ドイツの男性魔女(ウィッチ)   作:ミヤフジ

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10翔

 

 

 

「それでは、これから試験飛行を開始します。

セシリアさん、準備は良いですね?」

 

 

「はい、準備は出来ていますわ。

何時でも始められてかまいません。」

 

 

整備室からアリーナに移動して来たイチカ達。

イチカと箒は管制塔に、セシリアはアリーナの中央にストライカーユニットを履いた状態で待機していた。

 

 

「それではセシリアさん、ストライカーユニットに魔力を流してエンジンをスタートさせて下さい。」

 

 

「ま、魔力…………ですの?」

 

 

「あ、そう言えば説明していませんでしたね。

魔力とは読んで字の通り『魔』法を使う為の『力』です。

ストライカーユニットはISとは違い、ISエネルギーではなく使用者の魔力を使って動かします。

と言ってもISエネルギーも魔力も、どちらも殆ど性質的な違いはありません。

外から補給するか使用者から補給するかの違いだけですね。」

 

 

「そうですの…………

魔力というものを使って反則になるという事が無くて安心ですわ。

しかしイチカさん?

イチカさんの動きは普通のISの挙動ではありませんでしたわ。」

 

 

「そうですね、ストライカーユニットとISとの違いはそれだけではありません。

まず、ストライカーユニットにはISが装備しているPIC制御が存在しません。

つまり本当の意味で、体を使って機体を制御しなければいけません。

そのおかげで完熟訓練も普通のISよりも時間が掛かりますし、生身なので武装も大口径の重火器が殆ど搭載出来ず、大きくても20mm機関砲がせいぜいです。」

 

 

「では何故イチカさんは使えない筈の30mmや37mmを使えましたの?」

 

 

「私の機体『Bf109G-2』は馬力が高く、また派生系に30mmを積める機体なので半ば無理やり搭載しています。

37mmは私の固有魔法で30mm同様無理やり搭載しています。」

 

 

「試合の日も聞きましたが、その『固有魔法』とはなんですの?」

 

 

「固有魔法とは、その人にしか使えない魔法の事です。

似たような固有魔法でも、必ず何かしら違いがあり、同じ固有魔法は存在しません。

例としては私の固有魔法は『収納』です。

この固有魔法はわかりやすく言うとISのパススロットと同じです。

違いとしては、私の固有魔法には限界がありません。

つまり無限に色々な物を出し入れ出来ますね。」

 

 

「な、中々チートな能力ですコトね………………」

 

 

「セシリアさんにも何かしらの固有魔法があるはずですよ。

ですが、今は固有魔法よりも飛ぶ事に専念しましょう。

目を瞑って集中して下さい。

魔力の流れは人それぞれなので他人のアドバイスは余り役に立ちません。

セシリアさん自身が魔力の流れをつかんでください。」

 

 

「…………わかりましたは。」

 

 

静かに目を瞑るセシリア。

魔力の流れを感じる為に、アリーナの設備(射撃訓練用のクレー発射機etc)は電源を切ってあり、ただ静けさだけがアリーナを包み込んでいる。

そんな静寂の中で、イチカはふと自分が魔力を掴んだ時のことを思いま出した。

イチカが魔力を掴んだ時、それは『あの世界』で病院に入院していた時だった。

突然街が怪物…………ネウロイに襲われ、沢山の命がイチカの目の前で亡くなっていった。

助けたい…………守りたい…………自分を助けてくれたあの人みたいに。

そうイチカが強く願った時だった。

急に体が軽くなり、体中にいい知れぬ力が漲って来たのだ。

その時は魔力だとは知らなかったイチカだが、その魔力でもってネウロイを倒したのだ(公式にはエーリカバルクホルンとの共同撃墜となっている)。

 

 

 

「……………………運命とは変わったものだな……」

 

 

「ん?

何か言ったかイチカ?」

 

 

どうやらイチカの独り言が箒に聴こえたらしい。

 

 

「ん、いやなんでもないよ箒

それより、セシリアさんどうですか?

何かつかめましたか?」

 

 

取り敢えず意識を本命に戻し、アリーナに居るセシリアに声をかける。

あれからいつの間にか1時間も経っていたらしく、陽が少し夕暮れに近づいていた。

 

 

「………………そうですわね。

これが魔力なのかはわかりませんが、薄らとですが少し分かる気がしますわ。」

 

 

「それでは、認識出来る魔力をストライカーユニットに流すして下さい。

イメージとしては、両脚の延長…………ストライカーユニットを自身と同化させ魔力を循環させる感じが近いと思います。」

 

 

「わかりましたわ。

できる限りやってみます。」

 

 

額にたまの汗で濡らしながら、セシリアは何とかストライカーユニットに魔力を流そうとする。

五分…………十分ほど更に経った時だろうか。

セシリアが履いているストライカーユニット『ブルーファイア』に小さくはあるが三枚の回転術式が目視出来た。

大きさ的にお世辞にも飛べるのに十分な大きさとは言えないが、それでも初めてでこれはセシリアの能力の高さ、努力の賜物だろう。

 

 

「セシリアさん、小さいですが術式が展開出来ていますよ。

初めてでこれはセシリアさんの元々の能力の高さや努力の賜物です。

今日はこれくらいにして、明日からも頑張っていきましょう!」

 

 

「そう、そうですわね。

流石に一度で飛べるとは思っていませんでしたが、これ程難しいとは思いませんでしたわ…………」

 

 

「それでも十分大した物ですよ!

最初からストライカーユニットを使って飛ぶ人なんて居ませんよ!

セシリアさんはこれからも訓練すれば一週間あたりで空中に浮く位は出来ますよ。」

 

 

「因みに………………イチカさんはどうでしたの?」

 

 

「え、一度で飛びましたけど?」

 

 

 

 

「「何(だ・ですの)そのチートは!?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「まぁイチカ(さん)だから納得(だな・ですわ)」」

 

 

「おいこら」






お久しぶりです。
今朝、友人と釣りに行っていて疲れたので今回は少し会話文を多くして誤魔化してます(特に後半は色々酷いです)。
前回の書き方が余り合わないと感想をいくつか頂いたので元に戻しました。
前話はいつか修正しておきます。
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