イルディア王国史   作:カサギ

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プロローグ自体は短いですが、本編はしっかり書き込むのでお許しください!


プロローグ + イルディア王国基本情報

 第三文明圏及び文明圏外において急速に勢力を拡大するパーパルディア皇国は、相手国へ旧式技術の供与や軍事的圧力の行使を行うことで多くの国々を屈服させていた。

 しかし、依然として服従を断固拒否する国が存在した。

 パーパルディア皇国南西部に海へ向かって突き出すイルディア半島の統一国家「イルディア王国」だ。

 イルディアはその先進的技術を持つ士気旺盛な王立軍と、準列強国としての国際的地位及びソフトパワーによる外交力によってパーパルディアによるイルディア侵攻を抑止していた。

 しかし、未回収のイルディアと呼ばれる未回収領土をめぐる問題やパーパルディアの第三国侵攻による交易妨害を巡り両国は対立を深めていた。

 国境線ではイルディア王立軍とパーパルディア皇国軍によるにらみ合いが続いていた。

 

 

 

イルディア王国 首都ルーミア:王立陸軍司令部>

~中央暦1639年1月上旬~

 

「ロウリアで不審な動き……やはり皇国か」

 

 

 イルディア王立陸軍司令シルヴィオ・カンパーニは報告書を見つめぼやく。

 情報機関が仮想敵国であるパーパルディアの不審な動きをかぎつけ6年間もの間ロウリア王国及の監視を続けていたのだ。

 その情報共有を受けた王立軍では陸海空軍の連名で主要な交易相手であるクワ・トイネ公国及びクイラ王国に対し救援を送る「海外派遣軍編制案」を議会に提出するほど警戒している。

 そのぼやきに王立陸軍在クワ・トイネ駐在武官レオネ・コルシ大佐が答える。

 

 

「はい。情報部は皇国の国家戦略局の支援によるものだと推測しているようです。いつものことですが、交換条件はもはや服従に近いものだったとか」

 

「強欲な隣人には苦笑いも苦しいな。大分見境がないな……まあ、どう動くかは政府が決めることだ」

 

「そうですね……海軍からはムー大陸行きの商船についていた護送船団がグラ・バルカス帝国を名乗る国家の艦隊と接触したとの報告が。空軍も最近、我が国の領空付近で哨戒機が航空機らしき機影を確認したと」

 

「あぁ……」

 

((い、胃が痛い……))

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【イルディア王国】

首都:ルーミア

最大都市:ルーミア

国王:カルミネ2世

首相:バルトロ・マッテオ

政体:立憲君主制

人口:約43,500,000人

面積:約307,000㎢

通貨:イルディア・ルア

文明圏:第三文明圏

【概要】

 世界に3つ存在する文明圏のうちのひとつ、ファルアデス大陸南部第三文明圏に位置するイルディア半島を領有する立憲君主制の王国である。

 軍事・経済・外交のどれをとっても質で第一文明圏国に迫り部分的には追い抜いていることもある。

 第二次世界大戦末期から戦後直後の列強・先進国相当の機械技術を持ちその欠点や弱点を魔導技術によって補い性能を底上げしている。

 パーパルディア皇国の南西部に海へ突き出す形でイルディア半島が存在するため、文明圏外国のクワ・トイネ公国及びクイラ王国と通商協定を締結しクワ・トイネ公国からは食料を、クイラ王国からは石油を輸入し、イルディア王国は香辛料や調味料及び近代的な玩具及び教材、生活用品や文学書などを輸出している。

 神聖ミリシアル帝国やムー国にも顔が利く。

 イルディア半島北端部にて国境を接する覇権主義大国パーパルディア皇国との国境地帯には「未回収のイルディア」と呼ばれる領土問題が存在し両国軍の間では冷戦一歩手前のにらみ合いが続いている。

 軍民双方の数ではパーパルディア皇国が、技術力や練度などではイルディア王国が圧倒しており、双方共に全面戦争を避けるべく緊張状態に留めている。

 国内では多民族・他種族社会が形成されており、人間、エルフ、獣人が共通して「イルディア王国の臣民」という国民意識を持っていることも大きな特徴である。

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