”博麗の巫女”の弟は幻想郷の平和の夢を見るか?   作:針が11を指している

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まだ、9話しか出来ていないと言ったな

あれは噓だ(1話掲載時点では、マジで書いていなかった)


十話 理由

 

—翌日—

 

 

 

イア「ふわ~...」

 

大きな欠伸をしていると

 

霊夢「あら、イアちゃん おはよう」

 

イア「あ、霊夢お姉さん おはようございます」

 

霊夢「お、お姉さんって...」

 

イア「だ、ダメでしたか?」

 

霊夢「いいえ、そんなことはないわ イアちゃん」

 

霊夢「ただ、見た目に寄らず、グイグイと来るのね、って思っただけ」

 

イア「・・・私はそれぐらい、景さんが好きなだけです」

 

霊夢「・・・そうなの 全く、景のやつ...」

 

そう、霊夢さんが何か言いかけたとき...

 

景「俺がどうかしたのか」

 

景さんが目の前に立っていた

 

霊夢「あら、景 いたの」

 

景「あぁ、いたよ」

 

景「それで、俺がなんだって」

 

霊夢「何でもないわよ」

 

景「そうかい ま、それはともかく」

 

景「朝飯作ったから、あったかい内に食べな」

 

イア「は、はい ありがとうございます、景さん」

 

霊夢「あんがとー、景」

 

景「あぁ」

 

そうして、洗顔、うがい、歯磨き、朝食を済ませてると

 

景「お~い、姉さん 人里に買い出しに行ってくれないか」

 

霊夢「はぁ~?、なんでよ」

 

景「イアの歓迎会をするから」

 

イア「私の、ですか?」

 

景「そうだ それで、行ってくれるよな、姉さん」

 

霊夢「えぇ~...景が行けばいいじゃない」

 

景「姉さん、最近境内から外に出ていないだろう」

 

景「たまには、人里のみんなと話したらどうだ」

 

景「姉さんは、“博麗の巫女”なんだし」

 

霊夢「はぁ~~~...」

 

景「くそでか溜息だ」

 

霊夢「わかったわよ...」

 

景「分かってくれたか!姉さん」

 

霊夢「そうだ、イアちゃんはどうするの?」

 

イア「え?私ですか?」

 

イア「私は...」

 

景「姉さんと一緒に人里に行ったらどうだ?」

 

イア「え?」

 

霊夢「・・・」

 

景「? どうかしたか?」

 

イア「・・・何でもないです そうですね、霊夢さん、一緒に行きましょう」

 

霊夢「え、えぇ...そうね」

 

そうして、博麗神社を出て、人里に向かう

 

霊夢「・・・さっきは、ごめんなさいね」

 

イア「何が、ですか」

 

霊夢「・・・景のことよ」

 

イア「仕方がないことですよ」

 

イア「景さんは、別に私を恋愛的に好いていないんですから」

 

イア「それに、こちらとしても都合がいいですから」

 

霊夢「都合がいい?それってどういう意味?」

 

イア「霊夢お姉さん、聞きたいことがあります」

 

霊夢「・・・何かしら」

 

イア「どうして、アリス・マーガトロイドを殺したんですか?」

 

霊夢「・・・誰から聞いたの」

 

イア「永琳さんからです」

 

霊夢「あっの医者め...はぁ、脅威を排除した、と訂正してもらうわ」

 

イア「そんなのは、どちらでもいいです」

 

イア「教えてください、霊夢お姉さん」

 

霊夢「・・・そうね、一つだけ約束出来るかしら」

 

イア「何ですか」

 

霊夢「景に...この話をしないでね」

 

イア「景さんが嫌がるからですか?」

 

霊夢「えぇ、そうよ」

 

イア「分かりました」

 

霊夢「ありがとね、イアちゃん」

 

霊夢「それじゃあ、本題 私達、幻想郷がアリスを排除した理由」

 

霊夢「それは、アリスの能力よ」

 

イア「・・・人形を操る程度の能力の何が危険なんですか」

 

霊夢「能力、景から聞いたのね...」

 

イア「はい」

 

霊夢「・・・そうなの そうね、危険な理由、それは...」

 

霊夢「解釈よ」

 

イア「解釈?」

 

霊夢「えぇ、そうよ」

 

霊夢「人形を操る程度の能力は解釈次第で異変とは比にならない脅威と化すの」

 

霊夢「例えば、私の能力 空を飛ぶ程度の能力で考えるとするでしょ」

 

霊夢「ねぇ、イアちゃん 空を飛ぶと聞いて何を思い浮かぶ?」

 

イア「名前そのまま、空を飛ぶ?」

 

霊夢「そう 正に、読んで字のごとく、空を飛ぶ」

 

霊夢「でもね、それだけではないの」

 

イア「どういうことなんですか」

 

霊夢「浮くのよ」

 

イア「浮くって...なにから?」

 

霊夢「・・・世界から」

 

イア「世界?」

 

霊夢「そう世界から 万有引力とか、物理法則とか」

 

霊夢「そういうものから“概念的に浮く”のよ」

 

霊夢「何にもからも縛られない、ってね」

 

イア「それって、解釈次第では、どうとでも出来るってことですか?」

 

霊夢「えぇ、その通りよ 私が“空を飛ぶ”という言葉を」

 

霊夢「どこまでも拡大解釈していけば、ね」

 

霊夢「だから、能力っていうのはそう単純な言葉通りのものじゃないの」

 

霊夢「自他の認知、環境、それらによって、意味が大きく変わる」

 

霊夢「・・・特に、外来人は」

 

イア「外来人?」

 

霊夢「外の世界から来た人間を、幻想郷ではそう呼ぶのよ」

 

イア「そういうってことは...」

 

霊夢「そういうことよ」

 

霊夢「言葉通りに考えれば、人形を動かすだけ」

 

霊夢「でも、もし“人形”の定義を広げたら?」

 

イア「人間を操り“人形”する...とかですか」

 

霊夢「そういうこと」

 

霊夢「・・・無論、アリスが実際にそこまで出来たって話じゃないわ」

 

霊夢「問題なのは、出来る可能性があった ただ、その一点」

 

霊夢「能力の解釈が、どこまで広がるか分からなかったのよ」

 

イア「だから、殺したんですか」

 

霊夢「えぇ、そうよ」

 

霊夢「私は“博麗の巫女”として、幻想郷を守る義務がある」

 

霊夢「だから今でも、アリスは排除するという判断は」

 

霊夢「間違えていなかったと思っているわ」

 

イア「・・・そうですか でも」

 

霊夢「何かしら」

 

イア「景さん本人は、そのようなことを望んでいたんですか」

 

霊夢「・・・認めていないわよ、景は」

 

イア「そうですか...」

 

数秒か、数分か、数時間か

 

ただ、静寂が私達を包み込んだ

 

霊夢「・・・だから...」

 

霊夢さんがゆっくりと口を開く

 

霊夢「だから景は、今でもアリスのことを忘れていない」

 

イア「えぇ、分かっています」

 

霊夢「それに幻想郷は、景のことを危険視しているのよ」

 

イア「・・・それは、景さんの能力が関係しているんですか」

 

霊夢「・・・そうね、その通りよ」

 

イア「教えてください、景さんの能力を」

 

霊夢「・・・イアちゃん、それは、後にしましょう」

 

霊夢「もう、人里に着いたからね」

 

イア「・・・分かりました 後で、もう一度、聞きます」

 

霊夢「えぇ、そうして頂戴」

 

そうして、人里に入っていった

 




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