助けなどこない、当たり前だ。この世界ではほむらしか頼ってない。理由は原作のルートだと他の魔法少女達は居なくなるからだ。それを戦力として始めに計算に入れると作戦が狂う。とまぁ本心を隠してるが、吐くと。何よりこんな危険なことさせられない。もう、...もう、駄目かも。
ソウルジェムがますます黒く濁る。......その時だった。
ドォッゴンッ!!!
砲撃音。
「......あ?」
その数秒後、
ドガァンァンァン!!
砲撃を顔に受けたワルプルギスの夜が静止した。だが効いてるとは思えない、ゆっくり砲撃音された場所を特定するようにワルプルギスの夜は動く。
なんだ今の音、砲撃音?てことは自衛隊?いや、他の魔法少女って考えるのが筋か。火力を兵器に頼る魔法少女、...ホムホムみたいだなぁ、え?ホムホム?暁美ほむらみたい???
まさかと思い俺も探す。そして、突然目の前に現れた。
「...不本意だけど、助けに来たわよ。」
「けっ!素直に時間遡行しろよ、阿呆ぅが。」
「始めはしようとしたわ。でも出来なかった。いつまでたってもあの病室にはたどり着けなかった。」
青い魔法少女が俺を治癒する。重い身体が軽くなっていくのを感じる。ほむらは続ける。
「近くにいたインキュベータに聞いたわ。世界に干渉する願だからそこ、この世界の因果が強くなって出来ないのではないかって。」
黄色い魔法少女が俺のソウルジェムにグリーフシードを当てる。俺のソウルジェムの色が鮮やかになっていくのが分かった。ほむらは続ける。
「私たち2人の力では無理だった。頼りたくなかった、安全なところで待っていてほしかった。でもこれしかないとも思った。」
赤い魔法少女が俺を支える。流れてくる力、段々と力が増していくのを感じる。
「私もやり直したくなかった。このチャンス、また来るかわからない。また貴方に会えるかわからない。...今回限りの運命かもしれない。」
「嬉しいこと言ってくれるねぇ。胸焼けしそうだよ。」
ピンクの魔法少女がほむら支えていた。
そこには5人の魔法少女がいた。
「全く、ほむらが突然現れたと思えば、泣きべそかいて協力してほしいだもの。あ、私美樹さやか!ヨロシクゥ!」
「こんな状況で自己紹介?私は巴マミよ。にしてもキュゥべえが他にもいたのだけでビックリしてるのに、魔女化とか暁美さんが何度も世界を繰り返してるとか、本当色々ビックリよ。何よりも貴方の行動に一番驚いているんだけど。」
「アタシは別に協力する気なかったんだが、まぁ、その、無視するのもアレだなぁって思ってな。とりあえずアタシもキュゥべえを1回ぶちどめす。で、自己紹介?佐倉杏子。」
「でもみんな、ほっとけなくて、ほむらちゃんを助けたくて、ほむらちゃんの力になりたくて来たんだよ。私は鹿目まどか。よろしく。...えーと。」
「番狂早稲。人生2回目、転生者だよ。先輩たち、お願いします。俺に力を貸してください。」
「「「「「...!」」」」」
俺に5人の力が強く太く注ぎ込まれる。それを俺は一気に放出した。
青いキラキラ、黄色いキラキラ、赤いキラキラ、ピンクのキラキラ、そして紫色のキラキラ。それらがワルプルギスの夜を包み込む。
ワルプルギスの夜背負っていた魔法陣にビジン!!と激しい音を立ててビビがはいる、それを確認したらさらに何度もビシビシビシと砕けて散っていく。歯車が落ちてくるが当たり前にキラキラ達がそれを分解する。あの大きく鮮やかな服がビリビリと裂けていく。布の破片が散るが風になびかれる前に消えていく。使い魔達が現れてもキラキラ達に包まれてまたたく間に居なくなる。
「早稲。」
「ん?どしたキューベイ。」
「見て。」
そう言いわれてキラキラの外を見る。ありとあらゆる建物の上、そこに白いマスコット事キューベイ達がたくさんいた。電線に乗るスズメのように群がったり、ビルの屋上から1列になってのぞくものも。
「お前ら多すぎじゃね?」
「そりゃたくさんいるかね。そのうちの日本にいる仲間たちが集まってきてるんだ。」
「キュゥべえがあんなに...。」「にしても多すぎだろ!」「なんか、ゴキブリみたい...。」「さやかちゃん失礼だよ!」「いいのよまどか、アレはゴキブリ未満の害悪よ。」
それぞれがそれぞれの反応をする。キューベイ達はワルプルギスの夜を取り囲むよう円を作り出す。
「みんな期待してるんだよ。新しい世界に。まぁ僕も、さぁ最後の一息だ!」
その瞬間、俺の服が変わる。上がスポーツ用水着のようなタイツになると、下も同じようにようなスポーツ用水着でぱっつんとなる。そして宝石だけだったソウルジェムは大きく膨れ上がり、野球ボール位になるとそこを包み込むこうに青、赤、黄、ピンク、紫の光沢ある装飾がされる。その装飾されたソウルジェムは最後に銀色の細いチェーンが着くと、俺のソウルジェムは首飾りとなって俺の首にかかる。
銀色の細いチェーンが、首元で小さく揺れた。
その中心、俺のソウルジェムだったもの。いや俺のソウルジェムが、五色の光を宿している。青、赤、黄色、ピンク、紫、まるで俺1人の魂の中に5人分の魔力が流れ込んでいるようだった。
「...綺麗」
まどかが、小さく呟いた。
「綺麗って言ってる場合かよ」
さやかが苦笑する。
「これ、どう考えても普通じゃないでしょ」
まぁ、そうだな。こんなデカいソウルジェム、原作もif作品にも見かけたことない。
「普通じゃないのは最初からでしょう」
マミが冷静に言う。
杏子は俺の姿を上から下まで眺めた。
「...なんつーか」
「なんだよ」
「魔法少女っていうより、変な格闘家みたいだな」
「誰が変な格闘家だ」
「お前だよ」
「ぶっ飛ばすぞ」
「今それやったら、アタシら死ぬからやめとけ」
そんな会話をしている間にも、世界は変わり始めていた。ワルプルギスの夜。その巨大な姿を包み込んでいた光が、さらに強くなる。たくさんの様々なキラキラ。そんな可愛らしい表現では、もう足りない。
光。
ただ、それだけだった。白とも言えない。青とも黄色とも赤ともピンクとも紫とも言えない。こんだけ色が混ざり合うと黒になりそうたが、だが黒ではない。五色すべてが混ざり合い、さらにその向こう側にある何か。
それがワルプルギスの夜を覆い尽くしていた。
「...早稲」
キュゥべえの声が聞こえる。
「なんだ」
「始まったよ」
「何が?」
「最後の吸収だ」
その瞬間だった。
ズズズズズズズズズズッ!!!
空気そのものが震えた。
「――っ!?」
俺は反射的に腕を構えた。ワルプルギスの夜の身体が崩れていく。今までとは違う。服が破れるとか、歯車が砕けるとか、そういう次元じゃない。
存在そのものが、俺のソウルジェムへ引き寄せられている。
巨大な身体、無数の歯車、藻掻く使い魔。砕けてボロボロの魔法陣。
それらすべてが、光の奔流となって俺へ流れ込んでくる。
「うおおおおおおおおおおおおおっ!!」
身体が軋んだ。全身の骨が悲鳴を上げる。肺が潰れそうになる。心臓が、今まで感じたことのない速度で脈打つ。でもなぜだろうか、フッ。
「早稲!」
ほむらが叫ぶ。嬉しいねぇ、心配してくれるとは。でもなぜだろうか、テンションが上がってきた。格上の存在が格上だった存在に成り下がる。体は死ぬほど痛いしキツイが思わず口角が上がる。
「まだだ!」
「もう十分よ!」
「まだ終わってねぇ!!」
目の前にいるのは、これまで何度もこの世界を滅ぼしてきた存在。ワルプルギスの夜、そのすべてを、今。俺は飲み込んでいる。
「全部だ!!」
拳を握る。
「テメェの力も!!」
さらに光が流れ込む。ソウルジェムがより一層輝く。
「テメェの魔力も!!」
身体が震える。全体に魔力が流れてくる。
「テメェが積み重ねてきた全部!!」
最後に、巨大な影が見えた。
逆さまの少女。
笑っているようにも、泣いているようにも、ただ世界を嘲笑っているようにも見える。
そして。その姿すら、光へ変わった。
「全部、根こそぎ全部、俺がもらう!!」
ドォォォォォォォォォン!!!
最後の一撃のような轟音。世界が白く染まった。
「...消えた」
さやかの声。
「ワルプルギスの夜が.....」
マミが呟く。杏子も絶句していた。ほむらは、ただ俺を見ている。明確に分かったことは1つ、勝った。
「もしかして惚れた?」
ほむらは心配そうな顔から一気に不機嫌になり、銃口を向けた。
「ほむらちゃん!?!?だ、だめだよほむらちゃん!?」
「......はぁ、冗談よ。貴方もでしょ。」
俺はニコッと笑った、肯定の意味も込めて。俺の身体から、凄まじい量の光が漏れていた。ソウルジェム...かな?にしてもデカい...うん。普通のサイズが手のひらにちょこんと乗る程度だとしたら、俺のは野球ボールサイズだ。いや、もう、ソウルジェムと呼んでいいのかも分からない。けど別の名称なんてねぇし。とりあえず俺のソウルジェムだ。
首飾りとなった俺のソウルジェムが、眩しいほどに輝いている。取り囲む5色の装飾、にしても派手なのはソウルジェムだけで魔法少女としての衣装は手首足首まで伸びるぴっちりスポーツウェアという感じだ。とてもじゃないが魔法少女に見えん。
「...どうなったの?」
ほむらがキューベイに尋ねたが、キューベイは答えなかった。大抵は何かリアクションがあるのだが珍しく、本当に珍しく。数秒間、完全に硬直し一切話さず沈黙していた。そして沈黙して出した答えも
「......分からない」
「分からない?」
「こんな現象、僕たちも知らない」
「おい!」
杏子が突っ込む。俺はキューベイを見る。割とガチな話に見える。
「それ、俺死ぬ?」
「その可能性はある」
「お前なぁ......まぁ、そういうもんか。」
思わず笑った。光を放って俺のソウルジェム。何となく見ていたその瞬間。首飾りが強烈に輝いた。
「...え?」
まどかが空を見上げる。
「何...?」
カラだった。雲がない。雨もない。ワルプルギスの夜をやっつけたのだから、まぁ、そうとも言えるが。無いのはそれだけじゃない。青い空も、何もない。
ただ奥に光だけがあった。
「......なんだ、これ」
俺も空を見上げる、光が広がっていくのは分かった。街を包み。地平線を包み。空を包み。
そして世界そのものを包み込んでいく。
なるほど、これが世界改変、俺がキューベイに託した願いの結末。キューベイは宇宙の寿命のために魔法少女のシステムを作った。なら宇宙の寿命が無いなら、キューベイ達はもう働くことは無いだろう。つまり少なくとも、新しい魔法少女は生まれない。それはそれで問題のような気もするが、まぁ、何とかするやろ。魔法少女を作った奴、つまりキューベイの責任問題。自分で蒔いた種くらい回収してほしいだ。
「早稲!」
ほむらが俺の名前を呼ぶ。
「願いよ!」
「...ああ」
そうだった。俺はまだ願いを言っていない。いや正確には言ってるし。もう託してる。キューベイに託した願い。
「宇宙の寿命が存在しない世界にしてくれ...か。」
それが今。実行されようとしている。
「キューベイ」
疲れた、今の今となって安心する。しかし確認しなくては。
「願いは?」
「成立しているよ」
「本当に?」
「うん」
キューベイが空を見る。
「ワルプルギスの夜の力を媒介にして、君の願いが世界そのものへ干渉している」
「じゃあ――」
「もう止められない、後戻りできないよ。」
「......へへ」
笑った。さて、なにが起きることやら。不安だ、怖い。当然
か、何が起きるのか分からない。俺たちの世界がどうなるのかも。俺自身がどうなるのかも。だが、それでも。
「やった...っ。」
拳を握る。
「やったぞぉ!!!」
ほむらがこちらを見る。
「...本当に、成功するの?」
「知らん!!」
「はぁ?」
「でもよ」
俺は笑った。
「ここまで来たんだ」
光がさらに強くなる。
「成功したってことにしようぜ」
「......そうね。」
次の瞬間。
世界が消えた。
音も、
光も、
身体の感覚も、
全部なくなった。
。
。
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アンケートお願いします。
後日談やIFルートとして追加して欲しい話。
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オリ主と暁美ほむらの話
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オリ主とキュゥべえの話
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各ルートのその後の話
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オリ主がすでに魔法少女にだったIFの話
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要望は無し
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新作を書いて欲しい