TS転生魔法少女(仮)がやる世界改変。   作:空想自己満足

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ビターエンドです。賛否両論あると思いますが、自分はこう仕上げました。


ビターエンド
6話。分岐点①/ビターエンド。


 

 

 

 

 

何もない。

 

ただ、『水のように透明』だった。

 

その中で。

 

何かが流れてくる。

 

「なんだこれ?」

 

記憶、歴史、文明、人間、戦争、平和、科学、技術、知識に知恵。

 

魔法少女の記憶か?。

 

「ほんと、なんだ......これ」

 

俺は呟いた。

すると声が返ってきた。誰の声か分からない。男なのか女なのかも、老人なのか子供なのかも。そもそも人なのか?

ただ、世界そのものが喋っているような声。

 

『......?....っ。...っ。』

 

人...らしいシルエットだけは分かった。だが声と言うより言語が不明、いや聞き取れない?何か話してるのは分かるが、とにかく分からなかった。

 

あのシルエットは...アルティメットまどか???

 

そう思った瞬間――眩しい!!

 

凄まじい光だった。

地球だけではない、太陽系どころか銀河を超え、宇宙そのものを覆うほどの光。すべてが一度、色が消えて透明に塗り潰される。

 

新しい世界が描かれ始めた。なんとなくわかった。魔法少女が存在する世界、それは消えない。魔女も魔法も、キューベイも。すべてが消滅したわけではない。

 

ただ世界の根幹が変わった。

 

光りに包まれながら俺は思う、あの5人のことを。あとついでにキューベイも。にしても疲れた、そして気持ちよかった。あんな存在を倒せたのがとにかく気持ちよかった。やはり下剋上そこ我が信条。うんうん、そう思わずにはいられない。......何だが眠たくなってきた。そりゃそうだわ、あんだけ働いたあとだ。前世の社会人時代なら1週間は休暇が欲しい。そのレベルで頑張った。

例え願いが叶わなくてもワルプルギスの夜は消滅した。それだけで大健闘だろ。とは言えこの世界ではまどかは魔法少女になってる。まぁ、バットエンドではないだろうな。

 

「......早稲」

 

ほむらの声だった。

 

「...ほむらか。」

 

「ええ。」

 

声は聞こえる、片目をチラリと開けた。ふんわりと浮かぶ彼女が見えた。

 

「みんなは?」

 

「いるわ」

 

「まどかも?」

 

「いる」

 

「マミも?」

 

「いるわ」

 

「さやかも?」

 

「いる」

 

「杏子も?」

 

「...いる、みんないるわ」

 

よかった。その言葉を聞いた瞬間、身体から力が抜けた。

 

「そっか...。」

 

俺は目を閉じた。

 

これなら。

 

「貴方はそこにいるわね。」

 

これなら成功だ。

 

「いるぞ。」

 

......。...。少し寝よう、寝て起きた頃にはきっと新世界になっている。そんな予感がする。

俺は目を瞑った。光りに包まれながらも、眩しいとは思わず俺は寝た。

最後に、凄まじい光が世界を覆った。

 

 

 

 

 

世界が消えた、......そう思った。音もない、光もない、身体もない。この思考すら、あるのかどうか分からない。ただ、何もなかった。

 

俺は死んだのか。

 

そんな疑問すら浮かばない。いや、浮かんだのかもしれない。けれど、それを認識するための「俺」という存在すら曖昧になっていた。時間という概念があるのかも分からない。

 

1秒なのか、1時間なのか。あの100万円貰えるボタンのように5億年なのかもしれない。...さすがにそんなに経ってないと思いたい。しかし、分からない。

 

ただ

 

「...寒い」

 

そう思った心の声が、音となって出た。

 

「...あ?」

 

自分の声だった。同時に、地面の感触。冷たい、硬い。これはコンクリート、しかも濡れている。触れてる感覚で分かった。

 

「......生きてる?」

 

ゆっくりと目を開ける。空、青い空だった。

 

「...。」

 

まばらに雲がある、太陽がある。建物がある。道路がある。さっきまで存在していた街と、ほとんど変わらないと思う。ワルプルギスの夜が暴れた跡があって判別が難しい所はあるからだ。

服も濡れていた。まぁ、嵐の後の地面に寝転がっていたんだ。濡れていてもおかしくないか。

 

「...成功、したのか?」

 

身体を起こす、が重い。全身が鉛のようだった。けど何とか動く。腕も、脚も、頭も。思考も何とか動いているような感じがした。とは言え、ちゃんと動く。

 

「...早稲!」

 

声がした方を振り返る。そこにいたのは、ほむらだった。魔法少女の姿だった。白と紫と黒の3色使ったあの魔法少女暁美ほむら。

 

「よぉ、ほむら。」

 

「ええ」

 

彼女は俺のところまで走ってくる。そして、俺の前で立ち止まった。

 

「生きてるわね?」

 

「見た通りな。」

 

「...はぁ。」

 

人に向けてため息とは、まぁほむらも大丈夫そうだ。ほむらは俺の身体を確認するように見つめる。

 

「...安否確認、あなたが最後よ。」

 

「おう」

 

「...全員無事よ。」

 

俺は笑った。

 

「良かったな」

 

「......あなたもよ」

 

「俺も含めてだよ」

 

ほむらは何も言わなかった。その代わり、少しだけ目を伏せる。全員無事、その事は嬉しい。

 

「で、世界は?」

 

「分からないわ」

 

「キューベイは?」

 

「キュゥべえ?...そこにいる。」

 

ほむらが指差す。少し離れた場所、そこには白いマスコットがいた。よく見ればそこら中にいた、何となく、何となぁく俺の願いをかなえたと思われるキューベイの所に行った。

 

「.....」

 

珍しく、キューベイは黙っていた。

 

「キューベイ。」

 

俺が呼ぶ。

 

「どうなった?」

 

「...。...。」

 

返事がない。

 

「おーい、キューベイ?」

 

「...早稲」

 

ようやくキキューベイが口を開いた。

 

「成功だよ」

 

「......!」

 

その言葉を聞いた瞬間、俺は拳を握った。

 

「...マジか」

 

「うん」

 

「本当に?」

 

「本当に」

 

「宇宙は?」

 

キューベイは空を見上げた。その顔は笑っているように見える。

 

「続いている」

 

「...それだけ?」

 

「それだけじゃないよ」

 

キューベイは淡々と続ける。

 

「僕たちが観測していた宇宙の終末へ向かう流れは変化している。少なくとも、これまで僕たちが危惧していたようなエネルギー不足を補う必要性はなくなった」

 

「つまり?」

 

「宇宙を延命するために、今までのようなレベルで魔法少女を増やし続ける必要がなくなったよ。」

 

「...」

 

俺は空を見る、青い、どこまでも青い。少しニヤけて笑った。けど、言い方に含みがあるような気がした。

 

「俺たちの完勝...と言うわけじゃねぇか」

 

「...まぁ、そうだね。そう単純でもないよ」

 

「まぁ、辛勝か。」

 

「ワルプルギスの夜をエネルギーにして願いは確かに叶えられた。」

 

キューベイが俺を見る。より詳しく説明してくれる。

 

「けど、君の願いは『宇宙そのものを永遠にする』というものではなかった」

 

「まぁな。『寿命が無い世界』だもの。」

 

「その通り、君が願ったのは宇宙の寿命を必要とする状態そのものを変えることだった。」

 

「つまり?」

 

「この宇宙には寿命がある」

 

「......」

 

一番重要な所が叶わなかった。過程になったワルプルギスの夜を倒せた事は喜ぶべきだろう。とは言え本命が叶ってない。

 

「もちろん、これまでとは意味が違う」

 

キューベイはまだ空を見上げて話を続ける。

 

「宇宙は生まれ、変化し、そしていつか終わる。星にも寿命があり、銀河にも変化がある。宇宙そのものにも、いつか終わりは訪れる」

 

「......。」

 

俺は少し考えた。辛勝どころか。これは...

 

「俺の願い、失敗じゃねぇか?」

 

「いや」

 

即答だった。意外と思った、まさか調べたであろうキューベイ自身が否定してくるとは。

 

「成功しているよ。」

 

「???...どういうこと?」

 

「君の願いによって、宇宙の終焉を防ぐ必要がなくなった。正確には、僕たちが魔法少女たちを犠牲にしてまで宇宙を延命する必要がなくなったんだ。ほかの方法でも代えが利くだろうね。」

 

「...」

 

「宇宙そのものの寿命を消したわけではない」

 

キュゥべえは淡々と説明する。

 

「だから、このまま放置していればいつか終わる。それは変わらない。でもその手段を選べるようになった。簡単に言ってしまえば余裕が生まれた。」

 

「...なるほどな」

 

俺は空を見上げた。宇宙は永遠じゃない。そう聞くと、少しだけ寂しい。ほむらも難しい顔をしている。

 

「......まぁ、いいか。」

 

「え?」

 

ほむらが俺を見る。

 

「常識的に考えて、いつかは死ぬだろ。人間100歳まで生きられれば万々歳よ。」

 

「言いたいことは分かるわ。あなたのおかげでワルプルギスの夜を超えた未来に初めて来れた。その事は素直に嬉しい、けど、私たちはいずれ。」

 

俺は空を見上げた。

 

「星だって死ぬ。人間だって死ぬ。世界だっていつか変わる。宇宙だって、魔法少女だって同じだろ。」

 

拳を握る。

 

「だったら、その終わりまで誰かを犠牲にして無理やり引き延ばす必要なんてねぇよ。無理魔女化させるように仕組む事はねぇよなキューベイ。」

 

「まぁ、僕らからアクションする必要はもうない。言ってしまえば植物や石や水と言った自然からもエントロピーを取れるようになったみたいだしね。地球そのもの発していると思われるしね。」

 

「...。でも魔女にはなるのよね。」

 

「そうだね。魔法少女システムは完全に崩壊したわけじゃないよ。」

 

「終わるなら、終わる時まで生きりゃいい。ただ単純に戦って生きる。それだけよ。」

 

ほむらは黙っていた、そして。

 

「...そうね」

 

小さく答えた。

 

「...行くのか、ほむら。」

 

「......。...。」

 

ほむらが時間遡行をしようか迷っている、この世界、魔法少女システムが生きているとなれば、魔法少女となっているまどかもいずれ魔女になるかもしれない。その可能性は高いだろう。そして何回も時間遡行した故にまどかの因果は強大なものとなり、そこから生み出される魔女も強大だ。だがほむらはだいじなことを忘れてる。

 

鹿目まどかはワルプルギスの夜を超えて生きていると言うこと。




7:05に続きを投稿します。長いため分けました。ご了承ください。

後日談やIFルートとして追加して欲しい話。2回目(1回目と同じ投票先でも構いません。自由に投票お願いします。)

  • オリ主と暁美ほむらの話。
  • オリ主とキュゥべえの話。
  • 各ルートのその後の話。
  • オリ主がすでに魔法少女だったIFの話
  • 要望は特にない。
  • 新作を書いて欲しい。
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