遊戯王DMT―転生したら城之内だった件―   作:Laginera

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第41話「希望の一撃、ギルフォード・ザ・ライトニング!!」

猿渡、そしてバンデット・キースの身勝手な逆恨みで城之内は妹・静香と本田を人質に取られ、デュエルを進められる。

 

城之内は〈サイコ・ショッカー〉で罠を封じ、〈真紅眼〉の一撃でキースをワンショット・キルにまで追い込むものの、猿渡によって静香の命を盾にされて攻撃を中断せざるを得なくなった。

 

「ハーハハハハ! 城之内! 甘ちゃんすぎる優しさがお前の弱点だぜっ!!」

「キース…、猿渡…! 静香を傷つけてみろ…そん時はオレがテメーらを殺す…!!」

「くっ…!?」

 

殺気の籠った目にキースはひるんだが、カードを引く。

 

「キース…バンデット・キース…貴様アアアア!!」

 

遊戯の千年パズルが光り、闇遊戯が出てくる。

 

「そこまでして得た勝利に何の価値がある!? 城之内君は妹の為に王国の厳しい戦いを勝ち抜き、そして希望を勝ち取った! 貴様は城之内君の思いを土足で踏みにじる気か!?」

 

キースと猿渡の悪辣な手段に怒りを露にする。

 

「遊戯…!」

「へっ…! 甘い甘い、甘すぎるぜ! デュエルは結局勝利する事が正しい! その為ならどんな手段を取ろうとも許される! あのペガサスだってデュエルモンスターズを売るためにオレをピエロにしやがった!! もうオレのプライドは勝利しないと取り戻せねーんだよ!! オレは魔法カード〈天使の施し〉を発動! こいつはテメーも使ったかから説明はいらねーな城之内!」

「ああっ…!」

 

キースはデッキからカードを3枚引き、その後2枚を捨てた。

 

「魔法カード〈死者蘇生〉を発動! 墓地よりモンスターを特殊召喚する! 出でよ〈リボルバー・ドラゴン〉!!」

 

〈リボルバー・ドラゴン〉☆7 攻撃力2600 守備力2200

 

「〈リボルバー・ドラゴン〉…!」

「こいつはロシアンルーレットを内蔵しているモンスター! コイントスを3回行い、その内2回が表なら選択した相手モンスターを破壊する!」

 

キースはコイントスを行う。

 

1枚目:裏

2枚目:裏

3枚目:裏

 

「なっ! 全部外れだと!?」

「今のテメーに運もモンスターも味方をしたくねえようだな…!」

「ちっ! ならオレは魔法カード〈心変わり〉を発動! テメーの〈サイコ・ショッカー〉のコントロールを得る!!」

「くっ…!」

 

〈サイコ・ショッカー〉がキースの手に渡る。

 

「ロシアンルーレットが外れてもテメーのモンスターを戦闘破壊するには十分だ! 〈リボルバー・ドラゴン〉で〈真紅眼の黒竜〉を攻撃! ガン・キャノン・ショット!!」

「くっ…! 〈真紅眼〉!!」

 

城之内克也 LP:3200-(2600-2400)=3000

 

「〈サイコ・ショッカー〉で城之内にダイレクトアタック! サイバー・エナジー・ショック!!」

「速攻魔法〈スケープ・ゴート〉発動! オレの場に4体の羊トークンを守備表示で特殊召喚する!」

「悪あがきしやがって!!」

 

〈リボルバー・ドラゴン〉の攻撃が〈羊トークン〉を1体破壊する。

 

「メイン2に入り、オレは〈サイコ・ショッカー〉を生け贄にし、〈機械王〉を召喚!!」

 

〈機械王〉☆6 攻撃力2200 守備力2000

 

「こいつは場の機械族1体につき100ポイント攻撃力が上昇する!」

 

〈機械王〉攻撃力2200→2400

 

「今は〈機械王〉と〈リボルバー・ドラゴン〉がいるから攻撃力200アップか…!」

「〈サイコ・ショッカー〉がいなくなったことで罠も発動可能になった! ターンエンドだ!」

 

キース・ハワード LP:1600

手札:2

デッキ:30

墓地:5

除外:0

融合デッキ:0

 

モンスターゾーン:

〈リボルバー・ドラゴン〉攻撃力2600

〈機械王〉攻撃力2400

 

魔法・罠ゾーン:

セットカード1枚

 

 

「兄サマ…! これじゃ城之内の奴キースに攻撃できないぜ! 何とか人質を解放しないと…」

「うむ…」

「城之内君…! オレ達が必ず何とかする。それまで耐えてくれ…!」

 

 

「オレのターン、ドロー! 手札から魔法カード〈心変わり〉を発動!」

「何!?」

「こいつの効果でオレは〈リボルバー・ドラゴン〉のコントロールをエンドフェイズまで得る! そして〈リボルバー・ドラゴン〉の効果、ロシアンルーレットを発動!」

 

城之内はコイントスをする。

 

1枚目:表

2枚目:表

3枚目:表

 

「何!? 3枚とも表だと!?」

「ロシアンルーレットの成功でオレは〈機械王〉を破壊する!」

 

〈リボルバー・ドラゴン〉から銃弾が放たれ、〈機械王〉を破壊する。

 

「だがオレに攻撃したら今度はテメーの妹の頭が吹き飛ぶぜ…!」

「くっ…」

「早くエンドフェイズを宣言しろ城之内! その瞬間〈リボルバー・ドラゴン〉はオレの手に戻る!」

「くくく…」

 

猿渡がわずかなスキを見せた瞬間、海馬はデュエルディスクからカードをドローする。

 

「ちっ…! 許せ!!」

 

それを手裏剣の様に飛ばし、猿渡の手に突き刺す。

 

「うわあっ!」

「静香ちゃん! 本田君!」

「この鬼畜め!」

 

闇遊戯と海馬が静香と本田を猿渡の手から解放する。

 

「しっかりするんだ!」

「遊戯…!」

 

「不覚にも引きが良すぎた…!」

 

海馬は猿渡の手に突き刺さったカードを取る。そのカードは〈青眼の白龍〉だった。

 

「鬼畜の血で〈青眼〉が汚れてしまった…! 覚悟しろ猿渡!!」

「ひいいっ…!」

 

猿渡は海馬の手により制裁を受けて気を失う。

 

「城之内君! 静香ちゃんと本田君は解放した! 君はキースをやっつけるんだ!!」

「ありがとよ…! 遊戯、海馬! バトルフェイズ、〈リボルバー・ドラゴン〉でダイレクトアタック! ガン・キャノン・ショット!!」

「馬鹿め! 罠カード〈聖なるバリアーミラーフォースー〉発動! 攻撃してきた相手モンスターを破壊する!」

 

〈ミラーフォース〉によって〈リボルバー・ドラゴン〉は破壊される。

 

「くくく…残念だったな…」

「そうか? 〈リボルバー・ドラゴン〉は元々お前のカードだ。オレは余り損してねーがな」

「このガキっ!」

「メイン2、カードを1枚伏せて、モンスターをセットしターンエンドだ」

 

城之内克也 LP:3200

手札:1

デッキ:29

墓地:8

除外:0

融合デッキ:1

 

モンスターゾーン:

〈羊トークン〉×3

セットモンスター1体

 

魔法・罠カード

セットカード1枚

 

 

「オレのターン、ドロー! 魔法カード〈強欲な壺〉! デッキから2枚ドローする! 儀式魔法カード〈ゼラの儀式〉を発動!」

「儀式魔法だと!」

「こいつはレベル8以上になるよう手札・場のモンスターを生け贄に捧げ儀式召喚を執り行う! オレは手札の〈メタル・デビルゾア〉を生け贄に捧げる! 出でよ儀式モンスター〈ゼラ〉!!」

 

〈ゼラ〉☆8 攻撃力2800 守備力2300 

 

青い肌に鋭い爪のある不気味な悪魔風のモンスターが出現する

 

「〈ゼラ〉…! ウルトラレアカードの儀式モンスターじゃない!! こんなカードまで…!」

「更に装備魔法〈メテオ・ストライク〉を装備する! これで〈ゼラ〉は守備力を攻撃力が上回った分、貫通ダメージを与えることが出来るぜ!」

「くっ…!」

「テメーの場にはやられ役の雑魚しかいねーからダメージを与え放題だぜ! 〈ゼラ〉で〈羊トークン〉を攻撃!!」

「うわあああーーーー!!」

 

城之内克也 LP:3000-(2800-0)=200

 

「城之内君!!」

「次のターンでテメーは終わりだ! ターンエンド!!」

 

キース・ハワード LP:1600

手札:0

デッキ:27

墓地:10

除外:0

融合デッキ:0

 

モンスターゾーン:

〈ゼラ〉攻撃力2800

 

魔法・罠ゾーン:

〈メテオ・ストライク〉対象:〈ゼラ〉

 

 

「お兄ちゃん…! 頑張ってお兄ちゃん…!!」

「静香ちゃん!」

「お兄ちゃんは私に沢山の希望を貰った…! だから今度は私がお兄ちゃんに希望を与える番!!」

 

静香は包帯を手に取り、顔から取る。

そして光を取り戻した目で久しぶりに景色を見る。

 

「!!」

 

そこにいるのは追い詰められた城之内と、〈ゼラ〉を従えるバンデット・キース。

 

「お兄ちゃん…! こんな状況で戦ってたなんて‥‥!!」

「静香…ごめんな。お兄ちゃんの情けない所を見せちまってよ」

 

静香は城之内の置かれている状況を察し、涙を浮かべる。

 

「ハーハハハ! 小娘! 現実ってのはいつも残酷なもんだ!! テメーも折角光を取り戻したのに残念だったな―!!」

「ああ…現実ってのはいつも残酷だ。だけどよー、それでも希望を信じて前に進むのが人間ってもんだ!」

 

城之内はディスクを構え直す。

 

「静香! 心配かけて悪かったな! 今すぐお兄ちゃんがこんなバケモンぶっ倒すから待ってろよー!」

「何言ってやがる、テメーのデッキ最強のモンスターはもういねえ! 場には壁にもならねえ役立たずのクズモンスター! どこに希望があるってんだ!!」

「デッキの中にだ! オレのターン、ドロー! 魔法カード〈強欲な壺〉! デッキからカードを2枚ドローする! 」

 

城之内はカードを2枚ドローする。

 

「オレは魔法カード〈名推理〉を発動!」

「〈名推理〉だと!?」

「キース! お前はレベルを1つ選択しろ! その後モンスターが出るまで俺はデッキの上からカードを捲り、通常召喚できるレベルが違うモンスターが出たら特殊召喚できる! ただし正解した場合はそいつを墓地に送る! さあ元全米チャンピオン、その推理力を試してみろ!!」

「この野郎…! 下らねえカードを使いやがって…!!」

 

「うまいぞ城之内君! これなら〈ゼラ〉に対抗できるモンスターを特殊召喚できる可能性がある!」

「バカでなければ出来ん戦術だな」

 

(城之内のデッキはレベル4から7のモンスターでほとんど構成されているわ…! だけど〈ゼラ〉に対抗できるとしたら…〈時の魔術師〉…!)

 

「くっ…オレは、レベル2を選択だ!」

 

(確か猿渡の情報だと奴はタイムルーレットを使える〈時の魔術師〉を持っているはず! あのカードのレベルは2…! 万が一でも引かれたらたまったもんじゃねー!)

 

「じゃあめくるぜ」

 

1枚目:〈悪魔のサイコロ〉

2枚目:〈ルーレット・スパイダー〉

3枚目:〈痛み分け〉

 

そして4枚目にモンスターカードを捲る。

 

「捲ったのはレベル5の〈レオグン〉だ! キースの推理大外れだぜ!!」

「ふざけんな! テメーそんなクズカード入れてやがったのか!?」

「こいつは王国の時からオレを支えてくれたカードだぜ! 〈名推理〉の効果で〈レオグン〉を特殊召喚だぜ!」

 

〈レオグン〉☆5 攻撃力1750 守備力1550

 

「あんなクズカードをデッキに入れているとはな…。奴の懐事情はよほど悪いと見える」

「海馬、どんなカードだろうとあれは城之内君が選びデッキに入れたカードだぜ」

「だがあのカードは〈ゼラ〉に到底及ばんわ!!」

 

「更にオレは永続罠カード〈正統なる血統〉を発動! 墓地の通常モンスターを特殊召喚する! 墓地の〈格闘戦士アルティメーター〉を特殊召喚する!」

 

〈格闘戦士アルティメーター〉☆3 攻撃力700 守備力1000 

 

「これで準備は整った。オレはセットしていた〈ランドスターの剣士〉と場の〈レオグン〉、そして〈アルティメーター〉を生け贄に捧げる!」

「3体の生け贄だと!?」

「出でよ、〈ギルフォード・ザ・ライトニング〉!!」

 

〈ギルフォード・ザ・ライトニング〉☆8 攻撃力2800 守備力1400 

 

稲妻の力を持った偉大なる剣士が城之内のフィールドに現れる。

 

「〈ギルフォード・ザ・ライトニング〉…!」

「3体の生け贄を捧げ召喚に成功した時、相手の場のモンスターを全て破壊する!!」

「このために城之内君は〈名推理〉と合わせて3体の生け贄を用意したんだ!」

 

〈ギルフォード・ザ・ライトニング〉が背中の大剣を抜き、天に先端を向ける。そして放たれた稲妻がキースの場にいる〈ゼラ〉を破壊した。

 

「お。オレのモンスターが…!!」

「キース、てめえの復讐もここまでだ!」

「じ、城之内…! おめーも…オレを…」

 

キースは力なくうなだれて、その場に座り込む。

 

「闇に…葬り去るのか‥‥!?」

「…!」

 

城之内はキースの表情を見て考える。彼の表情は復讐者ではない。ただ怯える者の表情だった。

 

(そうか…テメーも運命に振り回されてもがいていたもんな…。だけど今はケリを付けさせてもらう…!)

 

「安心しろキース…。オレがお前を救ってやる!」

「城之内君…!?」

「バトルフェイズ! 〈ギルフォード・ザ・ライトニング〉でキースにダイレクトアタック!! ライトニング・クラッシュソード!!」

「うわああああああーーーーーー!!」

 

バンデット・キース LP:1600-2800=0

 

稲妻の剣から放たれる一撃がキースにダメージを与えた。

 

「うう…く…」

「キース、オレの勝ちだぜ。もう復讐なんてやめるんだな」

「城之内…城之内―!」

 

キースはパズルカードと〈リボルバー・ドラゴン〉を城之内に投げ飛ばす。

 

「もう…もう一度…オレと‥‥デュエル…し…ろっ!」

「こいつ…! まだ性懲りもなく城之内君を…!」

「いや、オレは今のお前とはデュエルしねえ」

「な…に…!」

「パズルカードはもらう。だが、こいつはオメーの元に有った方がいい」

 

そういって城之内はキースに〈リボルバー・ドラゴン〉を返した。

 

「テメーは今でこそ復讐者になっちまったが、テメーだってデュエルを始めたころはそんな理由でデュエルしてなかったはずだぜ。きっと楽しくデュエルしていたはずだ。このデュエルで〈リボルバー・ドラゴン〉がロシアンルーレットを外したのはオメーに気づいてほしかったんじゃないのか? もう復讐に人生を捧げるなってよ」

「…!」

「今度はお互いデュエリストとしてデュエルしようぜ。こんな何も生まねえ復讐なんて無いデュエルでよ」

「城之内君…! キースはそんな簡単に反省する男じゃない! こいつが静香ちゃんや本田君にした仕打ちを忘れたのか!?」

 

遊戯は城之内のキースへの情けに抗議する。

 

「遊戯、オレは別に静香と本田にしたことを許したわけじゃねー。だけどオレは最後のターン思ったんだ。『こいつとオレはどこか似てる』ってよ」

「バカな! こんなクズと城之内君が一緒な訳がない!」

「似てるぜ。『運命を変えたい』ってもがき戦う所がよ。こいつは自分のプライドの為、オレは静香の為にデュエルをしていた。ただその手段を間違っただけなんだよこいつは」

「城之内君…」

 

「くそ…城之内…!!」

 

キースは〈リボルバー・ドラゴン〉を握りその場で座り込んだ。涙を流す情けない表情を見せない様にしながら。

 

「ふん、貴様のお人好しにはほとほと呆れ返る」

「海馬…」

「コイントスの確率などある程度固定されている。裏と表、3枚が出る確率は低くも存在する。『モンスターが気づいて欲しかった』など、非科学的な事があるわけあるまい!」

「わかんねえだろ? 否定も出来ないし肯定もできないんだからよ」

「くだらん。城之内、この先勝ち進みたければそのぬるま湯の様な甘さを捨てる事だ。勝負は非情にならなければ制する事はできん」

 

海馬はそう言い残してモクバと共に猿渡を拘束してヘリで去っていった。その後猿渡はグールズの犯罪の立証の為に警察に渡されたらしい。

 

「お兄ちゃん」

「静香」

「凄くカッコよかったよ! お兄ちゃんはずっと私のカッコイイお兄ちゃんだった!!」

「ありがとよ静香…」

 

城之内と静香は再会を喜び抱きしめあった。

 

「くうううー! 苦労した甲斐があったぜー!」

「本田君、大変だったね」

「こっちも杏子と本田を病院に運ばないとね」

 

杏子は精密検査のため、本田は怪我の治療の為に病院に。

キースは『ケジメをつけてくる』といって自らの足で警察に出頭した。

 

長いグールズとの戦いの1日が終わりを告げたのだった。

 

城之内 パズルカード3枚ゲット! 合計5枚

残り1枚で本選出場確定!

 

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