らします。

 

「ここで殺してやる!!」

 

 再び駆動し、回転を始めるガトリングガンの銃身。

 

「お前達に明日は無い!!!!」

 

 ――これが、彼らの出会いだったのです。

 

 

 


 

 

「いやもうほんとマジでちゃうんすよかぐやさん! 声も違うし姿も違うし! 気付けないですって流石に!!」

 

 クッソこの鎧カス駆動域がよ!! 土下座も出来ねぇじゃねぇか!!

 

「もうマジで! この通り! この通りもう五体投地なんで! 煮るなり焼くなり二宮和也! 好きにしてください!!」

 

 

334:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

この期に及んでミームなの終わってね??

 

335:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

泣かせた女の目の前でその女が頑張って作った鎧を貶す奴が居るらしい

 

336:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

はぁーつっかえ!

 

337:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

おかしいね、割とスレ主の非は少ないはずなのに、スレ主に暴言を吐きたくなってしまうのはなんでや

 

338:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

ミムミムしてたせいだろこいつが

 

 

 うるせぇ! 野次馬共!! 俺は今必死なんじゃい!! こちとら小学生の頃に泣かせた女子の事未だに思い出して死にかけるくらい女を泣かせるのが苦手なんだよ!!

 

 いやぁ、それにしてもまさかかぐやがこう、ちゃんとした女だったとは……読めなかった、このリハクの目をもってしても!!

 

339:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

リハクの目は節穴(定期)

 

340:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

なんだ、いつも通りのリハクか

 

341:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

割と言ってる事カスだと思う()

 

342:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

どんどんスレ主の非が増えていく……

 

 

 だってさ! ウミウシって雌雄同体だぜ!? なんか本人(?)の自認がメスっぽそうだったからシスターかぐや呼びしてただけなの!! LGBTQへの配慮してただけなの!!

 

 それが! 自認じゃなくてちゃんと女だとは思わないじゃん!!

 

「……グスン」

「ひぃ! スィヤセン!!」

 

343:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

今の時点でもう上下関係がハッキリしてる……

 

344:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

まぁ、スレ主典型的なネット弁慶っぽいしま

 

345:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

ミーム擦ってるイカレ野郎じゃなかったんだなスレ主って

 

346:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

いや、ミーム擦ってるイカレ全身ネットミーム人間ではあるだろ

 

347:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

人間なのかそもそも。普通人間は2万年も生きねぇよ

 

348:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

てか前世の体を引継ぎだろ?

こいつこっからまた2万年生きるの??

ギリギリ人類に有害だろ

 

 

 本当にうるせぇ野次馬共がよ!! 普段はどちらかというと俺が上の立場だったわ!! ただ俺が泣いてる女に弱いだけだよ!!!!

 

 俺は! チョロい!!!!(ドンッ)

 

 という訳で全力の五体投地を続行していると、頭上の近い場所にかぐやの気配を感じた。俺が寝転がってるせいで目の前が床で頭上がいつもの目の前状態なのややこしいね。

 

 さぁて、このまま頭を踏み潰されてお陀仏かな。俺ならそうするわ。てか今までそうして来たし――

 

「……撫でて」

 

 ちょっと予想外だな(困惑)。

 

 恐る恐る五体投地状態から立ち上が――立ち上が――立ち上がり辛ェ!!

 

 四苦八苦しながら、なんとか五体投地状態から立ち上がる。かぐやの表情を窺うが、身長差的に髪で隠れて見えない。身長2m30cmの悪い所出たか……カァー! 羨ましいねチビ共が!! 俺も身長180㎝くらいがちょうど良かったんだけどなァ!!

 

 

349:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

ここまでデカいと本当に不便そうだから文句言う気も起きねぇな……

 

350:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

落ち着いて聞いてください、180㎝はチビじゃありません

 

351:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

というか俺らを煽る暇あったらヤチヨに構えよ

 

352:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

はやく撫でてあげなよ!! はやく!! ハリー!!

 

 

 うるせぇ!! こっちは1万9000年間!! 母親以外の女に触れてないんだよ!!!!

 

 ウミウシの頃は女だって思ってなかったからノーカンだし、もう本当に免疫が無いの!!!!!!

 

353:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

おおっ! うん……それは、ヤバいか……

 

354:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

拗らせすぎだろ童貞

 

355:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

いやまぁ、スレ主結構過酷な人生送ってたみたいだからね……

 

356:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

だとしてもお前のせいで泣いてる女がお前に触れて欲しがってるんだから触れろよ

 

357:名無しの転生人(てんせいんちゅ)

意気地なしが!!!!!!!!

クソボケ!!!!!!

 

 

 ――覚悟を決めるしか、無いのだろうか。

 

 仮想空間だってのに妙に粘ついた汗が背中を濡らしている気がする。固唾を飲み込み、恐る恐る手をかぐやの頭に置く。

 

「ん……」

 

 こっちが鎧の手という事もあり痛くないように気を使いつつ、ゆっくり撫でる。下手すりゃかぐやがウミウシだった前世よりも気を使って触れているかもしれない。

 

 あんまり髪が乱れちゃダメだろうと、ゆっくり、出来るだけゆっくり、それでいて優しく撫でよう。

 

 ……セクハラとかで訴えられないよな、これ。

 

 

 


 

 

 

 ツクヨミに感覚は無い。こうして撫でられても、せいぜいがデータとして自分のアバターの髪の毛が干渉によって動いている事がわかるくらい。

 

「あっ……」

 

 けれど、こうも昔のままだと、不思議と感覚があるような気がして来る。堅い鎧の手の平で、信じられないくらい優しく撫でてくれるその動作。それがかつての金属の手の平の感触を思い出させてくれる。

 

「こんなもんで良いのか……?」

「……ふふっ」

 

 心配そうに呟く君は、変わってしまったようでやっぱり変わってなくて。その事実があまりに嬉しい物だから、さっきまであれだけ悲しくて、あれだけ怒っていたのに、こうして撫でられてしまうだけで全部許してしまいたくなる。

 

 それでも、許してあげない。君は私を嘘吐きにしたのだから。ハッピーエンドに連れて行くという約束を無かったことにして、私を、人殺しにしたのだから。

 

「もう、大丈夫……ありがとう」

「お、おう……」

 

 ぱッと手の平が離れた。撫で始めるまではあんなに恐る恐るだったのに、離す時は一瞬。そんなに触りたくなかったんだ、私に、へー……。

 

 まぁ、君の事だから女の子への免疫がないとかなんだろうけど。私の性別知らなかったみたいだし。しょうがないから許してあげよう、そこは。

 

「それで、君はヤッチョに言うべきことがあるんじゃないかなぁ~~?」

「エッ!? ……あぁ、そうだな。うん、そうだ」

 

 オホンと一息。そういうちょっと芝居がかったことするのも変わらないね。

 

「俺を殺してくれてありがとう……すまなかった。かぐやが俺の事を嫌うのも無理は無いと思――」

「は?」

 

 嫌う? 誰が? 誰を?

 

 ヤチヨが、君を?? 嫌う????

 

 ……いやまぁ、確かに1週間監禁してたしそう思われても仕方が無いけどさ。君の人生については沢山聞いたから監禁される=嫌われているもしくは憎まれている、って繋がるのも解るけどさ。

 

 少しはヤチヨの雨模様で複雑模様な乙女心を――君には理解できないか、クソボケだもんね。そうだった、期待したヤッチョがバカでござんした。

 

「……はぁ。ヤッチョは、別に君のこと嫌いじゃないよ」

「?????????????????」

「昼飯の流儀みたいになってるところ悪いけど、言うべきこと、早く言ってくれないかな??」

 

 なんでこうもネタに走るようになっちゃったんだろう。まぁ楽しそうなのは良いと思うけれど、ヤチヨ的には知らない君ばっかり見せられるのは気に食わないと言うか……やっぱり乙女心は複雑怪奇なのですよ。

 

「えぇ、俺が言うべきこと……言うべきこと?? 謝罪以外で??」

「はぁぁぁぁ……本当にクソぼけだねぇ、君は。しょうがない、そんな君には特大ヒントを出してしんぜよう」

 

 困惑している彼の両の手を取る。うわっ、解り易くキョドるじゃん。流石に女の子に耐性無さすぎじゃない? まぁ好都合だから良いけどさ。

 

 さて、これで解らなかったらもう1週間くらい監禁しちゃうかもだから、正解して欲しい所だね!

 

「それじゃあ――おかえり」

「……あぁ、なるほど、そういうことな」

 

 なんか一瞬怪しかったけれど、気付いたらしい彼は頷きながら口を開く。

 

「ただいま、かぐや」

 

 

 


 

 

 

 長い永い、時が過ぎました。

 

 仲違いもしました。

 

 共に居ることが嫌になった日もありました。

 

 共に居ることが出来なくなった日もありました。

 

 国が生まれ、滅びました。

 

 言葉が変わり、文化が変わりました。

 

 何度も同じ場所を通り、何度も違う名で呼ばれました。

 

 それでも2人は、共に在りました。

 

 沢山の苦しみを、そして2度の世界大戦を乗り越えました。

 

 長い旅路を歩き続け、残すところは僅か80年。

 

 旅の99%まで辿り着いた、そんなある日のことでした。

 

 青い巨人は、かぐやに自らを殺すように望みました。

 

 もう、自分には理性が残る時間が少ないから。

 

 誰かを不幸にするだけの怪物になってしまうから。

 

 だから、自分を終わらせてくれと望みました。

 

 かぐやはすぐには答えませんでした。

 

 ただ、少しだけ考えると言って、1人になって、泣きました。

 

 ワンワン泣きました。

 

 一緒にハッピーエンドに行くと、約束したのに。

 

 ずっと一緒に生きて来たのに。

 

 彼はお先に1人で、逝こうとするのか。

 

 約束を破らせる彼を、恨むことすらしたかもしれません。

 

 それでも最後には、彼のためにと悲しみを押し殺し、願いを受け入れます。

 

 ですが、彼が死を望んでから僅か1年。

 

 その頃にはもう、彼は壊れていました。

 

 意味のある言葉を紡ぐことも出来ず、妄言を吐き出すことしかできない。

 

 しかしその妄言は、この世界の未来を知っているかのような発言すらも含まれていました。

 

 けれど、その言葉を確かめることは、かぐやにはもう出来ません。

 

 何故そんな事を知っているのか。

 

 何を見たのか。

 

 何を伝えたいのか。

 

 もうかぐやには、確かめる術はありませんでした。

 

 そして、最期の時が来ました。

 

 ”お別れは笑顔で”

 

 そんな言葉を思い出しながら、かぐやは彼を繋ぎ止めていた生命維持装置を停止させました。

 

 その瞬間、音をたてながら7000年間閉じていた棺の扉が開きます。

 

 最期の瞬間、彼は自身の手で、かぐやをたった1度だけ撫でました。

 

 そして、掠れた声で呟きます。

 

「皇帝陛下、お許しを……」

 

 こうして、彼は死にました。

 

 残ったのは遥か未来、41千世紀のオーバーテクノロジー。

 

 そしてそれに繋がれていた、今となっては物言わぬ骸。

 

 間違いなく、バッドエンドです。

 

 けれど、終わりのない地獄を生きた彼にとっては、それはきっと待ち望んだ終わりだったはずです。

 

 だから、そう。

 

 彼にとっては――

 

 めでたし、めでたし。

 

 だったのです。




クソボケ:本当に正体があからさますぎるクソボケ。今回でだいぶ取り戻したけど、それでもやっぱり色々解ってない。特技は暴力。

月見ヤチヨ:今まで曇らせられた分のご褒美をもらってご満悦。でもお前この後原作まで行くと過去の自分にいろPをNTRされて脳破壊されるよ。特技はプログラミング。

お気に入り2500件記念ということにしておく番外編のアンケート

  • 話の間の補間短編集
  • ヤチヨを甘やかす万夜の話
  • ミム太郎の配信短編集
  • ヤチヨが万夜にアピールする話
  • 万夜の過去をヤチヨが聞く話
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