遊戯王DMT―転生したら城之内だった件―   作:Laginera

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第30話「動き出す宿命、暗躍の使者達」

 

―海馬コーポレーション・テストルーム

 

(初期型と違い、腕に装着する改良を施し投げる必要がなくなった。そして今、オレのデッキには最強の神のカードの1枚、〈オベリスク〉が投入されている…!)

 

数日前の事である。

エジプトからの使者、イシズ・イシュタールによりエジプトから発見された3000年前の石板を見せられた。

 

『この石板…描かれているのは…! 遊戯!?』

 

そこにいるのは遊戯らしき人物とブラック・マジシャンと思わしきモンスター。相対するはブルーアイズを従える神官らしき男。

 

イシズは海馬と遊戯は3000年前の宿命の元、戦う運命にあるという。

 

海馬はくだらないオカルト話に付き合わされて不機嫌だったが、最後にイシズは海馬に石板に描かれている3枚の神のカードの事を話した。

ペガサスの手によって作られたものの、そのあまりの強大さにペガサスも封印せざるを得なかったという。

 

『オシリスの天空竜』、『オベリスクの巨神兵』、『ラーの翼神竜』のうち2枚はイシズの兄弟であるマリク・イシュタールの元にあり、彼は【グールズ】と呼ばれるデュエルモンスターズ専門の窃盗団をやっており、レアカードの密売もしていて世界各国で被害が出ているという。海馬も唾棄すべき悪として名を知っていた。

 

『このカードをあなたに託します』

 

イシズは海馬に最後の神のカード〈オベリスクの巨神兵〉を渡した。

海馬は神の力を手にし大いに喜んだ。これがイシズの仕組んだ戦いの運命の切符だという事を知らずに。

 

海馬は改良デュエルディスクと神のカードの性能を試すために自身の最強のデッキである〈ブルーアイズ〉デッキをデュエルロボに渡してデュエルをした。

 

デュエルロボは3体のブルーアイズを出し、場を圧倒したが。

海馬は〈オベリスクの巨神兵〉を場に出し〈ブルーアイズ〉3体を破壊しデュエルに勝利した。

 

「ハーハハハハハ! 素晴らしい! この力があればオレは無敵だ!! もはや遊戯など敵ではない!!」

 

自身のプライドと強さの為なら〈ブルーアイズ〉ですら進化の材料として窯に注ぐ海馬の目は狂気にも思えた。

 

「すげえ…あれが神のカードの力!!」

 

モクバも側で見て、その力の強さを疑わなかった。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

―グールズの隠れアジト

 

エジプトから神のカードであるオベリスクの回収と武藤遊戯への復讐のため、マリクは尖鋭を集めてアジトにメンバーを集めていた。

 

そして、今日の夜。2人の少年が入団希望としてグールズのメンバー、通称・レアハンターとデュエルをした。

 

「ぬわああああー!!」

 

その結果、密造したエクゾディアを使うレアハンターが正体不明の少年に倒された。

 

「驚いたよ。そいつはグールズでも1番弱いデュエリストだが一応エクゾディアを使うんだ。まさか瞬殺するなんてね」

「最弱がこれじゃあ君の実力も大したことないんじゃない?」

「言ってくれる…この神に選ばれしマリク・イシュタールに向かって随分と強気じゃないか…!」

 

マリクは正体不明の少年に、自身が所持する千年アイテム〈千年ロッド〉を向ける。

 

「まあまあ! 御二人共そこまでにしてよ。で、どう? ボクらをグールズに入れてくれない?」

 

このままだと喧嘩になりそうなので、箒の様なボサボサ頭の少年が仲裁に入る。

 

「良いだろう。少なくとも、その雑魚よりは役に立ちそうだ。貴様は今日限りでクビだ」

「ま、待ってくださいマリク様! どうか、どうかもう一度チャンスを下さい!!」

 

レアハンターはマリクに慈悲を乞うが、

 

「グールズに雑魚は必要ない‥‥。早々に立ち去れ…!」

 

グールズのナンバー2であるリシドに脅されてレアハンターは後ずさる。

 

「ならボクの家来にしてあげるよ。それならグールズにいれるでしょ?」

「バカを言うな! 誰が貴様みたいなガキの下に!」

「…ああもうウザイ。なら無理にでも消えてもらうよ」

 

少年がデュエルディスクをレアハンターに向ける。

 

「な、何を…」

「バイバイ♪」

「うわああああああー‥‥!」

 

デュエルディスクから放たれた光によってレアハンターの姿は消えて、変わりにレアハンターの姿が書かれたカードが床に落ちた。

 

「これは…?」

「お前、一体何を…?」

 

千年アイテムを所持しているマリクでさえも何が起こったのか理解できなかった。

 

「そんなことはどうでもいいよ。君は武藤遊戯を倒したい。ボクは神のカードが欲しい。目的はある程度一致しているじゃないか」

「まあ、生意気な態度は目に余るがいいだろう。このマリク・イシュタールが認めよう」

「大丈夫でしょうかマリク様…」

 

リシドは目の前の少年の不気味さに不安が宿る。

 

「気にするな。神のカードはどうせボクの元に集まるんだからな。ところで名前は?」

 

(本名を言うわけにはいかないし…ここは偽名にしておくか)

 

「ああ、ボクの名は…【プランツ】。ただの通りすがりのデュエリストだよ」

「そしてボクは【マック】だ! 手品とパフォーマンスが得意なんだ! よろしく!」

 

【プランツ】と【マック】。

 

2人のデュエリストがグールズで暗躍しようとしていた。

 

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