TS転生魔法少女(仮)がやる世界改変。   作:空想自己満足

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ここまでか固定ルート。次からは各ルート分岐...の予定。


4話。

 

「......行ったか。」

 

「君は良いのかい、早稲。」

 

「ハッハッハッ!ご生憎様、こちとらまだ魔法少女になってねぇんだよ。んなもん敵るわけねぇだろキューベイよ。」

 

「そう言えばそうだったね。」

 

「わりぃな、こんなクソゲーに付き合わせて。」

 

「かまわないよ君も知ってると思うけど、僕のかわりはたくさんいるからね。むしろこの情報がいずれ何かを変える転機になるかもしれないし。」

 

「無駄死ってわけじゃねえのか。」

 

「さぁ、それは君次第なんじゃない。」

 

「...ふっ。だな、じゃあ1人と1匹、あがいてやろうじゃねぇか!!!」

 

静かだった。いや、正確には静かになったように思えた。ついさっきまで吹き荒れていた暴風雨も、ワルプルギスの夜が放っていた無数の使い魔の気配も、すべてが遠ざかったように感じる。

俺とキュゥべえは、ただワルプルギスの夜を見る。

 

「......っ!」

 

ほむらが抜けた分の負荷がかかる。暁美ほむら、彼女は時間遡行した。俺たちを置いて、この世界をやり直すために。まぁ、それが正しいだろうな。それが彼女にとって最善なのだろう。にしてもキツイ、さっきまで死ぬほど出てきた汗が逆に引いていく、暑いような寒いような矛盾。体力的にも不味いかもな。色々考える、俺自身の事、この世界の事、ほむらの事、少なくとも今の俺にはそう思えた。

 

「さぁて」

 

俺は拳を握った。身体が重いし、呼吸するだけでも肺が潰れそうだ。全身に鉛を詰め込まれたような感覚。

それでも立てる。

 

「まだ終わってねぇよな」

 

「もちろん」

 

キューベイが俺の隣で答える。

 

「ワルプルギスの夜はまだ健在だ。君の願いも、完全には成立していない。」

 

「だよな。にしてもこのデカブツ、くそが、いつまで持つか。せめてほむらがしっかりと時間遡行できるまで耐えねぇと。」

 

目の前の巨大な存在。まるで世界そのものを嘲笑うように、逆さまになった姿で浮かんでいる。少しずつだが、確実に違う。その身体を包んでいたキラキラとした光が、少しずつ内部へ侵食している。

ほんの僅か、それでも確実に。

 

「...まだ、食えてる。」

 

「食べているという表現は適切じゃないけどね」

 

「細けぇことはいいんだよキューベイ」

 

「君らしいね」

 

俺を見るキューベイ、その赤い瞳にはいつもの無機質な光が宿っていた。

 

「でも、問題がある」

 

「何だ?」

 

「君のソウルジェムだ」

 

視線を落とす。浮かぶそれは、まだ完全な形ではない。魔法少女の証。俺の魂そのもの。まぁ、こっから離れたら魂が離脱してオチャンな訳だが。

にしても濁っている。しかも異常な速度で。

 

「これ、そんなにヤバいのか?」

 

「かなりね」

 

「あーね、...魔女になる?」

 

「その前に君の魂が耐えられなくなる可能性の方が高い、砕けて割れてしまうよ。」

 

「マジかよ」

 

俺は笑った。魔女になるのも死ぬもの正直怖くはない。別世界線の俺が暁美ほむらと協力して、いずれワルプルギスの夜を倒す。なんとなくだが、そんな予感がする。ここで勝てなくても何処かで勝てる。...何だが気分が良くなってきた。

 

「じゃあ、急ぐしかねぇな」

 

「怖くないのかい?」

 

「怖いに決まってんだろ」

 

即答した。怖い、それを気合とど根性で蓋をしてる。常に命を晒さられている。しかしだ、

 

「死ぬのは怖ぇよ」

 

自分でも驚くほど素直に言葉が出た。

 

「でもよ、ここまで来といてなぁ。怖いからやめますなんて言えるかよ!!大体、シーザー・ツェペリじゃねぇが、俺だって何かしなくちゃなぁぁぁあ!!前世の俺なら、絶対にこんなことはしなかった。」

 

前世の俺ならまずこんな生き方しない。普通に生きて。普通に学校へ行って。普通に仕事をして。普通に趣味して。たまぁに贅沢して終わり。それが人生だと思っていた。

 

なのに、二度目の人生で俺は変わった。

 

何故かと問われれば正直わからない。趣味で読んだ少年漫画の影響かもしれないし、生まれ変わったからそこだからかもしれない。

けど言えることは1つ、俺は力を求めた。強くなることに喜びを感じた。格上を倒すことに興奮した。

 

そして今の今、人生で初めて自分より遥かに強大な存在に挑んでいる。

 

「......はっ!!最高じゃねぇか」

 

「何がだい?」

 

「格上狩りだよ」

 

俺は笑う。いいや、笑うしかなかった。相手は健在、だが俺は力尽きかけていた。自慢の気合もど根性も付きかけている。でもまだ終わらない。

 

「ここまでデカい格上、そうそういねぇだろよ。」

 

「生物は追い詰められた時物凄い力を発揮する事がある。でも君は自ら追い詰められいる。なのに火事場の馬鹿力って奴で何とかしようとする。

生物の生き方の原理として理解できないな」

 

「理解しなくていい、それが俺よ。」

 

俺は一歩前へ出た。

 

「俺が理解してりゃ、それでいい」

 

その瞬間、ワルプルギスの夜が動いた。今の今まで沈黙していたくせに動いてきた。

 

「っ!」

 

巨大な身体が傾く。同時に、周囲の空間が歪んだ。振り回される中、必死にワルプルギスの夜にしがみつく。建物が吹き飛ぶ。道路がめくれ上がる。瓦礫がこちらへ飛んでくる。

 

「うおおおおおっ!!」

 

反射的に跳ぶ。2・3mほど動いた。動いただけなのに、

 

「ぐっ……!」

 

衝撃で身体が吹き飛びそうになる。

 

「まだだ!」

 

ワルプルギスの夜を覆う光が、また一段強くなった。まさに最後の踏ん張りどころ。だが底をついて無理やり出力していた力は...。だか、だからこそ、踏ん張る。しかし思う、踏ん張ってるだけでは勝てない。

 

 

 

 

キラキラはあいも変わらずワルプルギスの夜を包む。が、勝ち筋見えず、勝つビジョンも浮かばず、勝つ方法も思いつかない。

 

「気合...根...性...。...。」

 

この物語、この世界線はやはりバットエンドなのだろうか。

 

 

 




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  • オリ主とキュゥべえの話
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  • オリ主がすでに魔法少女にだったIFの話
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