未来予知と原作知識でハードな世界をハッピーなifルートに変える話   作:龍館まこと

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15話 金策とロードマップとバタフライエフェクト

 

 魔王は俺たちの居る【アルゼー王国】、隣国の【ミシン共和国】、【ロマニア皇国】、【ヴェルマ連邦】という各国家からはるか北の大地に居を構え、九十年ほど前にほかのあらゆる魔族と共に〝発生〟して人類への敵対をはじめたと伝えられる。

 

『魔法を使っている者を優先して襲う』という習性を持つ魔族は知性こそあれど理性はなく、当時各国が埋蔵資源を奪い合って戦を起こしていた『北の大地』をその圧倒的な暴力と魔力でまたたく間に制圧した。

 

 以降も出現地域を着実に南下させつつあり、これを止めるべく一時停戦するのが得策だろう……と各国が判断したのが四十年前。

 

 しかし小競り合いを繰り返し、魔族の侵攻に徐々に押され。生存領域を守りながら、人類は──それでも他国との争いをやめられなかった。というのがエグドロの前提に存在する。

 

 なぜやめられなかったか?

 

 いろんな理由がもちろんあるのだが、そのひとつとして挙げられるのは【勇者】の誕生を知らせた、『神殿』の存在だ。

 

 この神殿を擁する『ローレン教』なる、神が世界を切り分けた神話とその信仰に関する宗教は国をまたいで存在している。

 

 つまりルイス生誕を言祝(ことほ)ぐ『魔王を討つ者は金の髪に燃える瞳の以下略』との言葉は、すべての国で知られているのだ。

 

 それなのに、いやだからこそ各国家の神殿上層部は手を取り合って【勇者】を探すことが出来なかった。

 

 なぜか?

 

【勇者】が自国に居たのならそれを他国との外交の交渉材料に出来ると各国の重鎮たちが考え、神殿上層部が他国の神殿の者と結託することを阻んでいたからだ。

 

 むしろ【勇者】を他国が保有したのなら、魔王を討伐されたあとの自国の立場が危うい……と国の重鎮たちは考えたに違いない。

 

 なんか、先の心配が出来ることおよび『事物の因果関係の知覚』こそが人類発展の要因のひとつという説を前世で見たことがあるが、先々に対する心配のせいでこうやって団結を阻まれるのならそれも善し悪しって感じである。

 

 俺はエグドロ原作における、アルゼー王国を中心とした話しか知らないが……ぶっちゃけ政治腐敗と上流下流の意識の違いがヤバすぎて「もう国滅んでいいんじゃね?」って何回も思っちまったよ!

 

 ……それでもねぇ。

 

 ルイスはパーティが自分以外全滅しようと、シエラを手にかけることになろうと、折れなかったんだよ! シエラを守るためはじめた男装をそのまま続行して、おそらくは最終回で魔王を倒したときにその辺の真実も明らかになったんだと思うよ‼ 妄想だけど‼

 

 だからその意志を尊重して、俺は国もなにもぜーんぶなるべく助けたいと思うワケ!

 

「だからまあ、どんだけ値段高かろうが【聖剣】は手に入れなきゃいけないんだよなー」

 

「うわびっくりした。坊っちゃんその考え込んで結論出てから急にひとりで会話はじめるクセやめな? 周りのひとビビるから、マジで」

 

「ごめん」

 

 峠をえっちらおっちら歩きながら考えていた俺は、横に居たライラックに引かれたので素直に謝った。

 

 少し前方を歩いていたルイスは俺の方を振り返りつつ金の髪を揺らし、自分の腰の剣の柄に片肘を載せながらぼやく。

 

「ところで【聖剣】とはどういうものなんだい?」

 

「作中……もとい『歴史書』の事実だといまごろ、神殿に託宣が来てるはずなんだ」

 

「しんでん。聖域のことだったね」

 

「そう。伝わってる託宣はたしか、『勇者と同じく金色に染まる(ほう)(けん)。魔を断つ刃が海より出でし時来たれり』とかなんとか」

 

 ただ、その託宣もやはり神殿上層部と国の重鎮たちの間でのみ共有されてるから下の方に情報降りてくるのがおっそい。そのせいで【聖剣】も【勇者】と同じく行方知らずになって、エグドロ原作だとやっぱり終盤まで出てこないんだよな。

 

「【聖剣】はお前の、つまり【勇者(ブレイバー)】のなかの扉を開く〝鍵〟だよ。使うと特異魔法(エクストラ)・【限解(オーバードライブ)】の制限時間がなくなる」

 

特異魔法(エクストラ)?」

 

「そういや現時点だと『本気になったら強くなる』くらいの認識でアレが特殊能力だって自覚ないんだったなお前」

 

 特異魔法(エクストラ)は属性・祝福・付与・召喚・儀式といった魔法に系統を持たない、一代限りの独自の魔法だ。

 

「カジノでドレイクと戦ったときと、俺と模擬戦やったときと。お前普段より魔法を多く使えただろ? アレがお前の特異魔法(エクストラ)で、『相手の魔力を食いつぶす』魔王の特異魔法(エクストラ)の天敵なんだよ」

 

「そういうことか。じゃあコールの未来視も、きっと特異魔法(エクストラ)なんだね」

 

「系統的にはそうなんのかもな。そういや、ライラックも特異魔法(エクストラ)があるんじゃなかったか? 旅の役に立ちそうなら発揮してほしいもんだけど」

 

「……え、『歴史書』にそんなん書いてあんの。なんかムズムズすんだけど」

 

 おまけページ情報である。パラメータで剣技が十段階中の十だったのと同時に、魔法の素養も付与(自身の強化のみ)は高めでかつ特異魔法(エクストラ)を持つとの記載もあった。

 

「持ってるってだけで詳細は書いてなかったけどな」

 

「あっそ。……アレさー、【猟犬】時代によく使ってたんだけど。個人的にはあんまいい思い出ないしもう使いたくないんよね」

 

「そ、そうなのか。なんかごめん」

 

「んにゃ、あたしこそ魔王倒す旅で私情言ってごめん。でも旅の役には立たんと思うから」

 

 うーん、【猟犬】時代ってことは追撃に役立つスキルってことかな。たしかに、その方向でいくといま誰かを追いかけることはないし使うタイミングはないかも。嗅覚が付与魔法の強化よりとびきりよくなるとかかな?

 

 まーでも裏設定は裏設定のままって感じで、いい。

 

 ライラックは推しキャラだけど、同時にいまの俺の人生においては関わっていきたいひとりの人間だ。キャラ消費すべきじゃない一線はちゃんと引こう。

 

「ていうかあたしって『歴史書』載ってんの? 【勇者】のルの字とかその妹のシーちゃんはわかんだけど。あたしってどう書いてあんの、坊っちゃん」

 

「んぇ? んーとまあ……俺というロクデナシに振り回されていろいろ苦労してそうだった」

 

「ダメ男~」

 

「うるさいな」

 

 まさかあの町で(コール)を庇って毒あおって死んだなんて言えないので、うっすらぼかした感じでお伝えした。

 

「今後も苦労はかけるけど。でも俺歴史、変えたいから。ライラックのことももとの歴史より幸せにしてみせるよ」

 

 魔王倒してエンディング後の世界を歩き回れるんだったら、幸せに暮らすその後の人々……みたいなのを見て回りたい。

 

 そう考えての発言だったが、ライラックは口許を押さえるとあさっての方を向いていた。なにその反応。

 

「……言っとくけどあたし、誰かと一緒になるならサシじゃないとヤぁだかんね?」

 

「え? 戦闘参加条件かなんか?」

 

「あーどっかにあたしのこと守ってくれて戦いとか全部しなくていいよーにしてくれるひとおらんかなー」

 

 俺の聞き返しにスンッとしたライラックはいらついた様子で煙草に火をつけ、腕組みするとすたすた離れていった。なんなんだよ。そんなに戦いたくないのか、ライラック。

 

 あとルイスお前はなんで俺の腰あたりバシバシ叩くんだよ。シエラも半目でこっち見てるのなんなん。

 

「で、【聖剣】を手に入れたらどうするんだい?」

 

「最終目標として魔王を倒すわけだが、それには配下の【四天王】を倒す必要があるな」

 

「なぜです? 邪魔をされるからでしょうか」

 

「ほぼ正解。【四天王】を倒さずに魔王城へつっこむと、魔王の右腕である悪魔宰相・【門番(ゲートキーパー)】のドゥカウニーって奴が特異魔法(エクストラ)・【天送(ヘヴンズゲート)】で全員を転移・集合させてくる」

 

「あれ? 魔王の特異魔法は魔力を食いつぶすんだよね? どうしてドゥカウニーとかいうのは魔法使えるんだい」

 

「魔王の特異魔法は『自分に殺意を向ける者』にだけ発動する。だから仲間には効かないってわけだ。シンプルにこっちは魔法封じられた状態で万全の【四天王】+悪魔宰相+魔王を相手することになる」

 

 実際、エグドロ原作では作中最強クラスの【武王】と呼ばれる男が「俺は魔法使わないから問題ないぜ!」と単独で魔王のとこ乗り込んでこの極悪連携を喰らって首だけになって帰ってくるという最悪の展開もあった。アレ絶望感キツかったな。

 

「あと【四天王】、各国家の国境に面した魔王領を治めててにらみを利かせてるからさ。倒す順番によっては国家間でパワーバランスが崩れる」

 

 いまはどの国家も『魔王軍に戦力を割いている』からこそ、他の国家に攻め入る軍事力がないわけだ。【四天王】を倒され、にらみがなくなると途端に他国への侵攻準備をはじめる。もともと九十年前は現在の魔王領である北の大地で、埋蔵資源の争奪戦争してたくらいなので。

 

「というわけで倒す順番とタイミングは吟味しなくちゃいけない」

 

「……コール、すでに倒してる奴居なかった?」

 

「モルダーはこの国に対してにらみを利かせてる奴だった。俺たちが埋めた死体を誰かに見つけられてこの情報が伝達されない限り、アルゼー王国はモルダーがまだ国境に居る前提で動くだろ。だからここは無視でいい」

 

「では残り三名、それぞれの国の国境沿いに居る【四天王】を倒すのですね」

 

「ああ。連中、強いけど【聖剣】があればたぶん瞬殺出来るし」

 

「僕、そんなに強くなれるんだね……そんな重要なアイテムだというのに、もとの歴史では【聖剣】はどこに行っていたんだい?」

 

「海底資源の調査中に発掘されて競りにかけられた結果、ミシン共和国の大富豪に取られた。でもこいつ聖職者の上層部とも国の重鎮とも繋がりないから【聖剣】じゃなく『ただの古代の高価な金ピカソード』って思い込んで骨董品として扱ってて、ずっっっっとお前は手に入れられない」

 

 シエラに全滅させられる直前のルイスパーティに居た『盗賊王のギイ』という人物が生前に盗み出してくれてたのが後々発覚して、やっと手元にくるのだが。手に入った頃には【四天王】も残すは一名となっていて、こいつは試し切りに近い感覚で【聖剣】の餌食になる。マジで瞬殺だった。

 

「まとめると、ロードマップとしては──」

 

一、 金を稼ぐ。

二、 その金で【聖剣】を買う。

三、 その【聖剣】で【四天王】を始末する。

四、 国家間のピリつきを解消して戦争回避する。

五、 魔王のところに乗り込み【聖剣】で特異魔法無効化して倒す。

 

 簡単にするとこんな感じだろう。唆るぜ、これは! まあ実際には合間で原作の推しキャラたちを助けるとか、魔王戦をなるべく楽にするためのレベリングとかもあるけどな。

 

「誰ひとり欠けることなく、安心安全に魔王を倒すぞ。おー」

 

「おー」

 

「お、おー」

 

「……すぱー。おー」

 

 ルイス、シエラ、ライラックの順に気の抜ける掛け声があがった。

 

 

        ◇◇◇

 

 

 それから、俺たちはカンキ山の坑道に着いて記憶にある原作のコマの景色と同じ見た目・傾斜の坑道入口を探した。やはりまだ金は出ていない様子だったので、俺は炭鉱夫を雇って指定した場所を掘りに行かせる。

 

 またつるはしや掘削に要する各種道具を徐々に買い占め、ゴールド・ラッシュの到来に備えた。合間に修行したりカジノで大勝負したり原作知識を用いた相場読みで荒稼ぎする。

 

 

 ──そうして、五か月のときが過ぎた頃。

 

「坊っちゃん、手紙~」

 

「お、来たか」

 

 宿で朝食中だった俺は手紙でスパニエル商会からの、最初期投資への感謝と自分たちの成功についての長々とした文面を受け取りほくそ笑んだ。

 

「どったの悪い顔して。あ、スパニエル商会?」

 

「そうだ。発明品の宣伝と流通経路開拓で、あっというまにトップ商会の仲間入りってわけ」

 

「そーいやこのひとたちが成功するって坊っちゃん『歴史書』で見たらしいけど、実際なにがそんな売れたん?」

 

「電信」

 

 情報革命を起こす大ヒット商品だ。

 

 と言ってもライラックには伝わっておらずチンプンカンプンのようだった。

 

 俺は横で紅茶を飲んでいたルイスの方を示し、奴の属性魔法(エレメント)のことを思い出させる。

 

「雷の属性魔法(エレメント)の特徴は?」

 

「なに急にそんなん言われてもわからんし。えっとー、ピカピカする?」

 

「あとは」

 

「……なんだっけ、金属には通しやすい?」

 

「それそれ。金属を伝わるし、『速い』よな。電信はそれを利用して、電気で情報を伝えるものだ」

 

 たとえば俺とライラックがモルダーを倒したこと、いまだに世間には露見していない。でも仮にバレたとして、あの町で死体を見つけた奴が手紙配達人を介して最速で伝えたとて首都までだと七日以上はかかるはずだ。

 

 電信なら、線さえ引かれていれば一瞬である。

 

「そんな風に情報が自由にやりとり出来たら、無駄がなくなる。仮に他国まで商品買い付けにいった奴に『必要になったからあのスパイスも買って来て』と途中で連絡するのと、帰ってきてから二度目の買い付けに向かわせるのとでは、コストが段違いだろ?」

 

「……『早く知っていれば防げた』。そういう事態、伝達の失敗や無駄を格段に少なくできる発明、ということですか」

 

「そういうこと」

 

 スパニエル商会はこれの発明者と手を組み、戦場でいち早く転換・進軍のどちらをするのかといった判断にも使えますよ! あなたの身や株に危機が迫ったときにもその情報を誰より早く知ることが出来ますよ! という主張でお偉方の懐に入り込んだ。

 

 その便利さを認めた国の重鎮たちは、商会にお墨付きを与えて商活動がスムーズにいくよう便宜を図ってくれるまでに至った……らしい。

 

「というわけでスパニエル商会はものすごい速度で手を広げてる。流通網に一枚噛んで、ここから俺たちの掘削道具事業にも関与してもらおう」

 

 在庫を保管してる各地の倉庫利用料もだいぶかさんできたからな。ここらで商会の協力も受けて一気に巻き返すとしよう。

 

 じつはカンキ山での金も出てきたので、鉱脈として認められた段階だ。いま鉱山の持ち主と一緒にガンガン掘っては金を掴み取っており、すでに着々と坑道拡大の準備は進められている。ゴールド・ラッシュ一直線。急げっ乗り遅れるな。

 

「『歴史書』によりますとあと一か月で【聖剣】が競りにかけられるのでしたね?」

 

「そうだ、もう海底調査で引き上げられてるはずだからな。あと、俺たちがつるはしとか確保して売り出しにいこうとしてるのも商人たちが嗅ぎつけてるから。掘削道具事業は足元見られないようにしながらなるべく高く売り抜けたい」

 

 すぐ金が欲しいっていうと足元見られるって〇ークシンのときのゼパ〇ルさんも言ってた。この辺はスパニエルとかブレイズ家の助力も得て、あいつらに事業を買う意思を見せてもらうことで値段を吊り上げるとかしよう。え? 談合じゃないかって? 世界の窮地にそんなの言ってらんないよ。

 

 さあ忙しくなってきた。一年以内に魔王倒せると早いかなとは思うけど目標にしては高すぎるかな。

 

 そんなことを考えている俺の後ろで新聞読みながら煙草吸っていたライラックが、「ん?」と言って俺に記事を突き付けてくる。

 

「坊っちゃん、コレ」

 

「どうしたなんかあったのか」

 

「【聖剣】。コレ、ヤバくない?」

 

 びしびしと紙面を指さすので俺はじっとそこを読む。

 

『海底より引き上げられた遺物、盗難さる』

『海底資源調査に際して引き上げられた旧時代の物と思しき品が十六点、来月開催されるオークションに出品予定であった──』

『これらの品を保管していた海洋調査館(在・海上都市ジョーグ)に侵入された形跡があり、遺物がすべて盗難されたとのことである──』

『近郊での盗難被害と合わせて捜査が進められており、犯人の見当はいまだついていない』

 

 記事を読み終えて、俺はフラっと意識が遠のいた。

 

「ちょちょちょ坊っちゃん」

 

「コール様!」

 

「コール大丈夫⁈」

 

「せ、【聖剣】が……アレないと倒せないんだぞ、魔王……」

 

 おいおいおいおい誰だよ誰だよ盗んだ奴は! もっかい【聖剣】の行方探すとこからはじめなきゃいけないのか⁈ め、めんどくさすぎる……!

 

「言うて資源調査、アルゼーが国あげてやってることだぞ……その過程で見つかったもんだから管理も厳重なはず、どうやって盗」

 

 言いかけて俺ははっとした。盗み。【聖剣】。

 

 やらかしそうな奴にひとり、心当たりがある。というか奴しか居ない。でもなんでだ? 奴はこの時期はまだルイスパーティに入ってなくて、フツーに道具屋の仕入れ流通の手伝いなんかをしてるはずなんだけど……。

 

「あ」

 

 仕入れ。流通。

 

 も、もしかして。

 

 俺がつるはしやら掘削道具やらで流通に関与したことが、めぐりめぐってバタフライエフェクトした結果、奴に本来の歴史と違う動きをさせてしまっている……?

 

「……坊っちゃん。ひょっとして、やらかし?」

 

「そそそんなことないよ。まだ挽回出来る」

 

「まだって言ったね」

 

「言いましたね」

 

「やめろ追い込むのは……と、とにかく金策は一旦後回しだ。飯食ったら出るぞ! 海上都市!」

 

 俺の言葉にやれやれって感じで、ルイスとシエラは立ち上がった。

 

 すまねえ、俺のやったことによるバタフライエフェクトのせいで……でもこうなったら、会いに行くしかないな。

 

 エグドロ原作でのルイスパーティのムードメーカー。

 

【盗賊王】のギイ。盗み出したのは、きっと奴に違いないのだ。

 

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