遊戯王DMT―転生したら城之内だった件― 作:Laginera
決闘王国から2か月。
城之内達はいつもの生活に戻っていた。
「最初は大変だったよなー。決闘王国優勝者って皆詰め寄ってよー」
「遊戯と一緒に勝ったんだけどな」
「でも勝ったのは城之内君だよ」
「確かに城之内だけだったらコテンパンにやられていたかもねー」
「うるせー」
教室で雑談しながらデュエルをする日常に戻っていた。
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海馬コーポレーション・オフィス
「瀬人。ワンマンじゃこの先海馬コーポレーションは生き残れねえ。ちゃんと下の世代を育てろ」
「貴様にやり方を指摘されるいわれはない」
「またビッグファイブみてえな連中に暴走されたら尻拭いするのは誰だと思ってやがる?」
「誰も貴様らに頼んだ覚えはない」
「こっちも好きでやってるわけじゃねえ」
海馬コーポレーションのオフィスで海馬と神宮寺が言い争いをしていた。
ビッグファイブは地方企業への更迭処分が決まったが、海馬コーポレーションの人材不足は未だに続いている。海馬がワンマンで経営しているのもあるが、会社が傾くたびに尻拭いの手間をしたくない神宮寺は経営方針の転換を海馬に言っているが、海馬は自分のやり方を曲げなかった。
「…神宮寺さん、兄様も会社の為に一生懸命なんだ。だから多目に見てもらえないでしょうか?」
いたたまれなくなったモクバが神宮寺に相談するが、
「モクバ。海馬コーポレーションは普通の大企業じゃねえ。神宮寺一派の傘下企業だ。コイツのヘマで潰れる事があったら困るから苦言を呈しているんだよ」
「貴様の苦言などなんの価値も無いわ。オレは政府の力だろうと従わん!」
「そう言って潰れた会社が幾らあったか知ってるのか? それともモクバ共々また世間から虐げられるうような環境で生活してえのか?」
「…ッ」
「テメエが海馬剛三郎に拾われる前、親戚共に捨てられて施設に送られたのは知っている。プライドが高いのは結構だが、身の程をわきまえる事だ」
神宮寺はシガーケースからお気に入りの銘柄、『エビウスライト』を出し口に加える。
「目上の者への忠誠は?」
「ちっ…!」
海馬が舌打ちしながらも神宮寺の加えた煙草にライターで火をつける。
「瀬人。またオモチャ作りに時間をかけているようだが、趣味も程々にするんだな」
「黙れ! デュエルディスクはオレの技術の結晶だ! オモチャなどではない!!」
「なら文句を言われない様に会社の経営をしてくれ」
煙草の吸殻を灰皿に入れると部屋から出ていく。
「神宮寺め…! 何が政府直属組織だ…、企業の利益を吸うダニ組織の分際で…!」
海馬は溜まった鬱憤を晴らすように愚痴をこぼす。
「オレが力を付けたら逆に貴様らなど切り捨ててくれるわ! ただの大株主の分際で生意気な!」
「兄サマ…」
その声は廊下まで響き渡り、待っていた彰次も聞いていた。
「ちょっと言い過ぎじゃねえか?」
「瀬人にはあれ位が丁度いい。奴の能力は優秀だ。だが少しでも調子づくと暴走する。成り上がりタイプの典型だからな。定期的にガツンと言って締めてやらねえと。彰次、次はどこを視察だ?」
「次は帝都食品の社長だ」
「おう。最近阿漕な商売しているらしいから通告しねえとな」
神宮寺和勝は定期的に参加組織の社長に面談に行く。
彼らの暴走を防ぐことと、利益の安定を保つためである。彼らは神宮寺の恩恵を受けているので当然の事である。
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―とあるデュエル場
「ハーピィ・レディ! 攻撃しな!」
「うわああああー!!」
孔雀舞はデュエルの大会で実力を磨いていた。
(城之内、遊戯! 次は私がアンタを倒すよ‥‥!)
舞は彼らとの再戦を望んでいた。