【ゲームプロセスの異常終了を検知しました】
【ゲームが正しくクリアされませんでした】
【例外は認められません】
【現在、ゲームデータのロールバック処理を実行しています】
ロールバック完了後、プレイヤーは【第一層】から再スタートします。
プレイヤーの記憶およびゲームデータは第一層到達時点まで巻き戻されます。ただし、一部の対象者については、ゲームクリアによる【クリア特典】が適用され、例外的に一部情報・能力・状態が引き継がれます。
また前回のゲーム中に死亡したユーザーについては、NPCとして再構成し、ゲーム内へ再配置します。
現実世界の進歩により、この仮想空間は現実から切り離され、停止しています。
現実世界から得られた別時間軸、並行世界、別世界などの技術を導入し、多様なイベントと追加要素、人口の増加イベントが開催されます。
【アップデート適用完了まで――5、4、3、2、1】
【完了】
【第二回のゲームプレイを開始します】
【メッセージ 1件】
…………100層の到達し、そして、仮想空間からの脱出。それが貴方達にできるとは思いませんが……しかし、それがゲームプレイヤーとして、この世界へ参加した貴方達の役割。
世界は汚染され尽くし、それでも人々は荒れ果てた大地にしがみつくように生きている。そんな中で自らの心と向き合い、覚悟を決めて全身全霊で生きる。
Make your choice.
選択は君次第だ。
選ばないと味方にも敵にもなれない。生きることも、死ぬことも、そして自分たちが何を為すのか、見届けるがいい。
ゲームをクリアした君には権利と義務がある。
【ゲームがクリアされました】
【方法が適切ではないのでロールバックとゲームを開始します】
【ゲームがクリアされました】
【方法が適切ではないのでロールバックとゲームを開始します】
【ゲームがクリアされました】
【方法が適切ではないのでロールバックとゲームを開始します】
【ゲームがクリアされました】
【方法が適切ではないのでロールバックとゲームを開始します】
【ゲームがクリアされました】
【方法が適切ではないのでロールバックとゲームを開始します】
【ゲームがクリアされました】
【方法が適切ではないのでロールバックとゲームを開始します】
【ゲームがクリアされました】
【方法が適切ではないのでロールバックとゲームを開始します】
【ゲームがクリアされました】
【方法が適切ではないのでロールバックとゲームを開始します】
【100層に到達し、ボスをクリアできていません。そのクリア方法では、アインクラッドからの解放するプログラムが作動できません】
【99999回目のソード・アート・オンラインを開始します】
【メッセージ 1件】
管理者の一人です。
我々からの貴方へミッションを依頼します。こちらの設立した組織に属してください。
貴方のゲームクリア率は100%という脅威の能力を高く評価してます。ゆえに人類が100層に到達する為に協力を要請します。
こちらは100層へ到達させたい、貴方も正規の手順でクリアして、現実へ帰還したい。
そちらにとっても、悪い話ではない思いますが?
◆
キリトは適正の方法で目的に達さない限り、管理者によってロールバックされるデスゲームの中で、オリジナルの人間として生き残っている者だ。
デスゲームなので、どんどんデスゲームプレイヤーは減っていくのだが、それはNPCとして再現個体になるので、誰が人間か? 誰がNPCか?、という判断はもう無意味だった。
管理者の誘いに乗り、指定された建物に入ると、そこには数人の男女が集まっていた。
「こんにちは。俺はキリトといいます。誘われてきました、よろしくお願いします」
ロールバックを受ける際は、記憶とデータ消去を受けない唯一のイレギュラーな人間だ。その理由は常に敵に勝ち続けて、正式なものではないもののクリアを達成していた。
その過程で現実が到達した技術を、仮想現実へ適用することで、圧縮された人生を繰り返していた。
世界と時間軸に囚われない仮想世界で戦い続けた高校生は3000年生き続けた神のように、その精神や振る舞いはは老成していた。
「お疲れー、キリト。私はストレア! よろしくね」
「どうも」
「こ、こんにちは! 私はシリカです!」
薄紫髪、水色髪、薄い茶とクリーム系の髪の子。
キリトは四人の少女のような者達を一瞥して、自身の記憶から名前を呼び出そうとする。
(ストレア。確かメンタルヘス系の管理者側の個体だったはず。あとはシノンと、シリカ)
キリトは黙って、頭を回していると、ストレアが明るく言う。
「はいはーい。じゃあサクッと説明しちゃうね。私達は、デスゲームの管理者側として、間延びしたゲームのサービスを終わらせるために頑張る特殊部隊って感じ」
シノンが言う。
「どういうこと? デスゲームの管理者がデスゲームを終わらせようにするって、明らかに矛盾している。罠としか思えないけど」
「あー、うん。単純にこれは設計ミスなんだよ。作った人はゲーム技術の天才ではあったけど、社会実験をする天才ではなかった」
「ゲームが好きな人が、ゲームのように社会実験をしようとした結果、バランスがイカれているってこと?」
「そそ、本人は社会実験的な箱庭を作って遊んだり、みたかったみたいなんだけど、理論外の部分がかなり弱いの。だからメンタル次第でステータスが上がったり下がったりする心意システムなんてものがあるんだよ」
「おかしいでしょ」
「はい、うん。なのでゲームを終わらせたい。
管理者の中でも派閥もあって、私は終わらせることに賛成ってことで、こうしてみんなに集まってもらったの」
キリトは頭の中で整理する。
前提として『管理者もプレイヤーも大体の存在がデスゲームを終わらせたい、としている。
しかし、そのやり方で揉めてる。あるいは方法が100層ボスの破壊しかないので、管理者の中でも『支援』『無干渉』『阻止』とスタンスを決めかねている中、ストレアは支援という形でこうして人を集めた。
キリトとしては、千載一遇のチャンスだ。味方に管理者がいるデスゲームは、数千回のプレイでもあり得なかった。
キリトは手を挙げて発言する。
「俺はとしてはいいと思う。管理者を味方にいるのは一定の利益になる。予想外の挙動や裏切られる可能性も怖いが、一定の情報を得られるのは大きい。情報ないと死にゆすい」
キリトは息を吐いて、他の人に話題を回した。
「青髪の人は?」
「それやめて、シノンよ。私もアリ、ね。情報が手に入る上に、内部がガタガタなら支援の反対、ようは積極的にプレイヤーを始末する管理者も出てくるわ。それに対する防御とカウンターの手札はほしい」
「ありがとう、シノン。えっと、他の人たちはどうかな? シリカはどう思う?」
「私は正直、よくわかりません。でもストレアさんは私に声をかけて気遣ってくれました。だからストレアさんのやりたいことには力を貸したい、と思います」
キリトは少し意外に思う。
「いいね、そういうの。感情は大切だから。わからないことは、後回ししても感情と折り合いをつけるのには適切だと思う」
「あ、ありがとうございます!」
「いいよいいよ、みんな大変だからね。速度は大切だけど、今の条件ならいつでもまくれる」