遊戯王DMT―転生したら城之内だった件― 作:Laginera
ブオオオオオオ―‥‥!
童実野埠頭で王国へ向けて乗客客船が出発する。
遂に王国への出発となった日。
遊戯、城之内、杏子、本田、そしで獏良も加わり5人で参加することになった。
「信じられない! 男女関係なくタコ部屋何て!」
「大会で優秀な成績を残している奴らは個室なんて差別だぜ」
杏子と本田は参加者の相手に不満を募らせる。
「そういや遊戯は?」
「遊戯君なら風を浴びたいって外の方に…」
「ちょっと話してくる」
原作通りならあの虫野郎は行動を起こすと城之内は思った。
「オラっ! さっさと部屋をでなタコ!」
「ぎゃああ!!」
その裏で孔雀舞はダイナソー竜崎をデュエルで倒して個室を力づくで手に入れていた。
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遊戯はインセクター羽蛾と話をし、「エクゾディアを見てみたい」と言った羽蛾に見せていた。
「これがエクゾディアか、君はこれをデュエル宙にそろえたっていうから凄いね」
「いや~。運が良かったというか」
「オレは考えてたんだよ。どうすればエクゾディアを攻略するにはどうすればいいかさ」
「えっ…」
「こうすればよかったんだ…っ!?」
「!?」
インセクター羽蛾が〈エクゾディア〉のカードを海に投げ捨てようとしていた所。
「おいおい不法投棄はマナー違反だぜ」
「城之内君!」
城之内がインセクター羽蛾の腕を掴み阻止していた。
「な、なんだお前は!」
「黙れ虫野郎!!」
「ぐはっ…!!」
怒りのままにインセクター羽蛾を殴りつけた。
「海馬といいテメーといい、なんでカードを大事にできねえんだ? 勝てりゃどんな手も使っていいのかよ! デュエルモンスターズは勝てりゃイカサマでもなんでもありだってのかよ!!」
「城之内君…!」
「遊戯! 簡単にカードを渡しちゃ駄目だろうが!」
原作キャラはホントにカードを大事にしない奴が多い。
インセクター羽蛾もエクゾディア対策だと言って海に不法投棄をするほどだ。
「…随分と甘い事を言うねえ。デュエルモンスターズは勝つか負けるかの世界なんだ。負けたら全てを失うからこそどんな手も使うんだよ。今だってオレを信じて渡した遊戯が悪いんだ」
「羽蛾君…!」
「テメーみたいなのが日本チャンプだなんて恥ずかしいぜ」
「‥ふん! 今回は引いてやるが、島についたら覚えているんだな!」
インセクター羽蛾は捨て台詞を吐いて去っていった。
「ごめん城之内君。君がいなかったらエクゾディアを失う所だった」
「別にいいよ。トイレ行こうとしたら偶々見かけただけだからよ」
「そうだ! お礼に城之内君にボクのカードをあげるよ! これで君のデッキもかなり強くなるはずだ!」
遊戯はそう言って
〈ベビードラゴン〉
〈時の魔術師〉
〈右手に盾を左手に剣を〉
〈鎖付きブーメラン〉
〈墓荒らし〉
の5枚を城之内に渡した。
「いいのか遊戯?」
「うん。大会ルールで40枚以上カードは持ち込めないし、それに城之内君は勝たなきゃならない理由があるはずだよ。これはボクからの餞別だと思って!」
「ああ、ありがたく貰うぜ!」
(今のデッキから後5枚外さないといけないのか…)
遊戯からもらったカードを手に入れて城之内はデッキを調整した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
―王国に着くと参加者は各々行動をし始める。
ペガサスのいる居城に入るには合計10個のスターチップが必要であり、0になった時点で失格になる。そのため序盤は慎重に立ち回り星を増やさないといけない。
今回の決闘王国では王国での特殊ルールを設けられている。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
王国編ルール
〇LP:2000 先行ドロー有り
〇手札枚数は最大5枚。それ以上あった場合エンドフェイズに
5枚になるよう捨てる。
〇ドローフェイズに手札が4枚以下なら手札が4枚になるようデッキの上から加え、その後1枚ドローする。(4枚の場合はこの処理を行わなくても良い)
〇直接攻撃はできない。
〇バトルを終えて場にモンスターがいない時、手札からモンスターカードを守備表示でだす。
〇罠カードは伏せないと発動できない。
〇融合モンスターを出す場合は場のモンスター2体以上に〈融合〉魔法カードを使う。
(*フィールドパワーソースについてはOCGのフィールド魔法をそれぞれのステージで
適用することにする。
海:魚・海竜・雷・水族 (機械族・炎族は攻守200ダウン!)
山:ドラゴン、鳥獣、雷族
草原:戦士、獣戦士族
森:昆虫・植物・獣・獣戦士族
闇:悪魔、魔法使い族 (天使族は攻守200ダウン!)
荒野:アンデット、岩石、恐竜族
適応する環境に応じてフィールドのモンスターの攻撃力・守備力が200上昇する。)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
(原作よりだいぶわかりやすい効果になっているな。と言うか原作の王国編ってカードゲームにTRPGをぶっこんだようなわけわからん言ったもん勝ちゲームなっていたからな。空中にいたから利かないとか、属性の相性が悪いから攻撃力が下がるとかカードゲームの数値計算がめんどくさくなるだけだからな…)
「どーしたんだ城之内?」
「ああ! ちょっと考え事をな!」
「あれみて!」
杏子が指をさす方を見るとそこには大会指定のデュエルボックスが置かれており、中にはインセクター羽蛾が待っていた。
「ヒョーヒョヒョヒョヒョ! 待っていたぜ遊戯とその金魚の糞たち」
「インセクター羽蛾…! ちょうどいいぜ。お前には船での落とし前を付けさせてもらう!」
遊戯がそう言ってデュエルをしようとしたところ。
「おいおい待てよ。オレはお前とデュエルするなんて一言も言ってないぜ」
「何!?」
「そこにいるお仲間…城之内克也君を相手に指名するよ」
(はあ!?)
まさかの事態だった。
ここで遊戯とインセクター羽蛾のデュエルかと思ったが羽蛾は城之内を相手に指名したのだ。
「戦いは弱い奴から倒すのが原則だ。見るからにお前はド素人って感じだ。この大会の前座にもならないってことを教えてやるよ」
「ちょっと! そんなの卑怯よ!! 城之内が全国大会優勝者のアンタとまともにデュエル出来るわけないじゃない!」
「羽蛾! オレとのデュエルから逃げる気か!?」
「誰もに逃げるなんていってないだろ~。どうせ倒すならより多く星を得れる方が良いじゃないか!」
インセクター羽蛾はデュエルモンスターズきっての外道キャラだがこういう頭の回転と姑息さは右にかけて出る者がいない。
「わかった。相手になってやるぜ」
「おい城之内! いくら何でも無茶だ! 負けたらスターチップが無くなって静香ちゃんの手術代も稼げなくなるんだぞ!」
本田は城之内を止めようとするが、もうこうなった以上やるしかないと覚悟を決めた。
「そんときはそれまでだったって諦めらあ。それにこの島にいる奴はどうせ全員強い奴しかいねえ。このまま言い争っても『あーいえばこーいう』なコイツの説得何て時間の無駄だしな」
「城之内君…!」
「ヒョヒョヒョヒョ! いーねえ。そういう男らしさ…つーかバカらしさ。オレの昆虫デッキの餌食にしてやるぜ」
「貴様…!」
「遊戯、別に負けるつもりなんてねえ。ただ強い奴と初戦で戦っちまうことになったってだけだ。応援よろしくな!」
「ああ…」
もう一人の遊戯は千年パズルの中に封印され変わりに表遊戯が出てくる。
「城之内君! ボクは君が勝てるって信じてるよ!」
「ありがとな!」
城之内はデュエルボックスに入り、スターチップを1つ置く。
「あらら~。オレは2つかけたかったんだけどな~。足りない分はどうしようかな~」
インセクター羽蛾はほくそ笑みながら城之内を見る。
「足りない分はこいつでどうだ」
城之内は鞄から封筒を取り出す。
「それはオレがバイトで貯めた金10万円だ。疑うなら確認しな」
「「10万円だって!!」」
遊戯達は城之内が用意した金に驚く。
「10万円!? ヒョヒョヒョ!景気いいじゃないか~! 欲しいゲームがあったから臨時収入としてはまあまあだな」
「ガキがませたこと言うんじゃねーよ」
「ガキでもオレは全日本チャンプさ。デュエルモンスターズに年齢は関係ない。勝った奴が正しいんだよ!!」
「その為なら何をしても許されるってのか?」
「君がきたのはそういう世界だよ。勝つことが何より正義なのがデュエルモンスターズさ」
「ならテメーに勝って、その考えが間違いだってこと証明しねーとな」
「それは100パーセントありえないね! さあ時間も惜しい、そろそろ始めよーか。船で殴られた借りはデュエルできっちり返してやるよ」
「ああ」
城之内とインセクター羽蛾はデュエルを始める。
城之内&インセクター羽蛾「デュエル!!」
フィールド:森
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「どうしよう遊戯…! このままじゃ城之内負けちゃうわよ!」
「杏子…城之内の事信じてやろうぜ」
「本田!?」
「あいつさあ…。昔から金に対してずっと苦労してきたんだ。親父さんが借金抱えてよお。それでもあいつは働いてどうにか生活費を稼ぎ、親父さんの借金を返済していった」
「本田君…」
「あの10万はただの10万円じゃねえ。あいつが汗水たらして稼いだ…本気で稼いだ金なんだ…! あいつの生きた証って言っても過言じゃねえ! それを賭けるくらいアイツも本気なんだ! オレ達は四の五の言わずあいつを見守るしかねえ!!」
遊戯達より付き合いの長い本田は城之内の苦労していた部分を知っていた。だからこそ城之内の応援を本気でしようと思った。
(いや、命とかデッキとか賭けるの嫌だから持ってきたんだよ…。拡大解釈しすぎだっつーの)
「オレのターン! オレは〈格闘戦士アルティメーター〉を守備表示で召喚!」
〈格闘戦士アルティメーター〉☆3 攻撃力700 守備力1000
「カードを1枚セットしてターンエンドだ」
城之内克也 LP:2000
手札:4
デッキ:34
墓地:0
除外:0
融合デッキ:0
モンスターゾーン:
〈格闘戦士アルティメーター〉☆3 守備力1000
魔法・罠カード
伏せカード1枚
「オレのターン、ドロー! 倒しがいのない雑魚モンスターを守備表示か。お前はやっぱり素人だぜ! オレは〈昆虫人間〉を守備表示で召喚してカードを1枚セット! ターンエンドだ」
〈昆虫人間(ベーシック・インセクト)〉☆2 攻撃力500→700 守備力700→900 (森フィールド効果)
インセクター羽蛾 LP:2000
手札:4
デッキ:34
墓地:0
除外:0
融合デッキ:1
モンスターゾーン:
〈昆虫人間〉守備力900
魔法・罠カード
伏せカード1枚
「あの野郎…! アルティメーターより低いステータスのモンスターを出しやがって! 城之内のことをコケにしてやがる!」
「だけど城之内君は冷静だよ」
「ええ?」
「相手の出がわからない以上守備表示で様子見している。城之内君はインセクター羽蛾のカードを警戒しているんだ」
「オレのターンドロー! 〈女剣士カナン〉を召喚!」
〈女剣士カナン〉☆4 攻撃力1400 守備力1400
「随分と可愛いカード持っているじゃないか。そういう女の子が好みなのかい?」
「こいつは戦士族でオレのデッキと相性が良かったから入れてんだよ」
「よほどカードが不足してるんだね~。まあオレだったらもうちょっと色気のあるカードを入れたいけどね~」
「ターンエンドだ」
城之内克也 LP:2000
手札:4
デッキ:33
墓地:0
除外:0
融合デッキ:0
モンスターゾーン:
〈格闘戦士アルティメーター〉☆3 守備力1000
〈女剣士カナン〉☆4 攻撃力1400
魔法・罠カード
伏せカード1枚
「さっきからいちいち癇に障る言い方するわね~! 城之内も真面目にやりなさいよ! そんな女の子カード入れるなんて!」
「それに〈カナン〉の攻撃力なら羽蛾のモンスターなんてイチコロじゃねえか!!」
城之内の消極的なプレイングに不満をあらわにする杏子と本田。だが遊戯と獏良はその意図を理解していた。
「いや、あれでいいいんだ」
「遊戯?」
「杏子ちゃん、本田君。下級モンスターと伏せカード。あの状況で攻めるのはボク達デュエリストにとってセオリーを反する行為なんだ。羽蛾君の出しているモンスターは恐らく囮。あの伏せカードはモンスター破壊の罠カードとしか考えられない」
「じゃ、じゃあ城之内はそれを考えてモンスターを待機させるだけに終わったのか?」
「うん、テレビの決勝戦で彼のデュエルを見ていた城之内君は羽蛾君の出方をある程度分かっているはずだ」
「オレのターン、ドロー! ヒョヒョヒョ。ド素人君のわりに慎重じゃないか。いや臆病ともいうべきか?」
「別にオレがどんな戦い方しようが関係ないだろ」
「なら教えてやるよ。慎重なだけじゃデュエルに勝てないってことをな! オレは〈ゴキボール〉を召喚!」
〈ゴキボール〉☆4 攻撃力1200→1400 守備力1400→1600
「〈森〉フィールドの効果で攻撃力・守備力を上昇! 更に俺は〈昆虫人間〉を守備表示から攻撃表示に変更する!」
「何!」
「城之内。お前はこの伏せカードをトラップだと思っていたようだが…。残念だったな! こいつは装備魔法〈火機付昆虫装甲〉だ!!」
「装備魔法だと!」
「こいつは〈昆虫人間〉の攻撃力を700ポイントアップさせる!」
〈昆虫人間〉☆2 攻撃力700→1400
「更に手札の装備魔法〈レーザー砲装甲鎧(レーザーキャノンアーマー)〉を〈昆虫人間〉に装備させる! 〈昆虫人間〉の攻撃力と守備力は300ポイント上昇する!」
〈昆虫人間〉☆2 攻撃力1400→1700 守備力900→1200
「これはダイナソー竜崎君を倒した装備魔法コンボ!!」
「城之内のモンスターの攻撃力を上回りやがった!!」
「城之内! ド素人のお前に教えてやるよ。カードゲームは駆け引きのゲーム。すなわちどれだけ相手の裏をかいて攻めるかなんだ! もっともお前はこのデュエルで敗戦するから駆け引きもクソも無いか」
「ちっ…」
「ヒョーヒョヒョヒョヒョ! まずはその女剣士を丸焦げにしてやるぜ! 〈昆虫人間〉で〈女剣士カナン〉を攻撃! インセクトレールガン!!」
〈昆虫人間〉の攻撃が〈女剣士カナン〉に向けて放たれる。
「インセクター羽蛾!」
「ひょ?」
「その言葉、そっくりそのままお返しするぜ!」
城之内は場に伏せたカードを発動した。
「罠カード〈あまのじゃくの呪い〉を発動! 」
「あ、〈あまのじゃくの呪い〉!?」
「こいつはターン終了時まで攻撃力・守備力のアップとダウンを逆にするカード。つまりお前が装備した2枚の装備カード、そして〈森〉フィールドで上昇した〈昆虫人間〉のステータスをダウンさせることになるぜ!」
〈昆虫人間〉
攻撃力1700-(700+300+200)=500
守備力1200-(300+200)=700
〈ゴキボール〉
攻撃力1200-200=1000
守備力1400-200=1200
「あああああ! 〈昆虫人間〉の攻撃力があああああ!!」
「攻撃宣言した攻撃は止まらねえ。〈女剣士カナン〉で返り討ちだ!」
威力の下がったレーザー攻撃を切り裂き、〈昆虫人間〉を真っ二つにした。
「ぎょええええええええええええええええええ!!」
インセクター羽蛾 LP:2000-(1400-500)=1100
「オ、オレがこんなド素人ごときに…!」
「こんな簡単な罠に引っかかってくれるとはな。とんだ日本チャンプだぜ」
ここで原作の名言を城之内は言う。
「お前、弱いだろ?」
「ギクッ」
勝負の流れは城之内に傾いていた。