ごめーん創作するなら笛のほうがいいって言うからその通りにしてやり直すことにした
期待を裏切るようで悪いけど自分の心に正直になった……バダップ師匠だ
Chapter.0 revival
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「………ちょっと、どうしたのよ」
「……マインドイーターによる時空干渉が始まった。この時空はもうじき喰われるだろう」
褐色の少年に問いかける謎の少女に対して、その男はこのように答えた。
「はぁ?じゃあ私達がやって来たことは無駄ってこと?」
「否。あの8名はこのまま附従させ、お前の時を渡る力と
「……本気で言ってるの?」
「より確実な任務遂行の為、如何なる手段を用いようとも構わない。また暫くすれば干渉はできなくなるかもしれんがな」
面妖な表情を浮かべる少女に対して、冷酷に淡々とそう述べる少年。
その瞳に光はなく、只々自分が掲げる目的を果たそうと曇りなき意思を見せる。
「オペレーション√Ω、バダップ・スリードの名に於いて再決行を表明する。R41リニュア……タイムジャンプの用意を」
「……はいはい、アンタとの同盟もこれで最後にしたいわね」
R41リニュアと呼ばれたその少女は、時空を切り裂いた。
「円堂守……今度こそお前から全てを奪ってやろう……!」
バダップ・スリードと名乗ったその少年は、R41リニュアと共に時空の裂け目に飛び込んだ。
すべては、円堂守の存在意義をすべて叩き潰さんとする為に……
……場面は移り、東京の某所にある稲妻町。
そこで有名なマンモス校である私立雷門中学校にて、ボロボロの小屋に向かって走る少年が1人。
「やっべ、当番やってたら遅れた……!みんなもう待ってるよな!?」
この少年こそ、雷門中2年……円堂守。
オレンジのバンダナが特徴的な少年であり、クラスメイトからは『世界一のサッカーバカ』と笑われているが、当人はそれを褒め言葉だと解釈するほどである。
「こらーっ!廊下を走らないでくださーい!」
「あわわ……ごめん中務!でも、みんなが待ってるんだ!」
円堂に声を掛けたのは、クラスメイトであり風紀委員の中務キリノ。
円堂の幼馴染であり、警官の父親に憧れて風紀委員となり、いつか父親のような立派な警官になりたいと努力している少女である。
「……今回は見逃してあげます。ですが、次からは気をつけてください!」
「サンキュー中務!」
そう言って円堂は勢いよく廊下から飛び出し、校舎を出るのであった。
「……また円堂先輩を見逃しましたね、キリノ先輩」
「ぶ、ブローニャちゃん!?い……いえ……!?本官は汚職なんて……!!!」
「幼馴染のよしみとも言うんでしょうか、それとも惚れた弱みでしょうか」
「ほ……惚れ……!?」
「どっちにしてもブローニャからしてみればキリノ先輩は円堂先輩に対してだけは職務怠慢の常習犯という認識です。それ以外は風紀委員の鑑のような人ですけどね」
「褒めるのか注意するのかどっちなんですか……」
ブローニャ・ザイチク。雷門中1年であり中務キリノと同じ風紀委員の1人。
とある実験によって歩行能力を失い、共感性や協力性に乏しくなったが、そのリハビリを兼ねて雷門中に在籍している。
「それで、もし仮に円堂先輩がキリノ先輩を誘ったらどうするんですか?」
「ブローニャちゃん達がしっかりしてくれてるから、本官はいつでも誘いに乗るんですけどね……」
「……円堂先輩のいる場所。今では部活動として認められる規模にはなりましたが……正直言って難しいでしょうね」
ブローニャがキリノに対してとある懸念を示す。
それは、円堂守が現在所属しているとある『部活動』のことだった。
円堂は駆け足で石造りの階段を下り、古めかしい小屋に入り、制服からユニフォームに着替え、グローブを手を通し、サッカーボールを手にして声を張り上げた。
「さあ!練習だ!」
……しかしその小屋には今、手枷が付けられているいかにも文系といった雰囲気の少女しかいなかった。
「……あれ、みんなは?」
「あ、あの……まずはこれを」
その少女は円堂に対して1通の手紙を渡した。
『円堂。お前がこれを読んでいるということは、俺は今頃番組の収録で練習に参加できていない頃だろう。お前の熱意に惹かれた俺達だが、やはりグラウンドを借りられない現状では練習することもままならん。だが、いつかお前の熱意が奇跡を起こすことを俺は信じている。お前のプリズムはお前のものだからだ。 速水ヒロ』
「す、すみません……ぼ、ボクも練習できたらよかったんですけど……」
「気にするなってソラ!速水だって仕事があるからさ!」
申し訳なさそうにその少女は円堂に対して頭を下げるも、何事もなさそうに笑い飛ばす円堂。
……速水ヒロ。
エーデルローズ所属の人気ジュニアアイドルであり、中学生でありながら女性から圧倒的な人気を誇る、絶対アイドル。ヒロのファンは黄色いバラを贈ることが通例になっており、ライブの度に会場には黄色いバラがあふれるとされている。
「アイツの芸能活動も、学校では認められているから止めはしないけど……たまには顔を覗いていけばいいのに」
「……キャプテンと宮沢先輩が、ヒロさんの幼馴染……ですか……ちょ、ちょっと羨ましい……です……」
「そうは言っても、テレビで見るアイツと俺達の知ってるアイツにはだいぶ差があるから、たまーにみててうげってなる時はあるけどな」
……円堂守は知っている。
彼の本性は自己中心そのものであり、自らの目的の為ならば平然と他者を利用するだけでなく、作曲の盗作等、自分の為に尽くしてくれた者の努力を踏みにじる行為すらも平然と行う卑劣漢であることを。
そしてそれ自体が、速水ヒロをよく知るものでなければ知り得ないことであると。
「でも……アイツの環境がそうさせちまったところもあるから、またサッカーでもやれば変わるかもしれないけどな」
「……キャプテン」
「……そうだ!他の奴らはどうしたんだ!?」
「えっと、宮沢先輩達は……」
ソラがそう口にしたのと同時に、小屋からまた4人の男女がボロボロのサッカーボールを手に入ってくる。
「ようキャプテン!随分遅かったな!」
豪快に笑い飛ばす、筋骨隆々としたモヒカンの少年がそう言い……
「アホ抜かせ、ワシらが早めに来ただけやろが」
関西弁で話す金髪の少年がそうツッコむ。
「やあバードボーイ!グラウンドは借りられたのか!?」
金髪ツインテールの活発な少女がそう尋ね……
「ラプラス、円堂は日直当番をしていたんだ。グラウンドの貸し出しができる余裕があると思うか?」
銀髪長身の氷のような美少女がそのように訂正する。
「……あ、今帰って来ましたよ」
「ハッサン!キー坊!ラプラス!エスデス!お前達は先に練習してたのか?」
「なーに言ってんだ、グラウンドもねえのにどうやって練習すんだよ」
「手待ち無沙汰なのもよくないと思ってな、また手合わせをしていたんだ」
「なんとか同好会から部活に漕ぎ着けたんはええけど、ワシらが『サッカー部』な以上は、この雷門のカーストはドベもええところや」
「だが、日々の特訓は必ず報われる!バードボーイ!君も特訓しようじゃないか!」
円堂達が所属している部活は、サッカー部。
普通の学校ならばなんてことのない、人気の部活動というイメージのあるものだが……
「いや、ほら……お前達がサッカー部って言うのは分かってる……それで、グラウンドが使えないからってボールを使った特訓をしているのは分かる」
「そうだバードボーイ!グラウンドが使えなければ、グラウンドを使わずにボールを用いた鍛錬をこなせばいい!」
「でも……お前らのそれって格闘技だよな?俺、サッカーの練習がしたいんだけど……」
そう、この雷門中においてサッカーのヒエラルキーは極めて低いものとなっている。
無論、授業でやる分には構わないがこと部活動となれば話は変わる。
まるで眼中に無かったかのように、笑い話の種となるばかりだ。
「でもなぁ、だからってどうすりゃいいんだよ」
「今日はエレナもリニュアも早めに帰ったし、こんなん練習しようがないやろ」
ハッサンとキー坊は、仕方ないとばかりにそう言う。
2人とも中学生らしからぬ筋肉が身に付いており、どのスポーツであっても一定の活躍は見込めるものとなっている。
「……分かった、お前達はお前達の好きにやっててくれ」
「また鉄塔に行くのか?円堂」
「……まあ、あそこは俺の秘密の特訓場所だし、俺は俺のペースでやらせてもらうよ」
そう言ってユニフォームのまま他の部員達に会釈をしてから雷門中を後にする円堂。
「まったく、動きがないというのも退屈だな」
「まっ、こればっかりはしゃーねえわな」「つーことでキー坊先輩、俺も家に帰って勉強するっす」
「ワシも由美子伯母ちゃんの手伝いせなあかんからハッサンもウチ帰りィ」
「むむむ……!こんなの納得できないぞ!!!エスデス、私達も特訓を───!」
「私も帰宅させてもらおう」
「それでいいのかエスデス!!!」
円堂が帰ったことを皮切りに、他の部員も蜘蛛の子を散らすように雷門中を後にした。
「……時空の流れが変わることで、ここまで進行が変化するものとはねぇ」
その様子を遠くから見る、耳の長い少女達。
「……エレナ様、本当にやるんですか?」
「何を言うかリニュア。元よりあたしの目的はただ一つ……この世界の半分ぐらいが頭に入っている以上、多少手段を強引に進めざるを得なくなっただけさね……」
「前の世界では比較的大人しかったのに、結局いつもの傍若無人なエレナ様に……」
冒頭で時空を割いたリニュアではない、本来のリニュアが、エレナと呼ばれる少女の所業に頭を抱えていた。
「あたし達の目的を果たすため、此処では積極的に干渉するとしよう……!嫌われ者上等、憎まれ役上等!元より悪役なのがこのエレナ様なのだからなぁ!うっしっしっしっし!」
「……でも、そうしなければきっと……あの姉妹達に敵わない気がするのよね……」
「……すみません円堂キャプテン。私達の目的を果たすため、貴方達には今のうちに痛い目にあってもらいます……!」
リニュアも覚悟を決めたのか、やる気に満ちているエレナに付き従うことを決めたのだった。
あっ、ちなみにチラシの裏設定にしたから……表舞台には出ないでやんす