東方Projectの二次創作・幻想入り作品となります
独自設定・独自解釈を含みますので、苦手な方はご注意ください
小説を書くこと自体まだまだ勉強中ですが、楽しんでいただければ幸いです
世界を呪った
醜く汚い…
そんな世界を
ザワザワとざわめく葉、
風と共に流れてくる木が焼ける匂い、
遠くから聞こえる獣の遠吠え、
そして人間達の怒号
「どこにいる!」
「殺せ!!」
「あそこに火が見えるぞ!」
俺は、焚き火に土を被せてすぐさま駆け出す
耳にうるさく鼓動が聞こえ、手が震える
後ろからは、俺を見失うまいと手当たり次第に物が投げつけられる
その中には鎌や槍まであった。今回は度合いが違う
石がこちらへ投げつけられる音
『やーいやーい!!──の───!!』
枝が折れる音
『────!へし折っ───!!』
そして───
『不────すぎるぜ────シッシッ……』
こびりつく声を振り払うように頭を振り、足を動かし続けながら俺は、武器になりそうなものを探し続ける
だが、月明かりがほのかに照らす程度の山中だ。走りながら探せるものなど限られている
探しながら走っていたせいで、頬や足を枝が掠めて温かい物が流れ落ち始めた
それを裾で吸い上げさせながら必死に森の奥へと進み続ける
後ろを振り返れば異様な光景が飛び込んで来る
そこら辺に浮かび上がる火
山火事かと思った
しかし、その火は意志を持つようにこちらへと集まってくる。
違う。人間たちが掲げる火だ
息を吸う度に喉が焼け、
足は震え、
袖の一部が赤く染まった時、
夜空から音が聞こえ、顔を上げた
綺麗な満月が見えていたはず、だが覆い隠すように黒い塊が羽ばたいていた
「カァーカァー」
視界が歪み、黒い羽が目の前に落ちる
「っ………………!!」
だが、何か考える余裕すらなく
「あそこだ!!」
「犬を出せ!!」
「追い詰めろ!!」
背後から人間たちの鋭い声が続く
……鳥の群れを見ている
こいつらが目印になっているのか
その瞬間、目の前が真っ赤に染まり
顔が熱くなるのを感じた
「俺が……」
「俺が何をしたんだ……!!」
直ぐにその口を塞ぎながらまた駆け出した
獣達が、飛びかかるタイミングと距離を測りながら併走してくる
後ろからは人間達の怨嗟と飛来する武器
空には黒い群れ
手に力が入り、俺の中で何かが音を立てて切れかけていた
脇目も振らず、霞んだ視界の中突如として足が空を切った
「なっ……!?」
浮遊感と乱れる視界の中、
ガラスを破る音と共に空間が裂けた
右も左も分からない。俺はただもがき続けた
激しい濁流は、強く揺さぶり続ける
俺は、薄れていく意識と共に中へと落ちていくのだった
俺は呪った
醜く汚いこの世界を
それだけの理由があった
だが、俺は知る事となる
この世界はまだ本当の姿を見せていなかったのだと
ここまで読んでいただき、ありがとうございます
彼の物語は今始まったばかり
あなたが彼だとしたら世界を呪わずにはいれますか?
感想・アドバイスなどもいただけると、とても励みになります
それでは、次話「第1章 見知らぬ空」で