ミ~ムミムミム! ミムは全身ネットミーム人間ミムよぉ!!   作:ヤチヨ 幸せ なれる 質問

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なんかすっごい感想とかもらえて感謝感激! 雨アラモード!

それはそれとして主人公くんの素性がどんどん読者さんにバレてくの草ミムね。


第六話 「え!? 月曜日までにあと2パターンを? 出来らぁ!」「へぇ、じゃあやって見せてよ、月曜日までにあと2パターン」「え!? 月曜日までにあと2パターンを!?」

 いっけなーい☆ 仕事仕事!

 

 俺、全身ミーム人間! 身の丈に合った生き方を夢見る小学5年生!

 

 ヤチヨに「じゃ、権限与えちゃったし、君も今日から管理業務よろぴくね~? もちろん給料は出すから」と言われても~う大変!

 

 こちとら技術士官(メカニカス)じゃないんだからバイナリ語には詳しくないってのに! もう困っちゃ~う☆

 

 ……ヤチヨって電脳生命体なんだから、1人でやってた方が効率的だと、俺は1人思うのであった。

 

『そうでもないよ~? ヤッチョから見ても理解できない未知の技術体系ってのは普通に有益なのだ!』

「うわでた。急に出てきて心を読まないで欲しいミムねぇ~~? お前を消す方法っと」

『そんなのないよ~ん』

 

 作業を終え一旦放置されていたPCの画面に、当然の様にヒョッコリ現れたヤチヨ。

 

 デスクトップマスコットみたいなツラしやがってからに……ちょっとチョロい自覚あるけど、やっぱ見た目は可愛いんだよなぁ。

 

 さっすが人気なライバー様だぜ。逆張りオタクだからまだ配信見てないけど。

 

「はぁ……それで、ミムに言いつけられてた防衛プログラム組んだミムけど、確認よろしくミム」

『はいはーい!』

 

 笑顔でヤチヨがパチンと指をスナップ。その瞬間、PC画面に急にウィンドウが大量に出現し、その中で流れ始める大量のログ。試しに攻撃してみてるのか? まぁ、それが一番良いよな。俺も実戦試験されて無い兵器とか使いたくねぇもん。

 

 しばらくボーっと流れるログを眺めていると、最初とは逆に急に開いていたウィンドウが全て閉じる。そして、ニッコリ笑ったヤチヨが口を開く。

 

『お世話になっております。超いい感じです! 超いい感じなんですけど、もう2パターンぐらい別のデザインも見てみたい感じです! 月曜までで大丈夫です!』

 

 えあ^ああああああああああああああああ~~~~~~~!?!?!?(声にならない悲鳴)

 

「月曜は明日ミムよ!?」

『行ける行ける! だってヤチヨの君だしね!』

「オイオイオイオイオイ! 信頼がデカすぎるだろ!」

 

 明日までに防衛プログラムをあと2つ!? 別パターンのヤツを!? いくら俺が寝なくても動けるとはいえ流石に月曜日までにあと2つは無理――

 

『ねねね! このとーり! おねが~い?』

 

 画面いっぱいまで大きくなったヤチヨのオネダリ。若干上目遣いなのコイツ自分が一番可愛い角度解ってやがるなクッソ……! クッソぉ!!

 

「――クッッッソォォオッ! やってやろうじゃねぇかミムよ!!」

 

 俺はスポーツマンだ! そこらのプログラマとは鍛え方が違う! 改造人間をなめんじゃねぇ!! 月曜日までにあと2パターンやってやるってんだ!! Fooooooo~~↑↑!!

 

 俺が可愛い妹分の頼みを断れる訳無いだろ(真顔)。

 

『うんうん、それでこそヤチヨの君って感じ! じゃ、よろしくね~』

 

 おファックですわ~~!

 

 ……いやまぁ、ヤチヨの方が俺なんかよりよっぽど仕事してるのは解ってる。スタッフ増やせって文句を言いたくもなるが、それが出来ない理由も知っている。

 

 ツクヨミをヤチヨの自由にするためには、外部の連中からの干渉は極力減らさなきゃなんない。

 

 しかもこれは俺もだいぶ悪いんだが、構造上どうしても俺以外が触れば正気を持っていかれかねない領域がツクヨミには最初から存在している。

 

 だから、俺以外のスタッフを雇えないし、ヤチヨ本人が触れない領域を触るには俺が必要。となれば、俺がやらなきゃいけない仕事が沢山出てくる訳だ。うん、理屈の上では納得できたね!

 

 だがしかしおファックなのはファックなのである。いつだって死神術士デスマーチ(コスト闇1 パワー1000)の時間だぜ。

 

 ……でもこれ、俺が転生して無かったらどうするつもりだったんだろ? まぁ、厳重に封印して使える部分だけ使うとかやってたのかな、それでも結構ツクヨミの役には立つだろうし。

 

「あ^~結局お前とは付き合いが続くんだミムねぇ~」

 

 それにしたって「俺が死んだ後は好きに使っていい」とか言ったのは俺だけどさ、思ったよりも自由な使われ方してて草なのよね。まさか死の棺桶なんて言われてたお前が、今じゃ人と人を繋ぐ架け橋の一部になろうってんだから……互いに解らないもんだよなぁ、人生って。

 

 さて、現実逃避終わり! あと2パターン作るぞ明日までに!!

 

 死ね。

 

 

 


 

 

 

『ほ、ホントに作っちゃったんだ……2パターン!』

「ワ……ワァ……」

 

 頑張った、俺めっちゃ頑張ったよ……本当に頑張ったよ……!!

 

『それじゃあ早速! ドドンとテストやっちゃうね~?』

 

 もう喋る気力もないのでサムズアップで答える。

 

 おかしいな、俺達は寝なくても大丈夫だし、寝ずに連続で1週間くらいぶっ殺し合いしても疲れないはずなんだけどなぁ……どうしてこんなに疲れてるんだ……?

 

 ……あ、これ心が疲れてんのか。ヨシ、ヤチヨのチェックが終わったらしばらくぶりに寝よう。睡眠は大事って古事記にも書いてるし戦いの聖典(コーデックス・アスタルテス)にも書いてある。

 

 しばらくボーっとしてると、パチパチと拍手の音が聞こえてくる。あ~褒められて精神が回復していく音ォ~~!!

 

『すっごい、パーペキ! さっすがだねヤチヨの君! いと大義!』

「……そりゃぁ、良い……あぁ、バリたいぎぃか……」

 

 良かった。これでまた「別のパターン見たいカモ!」とかヤチヨが言い始めてたら混沌落ちして世界を混沌に染め上げようとしてたかも――いや流石にそこまでは無いな。あんなカス共と同じ場所まで堕落するのは絶対ヤダ。

 

『んっふぉ……方言なヤチヨの君もアリ……!』

 

 なんかヤチヨがキモいオタクになってる気がする……。

 

 俺に見せる分には良いけど、人前に出る時はちゃんと擬態しておけな。イロハって奴に幻滅されても知らんぞ~?

 

 でもま、ヤチヨが言う通りならきっと大丈夫だろうとは思うけど。確か前々世では超かぐや姫の”超”担当とかスパダリ超人とか言われてたはずだし。きっと、ヤチヨの行く道は完全無欠のハッピーエンドだ。

 

 だからって道中で曇らせすぎな気もするけどな。8000年はキツいよ、人間には。

 

 ……ダメだね、疲れてるとマイナス思考になりやすいや。ここはいっちょ話題を変えよう。ちょうど良いし前から気になってたこととか。

 

「……シスターヤチヨ、質問して良いか?」

『んふふ~なにかな? お疲れ気味なヤチヨの君の質問ならいくらでも答えてあげよ~う』

「その”ヤチヨの君”って呼び方、どうにかならんと?」

 

 俺がツクヨミに誘い込まれ、ヤチヨに監禁されてからほぼ1年。いつの間にやら固定されてた変な呼び名。妙な湿度を感じて怖くて今まで聞けてなかったけど、変に疲れてる今なら聞ける。

 

『ん~だって君、名前教えてくれないでしょ? 7000年間、ずっとずっと何度も何度も何度も聞いても』

「……そうだな」

『だから勝手に呼ぶことにしたのです! つまり文句があっても名前を教えてくれなかったそっちが悪いってこと』

 

 なんか一瞬だけいつぞやに1週間くらい見せられた深淵的な瞳が見えた気がする……が、一旦気にしない事にする。なんか俺の方が悪そうだし。

 

「……まぁ、教えれないのはしょうがないだろ? 前も言ったけど、もう覚えてないんだよ」

 

 母星が究極浄化によって消滅してから体感1万7000年。最早あの星で生きた事のある存在は俺だけで、血統すらも絶えて久しい。そんなんだから母星語すら忘れてしまった俺は、自分の名前も解らない大馬鹿野郎だ。

 

「そのせいでこっちの戸籍も名無しで登録されちゃってるし……」

『えぇ、そんなことあるの……?』

 

 あるんです! 多分自分の名前を自覚したらその名前で戸籍登録されてたことになるんだろうなって気がする。この辺は腐っても転生者チートだから結構融通が利――

 

「あ、そうだ」

 

 ふと思いついた、冴えた妙案。

 

「名前、付けてくれよ」

『……へ?』

 

 ヤチヨが目を見開く。闇に染まってなきゃ綺麗な目なんだけどな。

 

『ナマエ……? ダレが、ダレに……?』

「ヤチヨが、俺に」

 

 

 


 

 

 

「名前、ナマエ……なまえ、かぁ……」

 

 クソボケを迎えてから1年が経ち、さらに発展を遂げたツクヨミ。そこの天守閣でヤチヨは頭を悩ませていた。

 

 名前は人生最初の贈り物。

 

 そんな言葉の意味を、ヤチヨ(かぐや)は誰よりも重く受け取っている。

 

 現に、彩葉に貰ったかぐやという名前を、今だって後生大事に抱え続けているのだから。

 

 だからこそ、ヤチヨはこうして頭を抱えている。抱えたって何も解決しないのに……(畜生ロボ)。

 

「うーん……FUSHIは何か思いついたり、しない?」

「言われると思って考えてたけどこっちも思いつかない……」

「だよねぇ~~」

 

 何がタチ悪いって、あのクソボケがヤチヨのネーミングセンスに凄く期待していることだ。

 

 月見ヤチヨとかツクヨミとか、そういう名前を付けたセンスが良い、羨ましい、俺もそんなネーミングセンスが欲しいと、散々持ち上げてくる。

 

 しかし、ヤチヨ(かぐや)からすれば、自分にとっての月見ヤチヨの真似をしているだけ。自分で着けた名前はそんなにない。というかあのクソボケは転生だったりなんだりで私達のこと知ってるはずじゃないのか、どうしてそうも知ってる知識が偏ってたり間違ってたりするんだ。*1

 

 そんな文句が出てくるくらいには、ヤチヨは悩んでいた。

 

 とりあえず何かの助けになるかもしれないと書き出したメモはただ意味もなく彼の特徴が連ねられている。

 

「うあ~~どうしよぉ~~!」

 

 周囲に開かれたウィンドウには子供への名付けについて様々なサイトが開かれている。しかしどれを見たってヤチヨにはピンと来ない。

 

 でもまぁ、多分見ないより見た方がマシだからともう一度適当にサイトを新しく開いて、眺め――

 

「……どうなって欲しいかを名付ける、か」

 

 そんな素敵な文言が目に入った。

 

「どうなって欲しいか、どうして欲しいか……そんなの、決まってるよね!」

「あ~……ヤチヨ? 自重はするんだぞ?」

「そうと決まれば――!!」

「……ダメだなこれ」

 

 何やら色々と調べ始めたヤチヨを眺めながら、こりゃもう止めらんないなと諦めたFUSHIは遠い目をする。

 

 まぁ、2人の事だからなんやかんや良い感じに落ち着くだろう。そう自分に言い聞かせながら、FUSHIは自分に割り振られたタスクをするために天守閣から姿を消した。

 

 

 


 

 

 

「ヤーチヤチヤチ! 君の名前が決まったヤチよ~~!」

「ミームミムミム! 楽しみミムねぇ!!」

 

 丸々2日だ。

 

 ヤチヨは丸々2日間、つまり48時間ずぅっと悩みに悩み抜いたその末に、ついにこれだという名前を決めた。

 

 そんな苦労を知ってか知らずか(知ってる)ようやく来たか待ち望んだぜと喜ぶクソボケ。喜びのあまりこれには思わずミムミムしてしまう。

 

「あ、真面目に考えた名前を発表するんだから真面目にお願いね」

「そっちからふざけたミムよ!?」

「真面目にお願いね?」

「ウス」

 

 ミムミムするのはダメらしい。クソボケは大人しく素の口調に戻す。上下関係、ですかねぇ。

 

「よしよし、それじゃ、発表! 今日から君の名前は――」

 

 一瞬、ヤチヨが口を噤む。

 

ふと考えてしまったのだ、かぐやという名の通り月に帰ることになった過去自分の事を。この名を君に付けることで、なにかの呪いになってしまわないかと不安が過る。

 

「……俺の名前は?」

 

 ワクワクが止まらないという表情のクソボケ。そうだ、呪いがなんだ、このクソボケは1万年以上戦争の前線兵してたイカレポンチだ。もしも呪いがあったって、パンチ一発で殴り飛ばしてくれる。

 

「君の名前は、万(よろず)の夜って書いて万夜(ばんや)……どうかな?」

「万の夜で、万夜……」

 

 その名前を、口の中で何度か転がすように呟く。ゆっくりゆっくり咀嚼して、そして飲み込む。

 

「万夜……バンヤ、やっぱセンス良いな、ヤチヨは」

『……ってことは?』

「”気に入ったァッ!”って奴だ!」

 

 ヤチヨがホッと息を吐く。良かった、心の底から喜ばれていることが顔から解る。

 

 これで一安心、ヤッチョは頑張りましたよぉ~――

 

「で、名字の方は?」

『……あ!』

「忘れてやがったなお前」

 

 すっかり忘れてたと、とっても焦るヤチヨ。とっても焦ってしまったので、思わず変な事を口走ります。

 

『や、ヤッチョと同じでどう!? 月見(るなみ) 万夜(ばんや)! 響きも良いでしょ!?』

「それ良いな! でもまぁ、ルナミ読みだとリアルじゃちょっと変だし……よし、今日から俺は月見(つきみ) 万夜(ばんや)だ!」

 

 これにて、彼の自覚する本名は決まった。今この瞬間から全ての情報が書き換えられ、最初からクソボケは月見万夜という名前であったと言う事になる。

 

 やったぜやったぜと小躍りしながら喜ぶ月見万夜(身長2m30cm小学5年生)。そんな彼とは対照的に、ヤチヨは唖然とした顔でフリーズしていた。

 

『おんなじ、みょうじ……?』

 

 断じて同じではない。漢字だけで見れば同じだが、読み方が違う時点で違う苗字である。

 

 しかし、今のヤチヨにそんな正常な判断は出来ない。月見ヤチヨと月見万夜は、同じ苗字。

 

『え? そんなの、もう結婚じゃん……!?』

 

 そんな事は断じて無い。

*1:
A.”超かぐや姫!”エアプだから。




月見万夜:ようやく名前が着いたクソボケ。12歳にしてブラックSEとして働くエリート社畜。今日も今日とて労働中。名前の意味は「私と千すら超えて万の夜だって過ごして欲しい」と着けられた。百合の間に挟まることはない。

月見ヤチヨ:1番も2番もどっちか選ぶなんて、出来ない! 両方取っちゃおう!! とか思ってる。原作ヤチヨよりちょっとポジティブで元気。「地球って遅れてるのね、こっち(月)じゃ全然2人同時だって良いの」精神で百合に間に挟もうとしてる。

死神術士デスマーチ:コスト1 闇 パワー1000
・墓地進化
・ブロッカー

ヤチヨの書いたクソボケについてのメモ:
・クソボケ
・粗暴
・暴力
・大きい
・優しい
・カッコいい
・楽しい事が好き
・ネットミームが好き
・ゲームが好き
・私の事が大好き

お気に入り2500件記念ということにしておく番外編のアンケート

  • 話の間の補間短編集
  • ヤチヨを甘やかす万夜の話
  • ミム太郎の配信短編集
  • ヤチヨが万夜にアピールする話
  • 万夜の過去をヤチヨが聞く話
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