”博麗の巫女”の弟は幻想郷の平和の夢を見るか? 作:針が11を指している
イア「ふわぁ~」
ポヤポヤとさせながら、陽の光を浴びる
景「寝不足か、イア」
イア「あ、景さん...おはようございます」
景「あぁ、おはよう イア」
イア「・・・あの、景さん」
景「なんだ」
イア「ア・・・...次は、何処に行くんですか?」
景「・・・そうだな 次は、人里に行くつもりだ」
イア「どういう場所なんですか」
景「そうだなぁ...まぁ、人が多く住む場所かな」
イア「名前の通りですね」
永琳「あら、もう行くの?」
景「あぁ、八意 あまり長居しては悪いからな」
永琳「そんなことは無いのに」
景「なくてもだ こちらにも、事情がある」
永琳「そう...貴方が望む結果が得られるといいわね」
景「あぁ、そうだな」
イア「えっと...何の話を...」
景「イアの事だよ」
イア「え、私!?」
景「そうさ」
イア「えっと...一体、私の事って...何ですか」
景「能力鑑定ってやつさ」
イア「能力鑑定...って何です?」
景「イアは能力を持っているのか 持っていたとして、どのような能力なのか」
景「そういうのを調べるんだよ」
イア「な、なるほど」
景「って言うことだ、八意 分かってて聞いただろ」
永琳「えぇ、そうね」
景「じゃな、八意」
イア「お、お世話になりました 永琳さん」
永琳「えぇ、またね イアちゃん」
そうして、永遠亭を後にした
数時間後
イア「ここが人里...」
そこには、時代劇などでよく見る町並みをしていた
男女皆、浴衣を着て、店と店を、民家と民家を往来している
景「活気に溢れているだろ?ここは」
イア「はい...凄く、輝いて見えます」
景「行こう、イア」
イア「はい...景さん」
そっと手を差し出すが
景さんは気付かずに先に進む
イア「・・・」
景「・・・? どうかしたか、イア」
イア「——いえ、何でもないです 行きましょう」
景「あぁ、そうだな」
そうやって、人里の中に入っていった
景「人里に入ると、こうやっていつも鼻孔がくすぐられるな」
屋台や出店を横目に景さんは、腹の虫を鳴らしながら言う
イア「凄く美味しそうな匂い」
景「美味しそうじゃあなくて、本当に美味しいんだよ」
景「屋台の飯、食うか?」
イア「良いんですか?」
景「もちろんだ」
そうして、他の屋台には目もくれずに
ある屋台に駆け込む
景「いや、おやっさん いつもの、あるかい?」
店主「・・・あぁ、あんちゃんか 四本だよな」
景「いいや、今日は五本だ」
店主「・・・何かあったのか」
景「最近、幻想入りした人がいてさ」
景「おやっさんの焼き鳥を食わしてやりたいんだよ」
店主「そうかい」
店主「・・・ほれ、出来上がり 代金は四本分でいいぞ」
景「それは悪いですよ、おやっさん キッチリ払わせてくれないか」
店主「常連を贔屓して、何が悪い」
景「・・・あんがとな、おやっさん」
そして、私のところに五本の焼き鳥を持って戻ってくる
イア「・・・優しい人ですね」
景「聞いていたのか...まぁ、そうだな」
景「昔からよくしてもらっているからな」
イア「昔からですか...どれくらい?」
景「物心つく前から」
イア「そんな前から...」
イア「そう言えば、焼き鳥を五本も買ってどうするんですか?」
景「あぁ、それはだな これから行く貸本屋で分かるよ」
イア「貸本屋?」
そうして、数分歩いた先に
一見民家にしか見えない外見の屋根に立て掛けられた看板には
“鈴奈庵”と書かれていた
景「おーい、阿求 いるかー」
阿求「一々、叫ばなくてもいるわよ、景」
景「いやー、ついつい こうしないと、ふと居なくなってそうでな」
阿求「それは、景だって同じでしょう?」
イア「・・・?」
景「あぁ、紹介するよ イア」
景「彼女は...」
阿求「自己紹介ぐらい自分でさせて...」
阿求「私は、九代目御阿礼の子 稗田阿求よ よろしくね」
イア「わ、私はイアです よろしくお願いします」
景「あ、そうだ あそこの焼き鳥を買ってきたぞ」
阿求「いつもの事でしょう ・・・頂くわよ」
景「ほい、一本」
袋から焼き鳥を二本出し、一本を阿求さんに渡し
もう一本を景さんの口にくわえる
景「はい、イアのだ」
私に焼き鳥が手渡される
イア「頂きます ハム...」
口の中に、香ばしい甘辛いタレと肉汁が舌を刺激する
イア「美味しい...」
景「だろ?」
阿求「何で自慢げなの、景」
景「同然だろ?俺が美味しいと思うものを、美味しいと言ってくれたんだからな」
阿求「自慢げになっている説明になっていないわよ」
阿求「気持ちは分かるけど(ボソッ)」
イア「・・・景さんと阿求さんって仲が良いですね」
阿求「まぁ、これでも幼馴染だからね」
景「これでもは、余計ではないか」
イア「フフッ、本当に仲が良いですね」
イア「・・・羨ましいな...(小声)」
景「・・・そうだ、阿求 “あそこ”に連れてってもいいか?」
阿求「私は、別にいいけど...イアさんは、いいの?」
イア「えぇ、大丈夫ですよ 阿求さん」
景「決まりだな」
焼き鳥の串だけになったものを処分し
景さん、私、阿求さんは人里を出た
イア「・・・それで、何処に向かっているんですか?」
景「そうだなぁ...まぁ、行けば分かるよ」
阿求「・・・」
残った二本の焼き鳥を持って景さんはそう言う
そして、道中にある古びた井戸の前で止まった
景「阿求、持っておいてくれ」
阿求「分かったわ」
焼き鳥を手渡された阿求さんは、数歩下がる
そして、景さんは井戸の水をすくい、木製のバケツに入れる
景「よし、行くか」
私はそのバケツの意味を察した
私の目の前に二人に分の墓石が佇んでいた
アリス・マーガトロイド 享年18歳 本居小鈴 享年17歳 と...
今回も、ご愛読ありがとうございました
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