オリジニウムをコラボ先にばら撒アークナイツ!   作:まっすァき

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:アークナイツの重要なストーリーのネタバレ注意!

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第一話 エリー都、災厄を知る

 

 

『プリースティス社』の営利活動を行う重要な資源、オリジニウム。電子工学部品にも使用する源石(オリジニウム)は、もはや私にとって限られている資源ではない。

 

 私自体が特別な源石とはいえ、まあ機械の部品たる源石に親近感を抱くとかそんな気分はない。あくまでも源石は資源の一つだし、加工されていてもまあ特に思うところは無い。

 

 アーツなどを含めた研究対象でもあった訳だが、その性質は元より私が深く知るところにある。

 

 活性化させるトリガーさえあれば源石は自己増殖的に働くことができ、精製した源石は数多の製品を作成可能。

 

『ホロウ』や『エーテリアス』などの未知の脅威が跋扈する世界、ここを私は『別世界』と呼称するが……この世界においてオリジニウムは非常に役立つ存在だ。

 

 源石製品の生産という営利活動において競争が存在しない。源石に関する知識を独占する我が社は、まあオリジニウムによって成長したと言って良いだろう。

 それほどまでに源石は希望の物質だ。

 

 素晴らしいことに、情報の媒体でもあるし、だから私が今『人間として』生きている。

 

 未知の空間転移に伴って、記憶の断片が傷ついていないかを非常に心配したが……まあ無事だった。

 

『私』を記憶した源石が生きていてよかった。

 オリジニウムに保存された情報は多岐に渡る。破損したものは皆無であると自認できるが、『私たち』はオリジニウムの記憶であり、石棺に居た全ての人物の鏡像だ。

 

 根本的な問いがひとつある。もはや私って、人間と呼べるのだろうか? という答えられない問いが、私の中に生まれた。

 プリースティスも、オラクルも、同胞であるが……人間だ。

 

 今や私には人間の形をした源石であるという証拠はあれど、人間たらしめる客観的証拠が無い。

 

 でもこうして人間を辞めてから良かったことは無数にある! 

 たとえばホロウという空間異常において、私はその対象外だ。

 

 エリー都という場所においては空間異常が頻発する。しかし、巻き込まれないのだ。

 

 ホロウの中に招かれない体質、と言ってもいい。エーテリアスとかいう異常存在と遭遇した事もない。困ることと言えば、ホロウがあると衣服が消えること。

 

 まあ、そういうアクシデントも理解したので、全ての衣服や装飾品類はオリジニウムで造形している。

 これで人間じゃないとバレることも非常に少なくなったはず、である。

 

 

 現地の通貨、ディニーもオリジニウムを使えば全く同じ物が作成可能だった。模倣であっても本物と見分けがつかないのであれば、即ち偽造であっても使用可能であることを意味する。

 

 これで何かを購入することは極めて容易であったけれど、すぐに表社会で使うことを辞めた。

 

 厳密に測定されたら素材が異なるとバレる可能性もある上に、もしもバレてしまった時のことを考えれば……ハイリスク極まりない。

 

 源石はプリースティス社の販売する製品であるから、つまるところ源石が貨幣偽造に関わる物体であると理解された場合に、企業へ向かうイメージダウンの嵐は避けられない。

 

 そうして全てを回収した後に、クリーンな企業活動を続けた。エーテルを含む、特異な物体に対する研究活動を行う必要性が『私たち』の間で生じた。

 

 

 それには、源石の身体を持たない……つまるところ何現地の協力者を必要とした。私が赴けないホロウ内部を探索することが可能な協力者は裏社会には沢山いたが、『ホロウレイダー』のような連中はいつ裏切るか分からない。

 

 インターノットで募集するなど愚策の極み。

 

 プロキシという存在も気にはなるが、『虚狩りの七人目』より優先度は低い。

 

 私はエーテリアスに対処する為、特務部隊を設立し、自由に動かせる武装組織を持った。

 

 隊員の多くは零号ホロウの災害後、キャロットの作成に務めた人物で構成されるが、防衛軍を退役した人物なども居る。

 

 彼らは現役の経験を持たないし、アーツを解さない。

 

 最も重要な事として……別世界において、全ての人類はアーツに適性がない状態。プリースティスや、オラクルのように、そしてかつての私のように、アーツを使用することは不可能だった。

 

 予想通りアーツユニットを製造してみても彼らは使えなかったので、やはり武装化を真に遂行するためには、鉱石病(オリパシー)に罹患させる必要があると確認できた。

 

 これで私の特務部隊は身体能力の強化を含め、アーツの恩恵を受けられるようになった。

 

 訓練では、体内のオリジニウムを媒介にして私がアーツを展開した。文字通り身体に叩き込むことで一通りの使い方を覚えさせたところで、エーテル耐性に関する懸念が湧いてきた。

 

 防衛軍の経歴を持つ特務部隊たちは、元より浸蝕耐性は高い方だったが念の為。エーテリアスになられては、ミイラ取りがミイラになるようなものだ。

 

 装備は輝磁で揃え、肉体のエーテル浸蝕耐性も再三の調査を施した。

 

『プリースティス社』は新興企業とはいえ、そこまで派手に動けない状態になった。

 

 しかし空間異常に関する研究を止められない理由はいくつもある。

 テラの石棺から私が転移できたのだから、彼らとはこの地で巡り会える可能性もある。

 

 

 彼らの転移はいつの事になるかは分からない。が、ならば受動的になるのではなく積極的に行動するべきだ。

 

 特務部隊を派遣し、エーテルを含む未知の素材の採取は十分に可能だった。

 

 空間異常を引き起こした要因は必ず存在するはず。『旧都陥落』という事件を引き起こした零号ホロウが最も怪しい。

 

 新エリー都ホロウ災害調査局(HIA)からホロウレイダーかと思われても、プリースティス社は正式に申請を受理されている。

 

 

 いつの日か空間異常に関する調査を完了し、石棺の皆を『別世界』に転移させなければならない。

 

 源石に情報を記録し、可能な限り多くの『別世界の生物』を鉱石病で死亡させる必要がある。少なくとも、本人の自己連続性を保つために。

 

 そうすれば私と同じように源石で身体を再構築し、永遠の生を達成できる。

 

 ホロウにも巻き込まれず、エーテリアスになる事もこれ以上存在しない世界。

 特務部隊たちと私は思想的に共鳴している! この理想郷を実現するために『源石クラスターロケット』を無事に打ち上げ、新エリー都で炸裂させることさえできれば、この世界は恒久的平和を達成できる。

 

 

 

 種族によって源石耐性の差があるかもしれない。

 しかし、時期が揃えばここを第二のテラにすることができる。

 

 それまでの間、私は全ての手段を持ってしてでもプリースティス社を存続させるだろう。

 

 しかし、そんなことを社長室で思ったのも束の間。ノックが、鳴った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 






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