遊戯王DMT―転生したら城之内だった件―   作:Laginera

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第55話「城之内VS海馬! 神を賭けた攻防!!」

トーナメント組み合わせバトルロワイヤルにて海馬は城之内を〈青眼の白龍〉の犠牲を持って相打ちにして対戦相手を決めた。

それは海馬の策略であり、目的は城之内の持つ〈ラーの翼神竜〉をアンティルールによって奪う事だった。

 

―アルトカラズ・タワー、頂上

 

「良い眺めだろう城之内。貴様へのせめてもの情けだ」

「海馬…。〈ラー〉を手にすれば遊戯に勝てると思っているのか?」

「当然だ! 我がオベリスクと〈ラー〉を手中に収めればもはや恐れるモノは無い。最後に遊戯を倒し、三幻神を手にしたオレは高々に宣告するのだ! 決闘王【デュエルキング】の称号を!!」

「…」

 

海馬の眼は青く、そして深く濁っていた。神へ対する絶対的な信頼、崇高。

積み上げた絶対的自信が、海馬瀬人と言う男を完全に狂わせていた。

 

「城之内君!」

「克也さん!」

「お兄ちゃん!」

 

そこに遊戯とチャチャ、舞とインセクター羽蛾、杏子と静香、和勝と彰次が遅れて訪れる。

 

「クソ…バカ高いせいで肺が痛え…! 煙草やめようかな…」

「カズ、そう言ってお前10年も吸い続けてるじゃねえか」

「今度こそ…禁煙…」

「10年も言い続けてるんだ。無理だって」

 

「海馬…! 貴様には失望したぜ!!」

「遊戯…、友の最後を見届けに来たか!」

「黙れ! 自分のモンスターを犠牲にするようなデュエリストに城之内君は負けたりしない!!」

「何を言う? デュエリストにとってモンスターは戦うための駒だ。それをどうするかは己次第だ。それに〈ラー〉が手に入るなら〈青眼の白龍〉の犠牲など必要経費だ」

「貴様…!」

 

「城之内、本来貴様など戦う価値も無いデュエリストだが〈ラー〉を持っているなら話は別だ。貴様を潰し、〈ラーの翼神竜〉をわが手に納めてくれる」

「もう勝った気でいやがるのか」

「当然だ。神の使えない凡骨に毛が生えた程度のデュエリストなど、オレの敵ではない」

 

「そんなことはありません!」

「チャチャ…」

「克也さんは最強の神〈ラー〉を自力で倒しているんです! あなたにだって負けはしません!」

「そうよ! それに城之内だって神のカードを持っているのよ! 〈オベリスク〉に対抗できるだけの力があるわ」

「フハハハハハハ! 貴様らは勘違いをしているようだな! 城之内が実力で神のカードを倒せたと思っているのなら見当違いも甚だしい!」

「どういう意味だ海馬!?」

「ならば聞くが城之内、貴様のその〈ラー〉のテキストが一文でも解読できたのか?」

「英語の成績も悪いオレには一文も読めねーよ」

「だがオレには読めた。そこにはマリクが使わなかった恐るべき神の特殊能力が記されていたのだ!」

「恐るべき特殊能力だと!?」

「そしてマリクがそれを使わなかったのはその能力をお粗末にも把握できなかったからだ!」

「マリクが自分の神のカードを把握できなかっただと!?」

 

「それは本当の事です」

「イシズさん!」

「マリクも最強の神のカードの能力を知るためにどうにか解読しようと思いました。しかし、難易度が高すぎて、マリクは諦めたのです」

「ふうん、所詮マリクはその程度の男だったという事だ。城之内、貴様は真価を発揮できなかった〈ラー〉を倒したに過ぎない。だがオレなら、オレであればその特殊能力を最大にまで発揮できる! そしてその力を持って遊戯を倒す! 貴様はそのための踏み台になってもらうぞ城之内!」

「海馬…貴様…!」

 

「言いたいことはそれだけか? 安心しろよ。オレは初めから〈ラー〉をデッキに入れようなんて思っていない」

「城之内!?」

「舞、こいつを持っていてくれ!」

 

〈城之内〉は〈ラー〉のカードを舞に手渡した。

 

「使うことが出来ないんじゃデッキに入れる意味がねー。オレを倒したら舞からもらってくれや」

「無茶よ城之内! 神の入っていないデッキで海馬君に挑む何て…!!」

「やらせてやれ」

 

そこに和勝が割って入る。

 

「見事じゃねーか。何物にもすがらずテメーの拳だけで挑むなんてよ」

「兄上…!」

「オレはデュエルモンスターズの事はあまりわからねーが、覚悟を決めた男は嫌いじゃねえ。城之内とか言ったな。その神に魅入られたバカをオレの代わりにぶん殴ってくれよ」

「あ、ああ」

 

(いや本当に使えねえからデッキにいれねえだけなんだよ。一応〈ラー〉から渡されたカードもあるが、海馬のデッキは〈オベリスク〉を抜いても超がつくほどのパワーデッキ! 少しでも油断したらやられる…!)

 

「まあいい。まずは相応しいフィールドにしてやろう」

 

海馬が指を鳴らすとソリッドビジョンにより古代ローマを思わせるコロッセオのフィールドになる。

 

『カイバ! カイバ! カイバ!』

 

ソリッドビジョンのコロッセオの観客は海馬に声援を送り、城之内をアウェイにさせる。

 

「まるで城之内が悪役みたいな感じで可哀そうになるわ…」

「豪快に見えて意外と陰険だなあの社長さんは」

 

インセクター羽蛾は海馬の心理作戦にぼやきメガネをクイっとさせる。

 

「私達も負けてはいけません! 克也さんを応戦しましょう! フレーフレー! 克也さん!」

「城之内! 私達もついているわよ!」

「お兄ちゃん頑張れー!」

「オレ達がついているぜ城之内君!」

【頑張れ城之内君!!】

 

「兄さま…」

 

「これよりバトルシティ準決勝第1試合、海馬様対城之内克也の試合を開始します! デュエル開始―!!」

 

「「デュエル!!」」

 

「オレの先攻、ドロー! 魔法カード〈増援〉を発動し、デッキから〈切り込み隊長〉を手札に加える! そして〈切り込み隊長〉を召喚し、その効果で手札のレベル4以下のモンスターを特殊召喚する! 出でよ〈コマンド・ナイト〉! 守備表示! 更に〈コマンド・ナイト〉がいる時オレの場の戦士族モンスターの攻撃力は400アップする!」

 

〈切り込み隊長〉☆3

 攻撃力1200→1600 守備力400

 

〈コマンド・ナイト〉☆4

 攻撃力1200→1600 守備力1900

 

「更にカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

城之内克也 LP:4000

手札:3

デッキ:33

墓地:1

除外:0

融合デッキ:6

 

モンスターゾーン:

〈切り込み隊長〉攻撃力1600 

〈コマンド・ナイト〉攻撃力1600 

 

魔法・罠ゾーン

セットカード1枚

 

 

「オレのターン、ドロー!」

「この瞬間、罠カード〈はたき落とし〉を発動! 相手がカードをドローした時、そのカードを墓地に送る!」

「ふん、下らん小細工だ」

 

海馬はドローした〈収縮〉を墓地に送る。

 

「更にオレは〈X―ヘッド・キャノン〉を召喚!」

 

〈X―ヘッド・キャノン〉☆4 攻撃力1800 守備力1500 

 

「〈切り込み隊長〉を攻撃!」

 

〈X―ヘッド・キャノン〉により〈切り込み隊長〉が破壊される。

 

「くっ…!」

 

城之内克也 LP:4000-(1800-1600)=3800

 

「オレは2枚の伏せカードを出してターンエンドだ」

 

海馬瀬人 LP:4000

手札:2

デッキ:34

墓地:1

除外:0

融合デッキ:3

 

モンスターゾーン:

〈X―ヘッド・キャノン〉攻撃力1800

 

魔法・罠ゾーン

セットカード2枚

 

 

「オレのターンドロー! 魔法カード〈天使の施し〉を発動! デッキからカードを3枚ドローして、その後2枚を捨てる! 手札より〈真紅眼の鉄騎士(レッドアイズ・メタルナイト)ギア・フリード〉を召喚!」

 

〈真紅眼の鉄騎士ギア・フリード〉☆4 攻撃力1800 守備力1600

 

「〈コマンド・ナイト〉の効果で〈ギア・フリード〉の攻撃力が400アップする!」

 

〈真紅眼の鉄騎士ギア・フリード〉 攻撃力1800→2200

 

「更に装備魔法〈早すぎた埋葬〉を発動する! ライフを800払い、墓地から〈人造人間―サイコ・ショッカー〉を特殊召喚する!」

 

城之内克也 LP:3800-800=3000

 

〈人造人間―サイコ・ショッカー〉☆6 攻撃力2400 守備力1500

 

「〈サイコ・ショッカー〉がいる限り互いのプレイヤーは罠カードを発動できず、罠の効果は無効になる! バトルフェイズ。〈サイコ・ショッカー〉で〈X―ヘッド・キャノン〉を攻撃! サイバー・エナジー・ショック!」

「無駄だ! 速攻魔法〈月の書〉を発動! これで〈人造人間―サイコ・ショッカー〉の表示形式を攻撃表示から裏守備表示に変える!!」

「なら〈ギア・フリード〉で〈X―ヘッド・キャノン〉を攻撃する! 」

「ふうん…」

 

海馬瀬人 LP:4000-(2200-1800)=3600

 

「オレはこれでターンエンドだ」

 

城之内克也 LP:3000

手札:3

デッキ:33

墓地:1

除外:0

融合デッキ:6

 

モンスターゾーン:

〈真紅眼の鉄騎士 ギア・フリード〉攻撃力2200 

〈コマンド・ナイト〉守備力1900

 セットモンスター1体(人造人間―サイコ・ショッカー)

 

魔法・罠ゾーン:無し

 

「〈月の書〉で〈サイコ・ショッカー〉の表示形式は変えられたが、城之内君がまだ流れを掴んでいる!」

「頑張って克也さん!」

 

 

「オレのターン、ドロー! 魔法カード〈強欲な壺〉! デッキからカードを2枚ドロー! 更に魔法カード〈天使の施し〉を発動し、デッキの上から3枚引き、その後手札2枚を捨てる! 魔法カード〈黙する死者〉を発動し、〈X―ヘッド・キャノン〉を守備表示で特殊召喚! 更に罠カード〈ゲットライド!〉 墓地のユニオンモンスターを対応する自分のモンスターに装備する! 〈Y-ドラゴン・ヘッド〉を装備する!そして合体を解除して〈Y-ドラゴン・ヘッド〉を特殊召喚する!」

 

〈Y-ドラゴン・ヘッド〉☆4 攻撃力1500 守備力1600

 

「ユニオンモンスターの特殊召喚…!」

「更にオレは魔法カード〈デビルズ・サンクチュアリ〉を発動! オレの場に〈メタルデビル・トークン〉を特殊召喚する!」

 

〈メタルデビル・トークン〉攻・守0

 

「3体のモンスター…!!」

「貴様でも状況が読み込めたようだな…! 貴様に見せてやる、神の力を!! そして思い知るがいい! 貴様とオレとでは天と地ほど力の差があることを!! オレは〈X―ヘッド・キャノン〉、〈Y-ドラゴン・ヘッド〉、〈メタルデビル・トークン〉を生け贄に〈オベリスクの巨神兵〉を召喚!!」

 

〈オベリスクの巨神兵〉☆12 攻撃力4000 守備力4000

 

「くっ…!」

 

凄まじいプレッシャーと共に海馬の場に〈オベリスクの巨神兵〉が現れる。

 

「バトルフェイズ! 〈真紅眼の鉄騎士ギア・フリード〉を攻撃! ゴッド・ハンド・クラッシャー!!」

「ぐああああー!!」

 

城之内克也 LP:3000-(4000-2200)=1200

 

「城之内君!!」

「城之内!」

 

「これが神を持つ者と、持たない者の差だ! 貴様がどんなカードを出そうと〈オベリスク〉は一撃で粉砕する!」

「くっ…!」

 

(〈ラー〉の時も感じたが…凄まじい威力だぜ…!)

 

「オレはこれでターンエンドだ!」

 

海馬瀬人 LP:3600

手札:3

デッキ:24

墓地:8

除外:0

融合デッキ:3

 

モンスターゾーン:

〈オベリスクの巨神兵〉攻撃力4000

 

魔法・罠ゾーン:無し

 

「オレのターン、ドロー! カードを1枚伏せてモンスターをセットする! ターンエンドだ!」

 

城之内克也 LP:1200

手札:2

デッキ:32

墓地:5

除外:0

融合デッキ:6

 

モンスターゾーン:

〈コマンド・ナイト〉守備力1900

 セットモンスター2体(内1体→人造人間―サイコ・ショッカー)

 

魔法・罠カード

セットカード1枚

 

「オレのターン、ドロー! 〈スピア・ドラゴン〉を召喚!」

 

〈スピア・ドラゴン〉☆4 攻撃力1900 守備力0

 

「バトルフェイズ、〈スピア・ドラゴン〉でセットモンスターを攻撃! 更に〈スピア・ドラゴン〉は守備モンスターを攻撃した時、守備力を攻撃力が上回っている分、貫通ダメージを与える!」

 

〈スピア・ドラゴン〉が攻撃した城之内のセットモンスターは〈漆黒の豹戦士パンサーウォリアー〉。その守備力1600を上回った数値300が城之内のライフから削られる。

 

「くっ…!」

 

城之内克也 LP:1200-(1900-1600)=900

 

「〈スピア・ドラゴン〉は攻撃終了後守備表示になる。更に〈オベリスクの巨神兵〉でセットモンスターを攻撃! ゴッド・ハンド・クラッシャー!!」

 

〈オベリスクの巨神兵〉の攻撃でセット状態だった〈サイコ・ショッカー〉が破壊される。

 

「この瞬間罠カード〈時の機械―タイム・マシーン〉を発動! 戦闘破壊された〈サイコ・ショッカー〉を特殊召喚する!」

「だがそいつを呼び戻したところで〈オベリスクの巨神兵〉の敵ではない! オレはメイン2で貴様に更なる絶望を与える! 永続魔法〈禁止令〉発動!」

「〈禁止令〉だと!」

「こいつはオレがカード名を1枚選択し、貴様はこのカードがある限りそのカードをこのデュエルで使用できなくなる! オレが宣言するのは〈団結の力〉だ!!」

 

「何だと!〈団結の力〉は城之内君が持つ神に対抗できる装備魔法のはず!」

「それを封じるあたり、海馬はかなり警戒しているようね…!」

「あらゆる方法での効果破壊が出来ない神は直接戦闘破壊するしかねえ。だがこれで〈オベリスクの巨神兵〉が倒される心配はほぼなくなったってことだ」

 

「所詮雑魚のパワーをいくら集めても神の前では無力だ! オレはこれでターンエンド!」

 

 

海馬瀬人 LP:3600

手札:2

デッキ:23

墓地:8

除外:0

融合デッキ:3

 

モンスターゾーン:

〈オベリスクの巨神兵〉攻撃力4000

〈スピア・ドラゴン〉守備力0

 

魔法・罠ゾーン:

〈禁止令〉

 

 

「オレのターン、ドロー!」

 

城之内は引いたカードを見て不敵な笑みを浮かべる。。

 

「オレはこのカードを召喚する! 出でよ〈ものまね幻想師〉!!」

 

〈ものまね幻想師〉☆1 攻撃力??? 守備力??? 

 

「〈ものまね幻想師〉だと!?」

「こいつは召喚した時、相手モンスター1体の攻撃力をコピーする! オレが選ぶのは〈オベリスクの巨神兵〉だ!!」

 

〈ものまね幻想師〉 攻撃力???→4000 守備力???→4000

 

「〈オベリスクの巨神兵〉のステータスをコピーしただと!?」

「〈サイコ・ショッカー〉、〈コマンド・ナイト〉を攻撃表示に変更する! バトルだ! 〈ものまね幻想師〉で〈オベリスクの巨神兵〉を攻撃! ものまね・ゴッド・ハンド・クラッシャー!!」

 

〈オベリスクの巨神兵〉に〈ものまね幻想師〉は自ら持つ手鏡を見せる。〈オベリスクの巨神兵〉はその鏡を攻撃するが、その瞬間、〈オベリスクの巨神兵〉は拳からひび割れてその巨体を崩壊させていった。

 

「〈オベリスクの巨神兵〉撃破!!」

「バカな…! そんな雑魚モンスターに〈オベリスクの巨神兵〉が‥‥!」

「続けて〈コマンド・ナイト〉で〈スピア・ドラゴン〉を攻撃!」

「くっ…!」

「そして〈サイコ・ショッカー〉でダイレクトアタック!! サイバー・エナジー・ショック!!」

「ぐああああー!!」

 

海馬瀬人 LP:3600-2400=1200

 

〈オベリスクの巨神兵〉を倒し、城之内は一気に攻めて海馬に大ダメージを与えた。

 

「海馬、神の幻影に踊らされているお前はオレの敵じゃねえ。ターンエンド」

 

城之内克也 LP:900

手札:2

デッキ:31

墓地:5

除外:0

融合デッキ:6

 

モンスターゾーン:

〈コマンド・ナイト〉攻撃力1600

 〈人造人間―サイコ・ショッカー〉攻撃力2400

 

魔法・罠カード:無し

 

 

城之内の神殺しの力が発揮された。

 

 

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