ミ~ムミムミム! ミムは全身ネットミーム人間ミムよぉ!! 作:ヤチヨ 幸せ なれる 質問
これで一安心だぜ、よしそれじゃあ俺もツクヨミを楽しもう! ……とは残念ながらならなかったんだよなぁ。
サービス開始時から俺に任される仕事は減るどころか増えてゆき、今じゃお陰様で俺の肩書も豪華さを増してしまった。
最初はせいぜいがツクヨミ管理スタッフAだったのが、今じゃツクヨミPvPゲーム担当兼セキュリティ担当兼クリエイティブ機能担当。
見ての通り、肩書だけ見れば結構中枢的ポジションである。
お願いだからヤチヨはこれ以上俺の仕事と権限を増やさないでほしいのだが……まぁ、妹分の頼みを断り切れない俺が悪いよね、仕方がない。
「うーむ、他にあった事と言えば……ヤチヨがデビュー曲、ちゃんと届いてるかなぁって定期的に不安になってることくらいミムね。まぁ、これは「あった事」っていうより現在進行形なんだミムけどね」
674:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
まぁ、不安にはなるだろ
675:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
輪廻が巡ってるって言ってもオマエって言う不定要素来ちゃったからな
届くかどうか不安になるのは仕方がない
676:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
ただでさえスレ主が居なくても自分がちゃんと輪廻を辿れてるかなんて解らない訳だしね
少なくともいろPが初ログインするまでは不安だろうよ
677:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
正解が解らないってのは怖いよなぁ……
俺も単位取れてないと留年だぜ
678:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
結局チョロミムになったのかスレ主は
ちょっと俺には解らない感覚だなぁ。俺の場合はホラ、不都合なんてフィジカルで全部なんとか出来ちゃうから。今世はパワーアーマー無いからそんなに無理できないけど、それでも割と押し通せちゃう。
「やはり暴力! 暴力は全てを解決する……!」
あと最後、別にミムはチョロくは無い! 断じて! ただ断ろうと思うと脳裏にウミウシだった頃のアイツの苦労が浮かんできて、最終的に暴力とか関係なく許せる! しちゃうだけだ。
679:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
じゃあダメじゃねぇか
680:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
ちょっろ
681:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
>>677
お前は勉強しろ?
で、思い出したんだけど、結局中学校はどうしてるん?
「学校に関しては行く気ないミムよ? 行くとしても大学からミム」
行かないと思うけどねん。
ちなみに、もし大学行きたいなぁって思ったら、まず適当な学歴が生えてくる。そしたらあとは受験だけ頑張れば万事OK。
いやぁ、転生チート様様だよな。
倫理? そんなもん暗黒遠未来に捨てて来たわ。
682:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
なら原作に関わる事は無いか……
683:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
ツクヨミの管理人側にいる時点で絶対関わることになるだろ()
684:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
てかどう見ても百合に挟まる男オリ主ポジだから絶対に関わるはず!
685:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
ラドンもそうだそうだと言っています
「ミムは百合には挟まらないミム。それに原作に関わる気も無いミムよ……と、時間だミムね」
鳴り始めのアラームをリスキルする。取り出したスマコンを目にぶち込んでツクヨミへとログイン――の前に、だな。
686:ネットミーム人間
!streamstart
687:☆システムメッセージ☆
コマンド承認
視覚共有配信を開始します
俺は優しいから、スレ民共にも視界共有くらいはしてやろう。久々のツクヨミを精々楽しむが良いぞよ、スレ民共。
688:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
ありがたや~~!
689:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
ツクヨミを1人称で見れるのは貴重な機会!
噛り付いてみなければ……!
690:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
原作キャラと会えたりしねぇかなぁ
691:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
スレ主原作関わりたくないらしいし多分無理でしょ
692:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
すげぇフラグを建ててる気がする
「――太陽が沈んで、夜がやってきます」
「お疲れさん」
このヤチヨは本人じゃないけれど、いつだってなんとなく言いたくなるのでいつも労いの言葉だけかけて鳥居をくぐる。
水面の様に揺らいだ景色。揺らぎが収まれば、代わりに見渡す限りごった返す人、人、人!
全員が全員、同じ奴らなんて居ない、耳が生えてたり角が生えてたり尻尾が生えてたりの多種多様なアバター達!
前世で見てたら気が狂って全員ぶっ殺してただろうが、今は見るだけでココロオドルってもんだ。
「何度見たって、気分が良いミムねぇ……!」
693:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
うっひょ~~~!! やっぱスゲェなぁ!!!!
694:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
最初に見た時が見た時だったからスゲェ感動する
695:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
これの製作にミムが関わっているという事実
696:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
やめろ、忘れたい事実なんだから
697:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
>>695
これほぼヘイト創作の文脈だろ
おーおー……好き勝手、言いなさる……!(ウルージさん)
さてと、待ち合わせの場所は――第6区画の広場だよな? 良し、合ってる。ここからだったら歩きで10分くらい……面倒だから屋根伝いに行くか。
足に力を溜めるイメージ。間違えて現実の体を動かしてしまわないように慎重に――そんで跳ぶ!
「うわっ!? ってミムミム!?!?」
「頭上失礼するミムよ!」
ざっと――今回は30mくらい斜め上に跳躍して屋根に跳び移る。着地の衝撃を膝で吸収して、そのままバネみたいに次の屋根へ。これを繰り返していくだけの簡単な移動方法。
俺と同じような改造人間ニキにおすすめだぞ☆
まぁ、間違えて現実の体を動かしちゃうとヤバいんだけどね。今住んでるボロアパートがさらにボロくなってしまう。
698:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
出たなヒーローかニンジャにしか許されない移動法
699:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
これを生身でやるミムが居るらしい(震え声)
700:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
言うてこれくらいならこの掲示板に居る連中なら出来る奴多いべ
701:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
サラマンダーより、ずっとはやい!
702:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
>>701
やめてね(ひんし)
703:名無しの転生人(てんせいんちゅ)
>>702
ポケモンがこんなとこ見るな
ヒーローでもニンジャでも無くて悪かったな……こちとら悪の人類帝国の超人兵士じゃい。
「それにしたって。ツクヨミもかなり大きくなったミムねぇ~~……今も新区画の開発が進んでるミムし、この調子でいずれ現実だって超えてしまうかもミムね」
その頃にはきっとツクヨミ内でも出来ることが増えて――ヤチヨも暇しなくなるだろう。現時点で
「皆のためにわんわんおー! ”忠犬オタ公”でーす! 今日も元気に~職務果たしちゃいま~す!!!」
:(U^ω^)わんわんお!
:わんわんお!
:わんわんおー!
:わんわんおー!
:わんわんお!
ガッツリ原作キャラじゃねぇか!! というスレ民の叫びが万夜の脳髄越しにツクヨミ中に響いた気がした。実際には響いていないが、少なくとも万夜の脳内はうるさいようで鎧の下で顔を歪めている。
忠犬オタ公。色黒銀髪犬耳ギャルという属性過多なライバー。声も顔もついでにアバターのスタイルも良く、その上なんと
ここでクエスチョン!
Q.どうして原作に関わらないと言ったのに、こんなあからさまな原作キャラと関わってるんですか?
A.
「さぁて! ななななんと! 今回のNEWS TSUKUYOMIは特別ゲストをお迎えしてるぞ~!?」
:キターーーーーー!!
:サムネで見てずっと気になってた!!
:もしやもしやでヤチヨだったり?
:黒鬼の誰かかも!
:男来るな男来るな男来るな男来るな
チラっとオタ公の視線が万夜の方を向く、すなわちアイコンタクト。
しかし受け取る側はクソボケなので一瞬考えてから、あぁ、俺の出番かと理解しアバターの透明化(管理人権限)を解除する。そうすればアバターの表面に張り付いていた透明というテクスチャが剥がれ落ち――万夜がオタ公の隣に姿を現す。
:マジかよ!?
:誰これ?
:う わ 出 た
:うーんすっげぇ嫌な予感がする
:ど う 転 ん で も 神 回 確 定
身長2m30cmというツクヨミで見ても異様な巨体。そんな巨体に初ログイン時から変わらぬ青の西洋甲冑を纏い、いつからかその背中に追加されたボロボロのマント。*1
「ひょ、ひょえ~……」
「――自己紹介をしても?」
「はは、ははいぃ!! どうぞぉ!!」
声だけで人を殺してしまえそうな圧のある低音。声をかけるために僅かにオタ公の方に顔を向けるだけで、ガチャりと甲冑が音を鳴らしたことすらも圧になる。オタ公の尻尾が股の間に挟まっちゃった、初対面だし仕方が無いね、可愛いね。
:カッコよ
:誰だよコイツ
:にわかか? まぁ見てろよ
:今回はちゃんと自己紹介できるのだろうか
:こいつだけフロム世界の人間だろ
さて、ここまで見ていただければ分かると思うが、月見万夜という男はツクヨミにどっぷりである。
学校には行っていない。寝なくてもいい。食わなくてもいい。トイレにも行かなくていい。
よって空いた時間は全部ツクヨミにぶち込まれる。
ツクヨミでは仕事に遊びにとやる事に困る事は無い。挙句の果てには、ハイエンドスマコンを2台買って片方を充電している間にもう片方を使う始末。
週の九割以上をツクヨミか、その関連作業に費やしているもはや廃人という言葉すら生ぬるいナニカ。
そしてそんな男が、ツクヨミの管理側で唯一の人間で、トップライバー月見ヤチヨに最も近い男という属性も持ち合わせている。
しかし何より万夜を有名たらしめているのは――
「ミ~ムミムミム!! ミムはネットの荒野で忘れ去られたネットミーム達の伝道者――そして地獄からの使者かつ忠犬オタ公の忠犬っぷりに咽び泣く男! スパイダーマッ!」
:(自己紹介)ダ メ で し た
:声が急に高くなりすぎだろ
:事故紹介だよこれじゃあ
:なんか急に同族な気がして来た
:自己紹介か? それ本当に自己紹介か??
:ダーマ! ダーマじゃないか!!
――ツクヨミライバーランキング10位以内必ず入り続ける人気ライバー、”超☆熱血ミム太郎”としての一面である。
なお、名前に関しては葛飾北斎くらいコロコロ変えるので、基本的に視聴者やツクヨミユーザーからの呼び名は”ミムミム”である。
「本日は~忠犬オタ公さんとミムでツクヨミのPvPの正式リリースについての説明を行うミムよぉ~!」
「……はっ! よ、よろしくお願いします!」
「もっと柔らかくて良いミムよ~? むしろいつも通りが良いミム! 距離を感じるとミムは悲しくなっちゃうミムねぇ~ヨヨヨ(泣)」
「が、がんばりまっす」
:この見た目でこの声なのバグる
:オタ公ガクガクで草
:落差で整う♡
:これもう動物虐待だろ
:頑張れオタ公! そいつは管理人の癖にBANされたことがあるヤベー奴だ!
「そ、それじゃあ早速説明の方を――」
「アイアイマム! ミムに任せるミムよ~~!」
本当に大丈夫なのだろうかという視聴者とオタ公とついでにスレ民達の心配とは裏腹に、万夜の説明はつつがなく進む。
βから正式版に移行する際の大きな変更点、追加武器、追加職種。注意事項にお楽しみポイント。時に真面目に、時にミームを交えて。当然合間合間にオタ公の喋るターンも割り振る。
1万9千歳のコミュ力は伊達ではないのだよ……なお現在の実年齢は14歳、このガキがよ。
「以上で説明を終わるミム、もし質問があれば公式のお問い合わせフォームに送ってくれればミムが直接お答えするミム!」
「ありがとうございました~!」
:第一印象からは考えられないくらい良い人だった……
:クッソこいつ初対面の女の前だからって滅茶苦茶擬態してやがる……!!
:騙されるなオタ公! こいつヤバい時はちゃんとヤバいから!!
:今の所ちょっと素が怖いだけの面白お兄さんじゃん
:普通に正式サービスが楽しみになるだけの配信だったな……
:こいつオタ公ちゃんと仲良くなったっぽくなってるのキモすぎだろ
悲しきかな、万夜は目に付くムカついたものは全部どうにかしないと気が済まないタイプだ。例えばそう、変な事を言う視聴者とか。
「……よし」
配信は大成功と言っても良いだろう。過不足なくかつ解り易く情報を伝え、オタ公にも見せ場を作った。視聴者達も正式サービスが待ち遠しくてたまらないだろう。
だがしかし、ここで終わるようなら万夜はBAN処置されて無いのだ。
「……まだ、時間が余ってるミムね?」
「へ? ――確かに、余ってます」
その言葉を確認してから、万夜は管理者用のコンソールを開く。パパッと操作して、正式サービスの開始ボタンを押す。
こりゃ後でヤチヨに怒られるぞ~~と笑いつつ、万夜は声を張り上げる。
「それじゃあなんと! ここから突発で! 視聴者参加型先行体験会と洒落こんじゃうミムよぉ~~!!」
:太っ腹すぎる!! クッソもう寝る準備しちまったよ!!
:無許可なんだろうなぁ……
:どうせ無許可定期
月見ヤチヨ:待って聞いてない
:草
:やっぱり監視されてたか草
管理者権限によるファストトラベルでパパッと場所をKASSENのSETSUNAのルームへと移す。そして、参加するためのコードを配信の画面に乗っける。
ヤチヨ:待って聞いてないよ!?
ヤチヨ:ミムミム?
ヤチヨ:万夜?
ヤチヨ:万夜さん???
ヤチヨ:聞いてますか月見万夜さん???
ヤチヨ:ねぇ???
その間、滝の様にヤチヨから送られて来るDMと業務連絡。
それらを当然の様に適当に流した万夜は、それはもう良い笑顔で自分を対戦者の片方にアサインする。
:い、行くのやめよ~っと……
:ぐあ~参加できなかった!!
:大丈夫だろ、公式番組だぞ? 大丈夫だろ……? やらないよなミムミム??
:ここでやらない分別が着くならBANされてねぇよ
そして現れた対戦相手。オタ公のファンであり、ちょっとばかし万夜に嫉妬の感情が無い訳でもないが、そんな事よりも先行体験の方が大事な模範的なゲーマー。
しかしまぁ、先行体験出来る代わりに厄介な視聴者への見せしめとして殺されるのは何ともかわいそうだが。
「対戦、よろしくミム」
「対ヨロです」
2人目がアサインされ、試合開始までのカウントダウンが始まる。
5。
4。
「そういえば言い忘れてたミム」
3。
「ここから先は――」
2。
万夜の左の手の平が、大きく開く。すぐに掴めるように。
1。
「――R指定だ」
0。
双剣を握った対戦相手が、素早く万夜の甲冑を浅く斬り込む。
遅れて、首から上を喪った対戦相手の体と、万夜の固く握られた握り拳の隙間から桜の花びらが溢れる。
「人間の頭くらい、片手で十分なんだよ」
:は? え? 握りつぶした??????
:で、出た~! ミムの残虐ファイト!
:コメント数減ってて草。わかるよ、怖いよなこれ
やったことは至極単純。向こうが近付いて来たから、頭を握り潰しただけ。要するに超人スペックにモノを言わせたカウンター戦法。前世と何ら変わらない――いや、飛び散るのが脳髄と血と肉片だったのが、桜の花びらに変わっている。
さて、残虐ファイトでキルされてしまった事により、息も荒くリスポーンした対戦相手。喋る気力も無いのか、ただ律儀にお辞儀だけしてログアウト。ゲーマーの癖に律儀である。
「対戦ありがとうミム~……それで、他に先行体験に来たい視聴者は――」
当然、この光景を見た後に来る者はおらず、先行体験会は実質数秒で終了! そして、時間を余らせたまま配信はお開きとなった。
余談だが、オタ公はしばらく西洋甲冑と桜の花びらを見ると変な汗が止まらなくなったそうな。
月見万夜(ミムミム)(超☆熱血ミム太郎):はっちゃけ中学生(不登校)。嫌だなぁ、って思ったらフィジカルで全部粉砕して解決するのが一番だと思ってる。この後ガチ説教される。
月見ヤチヨ:万夜を振り回してるが、作用反作用の法則によりヤチヨ側も振り回される。この後ガチ説教する。
忠犬オタ公:万夜への印象はちょっとプラスくらいに落ち着いた。怖そうだけど面白くてやっぱり怖い人。
対戦相手のゲーマー:見せしめとして残虐ファイトの餌食になった。かわいそう。目標はリベンジ。心が強ェゲーマーなのか……?