遊戯王DMT―転生したら城之内だった件― 作:Laginera
千年リングに宿りし獏良の闇人格、闇バクラ。
ウイルスコンボにより海馬の有利になると思われたが、オカルトコンボにより海馬から〈オベリスクの巨神兵〉を奪い、バクラの場に召喚される。
圧倒的な力を前に海馬は〈エメラルド・ドラゴン〉を破壊され不利になった。
「ハハハハハ! どうだ海馬! 自らの神により追い詰められる気分は!?」
「おのれ…!」
「テメーのデッキは研究させてもらったさ。テメーのデッキは〈青眼の白龍〉が目につくが、その実態は〈ウイルスカード〉や除去カードで相手の場・デッキを破壊し、単体能力の高いモンスターで敵を蹂躙するクラック&パワーデッキ! 攻めにはとことん強いが後手に回るととことん弱いのがテメーのデッキの弱点だ!」
「ふん、その結果で貴様が選んだのが〈オベリスクの巨神兵〉の強奪と言うわけか…!」
「その通りだ。このカードのおかげでお前のパワーデッキは成り立っていたが、こいつが無くなればお前はただただ後手に回るしかない! 精々あがくがいいぜ!」
「おのれ‥‥!」
「さあ、お前のターンだぜ海馬!」
「言われずともだ! オレのターンドロー!」
海馬の手札は4枚、〈青眼の白龍〉・〈コストダウン〉・〈怨念集合体〉。そして今引いた〈亜空間物質転送装置〉。
(くっ…。この手札では〈オベリスクの巨神兵〉を倒すことは出来ん…! ここは守備で耐えるしかない…!)
「オレはモンスターをセットし、カードを1枚伏せてターンエンドだ!」
海馬瀬人 LP:1575
手札:2
デッキ:31
墓地:4
除外:0
融合デッキ:3
モンスターゾーン:
〈スピア・ドラゴン〉守備力0
セットモンスター1体
魔法・罠カード:
伏せカード1枚
「〈オベリスクの巨神兵〉ほどのモンスターが敵に回れば海馬と言えど守勢に回らざるを得ない…! バクラは確実に海馬を追い詰めている!」
「遊戯…海馬君に勝ち目はないの?」
「海馬のデッキはバクラの言う通り守勢に回ると弱くなる。正直オレもどうすればいいかわからない…」
「まあ、アイツにはいい薬なんじゃないの? 散々えばり散らしていた報いでしょう?」
「もし勝てるとするなら…〈青眼〉しかねえだろうな」
「オレ様のターン、ドローカード! オレはモンスターとカードを1枚ずつセット! 〈オベリスクの巨神兵〉で〈スピア・ドラゴン〉を攻撃! ゴッド・ハンド・クラッシャー!!」
「くっ…!」
「ターンエンドだ!」
闇バクラ LP:1900
手札:0
デッキ:18
墓地:20
除外:0
融合デッキ:0
モンスターゾーン:
〈オベリスクの巨神兵〉攻撃力4000
セットモンスター1体
魔法・罠カード:
セットカード1枚
「オレのターン、ドロー! オレは〈X―ヘッド・キャノン〉を召喚! 」
〈X―ヘッド・キャノン〉☆4 攻撃力1800 守備力1000
「ほお」
「カードを1枚伏せてバトルだ! 〈X―ヘッド・キャノン〉で貴様のセットモンスターを攻撃!」
「こいつは〈メタモルポッド〉だ」
〈メタモルポッド〉☆2 攻撃力700 守備力600
「このカードがリバースした時互いに手札を全て捨てて、その後デッキから手札が5枚になるようドローする。オレ様の手札は0。よって5枚ドローするだけになる」
「オレは手札を1枚捨てて5枚ドロー!」
(〈青眼の白龍〉を捨てる事になるが、このまま何も打開策がなければオレは負けてしまう…!)
「場に2枚の伏せカードを出してオレはターンエンド!」
「エンドフェイズにオレは伏せていた永続罠〈ウィジャ盤〉を発動! こいつはエンドフェイズに〈死のメッセージ〉カードを俺様のデッキから発動し、〈D〉・〈E〉・〈A〉・〈T〉・〈H〉の5枚が揃った時オレはこのデュエルに勝利する! 〈死のメッセージ「E」〉をデッキから魔法・罠ゾーンに置くぜ!」
「何だと!?」
「海馬! お前の命は後3ターンだ! 神のカードを前に防戦一方だと貴様の負けだぜ!」
「おのれ…!」
海馬瀬人 LP:1575
手札:3
デッキ:25
墓地:6
除外:0
融合デッキ:3
モンスターゾーン:
〈X―ヘッド・キャノン〉攻撃力1800
セットモンスター1体
魔法・罠カード:
伏せカード4枚
「バクラの〈メタモルポット〉を利用して手札を補充できたが、〈ウィジャ盤〉で海馬の残されたターンは少ない。〈オベリスク〉を破らなければ勝機は無い…」
「オレ様のターン、ドローカード! 〈夢魔の亡霊〉を召喚!」
〈夢魔の亡霊〉☆4 攻撃力1300 守備力1800
「そのセットモンスターは〈エクスチェンジ〉で貴様にやった〈怨念集合体〉なのはお見通しだ! まずは〈夢魔の亡霊〉で貴様のセットモンスターを攻撃!」
「リバースカードオープン! トラップカード〈破壊輪〉! 〈夢魔の亡霊〉を破壊し、オレとお前は互いに攻撃力分のダメージを与える! 」
「悪あがきしやがって!」
〈夢魔の亡霊〉に爆弾付きの首輪が巻かれ、破壊される。
闇バクラ LP:1900-1300=600
海馬瀬人 LP:1575-1300=275
「だが貴様の場には攻撃表示のモンスターが残っている! 〈オベリスクの巨神兵〉で〈X―ヘッド・キャノン〉を攻撃! ゴッド・ハンド・クラッシャー!!」
「罠カード〈亜空間物質転送装置〉! 〈X―ヘッド・キャノン〉を貴様のエンドフェイズまで除外する!」
「かわしやがったか…! ならば〈オベリスクの巨神兵〉でセットモンスターを攻撃! カードを2枚伏せてターンエンド!」
「エンドフェイズに〈X―ヘッド・キャノン〉が帰還する!」
(だが、次の貴様のメインフェイズで全てが終わる…! )
闇バクラ LP:600
手札:3
デッキ:12
墓地:22
除外:0
融合デッキ:0
モンスターゾーン:
〈オベリスクの巨神兵〉攻撃力4000
魔法・罠カード:
セットカード2枚
〈ウィジャ盤〉
〈死のメッセージカード「E」〉
「オレのターン、ドロー! 獏良。貴様がそこらに転がる凡骨ではないのはよくわかった! だが神を奪ったところでこのオレには敵わないことを教えてやる!」
「残念だがもうテメーは積んでいるんだよ!」
「何?」
「リバースカードオープン! 罠カード〈自業自得〉! こいつは相手の場のモンスター1体につき500ポイントのダメージを与えるカード! テメーの場には雑魚モンスターが1体いる! よって500ポイントのダメージを与える!」
「させるか! 罠カード〈ホーリーエルフの祝福〉!」
「何だと!?」
「こいつはオレのライフを場のモンスター1体につき300回復させる! 場には〈オベリスクの巨神兵〉と〈X―ヘッド・キャノン〉。よってオレのライフを600回復させる!」
海馬瀬人 LP:275+(300×2)-500=375
「耐えやがった…!」
「更にオレはカードを1枚伏せて魔法カード〈命削りの宝札〉を発動! オレは手札が5枚になるようドローし、発動から5ターン後のドローフェイズにオレは手札を全て墓地に送る! オレの手札は2枚! よって3枚ドロー! 魔法カード〈死者蘇生〉! 墓地より通常モンスター1体を復活させる! いでよ〈青眼の白龍〉!」
〈青眼の白龍〉☆8 攻撃力3000 守備表示2500
「ついに来たか、テメーの代名詞」
「更にオレは手札から魔法カード〈融合〉を発動! 場の〈青眼の白龍〉と手札の〈青眼の白龍〉2体を融合! 現れよ、神をも超える我がしもべ! 〈青眼の究極竜〉!!」
〈青眼の究極竜〉☆12 攻撃力4500 守備力3800
「〈究極竜〉‥!」
「所詮貴様に神を操るなど不可能だ! すぐに我が元に戻してやる!」
「だが融合モンスターは召喚されたターンに攻撃できない!」
「手札の魔法カード〈速攻〉を発動! これで〈究極竜〉はこのターンに攻撃できる! 」
「ちっ…!」
「ゆくぞ獏良! 〈オベリスクの巨神兵〉よ、我が元に帰るがいい! 〈青眼の究極竜〉で〈オベリスクの巨神兵〉を攻撃! アルティメット・バースト!!」
〈オベリスクの巨神兵〉に〈究極竜〉の攻撃が放たれる。
「…終わるのはやはりテメーだ! 罠カード〈沈黙の邪悪霊〉!! 攻撃宣言したモンスターの攻撃を止めて、別のモンスターにオレのモンスターを攻撃させる! 〈究極竜〉の攻撃は無効になり、〈X―ヘッド・キャノン〉が〈オベリスクの巨神兵〉を攻撃する!」
「!!」
〈究極竜〉の攻撃が無効になり、変わりに〈X―ヘッド・キャノン〉が〈オベリスクの巨神兵〉へ攻撃をしかける。
「自分の神でとどめを刺されるがいいぜ!」
「ちいっ! 伏せていた速攻魔法〈月の書〉を発動! 〈X―ヘッド・キャノン〉を裏守備表示にして攻撃を解除する!」
「けっ…しぶといぜ!」
「だが次のターンで決着を着けてくれる! ターンエンドだ!」
「エンドフェイズに〈死のメッセージカード〈A〉を場に設置する」
海馬瀬人 LP:375
手札:0
デッキ:21
墓地:17
除外:0
融合デッキ:2
モンスターゾーン:
〈青眼の究極竜〉攻撃力4500
セットモンスター1体
魔法・罠カード:
伏せカード1枚
「オレ様のターン、ドローカード! …フハハハハハ! 海馬、テメーがやっとの思いで召喚した〈究極竜〉、このターンで消し去ってやる!」
「ハッタリだな。ウイルスで攻撃力1500以下のモンスターしかデッキに無い貴様にどうするというのだ」
「オレ様の手札は恐ろしいカードがあるんだよ。特殊召喚されたモンスターを抹殺するカードがな…!」
「何!?」
「出でよ〈昇霊術師ジョウゲン〉!」
〈昇霊術師ジョウゲン〉 ☆3 攻撃力200 守備力1300
「こいつの攻撃力は低いがオレの手札をランダムに1枚捨てる事で場の特殊召喚されたモンスターを全て破壊する! 〈究極竜〉は融合召喚によって特殊召喚されたモンスター…! よって〈ジョウゲン〉の効果で破壊できる!」
「バカな…! オレの〈究極竜〉がそんな雑魚モンスターに…!?」
「さらに〈ジョウゲン〉がいる限り、お互いに特殊召喚は出来ない。もうテメーは起死回生の上級モンスターも召喚できないというわけだ!」
「貴様…!」
「バトルだ! 〈オベリスクの巨神兵〉でセットモンスター、〈X―ヘッド・キャノン〉を攻撃! ゴッド・ハンド・クラッシャー!!」
「くっ…!」
「〈ジョウゲン〉でダイレクトアタック!!」
「ぐおおっ!」
海馬瀬人 LP:375-200=175
「カードを1枚伏せてターンエンドだ!」
(この伏せカードは〈奈落の落とし穴〉! 奴のデッキは下級モンスターも高い攻撃力のモンスターで構成されている。〈ジョウゲン〉が狙われる可能性があるがこれで召喚可能なモンスターを引いても破壊できる! そして次のターン〈オベリスクの巨神兵〉でケリをつける!)
闇バクラ LP:600
手札:1
デッキ:10
墓地:25
除外:0
融合デッキ:0
モンスターゾーン:
〈オベリスクの巨神兵〉攻撃力4000
〈昇霊術師ジョウゲン〉攻撃力200
魔法・罠カード:
セットカード1枚
〈ウィジャ盤〉
〈死のメッセージカード「E」〉
〈死のメッセージカード「A」〉
「兄サマ…!!」
「…」
(オレの手札は0。ライフはわずか175…! 神のカード、〈オベリスクの巨神兵〉を奪われ、切り札の〈青眼の究極竜〉も失った…! 奴の伏せカードは〈ジョウゲン〉を守るための罠しかありえない! 〈ジョウゲン〉の攻撃力はわずか200。倒せない攻撃力ではないが、オレの手は尽きた…。耐えしのいでも〈ウィジャ盤〉でオレにはわずかなターンしか残されていない…! このドローで全てが決まる…)
海馬はデッキに手を伸ばすが、ドローできずにいた。
目の前の神、底知れぬ獏良の戦略。見えるがゆえに恐怖でカードが引けない。海馬は生まれて初めて〈恐怖でカードが引けない〉と言う感覚を味わっていた…。
(オレの未来…、戦いのロードは…オベリスク…。神によって閉ざされるのか…!?)
「瀬人様…!」
磯野は心配になって海馬を見る。
「オイ審判! プレイしなきゃ強制失格じゃねーのか!?」
「し、しかし。それは5分以上プレイしなければであって…!」
「オイオイ、デュエルは公平であるべきろう? 海馬がカードを引かないなら今すぐ失格にしろ! どの道〈究極竜〉を失った海馬に出来る事はねえ! 論理派の奴ならもうゲームオーバーなのはよくわかっているはずだぜ!」
「そんな事は無い! 兄サマは絶対にお前を倒すんだ!」
モクバはバクラに反論する。
「兄弟思いだなあ。だが、もう奴に勝ち目はない! たった1枚のドローで何が出来るってんだ!」
「兄サマならお前なんてたった1枚のドローで倒してくれるさ! 今はただ集中しているだけなんだ!」
「海馬!」
見かねて遊戯が海馬に声をかける。
「遊戯…!」
「オレには見える。お前とのデュエル、戦いのロードが! お前の敵は神ではないはずだぜ!」
「…ならばその先で待っていろ!」
(何を恐れている…! オレが倒すべきでは神ではない! 神を奪った不届き者だ!)
「オレのターン、ドロー! 更に魔法カード〈強欲な壺〉! 」
「手札増強魔法…ッ!」
「更にオレはカードを2枚ドロー! 伏せていた魔法カード〈コストダウン〉を発動し、手札を1枚捨てて、手札のモンスターのレベルを2つ下げる! オレはレベル3となった〈異次元竜トワイライトゾーンドラゴン〉を召喚!」
〈異次元竜トワイライトゾーンドラゴン〉☆5→3
攻撃力1200 守備力1500
「攻撃力1200…!」
(これでは〈奈落の落とし穴〉に引っかからねえ!)
「〈トワイライトゾーンドラゴン〉は魔法・罠の効果で破壊されないモンスター! 貴様が何を伏せていようと無意味だ! バトルだ、〈異次元竜トワイライトゾーンドラゴン〉で〈昇霊術師ジョウゲン〉を攻撃! トワイライトバースト!!」
〈トワイライトゾーンドラゴン〉の一撃が〈ジョウゲン〉を破壊する。
「うわああああー!!」
闇バクラ LP:600-(1200-200)=0
「死霊と共に闇の中に潔く果てるがいい!!」
「ククク…! オレは滅びねえ…! 今回はオレの負けにしてやるが、三千年前の因縁は海馬…いや、『セト』! お前と遊戯にまとわりついている事を忘れるなよ…!」
「くだらん、未来を生きるオレに三千年前のことなど関係ない」
「良く言うぜ…。テメーはその三千年前に生まれた〈神〉に使うくせによお…!」
「…」
「どうせこのカードはいずれ遊戯の元に行く。返してやるぜ…!」
闇バクラは〈オベリスク〉を海馬に返し、その場に倒れ込んだ。
「しょ、勝者、海馬様!!」
「兄サマッ!!」
「ふうん、当然だ」
「獏良君!」
「気絶しているみたいだ…」
城之内は杏子と協力して獏良を医務室に運んだ。
「遊戯…。バトルシティ最後の決場、〈アルカトラズ〉にて、貴様を迎え撃つ」
「海馬…!」
トーナメントの全試合が終了し、バトルシップは決戦の場〈アルカトラズ〉へと向かう。